僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
ボズ・スキャッグスの「シルク・ディグリーズ」のレコーディングで、
集められた、売れっ子のスタジオミュージシャンが中心となって、
結成されたバンド、TOTOのデビューアルバムは、ボズ路線あり、
インストあり、アメリカンロックありというヴァラエティ溢れる作品。
この作品をAORの名盤とする人も多いが、TOTOの音楽自体、
AORと呼ぶべきか、ちょっと迷うところもあるし、当時の自分は、
流行り出したクロスオーバー、それもギターだけ聴いていたので、
ルカサーは、もっとギターを弾きまくればよいのにと不満だった。
シンコー「ディスクガイド・AOR」は、「衝撃という言葉が相応しい、
AOR史において最も重要な1枚」とあり、音楽之友社から出た、
「ROCK名盤コレクション・ガイド」でも、「衝撃のデビュー作」で、
偏った聴き方の自分とは違って、それが世間の評価なのだろう。
延々とギターソロが続く曲の多い、2枚目「ハイドラ」に興奮して、
一気にTOTOと、そのギタリスト、スティーブ・ルカサーに注目し、
ルカサーがバックで参加した曲の、ギターソロも聴いたりしたが、
歌もののギターは聴かせるものの、短くて、やはり不満に感じた。
当時は歌ものの曲でも、間奏のリードギターやバッキングに集中、
楽曲そのものは、どうでもよいみたいな聴き方をしていた時期で、
いろいろな曲の間奏やエンディングのギターソロだけを編集して、
テープを作ったし、インスト曲でも、サックスやピアノはカットした。
TOTOにしても同様だったから、買った楽譜もTOTOのではなくて、
ギタースコア「スティーブ・ルカサー」という、TOTOの4枚目までの、
ギターソロだけ抜き出した楽譜で、そんな楽譜が出るくらいだから、
自分と同じような聴き方をするギターキッズは、多かったのだろう。
だんだん歳を取るにつれ、ギターのみという、こだわりも薄れて、
曲自体を楽しめるようになってくると、確かに1枚目の方が良いし、
2枚目のギターソロは、だらだらと長すぎるかもと、真逆の感想、
ボズやウィルソン・ブラザーズのツボを押さえたソロが気に入る。
TOTOのレコードは、リアルタイムで、4枚目までをエアチェックし、
その後は聴いたことがなく、CDの時代になり、1・2枚目だけ購入、
自分にとっては、ロック色が強くなった3枚目、グラミー賞を受賞し、
一番売れた4枚目も、聴き直したいとは、なぜだか思わなかった。
今では、2枚目もほとんど聴かず、逆に1枚目は愛聴盤になって、
ブログを始めて、演奏をするようになったときも、TOTOの曲では、
1枚目の数曲をやりたいと思い、全10曲のうち、6曲も載っている、
バンドスコアを購入して、歌なしで「ホール・ド・ザ・ライン」をアップ。
その後、他のTOTOの曲は演奏しないまま、6年近くも過ぎたが、
先日、買ったままになっているバンドスコアを少しは活用しようと、
枕元に積み上げているAmazonのダンボール箱を、物色していて、
TOTOを見つけると、やっぱり1枚目は、やりたい曲だらけだった。
「ロックメイカー」は、たった4小節という短いギターソロも含めると、
3回もリードギターが出てきて、ルカサー得意のメロディアスな間奏、
ツインリードでハモる間奏、早弾きをまじえたエンディングのソロと、
3回とも演奏パターンを変えて、まるで教科書、見本のような出来。
特に、エンディングの早弾きは、ペンタトニック中心の6連なのだが、
ツェッペリンのジミー・ペイジが得意として、自分も昔から真似ていた、
典型的パターンのようで、ハンマリング・プリングの箇所をずらしたり、
チョーキングをまぜたりと、小技がきいていて、完コピはかなり難しい。
ルカサーは早弾きも得意だが、半音、全音チョーキングを自在に使い、
同じ弦上でスライドしながら、ポジションを上昇下降するフレーズが、
すごくメロディックだし、ツインリードでハモるときも、単なる3度でなく、
これまたチョーキングのニュアンスも絶妙で、この曲でも見事な演奏。
この半音チョーキングやハモリは、師匠のジェイ・グレイドンが得意で、
もともとは、ボストンのトム・ショルツが、クイーンのブライアン・メイの、
ギター・オーケストレーションを、アメリカンロックにうまく取り入れて、
