僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
映画の主題歌というより、ジョンの心の叫びだったらしい「ヘルプ」
中2の夏休みに友人に誘われ、ビートルズ映画3本立てを、
新宿武蔵野館に見に行ったのが、ビートルズとの出会いで、
コメディ路線の「ヘルプ!」、日常のドキュメンタリータッチで、
4人が明るくはじけている「ヤァ!ヤァ!ヤァ!」に魅かれる。

友人に借りた「オールディーズ」で、一気に大ファンになると、
きっかけの映画も、3本立てを、翌年の夏にも見に行ったり、
ビートルズ・シネ・クラブの復活祭や、テレビ放映でも見たり、
音声を収録した海賊盤を買って、台詞までも覚えようとした。

リバイバル上映に何度も足を運んだのは、ビートルズ以外は、
「燃えよドラゴン」くらいだし、テレビを録画できるようになって、
何度も繰り返して見たのは、「私をスキーに連れてって」とか、
「トップガン」くらいで、ビートルズ映画は、自分の中で断トツ。

DVDも、ギターや手品の教則DVDは、数多いが、映画では、
子供たち用のアニメを別にすれば、ビートルズの作品だけで、
この歳になっても、というか、ますます、ビートルズに回帰して、
何度見ても飽きず、新しい発見があるのは、彼らの曲と同様。

「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」は、始まるなり、
あのジャーンのイントロが響き渡り、そのテーマ曲をバックに、
ファンに追いかけられ、駅構内を走り回るビートルズが登場し、
その場面だけでも、見ていて楽しく、全編に躍動感があふれる。

「ヘルプ!4人はアイドル」は、何やらおどろおどろしい感じの、
生贄の儀式の場面から始まるが、いきなり、「♪ヘールプ!」の、
歌声と共に白黒画面に切り替わり、演奏するビートルズの姿が、
映し出されて、あれ、前作みたいに白黒になったのかと戸惑う。

すると、色付きのダーツの矢が画面に突き刺さり、何かと思うと、
儀式を中断した司祭が、苦々しく、ビートルズの映画を見ていて、
腹立ち紛れに、ダーツを投げつけているという光景だとわかるし、
「THE BEATLES」や、「HELP」のタイトルも、画面にかぶってくる。

これは、凝った演出だし、何よりも、演奏のカメラワークも見事で、
リンゴの叩くスティックさばき、ジョージのギターを押さえる手元、
ジョンのかき鳴らすアコギの弦の振動、ベースのネックを抱えて、
振りかざすポールと、顔のアップと共に、テンポよく切り替わる。

コピーバンドの演奏で、ポール役の人が、よくベースを縦にして、
ロックギタリスト並みのポーズをとる光景を見て、ポール自身は、
こんなことしていたっけと思っていたが、歌っているジョンの方に、
ピントが合う中、シルエットで写るポールがポーズをきめていた。

映画の邦題の「4人はアイドル」のとおりに、演奏している4人は、
「誰か助けてくれ」という歌詞とは裏腹に、にこやかに笑っていて、
掛け合いコーラスが、疾走感あふれる曲、まさに映画の主題歌、
そう思って長年聴いていたが、ジョンは、そうではなかったと言う。

後年、ジョンはアイドルの多忙な日々に疲れ、どうか助けてくれと、
心の真の叫びだったと語ったそうで、自分は、そんなことも知らず、
映画の画面を思い浮かべては、格好良いなあと、口ずさんでいて、
ジョンの苦しみに気づくこともないまま、ジョン派を公言していた。

ただ、この曲は、映画のタイトルが先行していて、それに合わせて、
ジョンが曲を書いたはずだし、嬉々として歌っていたじゃないかと、
突っ込みを入れたくなるが、そこはジョン、当時は自分も気づかず、
後になって、この叫びが本心だったと判ったのだ、と言ったらしい。

