僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
ミュージカルの曲をアンプラグドでカバー「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」
これまでは、あまり気にも留めなかったせいか、あるいは、
実際に、さかんに出品されるようになったのか、昨年から、
やたらと、ビートルズ関連の、オークション記事を目にして、
貴重なお宝から、どうなのかなという品物まで、実に様々。

盗まれたジョンのアコギ、ギブソンJ160Eには、驚いたし、
リンゴが所有していたという、ジョンのリッケンバッカーや、
ホワイトアルバムのシリアル番号1、アマ時代の契約書に、
ジョンが映画で短髪にしたときの、髪の毛なんてのもある。

つい先日も、ビートルズの自主制作レコード盤が出品され、
マネージャーのブライアン・エプスタインが、ビートルズを、
レコードデビューさせようとして、あちこちのレコード会社へ、
売り込んで回っていた際、デモ用に作ったレコードだとか。

62年1月1日に、デッカレコードのオーディションを受けて、
「ギターバンドは、もう古い。」と落選したのは、有名な話で、
一説には、リバプールを拠点にしていたビートルズよりも、
ロンドン近郊のバンドの方が都合が良いと、採用したらしい。

ただ、どんな経緯だか、そのオーディションの録音テープを、
エプスタインが譲り受けたので、レコード会社のスタジオで、
良い音で録れた、オープンリールの音源が、手元に残って、
それを持ち歩いては、つてを頼りに、聴いてもらったらしい。

テープを持ち歩くより、レコードにしたほうが、便利だろうと、
教わったエプスタインは、あのHMVにテープを持ち込んで、
アセテート盤に録音してもらうが、その際のエンジニアから、
同じ建物の上の階に入っている、音楽出版社を紹介される。

エプスタインは、レコードの契約を取り付けようとしていたが、
出版契約は念頭になかったようで、レコードも出てないのに、
先に契約してもと話すと、まだレコード会社が決まらないなら、
EMIの傘下のパーロフォンレーベルはどうか、と紹介される。

そして、そのパーロフォンにいたのが、ジョージ・マーティンで、
何だか、話がトントン拍子すぎて、出来すぎな気もしてくるが、
マーティンの自伝「耳こそはすべて」にも、その話は出てきて、
確かに出版社からの電話で、エプスタインを紹介されていた。

レコードを聴いたマーティンは、すぐに気に入ったのではなく、
みんなが棒に振った気持ちもわかる、自作曲も平凡な出来、
ただ、荒っぽさが妙に感覚をくすぐって、もっと聴いてみよう、
これは何かがある、先に進む価値があると、判断したそうだ。

今回、オークションに、そのレコード盤が出品されたことから、
収録曲が判明して、デッカの全曲でなく、A・B面に1曲ずつ、
A面が、ジョンが初めて作った曲、「ハロー・リトル・ガール」で、
B面がミュージカルのカバー曲「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」。

デッカで落選したときに、エプスタインの選曲が悪いからだと、
ジョンが文句を言っていたのに、その中から、2曲を選ぶ際に、
あえて、ミュージカルの曲を入れたのは、ブライアンとしては、
ロックンロールだけでは一般受けしない、売れないと思ったか。

レコードは、自主制作盤だから、ラベルは手書きになっていて、
曲名と一緒に、A面には、ジョン・レノン&ビートルズ、B面には、
ポール・マッカートニー&ビートルズと書かれ、当時主流だった、
歌手&バックバンドの形を、ブライアンでも想定したのだろうか。

マーティンは回想録で、誰かをリーダー、メインボーカルにする、
そうした形を模索はしたが、グループはグループとして残るべき、
そう結論づけ、さらに、4人の意思を尊重し、作家の曲ではなく、
ビートルズ自身のオリジナル曲で、シングルデビューが決まる。

シングル盤は、その後も、両面ともオリジナルが収録されるが、
当然ながら、デビュー直後は、オリジナルも、そう多くないから、
1・2枚目のアルバムは、カバー曲が半分を占め、その大半は、
ハンブルグの時代から、ライブバンドとして、得意にしていた曲。

