僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
映画で流れてもサントラ盤未収録の「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」
ビートルズでは、ジョンやポールが作った曲は、1人で作っても、
作者は、「レノン=マッカートニー」と、合作のクレジットになって、
これは、デビュー前からの、ジョンとポールの取り決めであって、
プロのソングライターチームを目指して、芸名のごとくに決めた。

かつては、ジョンが歌詞を書いて、ポールがメロディを作るから、
作詞・作曲を、レノン・マッカートニーと表記するとの誤解もあり、
自分が聴き始めた頃、74年でさえも、けっこう言われていたが、
ジョンは、すでに解散後のインタビューで、誰の曲か語っていた。

ジョージだったか、レノン=マッカートニーとして発表した以上は、
今さら、どちらが作ったと言い出すのは、好ましくないみたいに、
発言していたのを、何かで読んだ気がするが、ファンからしたら、
そうか、ここはジョンか、確かに、こっちはポールらしい、と納得。

もともとは、ポールの家だったり、ツアーで移動中のバスだったり、
2人で一緒に曲を作っていたが、次第に純粋な共作は少なくなり、
それでも、ポールのメロディに、ジョンがサビをつけたり、未完の、
2人の曲を繋げて、1曲に仕上げることは、解散まで続けていた。

「恋を抱きしめよう」は、「うまくいくよ」という明るいポールに対して、
「人生は短いし」というジョンのサビは、性格を表すようで面白いし、
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」は、新聞を読んだと、淡々と語るジョン、
寝坊し、バスへと急ぐポールの風景描写とで、日常を綴っている。

実質的なラストアルバムとなる、「アビイ・ロード」のB面メドレーは、
2人の未完の曲を繋げたし、発売が最後の「レット・イット・ビー」は、
「アイヴ・ガッタ・フィーリング」で、同じコード進行による別々の曲を、
繋げたうえに、後半で、2人は異なるメロディを同時に歌っている。

「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」は、初のアニメーション映画、
「イエロー・サブマリン」のサントラ用に、半ばやっつけ仕事で録音、
ジョンとポールの未完成の曲、断片を、無理やり繋げて仕上げたと、
ビートルズ本での評判は悪いが、そんなに言われるほどではない。

ポールが作った、タイトルのままの歌詞となる、サビのメロディーは、
すごくキャッチーで、ジョンが作った「ワン・オブ・ザ・ビューティフル・
ピープル」は、まずファルセットで歌ってから、地声に戻った箇所が、
いかにもジョンという節回し、歌声で、ここがすごく気に入っている。 

「ビューティフル・ピープル」は、金持ち連中を揶揄した言葉らしくて、
「そんな一員になって、どんな気分だ?」と、ジョンが歌うのに続けて、
ポールが「君は金持ちになったもんな」と、歌詞の整合性もバッチリ、
ユニゾン部分は、2人の声がとけあったり、別々に響いたりと見事。

イントロから鳴るバグパイプのような音は、「クラヴィオライン」という、
初期のシンセサイザーだそうで、バイオリンの弦をローラーでこすり、
音を出す構造で、バイオリン以外に、クラリネットの音色も出たから、
その名称だとか、いや、クラヴィコードが語源だとか、諸説あるらしい。

普段は、EMIスタジオで、時間をかけて、レコーディングしていたが、
この曲は、オリンピック・スタジオという別の場所で、約6時間で完成、
スタジオに置いてあるクラヴィオラインを、目ざとくジョンが見つけて、
面白がって弾いたようだが、こんなに、ジョンは鍵盤が弾けたろうか。

シンセの録音は、逆回転サウンドの説もあるが、「ストロベリー~」の、
メロトロンと同様、楽器の特性で立ち上がりの音が遅いせいと思うし、
それより、テープ速度を落として、6連符の早いフレーズを録音したと、
ふんでいて、後半のすごくオクターブの高い音が、特にそう聴こえる。

ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズが、オーボエで参加と、
言われているのは、このシンセ音を、オーボエと勘違いしたらしいが、
自分は、バグパイプやオーボエより、チャルメラに聴こえ、フレーズも、
小学生の頃、たて笛で真似た、「ドレミーレド~」に似ている気がする。

コーラスには、実際に、ストーンズのミック・ジャガーが加わっていて、
「愛こそはすべて」の世界中継で、ミックやキース・リチャーズが参加、
「ユー・ノー・マイ・ネーム」では、ブライアンがサックスを演奏、何かと、
ライバル視されるビートルズとストーンズだが、当人達は仲良かった。

フェイドアウトしていく手前で、高い声がきついのか、オクターブ下げ、
歌う声が聞こえて、これが、いかにもミックの声で、コーラス以外にも、
「愛こそはすべて」の衛星中継と同様に、手拍子でも参加しただろうし、
あのミックの手拍子の仕草は、自分の演歌調と違い、何とも格好良い。

ミックというと、モンティ・パイソンによる、ビートルズのパロディ番組の、
「ラットルズ」に出演し、ビートルズならぬラットルズの思い出を語るが、
78年にテレビ放映した際、ミックやポール・サイモンのインタビューは、
ビートルズという台詞を、編集でラットルズに変えたと、説明していた。

インタビュー場面は、吹き替えでなく、字幕付きの英語で流れたから、
テレビから録音したカセットで何度も確認したが、編集した跡はなくて、
このパロディの企画に全面協力して、ジョン、ポールでなく、ナスティ、
ダークと、ラットルズのメンバーの名を呼び、嘘のエピソードも語った。

