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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
ビートルズのカバーでベックが縦横無尽に弾きまくる「シーズ・ア・ウーマン」
改元をはさんでの10連休は、結局、どこへも出かけずに、
ただ自宅でゴロゴロしていて、時間はいくらでもあるのに、
ブログ用音源の作り置きをすることもなく、ほんの少しは、
いつもよりギターの練習をしたくらいで、最終日を迎える。

平成に別れを告げて、新しい元号、令和を迎えるといった、
各テレビ局の特番を見て、この30年を思ったりはしたが、
それで、何かをこのブログでやろうとか、特に思いつかず、
令和最初となる記事も、粛々と、いつものように曲を演奏。

しいて、こじつけるとしたなら、平成の最後に買った楽譜が、
ジェフ・ベックのバンドスコア「ブロウ・バイ・ブロウ」なので、
平成最後の楽譜を、令和最初の演奏にという、元号越しの、
記念すべき演奏と言えるが、特段、意味のある曲でもない。

昨年の9月、「ワイヤード」のバンドスコアが復刻したので、
「ブロウ・バイ・ブロウ」も出してくれないか、期待していたら、
2月発売予定とわかり、Amazonでクリックしようとしたときに、
アルバム全曲の楽譜ではなく、2曲カットされていると気づく。

全9曲から、「シーズ・ア・ウーマン」と「エアー・ブロワー」が、
カットとなるが、残りの7曲のうち6曲は手持ちの楽譜があり、
全曲版が欲しかったのは、このカットされた2曲だったのにと、
がっかりしつつ、現物が届く前に気づいてよかったと冷や汗。

そうなると、カットされた2曲をどうしても手に入れたくなるし、
それを演奏したくなるのが、ないものねだりの自分の悪い癖、
新品の定価に比べて、割高になるのは納得できないのだが、
19年前に出た全曲版の古本を、Amazonの出品で購入した。

待望の2曲から、「シーズ・ア・ウーマン」を、まずは取り組み、
ドラムから入力、この曲はレゲエのリズムのせいもあるのか、
パーカッションも入っていて、かなり、この入力に手がかかり、
MTR内蔵ドラムマシンにないティンバレスは、別録音にした。

ベックのギターは、YouTubeで見れるテレビ出演の映像では、
アルバムジャケットにもあるレスポールで、この曲を弾いたが、
レコードの音は、どう聴いてもストラトで、ジャケットとは違って、
レスポールを弾いていない曲が、わりと多かったと今頃知る。

テレビ演奏は、当時無名で、翌年ベックがデビュー作を手伝う、
アップというキーボードトリオがバックを務めたが、放送時期は、
74年9月で、「ギター殺人者の凱旋」のレコーディング開始は、
12月だから、アルバムより前に、この曲を演奏したことになる。

アルバムプロデューサーが、ビートルズを育てたと言って良い、
ジョージ・マーティンだから、そのマーティンがアドバイスしたか、
ベックが敬意を表して、ビートルズの曲をカバーしたとばかり、
ずっと思っていたので、もともとのレパートリーと知って驚いた。

映像では、レコードのレゲエ調よりは16ビートに近いリズムで、
最初はトーキングモジュレーター主体で、後半はピックではなく、
指弾きにしていて、今のベックのピックなしの指弾きスタイルは、
この頃から得意としていたのがわかり、その点でも貴重な映像。

トーキングモジュレーターは、BBAライブでも、効果的に使われ、
一時期のベックのお気に入りアイテムだが、今回の録音に際し、
じょうごとホースで自作しようかと思いつつ、MTRのエフェクトに、
トーキングボックスがあり、オートワウに近い音色だが妥協する。

この曲のベックのアドリブは、フレーズの宝庫と呼べるくらいに、
次から次へと流れるように、様々なフレーズが繰り出されるうえ、
音色も生音から歪ませた音、甘い音からエッジのきいた音へと、
ボリューム、トーンコントロール、ピックアップの切り替えが見事。

高1の頃は、ギターを歪ませずに生音にして、スケールっぽい、
フレーズを弾くだけで、これはジャズだと大騒ぎしていたから、
ベックが、曲の途中で、ものすごい速さで弾くジャズフレーズは、
感動しまくって、必死になり、ベックのフレーズを練習していた。

小林克己「ロックギター教室・中級編」に、完コピギター譜が、
練習教材として載り、カラオケテープも付いていて練習したが、
今回買ったバンドスコアと微妙に違うし、一部のフレーズだけ、
土屋昌巳が解説した、ソニー出版「エレキギター」とも異なる。

ベックのジャズ風フレーズは、純粋なジャズギターというよりも、
ギブソンのギター開発に携わり、そのモデル名にもなっている、
レス・ポールのトリッキーなフレーズが元になっているだろうし、
ヤードバーズでの名演「ジェフズ・ブギー」の3連リックも同様。

テンポがゆっくりとはいえ、32分音符で流麗に弾ききるのは、
けっこう難しくて、ここで録音を中断して、2日ほど練習するが、
このフレーズも、楽譜が三者三様のうえ、自分で聴いた感じと、
どれも違っていて、それぞれを参考にして、それっぽく弾いた。