さらにジェイが洋楽・AORに広めていき、ルカサーも弾いたように思う。
ルカサーは、特に、歌ものの間奏で転調が伴う場合、うまく音をつなぎ、
メロディックにフレーズを作るのが見事、それは、まったくのアドリブか、
書割フレーズなのか、どちらにしても作曲能力がないとは言わないが、
他人が書いた名曲で、さらに曲をひきたてる名演が真骨頂だと感じる。
ルカサーの弾きまくりに期待し、「ハイドラ」に興奮していた頃、いっそ、
インストやフュージョンをやってくれればと思っていたら、ライブが出て、
ラリー・カールトンのバックバンドと組んで、かなり弾きまくっていたが、
曲がつまらないうえに、ギターソロも面白くなくて、一度聴いただけに。
同様に、日本のキーボード、奥本亮の作品も、スタジオの仕事が増え、
ロックがやりたくて、うずうずしていたTOTOのメンバーが爆発したと、
前評判は高いのに、これまた、つまらなくて、ジャズやフュージョンで、
ワンコードで弾きまくるのは飽きないのに、なぜだか、自分との相性か。
ついでに言うと、軽井沢で、ジェフ・ベックとサンタナ、それにルカサーと、
どういう組み合わせか、ギタリスト共演のライブがあり、テレビで見ると、
ベックの演奏に参加したルカサーは緊張したのか、アドリブが今一歩で、
スタジオミュージシャンは、ライブや一発勝負がダメなのかとさえ思った。
とまあ、悪口みたいになってしまったが、それに反し、TOTOの1枚目は、
捨て曲なしというほど、どの曲も見事で、ルカサーのソロもバッキングも、
曲をひきたてて、聴かせるところは聴かせるという、本当に素晴らしくて、
その後のルカサー・バンドになった(?)TOTOと比べても、何倍も良い。
今回、バンドスコアを見ていて、気づいたのは、大半の曲の作詞作曲を、
デビッド・ペイチが担当し、リードボーカルも数曲で担当という活躍ぶりで、
昔は、ポーカロ兄弟のスティーブがメインキーボードで、ペイチはライブの、
サポートくらいに思っていたが、ボズのバックの頃からペイチ主導だった。
そのペイチがリードボーカルを歌う「ロックメイカー」は、昔からの印象が、
すごくビートルズっぽいと思っていて、まあ、自分の場合、ロックの曲に、
ストリングスが入ればビートルズ、途中からドラムがフィルインで入れば、
ビートルズ、ウーランランとコーラスが入ればビートルズと、かなり極端。
それでも、「ロックメイカー」は、ビートルズの雰囲気がすると思っていて、
ただ、よくよく聴き直してみると、ビートルズと言うより、ウイングスの音、
マッカートニー・サウンドで、途中のホーンの入るところなど、まんまだし、
ギターソロも、ジミー・マックロウが弾きまくったら、こんな感じになりそう。
今回は、「ロックメイカー」を演奏しようと、スコアを見ながら聴いていくと、
今さらだが、ギターソロに合わせて、「ロックメイカー」と歌うのに気づき、
こんなところで歌のタイトルが出てくるのかと、妙に感心しつつ、いかに、
自分がギターばかりに、目が行って(耳が行って)いたか、改めて判った。
それにしても、ロックメイカーとは何のことか、邦題はカタカナ表記だし、
歌詞カードの和訳でも同様、英単語で検索しても、曲名しかヒットせず、
他の用例はないようで、直訳すれば、岩を作る人、まさか石のメーカー、
大谷石や御影石の会社とか、切り出す職人さんを意味するわけない。
オン・ザ・ロックを作るバ-テンさんでもなく、ロック音楽と解釈すれば、
レコード会社や、この曲を作詞作曲するペイチ自身とも取れるだろうし、
「make rock」には、「ロック史を塗り変える」という意訳があるので、
ロックミュージックを作った人、そう、ビートルズだと、我田引水できる。
歌詞にある「もう7年も会っていない」は、ビートルズ解散から約7年、
さらに、ビートルズの「アンド・ユア・バード・キャン・シング」を思わす、
「鳥かごに閉じ込められ」という歌詞から、ツインリードも意識したかと、
ますます、自分勝手な解釈は進むが、いくら何でも、考えすぎだろう。
バンドスコアはギターが2段書きになり、リードとリズムかと思ったら、
リズム、バッキングが2本で、片方がクランチで、空ピッキングを交え、
1~3弦を弾き、片方は、オーバードライブで、1~4弦を弾く指定で、