自分は、実際のジョンの言葉を見ていないが、「ビートルズ革命」で、
「ヘルプ」を気に入った曲に挙げ、「本当に、その気で作ったから」、
「あの歌にこめられているとおりの気持ちで歌った。」と、語っていて、
確かに、70年のジョンは、ヘルプが心の叫びと思っていたようだ。

この話は、いつものことだが、ビートルズに夢中だった中学時代や、
30才になって、CDのボックスセットを買ったときには、気がつかず、
この十数年の、自分にとって、比較的新しめとなるビートルズ本で、
知ることになるわけで、音楽、演奏も含めて、初耳のことが多すぎ。

「全曲バイブル」に「213曲全ガイド」、「ビートルズを聴こう」にまで、
載っているから、どこかでジョンが語ったのだろうが、ジョンの癖で、
けっこう思いつきで言ったり、後付けのつじつま合わせ、我田引水、
何より、周囲が期待するように、話を盛ることもあるので、要注意。

ジョンは、ヘルプの頃の自分を自虐的に、「太ったエルビス時代」と、
言っていたそうで、そう言われると、映画の中でテーマを演奏する、
黒のタートルにタイツ姿は、ポールやジョージに比べて、足も太く、
全体的に横に広がった感じで、顔も丸く、確かに太っているようだ。

ところが、この曲を数ヵ月後にライブ演奏したとき、ジョンお得意の、
歌詞の度忘れもある映像は、ジョンの頬はこけていて、ストレスで、
過食と拒食を繰り返していたのだろうか、やっぱり、辛かったんだ、
気づいてやれずに、ごめんよジョンと、今さらながらに感じてしまう。

ポールにしても、当時はわからなかったと、回想しているようだが、 
そのポールがつけたコーラス、蛙の歌の輪唱よりも、高度なハモリ、
追いかけっこをするようなカウンターメロディが、この曲をよりポップ、
キャッチーにしていて、2人がいたからこそ、単独曲も磨きがかかる。

このハモリは、ポールとジョージが、ほとんどユニゾンで、ジョンとは、
ずれて歌うから、ハモリを間違えることの多い自分でも、中学の頃に、
覚えたとおりだが、最初の「Help」を、ジョンは歌わず、呼応するよう、
「I need somebody」と続けるのは、バンドスコアで初めて知った。

さらに、最後の「Help me」を繰り返す際でも、ジョンは、「Help」は、
歌わずに、「me」だけを叫んでいて、これは、確かに映画で見ても、
ジョージとジョンを交互にアップ、ただ、「Won't you please~」で、
ジョンが上のパートへ行くはずが、バンドスコアでは下になっている。

こんな時には、YouTubeのビートルズ・ヴォーカル・ハーモニーが、
頼りで、覚えていたとおり、ジョンが高音と判明し、それは良いが、
このファルセットの高音が、自分の音域より上で、かすれてしまい、
何度か無理して歌うと、もうその日は、低い声も出なくなってしまう。

その高音で伸ばすときに、ジョンがギターのボディを叩いていると、
これまた、ビートルズ本に書いてあり、そんなの気がつかないよと、
演奏場面を見直すと、カメラが引いて、4人の全景になった場面で、
確かにジョンは叩いていて、当て振りでもやるほど、お気に入りか。

そこに合わせるように、ジョージが弾く、半音下降のアルペジオは、
ライブでは雑だが、レコードでは、ハイテクのスイープ奏法のごとく、
リズムも正確なら、ミュートも完璧で、何でも、うまく弾けないからと、
歌や演奏を先に録音して、あとから別トラックにダビングしたそうだ。

川瀬泰雄「真実のビートルズ・サウンド」は、このフレーズに触れて、
2・3弦が開放で、4・5弦を半音ずつ下げていくのに、気づいた時、
嬉しかったと書いてあるが、自分が、中学時代に持っていたスコア、
赤盤の表紙のものは、音も間違っているアルペジオフレーズだった。

