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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
疾走するサウンドで颯爽とデビューした佐野元春「アンジェリーナ」
デビュー前の佐野元春は、高校の仲間とバンドを組み、
杉真理も参加していたコンテストに出たり、ピアノ演奏、
楽曲提供で、ソロ歌手の佐藤奈々子と関わっていたが、
そのままプロにはならずに、広告会社に就職してしまう。

友人の誕生祝に、スタジオを借り自作曲を録音すると、
そのスタジオ関係者が、テープをレコード会社へ送って、
プロデビューのオファーが殺到したらしいが、これって、
親戚が応募するジャニーズのパターンみたいに思える。

どんな曲を送ったのか、アマ時代から街を歌っていたと、
佐野は語っているが、デビューアルバムに収録したうち、
昔の曲は、「情けない週末」、「Do What You Like」の、
2曲だけで、あとは、アルバム用に書き下ろしたそうだ。

佐野がデビューした際には、疾走するサウンドにのせて、
街・ストリートの情景を歌っていると、レビューに書かれ、
和製ブルース・スプリングスティーンとまで言われたが、
昔の曲とされる2曲だけを聴くと、そのイメージではない。

デビューシングル「アンジェリーナ」が比較されてしまう、
スプリングスティーンの「明日なき暴走」は75年の曲で、
自分が知るようになる「ボーン・イン・ザ・U.S.A」よりも、
ずっと古い曲だが、その頃から佐野は知っていたのか。

同様に「サムデイ」と比較される「ハングリー・ハート」は、
収録アルバムもシングルも、佐野のデビュー後だから、
デビューの段階で、どの程度、スプリングスティーンが、
一般的に知られていたのかまでは、自分はわからない。

佐野が大ファンだったという話は、あまり出ていないから、
プロデューサーやアレンジャーの意向が大きく反映して、
スプリングスティーンを思わせるサウンドへとなったのか、
このあたりは、古いデモテープなどあったら、興味深いが。

佐野は、初期の1・2枚目は、自分でプロデュースできず、
アレンジにも不満があって、ライブで変更することも多くて、
自分が見に行った渋谷公会堂では、「アンジェリーナ」は、
バラード風のスローテンポで、そのあまりの変化に驚いた。

リズム隊はなしで、シンセがコードを伸ばすだけの伴奏で、
てっきり、途中からドラムが入りアップテンポになると思い、
ずいぶん凝ったアレンジだ、なかなかやるなあと思ったら、
最後までスローのまま曲が終わり、拍子抜けしてしまった。

ファンにとって、こうしたスローバージョンは当たり前らしく、
拍手喝采だったし、「ガラスのジェネレーション」までもが、
スローで演奏した時があったし、そうなると、佐野にとって、
スプリングスティーンのような編曲は、不本意だったのか。

「アンジェリーナ」は、イントロのギターリフをまったく変えて、
演奏するのも、すでに早い頃から定番だったし、ベスト盤に、
スローバージョンとして収録されているのは、打ち込み風の、
サウンドにのせ、2小節ごとに歌を休んで伴奏だけになる。

佐野が、スプリングスティーンの模倣とされることを嫌がり、
執拗にアレンジを変えたのかは、不明だが、それだったら、
「オー、アンジェリーナ、君はバレリーナ」といった歌詞の、
親父ギャグのような駄洒落は、特に気にしてはいないのか。

さらには、「車が来るまで、闇にくるまって~」の部分など、
「布団がふっとんだ」的な言い回しで、笑えてしまうのだが、
マニアックな友人によれば、これは韻を踏んでいるそうで、
駄洒落のわけがないと、こっちが非難されてしまうことに。

この曲の演奏は、例によって、レコードに近づけたいので、
イントロのフランジャーをかけたギター、70年代の頃には、
ジェット・サウンドなんて言われていた音色を再現できれば、
あとは、バンドスコアどおり、サックス、ピアノを重ねるだけ。

もちろん、自分の場合、サックスもピアノもギターシンセで、
生ピアノはリアルな音色が出るが、サックスはシンセっぽく、
ちょっと気に入らないが、現物を吹けるわけもなく妥協して、
ギターは、リズムもリードも2本ずつ重ねて、音を厚くした。

80年3月の佐野のデビューシングル「アンジェリーナ」は、
本人が意図したか不明だが、スプリングスティーンばりの、
疾走するサウンドで、呟きつつも、サビでシャウトするのは、
けっこう難しくて、オケに比べて歌のクオリティが低いです。









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カッコよかったです

イントロのアレ
”フランジャーをかけたギター”というものなんですね

歌のクオリティ全然低くないです!
面白半分 | URL | 2020/01/06/Mon 21:06 [編集]
こんばんは。
早々とリクエストにこたえてくださり、ありがとうございます。
さすがです ! かっこいいです !!