マーティンとの出会いを演出した、自主製作盤のB面収録曲の、
「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」は、2枚目のアルバムで再演され、
マーティンのアドバイスだろうか、アマ時代のエレキの演奏から、
アコギ、ガットギターにボンゴと、アコースティックの布陣となる。

次のアルバムの「アンド・アイ・ラブ・ハー」でも、当初エレキで、
最終的に、アンプラグド形式になったのを、先取りしたようだし、
ジョージの奏でるガットギターは、「アンド・アイ・ラヴ・ハー」も、
美しい調べだが、「ティルゼア~」では、テクニック的にも見事。

あまりに見事なので、ジョージではなく、ポールが弾いたのでは、
あるいは、スタジオミュージシャンではと疑われ、ジョージには、
申し訳ないが、「タックス・マン」や「アナザー・ガール」のポール、
「ホワイル・マイ・ギター~」のクラプトンの例があり、自業自得か。

ただ、先のデッカや、映像の残るロイヤル・バラエティ・ショーで、
ジョージが、グレッチギターで間奏を弾ききっているから、実際、
スタジオ録音のガットギターもジョージだろうし、ビートルズでの、
リードギタリストはジョージなんだからと、再認識しておかないと。

やや脱線だが、サザンオールスターズのデビューアルバムを、
聴いたときに、ヤマハのコンテスト、イーストウエストで目にし、
テレビでも見た演奏に比べ、あまりにリズムがきっちりしていて、
演奏もタイトなので、これは、スタジオミュージシャンと思った。

特に、「別れ話は最後に」の、ジャジーなギターのバッキングに、
アドリブソロは、大森には弾けっこないと、決めつけていたが、
当時、高校生の自分でさえ、ベンソンとかコピーしていたから、
プロなら楽々弾けただろうし、ジョージ同様に、申し訳なかった。

中公文庫「ビートルズの真実」の中に、ジョージが12才の頃に、
ジャンゴ・ラインハルトに夢中になったとあって、なるほどなあと、
ジプシージャズと呼ぶのか、アコギによるジャズギターの名手、
ジャンゴが好きなら、ガットギターのジャジーなソロもうなずける。

ジョンのリズムギターも、ジャズで使うテンションコードを多用、
ディミニッシュやオーギュメントなんて、よく知っていたと感心で、
このあたりが、単なるロックンロールバンドとは、一線を画して、
モータウンに映画音楽と、幅広くカバーして、実力を身につけた。

デビューアルバムの「蜜の味」、BBCの「ハネムーン・ソング」と、
ミュージカルの曲を好むように、ポールが歌うのは、一般受けを、
狙うのもあるが、自分が歌いたいから、何より、歌手だからだと、
中山康樹は、「これがビートルズだ」で、さかんに主張していた。

それからすれば、73歳にもなるポールが、また新たなツアーを、
計画しているのは、単に歌いたいだけ、演奏したいだけなのだと、
そのミュージシャンシップに頭が下がるし、自分も少しは見習って、
記事を書きたい、演奏したい、それだけで十分かなと言い聞かす。

ビートルズの歴史的レコードに収録され、アンプラグドの形式で、
再演した、ミュージカルのカバー、「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」は、
ジャズっぽいギターは、多少は似せたが、ポールのボーカルだと、
高いキーもきついし、自分の歌唱力のなさを、突きつけられます。









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まいどです
こんばんは

イヤーすごいです!何がすごいってアコギサウンド!
柔らかなガットサウンドも良いんですが、驚いたのは
鉄弦の方!まさにギブソン160!しかもまごうことなく
ジョンが弾いてるってぞって言う雰囲気!参りましたよ〜。

実はビートルズに限らず、近頃のエレアコ全盛は
本来の雰囲気が出ないですし、もっと云えば、ギター本来の
音圧感、力が感じられない!って不満があったんですが、
まだ未完成なピックアップ時代のギブソンならではの
力のあるサウンド!相当びっくりしています!。

ジョンの使うコードはおそらく無意識かバンジョーの名残か、
いつも何となく6thが鳴ってるし、+9th感もジョンの特徴ですよね。すみません、どうしてもギブソンサウンドがもう耳にこびりついて離れません!

