僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
赤ちゃんCMとマザーグースを元にした「クライ・ベイビー・クライ」
「ホワイトアルバム」に限らず、後期のジョンが書いた歌詞は、
他の人の歌や詩集、雑誌記事などの引用が、けっこうあって、
これを才能の枯渇とみるのか、全方向へとアンテナを広げて、
インスピレーションを受けているとみるか、その解釈は微妙。

「クライ・ベイビー・クライ」は、ベビー用品だか粉ミルクのCM、
「泣きなさい、赤ちゃん、ママに買わせるように。」を、もじって、
「ママがため息つくくらいに」として、さらにAメロとなる部分は、
マザーグースを題材にしたようで、おとぎ話か童謡の雰囲気。

赤ちゃん用品の宣伝文句と、マザーグースを結びつけるのは、
目のつけ所が違うと言いたいが、海外では、マザーグースは、
伝承歌であると同時に、子守歌代わりになっている曲もあって、
誰でも思いつくと、口の悪い連中には、言われるかもしれない。

王様と女王様の部分は、マザーグースの「6ペンスの唄」から、
「王は蔵で金を数え、女王は広間でパンと蜂蜜を食べる。」を、
「王は台所で女王の朝食を作り、女王は広間で子供のために、
ピアノを弾く。」と、かなり変えて、4番までの奇妙な話を作った。

3番のカーコーディ公爵の話は、何かの歌や伝承にあるのか、
ネット検索で、エジンバラの軍人とか、港町の地名が出るので、
エジンバラ公のような貴族のイメージなのか、その公爵夫人が、
お茶に遅れたり、公爵が野鳥や蜂で頭を悩ます話にしている。

この「野鳥と蜂」、「Bird and Bee」は、初期にカバーした曲の、
「マネー」の歌詞にも出てきて、「自由が大切だって言うけれど、
そんなものは、鳥や蜂にくれてやれ、今すぐ、金をよこせ。」が、
原詩の「お金を数える王様」に呼応したのかと、深読みしたい。

さらに、原詩には、「黒ツグミ」「Blackbird」が、2回も登場して、
これも、ポールの「ブラックバード」との関連を勘ぐりたくなるし、
曲の途中で、鶏の鳴き声、鳥のさえずりの効果音がするのを、
まさに、「ブラックバード」のエンディングのさえずりを思わせる。

解散後に、ジョンがポールをからかうような歌を歌ってみたり、
ジャケット写真を真似したり、それに、ポールもやり返したのは、
2人の確執と言われるが、2人にとっては、昔から半ば冗談で、
互いにやり合っていたことの、延長に過ぎないのかもしれない。

こういう解釈は、、ジョンとポールは、たまにケンカしたとしても、
仲良しだったと思いたい、自分の身勝手なファン心理なのだが、
歌詞の件も、ポールがジョンに「ひどいじゃないか」と文句を言い、
「すまん、すまん」と、ビールをおごる話があり、どこか救われる。

藤本国彦「213曲全ガイド」の、「クライ・ベイビー~」の欄には、
ポールの弁として、「スタジオに入ってから、初めてジョンの曲を、
聴かされることがあった。」とあり、険悪な雰囲気のホワイトでも、
曲を把握して、最良の演奏をしたい、ポールの気持ちが伝わる。

もう、かつてのように、互いの家で、一緒に作詞・作曲をするとか、
行き詰まった歌詞やメロディの相談をするのは、無理であっても、
スタジオ入りする前に、曲想をつかみ、さらにスタジオで音を重ね、
曲を仕上げたいのだろうなと、ジョン派の自分でも味方したくなる。

レスリーを通したのか、うねった音のアコギの弾き語りから始まり、
基本的に、最後まで、ジョンの弾き語りでもいけてしまいそうだが、
マーティンの弾くハームニウムがすぐ入り、それと交代するように、
低音中心のピアノが鳴り響き、一瞬だけのリードギターも効果的。

何よりも、リンゴのドラムが、すごく格好良くて、淡々と叩きつつも、
マーチングドラムのように、スネアのスプリング響かせ、あおったり、
タムのフィルインや、要所要所の力強いシンバルが、アクセントで、
ビートルズサウンドには、リンゴのドラムが欠かせないと、再認識。

ビートルズは、ギター、ピアノのアドリブを聴かせるバンドではなく、
あくまでも歌が主体だから、この演奏で十分なのかもしれないが、
王家の歌詞に、ピアノ、ハーモニウムとなると、メロトロンとか加え、
間奏を長くすれば、「エピタフ」「宮殿」の先駆けにならないだろうか。