これも、映画を見ると、ジョージが、4弦と5弦だけを押さえて下降し、
2・3弦の開放を鳴らしているのが、はっきりとわかり、それ以外も、
ジョンがどのポジションでコードを弾いているか、リンゴが叩くのは、
シンバルかオープンハイハットかなど、映像のある曲はありがたい。

映像のジョンは、愛用のギブソンJ160Eを弾いているが、録音は、
映画の「悲しみをぶっとばせ」の場面で弾いた、フラマスの12弦で、
確かに、オクターブ弦の音や、ユニゾン弦のダブリングの音がして、
自分は、アコギを2回重ねて、片方はハイポジションで弾いている。

ビートルズの主演映画第二弾の主題歌「ヘルプ」は、キャッチーで、
軽快な曲だが、実はジョンの苦しみを歌っていたという、いわくつき、
それでも、映画を思い浮かべ、体をゆすりながら歌ってしまう自分で、
かなりのなりきりジョンとはいえ、ファルセットがどうしても無理です。




スポンサーサイト





管理者にだけ表示を許可する


毎度です
自分も中2だったですね、やっぱし。
「ヤアヤアヤア」と「4人はアイドル」の2本立て…
お弁当もって、朝イチから最終まで観てましたよ!。
最終日に映画館のオヤジさんに、ポスターと
壁に貼ってたスチル写真をどうにか譲ってもらおうと
直談判したんだけれど、なにしろ同様の希望者が多いってことで
NG…。仕方がないので、相棒がオヤジさんのカメラを持ち込んで
スクリーンを撮影、私はオープンリールにテレコを持ち込んで
隠し録り…そんなドタバタの2本立でありました。

さて、演奏お疲れさまでした。

何が気持ちいいって、左端でスコンスコンと
抜け良く鳴り続けてるスネアの音!そこに尽きる
演奏でした。

このえっb層に限ったことではないですけど、最近の
音楽界全体に云えるんですが、エレアコがちょっとつらいな..
.って思ってます。生ギの力強さがエレアコでは出せないから、
どうしても厚くなってしまって、それがシャラシャラと
どこにでも力なくッへばり付く感じが、ちょっと今苦手かな
って思ってます。ジョンの160もエレアコですけど、
ピックアップに頼らず、ガシっと生音を弾いて、その熱い音を
マイクで空気の振動とともに拾う…その息吹がジョンそのもの
…そんな気がするんです。

私も経験ありますけど、ビートルズはスコア通り弾くと、
何故だか音が厚くなりすぎます。アビーロードの内部に
入ったことはないですけど、相当に無反響な、
いわゆるデッドな環境とのこと。楽器の余分な反響は、
アビーロードの壁にすっかり吸い込まれて消えてたのかも
しれません。
つまりスコアから何かを削らないと、なぜだか本論からは
離れてしまう..そう思ってギター側のヴォリュームもトーンも
極力絞って、からっからの音質で録ると意外に近付く…
何てね。(ホントです)
pipco1980 | URL | 2016/05/21/Sat 23:10 [編集]
Re: 毎度です
いつも、コメントありがとうございます。


> 自分も中2だったですね、やっぱし。
「ヤアヤアヤア」と「4人はアイドル」の2本立て…
お弁当もって、朝イチから最終まで観てましたよ!。
最終日に映画館のオヤジさんに、ポスターと
壁に貼ってたスチル写真をどうにか譲ってもらおうと
直談判したんだけれど、なにしろ同様の希望者が多いってことで
NG…。仕方がないので、相棒がオヤジさんのカメラを持ち込んで
スクリーンを撮影、私はオープンリールにテレコを持ち込んで
隠し録り…そんなドタバタの2本立でありました。


自分も、ビートルズ大会へは、カメラとラジカセを持参して、
最初は真っ暗な写真ばかりで、次は、お金がかかるけれども
高感度フィルムを買って撮ると、手振れ写真ばかりでした。