かなり細かく採譜してあり、バンドスコアかくあるべしと感動するほど。
ただ、どのバンドスコアでも同様だが、キーボードは2段使う譜面でも、
ピアノの右手と左手ではなく、ピアノ・エレピと、シンセに分かれていて、
一人で、エレピとシンセを同時に弾くには良いが、完コピにはならず、
鍵盤の人は、自分で耳コピしたり、経験で左手部分も弾くのだろうか。
自分は耳コピも苦手ならば、楽器もギターシンセなので、譜面どおりで、
イントロとエンディングのギターソロ前に流れる、シーケンサーらしき、
アルペジオフレーズは、採譜されていないので、コードを流しておいて、
音が薄くならないようにしたが、逆効果で煩わしい音になった気もする。
TOTOデビュー作の78年の段階では、まだDX7は存在しなかったが、
このピロピロっというシークエンスフレーズは、ムーグとかローランドで、
オートアルペジオを鳴らせたのか、イエスのリック・ウェイクマンのように、
反復フレーズも、根性で手弾きしたのか、どちらにしても自分には無理。
ルカサーが使うギターは、デビューした頃は、ライブでもスタジオでも、
レスポールがメインだったが、この曲は、シングルコイルっぽい音がし、
自分は、全部ストラトで弾いたが、1・2回目の間奏は、レスポールか、
ハンバッキング搭載でストラトタイプの、ヴァレイアーツかもしれない。
エフェクターは、ルカサーが使用して有名になったイーブンタイド社の、
ハーモナイザーは、この曲では使ったのか、ツインリードの厚い音は、
ユニゾンでギターを重ねるよりも、ダブリングの可能性もあり、他にも、
コーラス、ショートディレイをかますのだろうが、自分はリバーブのみ。
昔は、コンプ、オーバードライブ、ディストーション、コーラス、フェイザー、
フランジャー、2台のディレイに、イコライザーと、やたら繋いだが、今は、
MTR内蔵のエフェクトの、モデリングで歪ませ、リバーブをかけるくらい、
ディレイは録音後に修正できないので使わないか、ミックス時にかける。
ただ、MTRのミキシング時に使えるエフェクトは、リバーブ系が1個と、
コーラス・ディレイ系が1個なので、ギターソロを格好よく聴かせようと、
ロングディレイを選ぶと、歌や伴奏までロングディレイを軽くかけるか、
通さなくするしかないので、このことろ、歌優先で、ディレイはかけない。
それだけに、こういう曲のギターソロが、生音に近く、しょぼくなりがちで、
やはり、ラックのエフェクターを録音時に繋ごうかと思うが、面倒なうえに、
自分の手持ち機材では、音質が低下したり、ディレイで音象がぼやけて、
それよりは、ミックス時のイコライザーとリバーブを工夫すればと勉強中。
TOTOのデビュー作で、ビートルズ、それもポールを意識したのではと、
勝手に思っている「ロックメイカー」は、ペイチのボーカルで、いつもより、
キーが低いが、ボビーのハモリは厳しく、昔から弾いて楽勝のつもりの、
ルカサーのギターソロも、ちょっと指がもつれがちで、危なっかしいです。
集められた、売れっ子のスタジオミュージシャンが中心となって、
結成されたバンド、TOTOのデビューアルバムは、ボズ路線あり、
インストあり、アメリカンロックありというヴァラエティ溢れる作品。
この作品をAORの名盤とする人も多いが、TOTOの音楽自体、
AORと呼ぶべきか、ちょっと迷うところもあるし、当時の自分は、
流行り出したクロスオーバー、それもギターだけ聴いていたので、
ルカサーは、もっとギターを弾きまくればよいのにと不満だった。
シンコー「ディスクガイド・AOR」は、「衝撃という言葉が相応しい、
AOR史において最も重要な1枚」とあり、音楽之友社から出た、
「ROCK名盤コレクション・ガイド」でも、「衝撃のデビュー作」で、
偏った聴き方の自分とは違って、それが世間の評価なのだろう。
延々とギターソロが続く曲の多い、2枚目「ハイドラ」に興奮して、
一気にTOTOと、そのギタリスト、スティーブ・ルカサーに注目し、
ルカサーがバックで参加した曲の、ギターソロも聴いたりしたが、
歌もののギターは聴かせるものの、短くて、やはり不満に感じた。
当時は歌ものの曲でも、間奏のリードギターやバッキングに集中、
楽曲そのものは、どうでもよいみたいな聴き方をしていた時期で、
いろいろな曲の間奏やエンディングのギターソロだけを編集して、