出会った頃、ジョンとポールが、ミックとキースの前で作曲してみせて、
「アイ・ワナ・ビー・ユア・マン」をプレゼントしたのは、有名な逸話だが、
それをふまえ、ミックが、「ラットルズの連中から、曲をもらったけれど、
ひどい曲でね、結局、レコーディングしなかったさ。」と笑いながら話す。

ラットルズの番組では、ジョージ・ハリスンも、テレビレポーターに扮し、
アップルらしきビルの前で、寄ってたかって食い物にされていると尋ね、
スポークスマンが否定するそばから、勝手に棚・机・椅子が運び出され、
最後はジョージのマイクも奪われるオチで、よくぞジョージも参加した。

この番組が作られた78年は、ジョンが、専業主夫時代だったのだが、
もし声をかけていたら、嬉々として、全面的に参加したかと思いつつも、
ポールならぬダーク・マックイックリーを、あまりに、からかい始めたり、
勝手なエピソードを語り出しては、収集がつかなくなったかもしれない。

ジョンが演奏したクラヴィオラインが、何の音にセットしたかは不明で、
自分のギターシンセで、クラリネット、オーボエなどの音色を試したら、
ミズマールというのが近い音がして、どうもチャルメラの仲間らしいが、
なかなか似た音にならなくて、トレモロ・エフェクトで加工しても今一歩。

しかも、笛、リード系の楽器の音色は、強弱に反応するセッティングで、
ピッキングやスラーによって、急に違う音色になり、何度やり直しても、
コントロール不能のうえに、弦によって、ピックアップの感度が変わって、
かなりストレスのたまる作業で、未完成のまま、力尽きてしまった感が。

アニメ映画で使った曲なのに、シングル盤のB面で先に発売したから、
サントラ盤LPには未収録の、「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」は、
世間で言うほどの、ジョンとポールの、投げやりな共作ではないと思い、
演奏しましたが、オケも今一歩、さらにファルセットが情けなかったです。



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今回も凄すぎです。
ギターマジシャンさん こんばんは。

聞いていると、テイク違いを聞いているようで
まるでビートルズです。凄すぎです。
“マジカル・ミステリー・ツアー”のアルバムはベスト盤のようで
よく聞きました。名曲ぞろいで“ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン”も
初めて聞いた気がしない曲でしたし、ジョンのエッセンスが詰まっています。
マサジョン | URL | 2016/01/30/Sat 22:34 [編集]
Re: 今回も凄すぎです。
いつも、コメントありがとうございます。



> ギターマジシャンさん こんばんは。
聞いていると、テイク違いを聞いているようで
まるでビートルズです。凄すぎです。


演奏自体は、かなり完コピとは程遠い仕上がりですが、
ビートルズのテイストを感じていただき、嬉しいです。



> “マジカル・ミステリー・ツアー”のアルバムはベスト盤のようで
よく聞きました。名曲ぞろいで“ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン”も
初めて聞いた気がしない曲でしたし、ジョンのエッセンスが詰まっています。



米編集盤「マジカル~」は、B面がシングルコレクションになって、
A面も有名な曲が多いから、後期の一時期のベストの様相ですよね。
ギターマジシャン | URL | 2016/01/30/Sat 23:18 [編集]
毎度です
今日もまたおつかれ様でした。
インドのチャルメラみたいな音...すっごい良く出来ていて
感心しましたよ!
こういう音は、たとえサンプリングといえど厄介なのは
自明ですから,相当ご苦労なさったと思います。
なにかの笛を改造して吹いた方がよほど簡単さ!
なんて、つい思いますよね!

ところでこの曲を「投げやりな共作!」っていう世間って
何を考えてるんでしょうね!?これはサイケ音楽の名作ですよ!
そりゃあイエスタデイみたいなマスターピースじゃあないで
すけど、そんなのばかりがビートルズだったら、つまらない
軽音楽グループにすぎません!。
これもビートルズ、これぞビートルズ!ってとこですね!
pipco1980 | URL | 2016/01/31/Sun 02:50 [編集]
Re: 毎度です
いつも、コメントありがとうございます。



> 今日もまたおつかれ様でした。
インドのチャルメラみたいな音...すっごい良く出来ていて
感心しましたよ!
こういう音は、たとえサンプリングといえど厄介なのは
自明ですから,相当ご苦労なさったと思います。
なにかの笛を改造して吹いた方がよほど簡単さ!
なんて、つい思いますよね!



おっしゃるとおり、昔、どこかのおみやげで買ってきた、
アルミ製の笛で吹いたほうが、そっくりだったりします。


> ところでこの曲を「投げやりな共作!」っていう世間って
何を考えてるんでしょうね!?これはサイケ音楽の名作ですよ!
そりゃあイエスタデイみたいなマスターピースじゃあないで
すけど、そんなのばかりがビートルズだったら、つまらない
軽音楽グループにすぎません!。
これもビートルズ、これぞビートルズ!ってとこですね!



「ヘイブルドッグ」の記事でいただいた、pipco1980さんのコメント、
「Baby You're~が聞きたくなって」で、自分も聞き返してみると、
これまた、よい曲だと思い、演奏を始めたところ、資料を見ていくと、
あまり評判がよくなかったり、スルーされていて、びっくりしました。

「ビートルズに捨て曲なし」こそが、中学時代からの持論なのですが、
この曲は、あえてそんなことを言わなくてよい名曲だと思っています。
ギターマジシャン | URL | 2016/01/31/Sun 07:57 [編集]



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