マザーグースの歌詞も、残酷性に触れたり、歌い方も誇張したら、
初期ジェネシスにならないかと、いつものビートルズこそが大明神、
あらゆる音楽の元祖にしたい癖だが、別の曲で、ピンクフロイドに、
先駆けて、タイプライターをイントロに使っているのも、すごいかと。

エンディングでは、ポールの鼻歌(?)が聴こえて、CDになっても、
この曲のクレジットはないが、その繰り返し歌われる歌詞のままに、
「キャン・ユー・テイク・ミー・バック」が通称で、この演奏そのものは、
「アイ・ウィル」と一緒に録音したそうで、どこなく双子の曲に思える。

次の曲が、アヴァンギャルドというか、効果音の切り張りのような、
ジョンの「レボリューション9」だから、クッション的な意味らしいが、
ジョンの曲とつなげるのは、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」での共作や、
後のB面メドレーを思わせて、これも2人の共同作業だと思いたい。

「ホワイトアルバム」から、ジョンはあまり評価していない小品でも、
プログレへの橋渡し的な要素も満載で、後半にポールの曲もつく、
「クライ・ベイビー・クライ」は、珍しくストレートなジョンの歌声だけに、
自分の地声との落差も激しく、ポールの鼻歌も息が続かないです。



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毎度です
えっ?こんなにもたくさんの音が重なり合ってたの??
って、まずはとても驚きました。そしてそれらが、
音の団子にならずに、きちんと立体的な音場に整列していて、
とても心地良い感じに仕上がっています。特にドラムマシンの
空気感とか低位が素晴らしく、マニアならではのリンゴ感(?)が、
もはやギターマジシャン独特の世界に構築されている風情には
とても驚きました。奥行き感と、ちょっとおどろおどろしい空気感…
お見事でした!。
pipco1980 | URL | 2015/11/28/Sat 19:51 [編集]
+毎度です
誤字と敬称が抜けてしまってました。
失礼をお許しください。
pipco1980 | URL | 2015/11/28/Sat 19:55 [編集]
Re: 毎度です
いつも、コメントありがとうございます。


> えっ?こんなにもたくさんの音が重なり合ってたの??
って、まずはとても驚きました。そしてそれらが、
音の団子にならずに、きちんと立体的な音場に整列していて、
とても心地良い感じに仕上がっています。特にドラムマシンの
空気感とか低位が素晴らしく、マニアならではのリンゴ感(?)が、
もはやギターマジシャン独特の世界に構築されている風情には
とても驚きました。奥行き感と、ちょっとおどろおどろしい空気感…
お見事でした!。



ビートルズの曲は、基本は4ピースのバンド演奏ですが、後期などは、
聴けば聴くほど、かすかに鳴っている音とか、新しい発見があります。

原曲のステレオの定位では、左右に極端に分かれるものが多いですが、
自分は、センター中心に少しずつ左右に振って、広がりを出してます。

こうして細かい部分まで聴いていただき、アップする甲斐があります。


ギターマジシャン | URL | 2015/11/28/Sat 20:07 [編集]
Re: +毎度です
引き続き、コメントありがとうございます。


> 誤字と敬称が抜けてしまってました。
失礼をお許しください。



自分も、あちこちのブログで誤字脱字のまま書き込んでいて、
おそらく、pipco1980さんのブログでもやらかしています。

本当、ご丁寧にありがとうございます。


ギターマジシャン | URL | 2015/11/28/Sat 20:10 [編集]
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| | 2015/11/28/Sat 20:32 [編集]
Re: ギターマジシャン様
鍵コメの方へ

コメントありがとうございます。

クラシックギターの名曲集、名盤ですが、自分が愛聴したのは、
コロンビアの廉価版「アルハンブラの思い出・ギター名曲集」で、
何度か改訂されながら、現行のものも出ているかと思います。

ありきたりですが、セゴビアやイエペスら大御所のベスト盤は、
どれかしら持っていれば、定番曲の解釈にも役立つでしょうし、
近年のサンバーストなど新しいレパートリーに興味があれば、
福田進一や村治佳織のベスト盤は、丁寧な演奏が聴けて良いです。

ベスト100シリーズのギター編は、6枚組で2500円程度なので、
お得感もあるし、演奏されるのなら、楽譜とCDがセットになる、
現代ギター「名曲てんこもり」が模範演奏も、鑑賞向きレベルです。

思いつくまま、支離滅裂になってしまいましたが、ご参考になれば。
ギターマジシャン | URL | 2015/11/29/Sun 08:17 [編集]
流石です。
ギターマジシャンさん こんばんは。