実はこの曲にはかなり思い出がありまして(笑)

高3でギター始めたことは以前書きましたが、その時無理矢理バンドに誘ってきた悪友が、バンドでこの曲をコピーしていて、この音がオーバードライブとフランジャーかけた「ジェットマシーン」という音だ !! と自慢げに話していたのを覚えているからです。当時は「へーっ !!」と思ったものでした。
空ピックの通称チャカポコ(笑)もスクラッチも、当時のギター初心者には画期的なことでしたよね(笑)

個人的にピックスクラッチの音は、材質、角度、こすり方全てで音が変わる、意外と奥が深いと思っています(笑)
SMO | URL | 2020/01/06/Mon 22:12 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> カッコよかったです


原曲の疾走感を少しでも再現できればと挑戦しました。


> イントロのアレ
”フランジャーをかけたギター”というものなんですね


ジミ・ヘンドリックスがフェイザーでやっていたことを、
その後に出たフランジャーでさらに過激にした感じです。


> 歌のクオリティ全然低くないです!



そう言っていただけると、すごく嬉しくなります。

お聴きいただき、ありがとうございます。
ギターマジシャン | URL | 2020/01/06/Mon 23:40 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> こんばんは。
早々とリクエストにこたえてくださり、ありがとうございます。
さすがです ! かっこいいです !!


リクエストいただくと、どの曲をやろうか迷うこともなく、
モチベーションもアップするので、すごくありがたいです。


> 実はこの曲にはかなり思い出がありまして(笑)
高3でギター始めたことは以前書きましたが、その時無理矢理バンドに誘ってきた悪友が、バンドでこの曲をコピーしていて、この音がオーバードライブとフランジャーかけた「ジェットマシーン」という音だ !! と自慢げに話していたのを覚えているからです。当時は「へーっ !!」と思ったものでした。
空ピックの通称チャカポコ(笑)もスクラッチも、当時のギター初心者には画期的なことでしたよね(笑)


ギターを始めたばかりで、この音を友人が解明していると、
それだけでもう、すごい達人だと感心してしまいますよね。

チャカポコは、「ジェット」「ホテルカリフォルニア」で、
効果的に使われていて、いまだに再現するのは難しいです。


> 個人的にピックスクラッチの音は、材質、角度、こすり方全てで音が変わる、意外と奥が深いと思っています(笑)


おっしゃるとおりで、今回演奏するにあたっても、
ピックを変えたり、いろいろ試して近づけました。

お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2020/01/06/Mon 23:49 [編集]
フランンジャーサウンド カッコイイですね♪
自分も、ギターエフェクターを多用してた頃 ワウとフランジャーに惚れこんで これを巧みに使ったジミヘンの"All along the wach tower" を何度も聴きコピーしてたのを懐かしく思い出します。

佐野は元奥が好きでしたが、メリハリのあるサウンド作りが巧いアーティストだなって感じていました。

マジシャンさんの、Jポップスから洋楽まで幅広く聴き込まれた中からカバーされたサウンドは安心して聴ける高いレベルで構築されていてとても心地いいです。
ももPAPA | URL | 2020/01/15/Wed 22:09 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> フランンジャーサウンド カッコイイですね♪
自分も、ギターエフェクターを多用してた頃 ワウとフランジャーに惚れこんで これを巧みに使ったジミヘンの"All along the wach tower" を何度も聴きコピーしてたのを懐かしく思い出します。



ジミ・ヘンドリックスは音の魔術師というくらいに、
エフェクターの使い方が、ものすごく見事でしたね。



> 佐野は元奥が好きでしたが、メリハリのあるサウンド作りが巧いアーティストだなって感じていました。


佐野は歌詞やメロディだけでなく、全体のサウンドが、
おっしゃるように、メリハリがあって素晴らしいです。


> マジシャンさんの、Jポップスから洋楽まで幅広く聴き込まれた中からカバーされたサウンドは安心して聴ける高いレベルで構築されていてとても心地いいです。



ギターサウンド中心ですが、わりとバラバラなジャンルで、
あれこれ聴いてきたので、カバーしたい曲も多岐にわたり、
まだまだレベルとしては今一歩で、これからも精進します。

お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2020/01/16/Thu 02:12 [編集]



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