> さて、演奏お疲れさまでした。
何が気持ちいいって、左端でスコンスコンと
抜け良く鳴り続けてるスネアの音!そこに尽きる
演奏でした。



この曲は、リンゴがスネアの音を高くしているので、
ドラムキットの音も、スネア優先で選んでみました。



> このえっb層に限ったことではないですけど、最近の
音楽界全体に云えるんですが、エレアコがちょっとつらいな..
.って思ってます。生ギの力強さがエレアコでは出せないから、
どうしても厚くなってしまって、それがシャラシャラと
どこにでも力なくッへばり付く感じが、ちょっと今苦手かな
って思ってます。ジョンの160もエレアコですけど、
ピックアップに頼らず、ガシっと生音を弾いて、その熱い音を
マイクで空気の振動とともに拾う…その息吹がジョンそのもの
…そんな気がするんです。



おっしゃるとおり、今回はエレアコをラインで録音していて、
生ギターならではの迫力や、息吹に欠けた音になっています。

プロの演奏も、ライン録音に、どれだけエフェクターを使い、
自然な音に加工するかにシフトして、ノイズ対策とは言え、
昔は、マイク録音が普通だったから、時代の流れでしょうか。



> 私も経験ありますけど、ビートルズはスコア通り弾くと、
何故だか音が厚くなりすぎます。アビーロードの内部に
入ったことはないですけど、相当に無反響な、
いわゆるデッドな環境とのこと。楽器の余分な反響は、
アビーロードの壁にすっかり吸い込まれて消えてたのかも
しれません。
つまりスコアから何かを削らないと、なぜだか本論からは
離れてしまう..そう思ってギター側のヴォリュームもトーンも
極力絞って、からっからの音質で録ると意外に近付く…
何てね。(ホントです)



ビートルズに限らず、スカスカの音、アンプから出たままの音で、
レコードが録音されているのに、それが、不思議と薄くなくって、
同じように自分がやると、厚化粧しないと聴けないように感じて、
ついついエフェクターをかけ、リバーブをかけ、となりがちです。
ギターマジシャン | URL | 2016/05/22/Sun 00:46 [編集]
またもや素晴らしい
ギターマジシャンさん こんばんは。

私も田舎で、ビートルズの2本立て、3本立てで
見てました。当時は確か、毎年公開しててその
たびに見てたと思います。それしか田舎では
接点がなかったような気がします。

“Help”は超がつくほど好きな曲なので
ギターマジシャンさんに演奏していただいて
大変うれしいです。

バンドでも、いつも演奏している曲ですが
なかなか決められません。
やはり、コーラスは難しいですね。

ギターマジシャンさんは、演奏もコーラスも決まっていて
この曲の持つ疾走感があって凄くいいです。
マサジョン | URL | 2016/05/22/Sun 18:59 [編集]
Re: またもや素晴らしい
いつも、コメントありがとうございます。



> ギターマジシャンさん こんばんは。
私も田舎で、ビートルズの2本立て、3本立てで
見てました。当時は確か、毎年公開しててその
たびに見てたと思います。それしか田舎では
接点がなかったような気がします。



夏休みは、東宝のゴジラに、東映のアニメが定番で、
ビートルズの3本立ても、同様に夏が楽しみでした。



> “Help”は超がつくほど好きな曲なので
ギターマジシャンさんに演奏していただいて
大変うれしいです。


自分もすごく好きな曲で、歌っていて楽しかったです。


> バンドでも、いつも演奏している曲ですが
なかなか決められません。
やはり、コーラスは難しいですね。



自分は、演奏を先に録音して、後から歌入れですが、
本家もコピーバンドも演奏しながらなので、大変です。


> ギターマジシャンさんは、演奏もコーラスも決まっていて
この曲の持つ疾走感があって凄くいいです。


この曲は、本当疾走感が決め手で、追いかけるコーラスが、
さらにあおってくる感じで、見事なアレンジだと感心します。
ギターマジシャン | URL | 2016/05/22/Sun 20:46 [編集]



トラックバック
TB*URL





Copyright © 僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ. all rights reserved.