テープを作ったし、インスト曲でも、サックスやピアノはカットした。
TOTOにしても同様だったから、買った楽譜もTOTOのではなくて、
ギタースコア「スティーブ・ルカサー」という、TOTOの4枚目までの、
ギターソロだけ抜き出した楽譜で、そんな楽譜が出るくらいだから、
自分と同じような聴き方をするギターキッズは、多かったのだろう。
だんだん歳を取るにつれ、ギターのみという、こだわりも薄れて、
曲自体を楽しめるようになってくると、確かに1枚目の方が良いし、
2枚目のギターソロは、だらだらと長すぎるかもと、真逆の感想、
ボズやウィルソン・ブラザーズのツボを押さえたソロが気に入る。
TOTOのレコードは、リアルタイムで、4枚目までをエアチェックし、
その後は聴いたことがなく、CDの時代になり、1・2枚目だけ購入、
自分にとっては、ロック色が強くなった3枚目、グラミー賞を受賞し、
一番売れた4枚目も、聴き直したいとは、なぜだか思わなかった。
今では、2枚目もほとんど聴かず、逆に1枚目は愛聴盤になって、
ブログを始めて、演奏をするようになったときも、TOTOの曲では、
1枚目の数曲をやりたいと思い、全10曲のうち、6曲も載っている、
バンドスコアを購入して、歌なしで「ホール・ド・ザ・ライン」をアップ。
その後、他のTOTOの曲は演奏しないまま、6年近くも過ぎたが、
先日、買ったままになっているバンドスコアを少しは活用しようと、
枕元に積み上げているAmazonのダンボール箱を、物色していて、
TOTOを見つけると、やっぱり1枚目は、やりたい曲だらけだった。
「ロックメイカー」は、たった4小節という短いギターソロも含めると、
3回もリードギターが出てきて、ルカサー得意のメロディアスな間奏、
ツインリードでハモる間奏、早弾きをまじえたエンディングのソロと、
3回とも演奏パターンを変えて、まるで教科書、見本のような出来。
特に、エンディングの早弾きは、ペンタトニック中心の6連なのだが、
ツェッペリンのジミー・ペイジが得意として、自分も昔から真似ていた、
典型的パターンのようで、ハンマリング・プリングの箇所をずらしたり、
チョーキングをまぜたりと、小技がきいていて、完コピはかなり難しい。
ルカサーは早弾きも得意だが、半音、全音チョーキングを自在に使い、
同じ弦上でスライドしながら、ポジションを上昇下降するフレーズが、
すごくメロディックだし、ツインリードでハモるときも、単なる3度でなく、
これまたチョーキングのニュアンスも絶妙で、この曲でも見事な演奏。
この半音チョーキングやハモリは、師匠のジェイ・グレイドンが得意で、
もともとは、ボストンのトム・ショルツが、クイーンのブライアン・メイの、
ギター・オーケストレーションを、アメリカンロックにうまく取り入れて、
さらにジェイが洋楽・AORに広めていき、ルカサーも弾いたように思う。
ルカサーは、特に、歌ものの間奏で転調が伴う場合、うまく音をつなぎ、
メロディックにフレーズを作るのが見事、それは、まったくのアドリブか、
書割フレーズなのか、どちらにしても作曲能力がないとは言わないが、
他人が書いた名曲で、さらに曲をひきたてる名演が真骨頂だと感じる。
ルカサーの弾きまくりに期待し、「ハイドラ」に興奮していた頃、いっそ、
インストやフュージョンをやってくれればと思っていたら、ライブが出て、
ラリー・カールトンのバックバンドと組んで、かなり弾きまくっていたが、
曲がつまらないうえに、ギターソロも面白くなくて、一度聴いただけに。
同様に、日本のキーボード、奥本亮の作品も、スタジオの仕事が増え、
ロックがやりたくて、うずうずしていたTOTOのメンバーが爆発したと、
前評判は高いのに、これまた、つまらなくて、ジャズやフュージョンで、
ワンコードで弾きまくるのは飽きないのに、なぜだか、自分との相性か。
ついでに言うと、軽井沢で、ジェフ・ベックとサンタナ、それにルカサーと、
どういう組み合わせか、ギタリスト共演のライブがあり、テレビで見ると、
ベックの演奏に参加したルカサーは緊張したのか、アドリブが今一歩で、
スタジオミュージシャンは、ライブや一発勝負がダメなのかとさえ思った。
とまあ、悪口みたいになってしまったが、それに反し、TOTOの1枚目は、
捨て曲なしというほど、どの曲も見事で、ルカサーのソロもバッキングも、