何しろ今週もまた、お疲れさまでした。

pipco1980 | URL | 2016/03/26/Sat 22:51 [編集]
Re: まいどです
いつも、コメントありがとうございます。



> こんばんは
イヤーすごいです!何がすごいってアコギサウンド!
柔らかなガットサウンドも良いんですが、驚いたのは
鉄弦の方!まさにギブソン160!しかもまごうことなく
ジョンが弾いてるってぞって言う雰囲気!参りましたよ〜。


ジョンがアコギを弾くのは、映画「ヤァ!ヤァ!ヤァ!」で、
「アンド・アイ・ラヴ・ハー」の場面が目に焼きついていて、
時に叩きつけるように弾くのを、かなり意識してやってます。



> 実はビートルズに限らず、近頃のエレアコ全盛は
本来の雰囲気が出ないですし、もっと云えば、ギター本来の
音圧感、力が感じられない!って不満があったんですが、
まだ未完成なピックアップ時代のギブソンならではの
力のあるサウンド!相当びっくりしています!。


自分のアコギは、モーリスのオベイションタイプのエレアコで、
かなりプラスチック系の響きに感じるので、オンマイクにして、
弦を引っかく音を強調して、さらにピックアップを通した音と、
ミックスし、イコライザーでローを下げてと試行錯誤してます。



> ジョンの使うコードはおそらく無意識かバンジョーの名残か、
いつも何となく6thが鳴ってるし、+9th感もジョンの特徴ですよね。すみません、どうしてもギブソンサウンドがもう耳にこびりついて離れません!


小指を伸ばしたり、開放のGで2弦3フレットを押さえたり、
ライブ映像を見ても、何だと思うようなコードフォームだし、
確かに、バンジョーの名残というのは、すごく納得できます。



> 何しろ今週もまた、お疲れさまでした。


お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2016/03/26/Sat 23:14 [編集]
最高です
ギターマジシャンさん こんばんは。

今回もクリアに響いてまいりました。
初期から後期まで完コピで演奏されて脱帽です。

ポールは、この曲で女性ファンを虜にしたのだろうと想像してしまいます。
ジョージのギターも名演と言っていいと思います。

今回も最高でした。
マサジョン | URL | 2016/03/27/Sun 19:59 [編集]
Re: 最高です
いつも、コメントありがとうございます。


> ギターマジシャンさん こんばんは。
今回もクリアに響いてまいりました。
初期から後期まで完コピで演奏されて脱帽です。


まだまだ、完コピというレベルには程遠いのですが、
やはり、後期よりは初期のほうが近づきやすいです。


> ポールは、この曲で女性ファンを虜にしたのだろうと想像してしまいます。
ジョージのギターも名演と言っていいと思います。


ポールの歌声は、時に甘く、時に低音を響かせていて、
本当、女性ファンたちの心をくすぐる歌い方ですよね。
そして、ジョージのギターも、素晴らしい出来です。


> 今回も最高でした。


お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2016/03/27/Sun 20:55 [編集]
お初です。へたなクラシックギターを弾いてますが、ビートルズは中学生以来のファンです。かなりお詳しい様子、うらやましい。
いいですねえ。ティル・ゼア・ウォズ・ユーあいつらのカバー曲のなかでも屈指の名曲です。
これからちょくちょく参加させていただきますのでよろしくお願いします。
黒板六郎 | URL | 2016/04/10/Sun 12:07 [編集]
Re: タイトルなし
コメントいただき、ありがとうございます。


> お初です。へたなクラシックギターを弾いてますが、ビートルズは中学生以来のファンです。かなりお詳しい様子、うらやましい。


はじめまして。
自分もクラシックギターが好きでして、ビートルズも中2からですが、
ビートルズの知識は、この10年くらいのビートルズ本が元ネタです。



> いいですねえ。ティル・ゼア・ウォズ・ユーあいつらのカバー曲のなかでも屈指の名曲です。
これからちょくちょく参加させていただきますのでよろしくお願いします。


リズム&ブルースのカバーだけでなく、こんな曲もできるという一例で、
しかも、アコースティックなアレンジがいかしていて、本当名曲ですね。

いろいろとコメントいただけると、嬉しいです。
これからも、よろしくお願いします。
ギターマジシャン | URL | 2016/04/10/Sun 17:42 [編集]



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