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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
佐野元春と杉真理が楽しそうにハモリを重ねた「シュガータイム」
先月発売の竹内まりやのニューアルバムは、3枚組で、
全62曲というボリュームたっぷりで、値段は4千円だと、
話題になり、ものすごい作曲能力だなと驚いていたが、
ベスト盤、セルフカバー、洋楽カバーの3枚と判明する。

これまでのベスト盤に未収録の曲を集めたとは言うが、
勅撰和歌集の拾遺集じゃあるまいし、セルフカバーは、
他人へ提供した楽曲で、名曲とされるものやヒット曲を、
作曲者本人の歌声で聴いてみたいのは、すごくわかる。

洋楽カバーは、その曲名を見ると、半分がビートルズで、
これは、ものすごい興味があるし、そのうえ、弾き語りか、
山下達朗とのデュエット、よくても達郎バンドの演奏だと、
思っていたら、杉真理や松尾清憲を迎え完コピしたとか。

どうしようか迷っていると、Amazonで一時品切れになり、
初回プレスのみ限定ブックレットがつくとか、Amazonの、
限定版はLPサイズに近い大判ジャケットだとか出ていて、
限定の文字に弱い自分は、再入荷を待ちわびてクリック。

楽しみにしていたビートルズのカバーは予想以上に良く、
竹内まりやと杉真理は、もともと大学の音楽サークルで、
先輩後輩だったから、息もぴったりで、素晴らしいのだが、
自分には、杉真理となると、佐野元春に登場してほしい。

杉と佐野とは、大瀧詠一の「ナイアガラ・トライングル」に、
参加していて、その際、杉の「ノーバディ」で佐野が共演、
その後、それぞれのアルバムでも1曲ずつ共演していて、
これが、レノン=マッカートニーを思わせる見事なハモリ。

特に、「ノーバディ」は、ジョンへ捧げたような歌詞だから、
演奏もビートルズを意識していて、ポールのような杉と、
ジョンのような佐野の声が見事にはまっていて、いつか、
2人でビートルズを歌ってほしいと思いつつ、37年たつ。

「ナイアガラ・トライアングル」での大瀧詠一との出会いは、
2人にとり、音楽に対する姿勢や、作り上げていく手法を、
目の前で経験する良い機会だったし、レコードのヒットが、
あまり有名でなかった2人を、お茶の間にまで浸透させた。

それ以上に自分が思うのは、同世代の杉と佐野が出会い、
互いの音楽ルーツを再確認できたのでは、特に佐野には、
ビートルズが大好きです、ポールみたいになりたいですと、
公言してはばからないような杉の存在は大きいのではと。

佐野は、幼い頃、ビートルズのファンだった年上の従姉に、
ビートルズの曲を歌って、すごく喜んでもらえたというのが、
自身のロックンローラー、パフォーマーとしての原体験だと、
語っているが、そのわりにビートルズを避けたところもある。

デビューに際し、疾走するサウンドで街の風景を歌ったと、
ブルース・スプリングスティーンになぞられて紹介されたり、
佐野本人も意識してか、自己のバックバンドをブルースの、
Eストリートバンドのような編成にし、影響をうかがわせる。

さらに、好きなミュージシャンに挙げたのは、バディ・ホリー、
マンフレッド・マンで、ビートルズに触れることは少ないが、
バディ・ホリーは、ジョンがアマ時代に憧れていた存在で、
黒縁メガネを真似たらしいし、カバー曲の録音までしている。

マンフレッドマンは、ビートルズのハンブルグでの友人で、
「リボルバー」のLPジャケットをデザインしたり、ジョンの、
プラスティック・オノ・バンドに入るクラウス・フォアマンが、
在籍したバンドで、どちらもビートルズを遠巻きにした感じ。

アマチュアの中高生じゃあるまいし、ビートルズが好きとか
今さら言ってられないとまで、佐野が思ったかは不明だが、
あえて、ビートルズに言及しないところへ、ファンを公言し、
ビートルズ風の曲まで作った杉を、新鮮に感じたのでは。