曲をひきたてて、聴かせるところは聴かせるという、本当に素晴らしくて、
その後のルカサー・バンドになった(?)TOTOと比べても、何倍も良い。
今回、バンドスコアを見ていて、気づいたのは、大半の曲の作詞作曲を、
デビッド・ペイチが担当し、リードボーカルも数曲で担当という活躍ぶりで、
昔は、ポーカロ兄弟のスティーブがメインキーボードで、ペイチはライブの、
サポートくらいに思っていたが、ボズのバックの頃からペイチ主導だった。
そのペイチがリードボーカルを歌う「ロックメイカー」は、昔からの印象が、
すごくビートルズっぽいと思っていて、まあ、自分の場合、ロックの曲に、
ストリングスが入ればビートルズ、途中からドラムがフィルインで入れば、
ビートルズ、ウーランランとコーラスが入ればビートルズと、かなり極端。
それでも、「ロックメイカー」は、ビートルズの雰囲気がすると思っていて、
ただ、よくよく聴き直してみると、ビートルズと言うより、ウイングスの音、
マッカートニー・サウンドで、途中のホーンの入るところなど、まんまだし、
ギターソロも、ジミー・マックロウが弾きまくったら、こんな感じになりそう。
今回は、「ロックメイカー」を演奏しようと、スコアを見ながら聴いていくと、
今さらだが、ギターソロに合わせて、「ロックメイカー」と歌うのに気づき、
こんなところで歌のタイトルが出てくるのかと、妙に感心しつつ、いかに、
自分がギターばかりに、目が行って(耳が行って)いたか、改めて判った。
それにしても、ロックメイカーとは何のことか、邦題はカタカナ表記だし、
歌詞カードの和訳でも同様、英単語で検索しても、曲名しかヒットせず、
他の用例はないようで、直訳すれば、岩を作る人、まさか石のメーカー、
大谷石や御影石の会社とか、切り出す職人さんを意味するわけない。
オン・ザ・ロックを作るバ-テンさんでもなく、ロック音楽と解釈すれば、
レコード会社や、この曲を作詞作曲するペイチ自身とも取れるだろうし、
「make rock」には、「ロック史を塗り変える」という意訳があるので、
ロックミュージックを作った人、そう、ビートルズだと、我田引水できる。
歌詞にある「もう7年も会っていない」は、ビートルズ解散から約7年、
さらに、ビートルズの「アンド・ユア・バード・キャン・シング」を思わす、
「鳥かごに閉じ込められ」という歌詞から、ツインリードも意識したかと、
ますます、自分勝手な解釈は進むが、いくら何でも、考えすぎだろう。
バンドスコアはギターが2段書きになり、リードとリズムかと思ったら、
リズム、バッキングが2本で、片方がクランチで、空ピッキングを交え、
1~3弦を弾き、片方は、オーバードライブで、1~4弦を弾く指定で、
かなり細かく採譜してあり、バンドスコアかくあるべしと感動するほど。
ただ、どのバンドスコアでも同様だが、キーボードは2段使う譜面でも、
ピアノの右手と左手ではなく、ピアノ・エレピと、シンセに分かれていて、
一人で、エレピとシンセを同時に弾くには良いが、完コピにはならず、
鍵盤の人は、自分で耳コピしたり、経験で左手部分も弾くのだろうか。
自分は耳コピも苦手ならば、楽器もギターシンセなので、譜面どおりで、
イントロとエンディングのギターソロ前に流れる、シーケンサーらしき、
アルペジオフレーズは、採譜されていないので、コードを流しておいて、
音が薄くならないようにしたが、逆効果で煩わしい音になった気もする。
TOTOデビュー作の78年の段階では、まだDX7は存在しなかったが、
このピロピロっというシークエンスフレーズは、ムーグとかローランドで、
オートアルペジオを鳴らせたのか、イエスのリック・ウェイクマンのように、
反復フレーズも、根性で手弾きしたのか、どちらにしても自分には無理。
ルカサーが使うギターは、デビューした頃は、ライブでもスタジオでも、
レスポールがメインだったが、この曲は、シングルコイルっぽい音がし、
自分は、全部ストラトで弾いたが、1・2回目の間奏は、レスポールか、
ハンバッキング搭載でストラトタイプの、ヴァレイアーツかもしれない。
エフェクターは、ルカサーが使用して有名になったイーブンタイド社の、
ハーモナイザーは、この曲では使ったのか、ツインリードの厚い音は、