ジェフ・ベックがビートルズの曲を、「ギター殺人者の凱旋」や、
テレビ出演に、ヤン・ハマーとのライブアルバムでも演奏した、
お気に入りと言える「シーズ・ア・ウーマン」を、スタジオ録音に、
できるだけ近づこうと、改元をはさんで気合を入れ弾きました。







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またまた素晴らしい音源ありがとうございます。
連休明けの荒んだ心に沁みました・・・

聴かせていただいてとにかく思うのは
この曲、打ち込み音源に合わせてギター弾くの大変ですよね。
感動します・・・本来人間と演奏するのが当たり前のタイプの曲。
おかしな表現ですが、リズム感だけでなく、
デジタルビートのタイム感もないと・・・

原曲は、これぞストラト !!というサウンドが聴けますが
合いの手に入っているギターはレスポールのリアではないでしょうか?
SMO | URL | 2019/05/07/Tue 20:16 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> またまた素晴らしい音源ありがとうございます。
連休明けの荒んだ心に沁みました・・・


レゲエ調のバッキングが、ゆるい気持ちにしてくれるのか、
ついさっき、ラジオで南国風の曲の生演奏があり、DJが、
「明日からがんばろうという気になる。」と言ってました。



> 聴かせていただいてとにかく思うのは
この曲、打ち込み音源に合わせてギター弾くの大変ですよね。
感動します・・・本来人間と演奏するのが当たり前のタイプの曲。
おかしな表現ですが、リズム感だけでなく、
デジタルビートのタイム感もないと・・・


自分の場合、高校の昔からバンド活動らしきものはできず、
自宅でメトロノームに合わせて、練習してばかりいたので、
クリック音に合わせる方が性に合っているかもしれません。



> 原曲は、これぞストラト !!というサウンドが聴けますが
合いの手に入っているギターはレスポールのリアではないでしょうか?


トーキングモジュレーターを使うのは、いつもレスポールですし、
おっしゃるとおり、原曲の合いの手は、そのリアサウンドですね。
実は、そこだけレスポールで弾いた方が良いかと思ったのですが、
ついギターを持ち変えるのが面倒で、ストラトでダビングしてます。

お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2019/05/07/Tue 21:45 [編集]
つい先日、昔のレコード・コレクター誌がブックオフに並んでいて
特集「ブロウ・バイ・ブロウ」の号を買いました。
文字を追いかけながら音を確認していきたいと思っています。

”MTRのエフェクトに、トーキングボックス”とお書きでしたが
結構それっぽい音でニヤリとしてしまいました。
面白半分 | URL | 2019/05/16/Thu 21:53 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> つい先日、昔のレコード・コレクター誌がブックオフに並んでいて
特集「ブロウ・バイ・ブロウ」の号を買いました。
文字を追いかけながら音を確認していきたいと思っています。


ビートルズやクリムゾンの特集号は、チェックしていましたが、
ジェフ・ベック、それもこのアルバム特集があったとは知らず、
早速アマゾンでクリックしまして、情報ありがとうございます。



> ”MTRのエフェクトに、トーキングボックス”とお書きでしたが
結構それっぽい音でニヤリとしてしまいました。



ベックのように歌詞っぽく聴こえるのは無理ですが、
わりと雰囲気が近いエフェクトで、重宝しています。

お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2019/05/16/Thu 23:28 [編集]
こんばんわ♪

ブロー バイ  ブローは、実験的な音づくりという側面もあって、ロックギタリストによるジャズ・フュージョンサウンドへのアプローチという点で当時としては貴重なアルバムでしたね。
ワイアードもそうですが、このアルバムを聴いて思うのは彼が、ロックのみならずジャズ・フュージョンサウンドにもとても関心があって曲を心から敬愛しているということです。(おそらくですが;^^)
元々優れた音感とギターセンスの持ち主でもある彼の持ち味が随所に散りばめられた名盤ですね。

ギターマジシャンさんの演奏、細やかなフレーズも巧みにカバーされててとても心地よく聴かせて頂きました(^-^) さすがですね。
ももPAPA | URL | 2019/06/25/Tue 21:47 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> こんばんわ♪
ブロー バイ  ブローは、実験的な音づくりという側面もあって、ロックギタリストによるジャズ・フュージョンサウンドへのアプローチという点で当時としては貴重なアルバムでしたね。


ビリー・コブハムのアルバムでヤン・ハマーと共演した、
トミー・ボーリンなどの先例が、多少はありましたが、
ここまでの作品は、当時はベックが唯一無二でしたね。


> ワイアードもそうですが、このアルバムを聴いて思うのは彼が、ロックのみならずジャズ・フュージョンサウンドにもとても関心があって曲を心から敬愛しているということです。(おそらくですが;^^)
元々優れた音感とギターセンスの持ち主でもある彼の持ち味が随所に散りばめられた名盤ですね。


ジョン・マクラフリンが好きだと公言していたそうですし、
ジャズにも精通し敬愛していたと思えるフレーズが多いです。


> ギターマジシャンさんの演奏、細やかなフレーズも巧みにカバーされててとても心地よく聴かせて頂きました(^-^) さすがですね。



10代の頃からベックのように弾くのが憧れでした。

お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2019/06/25/Tue 22:55 [編集]



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