ジョンとポールのように、「ノーバディ」でハモったことから、
そうか、ビートルズをやっても良いのかと、目からうろこで、
次回作「サムデイ」では、もろにビートルズを思わせる曲を、
解禁とばかりに作り、ビートルズ本のインタビューも受ける。

これは、何でもかんでも、ビートルズに結びつけたくなる、
自分の勝手な妄想・思い込みなので、佐野のファンからも、
杉のファンからも、猛反発をくらうかもしれないが、2人が、
ナイアガラ以降、ビートルズ色が濃くなるのは事実と思う。

佐野の「サムデイ」収録の「シュガータイム」のコーラスは、
杉が参加しているが、あいにく、この曲は、それほどには、
ビートルズ風ではなく、これまでの説が崩れていくようで、
ただ、2人のハモリは、確かにジョンとポールを思わせる。

最初にこの曲を聴いた時、佐野の声が大きすぎるのか、
ハモリも全部佐野に聴こえて、杉の大ファンの友人から、
2人の声が聴き分けられないのが、不思議だと言われて、
ジョンとポールのように溶け合うからではと、言い訳した。

今聴き返しても、一部の高音は杉だろうと推測できるが、
佐野のメロディに2声のバックコーラスがつくと、片方の、
佐野の怒鳴り声が大きくて、杉の声がかき消されるのか、
今でもメインもハモリも、全部佐野の声に聴こえてしまう。

お互いに、2人でのレコーディングはすごく楽しかったと、
述懐するくらいだから、佐野のテンションもあがりまくって、
大声になったのだろうし、わりと暗いイメージの佐野には、
明るくあったかい杉の存在は、良い方向に作用したはず。

2人はナイアガラ以前、アマチュアコンテストで知り合い、
黒ずくめの服装で、世間に拗ねていたような佐野に対し、
「さっきの曲、すごく良かったよ。」と握手してきた杉には、
懐かしいものに出会ったようだったと佐野は語っている。

そんな2人が楽しく歌う「シュガータイム」を、自分の場合、
1人で歌うわけだから、声が大きかろうが、小さかろうが、
同じ声のダビングで溶け合って当たり前のところ、なぜか、
音程のずれや、リズムの悪さで、ぐちゃぐちゃになりがち。

演奏は、昔買ったセカンドアルバム「ハートビート」準拠の、
バンドスコアに、いくつかのシングルヒット曲、「サムデイ」、
「シュガータイム」や「スターダストキッズ」が出ているので、
多少の不備もあるが、特に考えず、スコアどおりに録音。

サビのあと「アイ・ラブ・ユー」と囁く部分が、シングル盤と、
LPでは違っていて、LPの場合は「アイ・ニード・ユー」だと、
今回初めて気づくが、ずっと「ラブ」で覚え歌っていたから、
シングル収録のベスト盤の方を、聴き込んでいたのだろう。

竹内まりやの新譜から、山下達郎ではなく佐野元春へと、
しりとりか連想ゲームのようだが、昔、20代前半の頃に、
かなり佐野に心酔した自分なので、すごく懐かしかったし、
2人と同様に楽しんで、「シュガータイム」を歌いました。








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こんばんは。

この曲懐かしい!!ギターマジシャン様、声質が合っています!!
佐野好きが表れていますね。
実は佐野はあまり詳しくありません。ヒット曲と、唯一アルバム聴きしたこれを知っているくらいです。

竹内まりや聴きましたか!!あのビートルズカバー良かったです。達郎がいつも言う、カバーはコピーが基本。変にいじって楽曲をダメにしているものが多い・・・を証明するような潔さ。女性なのにキーまで同じで低いところが苦しそうなのに苦笑するほどです。個人的にまさか誰もカバーしないだろうと思っていた「No Reply」を演っているのにびっくりでした。
SMO | URL | 2019/10/21/Mon 22:21 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> こんばんは。
この曲懐かしい!!ギターマジシャン様、声質が合っています!!