ユニゾンでギターを重ねるよりも、ダブリングの可能性もあり、他にも、
コーラス、ショートディレイをかますのだろうが、自分はリバーブのみ。
昔は、コンプ、オーバードライブ、ディストーション、コーラス、フェイザー、
フランジャー、2台のディレイに、イコライザーと、やたら繋いだが、今は、
MTR内蔵のエフェクトの、モデリングで歪ませ、リバーブをかけるくらい、
ディレイは録音後に修正できないので使わないか、ミックス時にかける。
ただ、MTRのミキシング時に使えるエフェクトは、リバーブ系が1個と、
コーラス・ディレイ系が1個なので、ギターソロを格好よく聴かせようと、
ロングディレイを選ぶと、歌や伴奏までロングディレイを軽くかけるか、
通さなくするしかないので、このことろ、歌優先で、ディレイはかけない。
それだけに、こういう曲のギターソロが、生音に近く、しょぼくなりがちで、
やはり、ラックのエフェクターを録音時に繋ごうかと思うが、面倒なうえに、
自分の手持ち機材では、音質が低下したり、ディレイで音象がぼやけて、
それよりは、ミックス時のイコライザーとリバーブを工夫すればと勉強中。
TOTOのデビュー作で、ビートルズ、それもポールを意識したのではと、
勝手に思っている「ロックメイカー」は、ペイチのボーカルで、いつもより、
キーが低いが、ボビーのハモリは厳しく、昔から弾いて楽勝のつもりの、
ルカサーのギターソロも、ちょっと指がもつれがちで、危なっかしいです。
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|
![]() 実は、TOTOの最初の日本公演の「返り専門PA助手!?」の
アルバイトを偶々仰せつかって、ステージ袖でじっくり 全公演を見ていたんですが、当時はギターより、シンセの セッティングに興味があって、ペイチはKORGのMono/Poly ってシンセのアルペジエーターを盛んに使っていて、 実は私も真似して、このMono/Poly購入しました(笑!! 例によってギターに関しては全く問題なしどころか、 完璧だと思いますが、こうした平べったい曲だと ジェフの派手なドラムがヤッパリ曲の肝になるわけで、 特に小節を食う箇所のメリハリ等々をぼんやりさせてしまうと 曲のキャラが全く違ってしまいますから この点は相当ご苦労なさったと思います。 Let It Be Nakedではないですけど、Pro Toolsで、 強引にベードラとベースの頭をきっちり揃えて、 リズムにメリハリをつけつつ、グルーヴを作り込むか、 もしくは、無理矢理Drum'n Bassのゲインをあげてしまうか くらいしか修正点は見つかりませんものね。 当時は特に筒美京平さん系が絡む歌謡曲に置いて、 TOTOのこのアルバムから、いったい何十曲分パクったんだ!? ってくらいのネタの宝庫と化してたアルバムでしたが、 ルカサーの音作り、スティーブのコード選び、ジェフの グルーヴ感等々、自分もアレンジなんかで相当真似してたように 思います。まあ一番パクったのはTakin' It Backの見事な コードワークでしたけどね....(笑)。 何しろおつかれさまでした。 . pipco1980 | URL | 2017/04/29/Sat 22:40 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> 実は、TOTOの最初の日本公演の「返り専門PA助手!?」の アルバイトを偶々仰せつかって、ステージ袖でじっくり 全公演を見ていたんですが、当時はギターより、シンセの セッティングに興味があって、ペイチはKORGのMono/Poly ってシンセのアルペジエーターを盛んに使っていて、 実は私も真似して、このMono/Poly購入しました(笑!! あの初来日の舞台袖にいらっしゃたのは、ものすごいことですが、 メンバーのPAモニター調整となると、音にうるさいでしょうから、 かなり音のほうに集中して、そうそう演奏を楽しめなかったのでは? オートアルペジオは、当時からコルグ製品でも可能だったのですね。 > 例によってギターに関しては全く問題なしどころか、 完璧だと思いますが、こうした平べったい曲だと ジェフの派手なドラムがヤッパリ曲の肝になるわけで、 特に小節を食う箇所のメリハリ等々をぼんやりさせてしまうと 曲のキャラが全く違ってしまいますから この点は相当ご苦労なさったと思います。 