凄い音の重なりを見事に再現されていて流石です。
エンディングの後に“Can you take me back”と始まった
のも流石です。ポールの即興曲でホワイト・アルバムには
収まりきらない曲がたくさんあったのではと思わされます。
この曲を聞かせていただいて“アビーロード”のメドレーに
続いていくんだなぁと思いました。
マサジョン | URL | 2015/11/29/Sun 17:31 [編集]
Re: 流石です。
いつも、コメントありがとうございます。


> ギターマジシャンさん こんばんは。
凄い音の重なりを見事に再現されていて流石です。
エンディングの後に“Can you take me back”と始まった
のも流石です。ポールの即興曲でホワイト・アルバムには
収まりきらない曲がたくさんあったのではと思わされます。
この曲を聞かせていただいて“アビーロード”のメドレーに
続いていくんだなぁと思いました。



たしか、B面メドレーのジョンの曲も、ホワイト・アルバムの頃に、
没になった曲だったものを利用していて、2枚組にしたとはいえ、
収まりきらなかったようで、ゲットバックセッションも同様ですね。
ギターマジシャン | URL | 2015/11/29/Sun 18:54 [編集]
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| | 2015/11/29/Sun 20:14 [編集]
Re: Re: ギターマジシャン様
鍵コメの方へ

これからも、よろしくお願いします。
ギターマジシャン | URL | 2015/11/29/Sun 21:28 [編集]
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| | 2015/11/29/Sun 22:58 [編集]
BEATLESってのもあるんでしょうけど、ただその曲をカバーするんじゃなくて、その曲にどんな背景や状況があって・・・誰がどう解釈したのかなどなど、そういうのもきちんと調べてるからマジシャンさんはスゴイですよ。自分を振り返ってみると、曲を真似てるだけでそのアーティスト自体のことなんて考えたこと全く無いです^^;
だから演奏に深みがでないのかな~( ゚д゚ )
マジェ | URL | 2015/11/30/Mon 19:45 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> BEATLESってのもあるんでしょうけど、ただその曲をカバーするんじゃなくて、その曲にどんな背景や状況があって・・・誰がどう解釈したのかなどなど、そういうのもきちんと調べてるからマジシャンさんはスゴイですよ。自分を振り返ってみると、曲を真似てるだけでそのアーティスト自体のことなんて考えたこと全く無いです^^;
だから演奏に深みがでないのかな~( ゚д゚ )



中学時代の自分にとって、ビートルズは唯一無二みたいな存在で、
同じように演奏すること、歌うことが、何よりの目標だったので、
この歳になって、多重録音できるのが、嬉しくて仕方ないわけで、
さらにビートルズ本がたくさん出て、あれこれ読んでいる昨今です。

マジェさんのバンドは、完コピよりも、自分たちのカラーを出して、
アレンジしたり、アドリブを弾きまくるので、格好良いと思います。
ギターマジシャン | URL | 2015/11/30/Mon 21:37 [編集]
ごぶたさしてます。
ホワイトアルバムシリーズいつも楽しみにしてます☆

今回の『クライ・ベイビー・クライ』もさすがですね。
フルバンドでの演奏ですと、聴き応えがちがいます。
(おいらも弾き語りしたりしますが、全然、ホワイトアルバムっぽくないんです)

この「野鳥と蜂」、「Bird and Bee」は、・・・原詩の「お金を数える王様」に呼応したのかと、深読みしたい。

コレ!素晴らしい論文ですね。
支持します♪


Mr・へぼい | URL | 2015/12/03/Thu 18:33 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> ごぶたさしてます。
ホワイトアルバムシリーズいつも楽しみにしてます☆


へぼいさんの弾き語りの、テレビ主題歌や、
チューリップ2連発も、すごく良かったです。



> 今回の『クライ・ベイビー・クライ』もさすがですね。
フルバンドでの演奏ですと、聴き応えがちがいます。
(おいらも弾き語りしたりしますが、全然、ホワイトアルバムっぽくないんです)



ホワイトアルバムには、デモテイクでは弾き語りの曲も多いですが、
歪んだギターが目立つ曲は、弾き語りだと雰囲気が出にくいですよね。




> この「野鳥と蜂」、「Bird and Bee」は、・・・原詩の「お金を数える王様」に呼応したのかと、深読みしたい。

> コレ!素晴らしい論文ですね。
支持します♪



勝手なこじつけみたいなものですが、共感いただき、嬉しいです。
ギターマジシャン | URL | 2015/12/03/Thu 20:27 [編集]



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