ビートルズを歌うような感覚で、この曲を歌えたので、
他の曲よりも、声質も合っていて、キーもましでした。


> 佐野好きが表れていますね。
実は佐野はあまり詳しくありません。ヒット曲と、唯一アルバム聴きしたこれを知っているくらいです。


自分は佐野好きといっても、初期の3枚に集中してばかりで、
ヒット曲とこのアルバムをご存じでしたら、同じ感じですね。


> 竹内まりや聴きましたか!!あのビートルズカバー良かったです。達郎がいつも言う、カバーはコピーが基本。変にいじって楽曲をダメにしているものが多い・・・を証明するような潔さ。女性なのにキーまで同じで低いところが苦しそうなのに苦笑するほどです。個人的にまさか誰もカバーしないだろうと思っていた「No Reply」を演っているのにびっくりでした。


本当に見事なまでのコピーに、曲の選択も素晴らしく、
勝手にアレンジする人たちには、見習ってほしいです。

お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2019/10/21/Mon 23:01 [編集]
へえ、
>竹内まりやのニューアルバムは、3枚組で、全62曲

そんなのが出たのですか。
前にもコメントに書いた気がしますが、竹内まりや、結構好きで若いころ隠れて聞いてました。(隠れる必要はないか。)
特に、他人へ提供した楽曲が好きだったので、セルフカバー作品は興味がありますね。
AKISSH | URL | 2019/10/22/Tue 18:47 [編集]
Re: へえ、
いつも、コメントありがとうございます。


> >竹内まりやのニューアルバムは、3枚組で、全62曲

> そんなのが出たのですか。
前にもコメントに書いた気がしますが、竹内まりや、結構好きで若いころ隠れて聞いてました。(隠れる必要はないか。)
特に、他人へ提供した楽曲が好きだったので、セルフカバー作品は興味がありますね。


何だかんだで、再活動した「バラエティ」以降のアルバムは、
全部持っていて、自分も、隠れファン(?)の要素ありです。

「リクエスト」にも、セルフカバーがいくつかありましたが、
今回は、岡田有希子の曲も歌ったり、圧巻のカバー集ですよ。
ギターマジシャン | URL | 2019/10/22/Tue 19:42 [編集]
おはようございます♪

佐野元春はこれまでほとんど聴いたことがない自分ですが、元曲を聴いて、それをしっかりと再現してらっしゃるギターマジシャンさんの演奏 素晴らしいです。

竹内まりやの特集が少し前TVで放映されて、再放送はないかと思っていたところ 運よく再放送の情報を得てきっちり録画しました。
まだ観てはないですが、観るのが楽しみです。
ももPAPA | URL | 2019/10/23/Wed 09:13 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> おはようございます♪
佐野元春はこれまでほとんど聴いたことがない自分ですが、元曲を聴いて、それをしっかりと再現してらっしゃるギターマジシャンさんの演奏 素晴らしいです。


他の曲でもそうですが、バンドスコアが丁寧な採譜ですと、
そこそこの再現ができて、もっぱらスコアに頼り切りです。


> 竹内まりやの特集が少し前TVで放映されて、再放送はないかと思っていたところ 運よく再放送の情報を得てきっちり録画しました。
まだ観てはないですが、観るのが楽しみです。


以前にNHKで放送した番組の完全版をBSでやっていたり、
フジテレビのミュージックフェアにも出たりと、番宣ならぬ、
CDキャンペーンなのか、でもファンにはありがたいですね。
(どれも、後から気づいて、YouTubeだのみの自分です)

お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2019/10/23/Wed 19:51 [編集]
これは好きな曲ですが杉さんが参加していたことに気づいていませんでした。

カバーですがbaby I nee d your loveのところの巻き舌?も再現ですね
面白半分 | URL | 2019/11/09/Sat 14:28 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。



> これは好きな曲ですが杉さんが参加していたことに気づいていませんでした。


パッと聴いて、コーラスが杉真理だとは気づかないですよね。
(知人に、非難されただけに、仲間を見つけたような)


> カバーですがbaby I nee d your loveのところの巻き舌?も再現ですね



英単語ではなく、カタカナで聴こえたままを歌ってたので、
まったく意識していなかったですが、巻き舌っぽいですね。

お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2019/11/09/Sat 15:31 [編集]



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