おっしゃるとおり、ジェフのドラムは、かなり曲を左右しますが、 スティックを持った渡り鳥(?)、サイモン・フィリップスでも、 あのドラムの再現は無理なのだからと、もう開き直っています。 > Let It Be Nakedではないですけど、Pro Toolsで、 強引にベードラとベースの頭をきっちり揃えて、 リズムにメリハリをつけつつ、グルーヴを作り込むか、 もしくは、無理矢理Drum'n Bassのゲインをあげてしまうか くらいしか修正点は見つかりませんものね。 あのネイキッドのリンゴのドラム修正は、はたして良かったのか、 ただ、見違えるような音とグルーブで、臨場感は増しているので、 手持ち機材で、ドラムの工夫が出来ないか、いろいろ試してみます。 > 当時は特に筒美京平さん系が絡む歌謡曲に置いて、 TOTOのこのアルバムから、いったい何十曲分パクったんだ!? ってくらいのネタの宝庫と化してたアルバムでしたが、 ルカサーの音作り、スティーブのコード選び、ジェフの グルーヴ感等々、自分もアレンジなんかで相当真似してたように 思います。まあ一番パクったのはTakin' It Backの見事な コードワークでしたけどね....(笑)。 筒見さんは、洋楽のおいしいところを見事に取り入れていますし、 TOTOに関しては、ほとんどのアレンジャーが真似てましたね。 Takinは、スティーブポーカロが作曲し、歌まで歌っていますが、 テクノ風イントロから、ヒーリング系になり、コード進行も複雑、 これもパクリが多く、オフコースは間奏をそっくりやっています。 > 何しろおつかれさまでした。 お聴きいただき、ありがとうございました。 > . ギターマジシャン | URL | 2017/04/29/Sat 23:26 [編集]
![]() ギターマジシャンさんの記事の通り、確かにビートルズの匂いがしますね・・・。私は今迄、全然気が付きませんでした。目からウロコです。
私はトトに関しては3枚目のターンバックがベストアルバムだと思っていて、それ以降は余り聴いていませんん。 だたしルカサーのセッションワークは常にチェックしていました。 今回も演奏の力の抜け具合が(良い意味で)何だかこの時期にドンピシャでした。相変わらずの素晴らしさです。 余談ですがシルク・ディグリーズのジャケット写真はチャーのデビューアルバムと似ていると思っているのは私だけでしょうか(笑い)。 Les Paul L-5 | URL | 2017/04/30/Sun 15:16 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> ギターマジシャンさんの記事の通り、確かにビートルズの匂いがしますね・・・。私は今迄、全然気が付きませんでした。目からウロコです。 何でもビートルズに結びつける悪い癖があるのですが、 それを差し引いても、この曲は、ぽいなと思っています。 > 私はトトに関しては3枚目のターンバックがベストアルバムだと思っていて、それ以降は余り聴いていませんん。 だたしルカサーのセッションワークは常にチェックしていました。 へのへのもへじのようなシンプルなジャケットのターンバックは、 ロックバンドの面を押し出していて、最高傑作に上げる人も多いです。 ルカサーは、やはりセッションワークが合っているように思います。 > 今回も演奏の力の抜け具合が(良い意味で)何だかこの時期にドンピシャでした。相変わらずの素晴らしさです。 ギターのリズム一つ取っても、まだまだ課題も多いのですが、 そうおっしゃっていただけると、モチベーションが上がります。 > 余談ですがシルク・ディグリーズのジャケット写真はチャーのデビューアルバムと似ていると思っているのは私だけでしょうか(笑い)。 1曲目の「シャイニン・ユー」自体が、かなりボズを意識したサウンドですし、 ベンチの有無はあるものの、湖をバックにして、全体の色合いも似てますね。 お聴きいただき、ありがとうございました。 ギターマジシャン | URL | 2017/04/30/Sun 17:34 [編集]
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