僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
ビートルズの再結成を予感させた、ジョンの復帰作「ウーマン」
中学時代、ビートルズ一辺倒だった自分だが、高校に入ると、
パープルやツェッペリンを、軽々と弾く友人たちに刺激されて、
ジェフ・ベックを聴くようになって、そのまま、クロスオーバーや、
フュージョン、ジャズを、ギター中心に、聴きまくるようになる。

コピーバンドのビートルマニアや、パロディのラトルズのLPを、
買うことはあっても、ソロの4人の動向には、あまり興味がなく、
ジョンがハウス・ハズバンド、主夫業に徹して、引退同然とは、
まったく知らず、自分にとっても、空白の5年間だったと言える。

80年1月、来日したポールが、羽田空港で逮捕された時にも、
もともと、コンサートのチケットを、取ろうともしていなかったし、
同年11月に、ジョンが、数年振りとなる新曲を出した時でさえ、
そんなに活動していなかったっけと、すぐには飛びつかない。

ジョンの復帰シングルとなる、「スターティング・オーヴァー」が、
ラジオで盛んに流れ、ああ、これこそジョンの声、メロディだと、
すごく嬉しくなったのだが、LPの半分がヨーコの曲だと知って、
これは、買わなくて良い、レンタルかエアチェックで十分と思う。

「ウーマン」もラジオで聴いたろうか、ヨーコの曲まで流れたが、
やたらと、「スターティング・オーヴァー」ばかりを、聴いた印象で、
それより、ジョンが復帰したから、ビートルズは再結成しないか、
本人たちには迷惑だろうが、ファンとして、夢が膨らんでいった。

その期待は、あの日、12月8日に、無残にも打ち砕かれるが、
最初に知ったのは、こちらの9日、午後の配達から戻った父が、
「お前の好きなジョンが撃たれたって、ラジオで言っている。」と、
声をかけてきたので、初めは、たちの悪い父の冗談かと思った。

中学時代、ジョンと同じギターが欲しいと大騒ぎし、買ってもらい、
大学に入っても、プロになりたいとギター教室に通っているから、
配達を手伝わない自分への嫌がらせ、思いつく名前が、ちょうど、
ラジオで新曲が流れでもしたジョンだろうと、たかをくくっていた。

ところが、どうも嘘でもないようで、慌てて、テレビをつけてみると、
ジョンのニュースをやっていて、細かい記憶はとんでしまったが、
最初は、誰かに撃たれて、病院へ搬送されたという報道の仕方、
ヨーコが付き添い、ジュリアンも駆けつけたと言っていた気がする。

ヨーコと並ぶジュリアンらしき写真が出て、ジョンにそっくりだなと、
何となく冷静に見ながら、あちこちのチャンネルを回していたが、
あとで考えると、ジュリアンが、イギリスから向かうのは翌日らしく、
病院前の写真などあるわけもなく、報道も混乱していたのだろう。

やがて、ジョンは亡くなったと、ニュースの論調が切り替わった時、
その瞬間の衝撃、気持ちは、いったい、どう表せばよいのだろう、
息が詰まる、茫然自失、怒り、悲しみ、何一つ浮かばない真っ白、
おそらく、世界中が、似たような思いを、それぞれに感じただろう。

いてもたってもいられず、思いつくのは、中学時代、二人きりの、
ビートルズコピーバンドを組んだ、ジョージ役の友人ただ一人で、
数年振りで電話をかけると、向こうも、何で、かけてきたのかは、
わかっているようで、久しぶりの挨拶もなく、「なあ」、「うん」程度。

しばらく、お互いに無言で、何か言おうと思って、口を出たのが、
「もう、再結成できなくなっちゃったね。」で、すると、ジョージ役は、
急に、怒ったように、「そういう問題じゃないだろう。」と怒鳴ったが、
その声は泣いていたし、こっちも、「ごめん。」と返すのが精一杯。

その後も、会話はすることないまま、「じゃあ、また」と電話を切り、
部屋に戻ると、ビートルズやジョンのLPを聴き、ラジオをつけると、
緊急特番で、曲をかけたり、いろいろな人が、思い出を語ったが、
どの曲が流れたか、誰が何を話したのか、まったく覚えていない。

10日、大学へ行くと、たいていの友人は、昔から、ビートルズだ、
ジョンだと騒いでいたのを知っているから、何人も声をかけてくれ、
詳しく載っているぞと、スポーツ新聞を見せてくれる友人もいたが、
一人に「大丈夫か?」と聞かれて、その場に泣き崩れてしまった。

この時、大学2年生、年明けには20歳になろうという、大の男が、
人前で号泣したうえに、午前中の講義の間は、嗚咽が止まらずに、
事情を知らない大半の学生や教授からは、気味悪がられたろうし、
友人らにしても、困ってしまったろうが、感情を抑えられなかった。

追悼盤となった、「ダブル・ファンタジー」からの、第2弾シングル、
「ウーマン」は、ジョンの極上のバラードが、復活したと感じる曲で、
ジョン自身は、「すごくビートリーな曲」とか、「『ガール』の続編」と、
語ったそうで、ソロになって珍しく、ビートルズを意識した曲らしい。

バンドに、「初期のモータウンや、64年のビートルズの感じで」と、
ジョンが指示したというから、再結成のことを牽制するよう言った、
「ビートルズは出し切ったから、もし、ポールと再び組んでみても、
退屈なだけ。」の台詞とは裏腹に、ジョンも少しは望んでいたかと。

ただ、ファンからすると、もしも、ビートルズを意識していたのなら、
ムード音楽のような女声コーラスでなく、「ヒア・ゼア・アンド~」の、
バックコーラスが良く、「ミッシェル」のような対位法のベースライン、
リンゴのツボを心得たフィル・イン、ジョージの12弦の音が欲しい。

それと、ジョンは、例によって、この曲を、全世界の女性に向けて、
作り歌ったそうで、イントロで語る、「空のもう半分のために。」も、
そのことを指すと言うが、たぶんヨーコのことしか念頭になくって、
あとから、勝手につけた理屈、下手すりゃ、ヨーコの入れ知恵かと。

この曲が「ガール」の続編というのも、これまた、あとになってから、
「ガールは、まだ見ぬヨーコを歌っていた。」と、ヨーコとの出会いを、
予見していたみたいに言い出すのだから、そうですか、そうですか、
それで、この曲に繋がるのですねと、本当に、バカップルそのもの。

そう馬鹿にしつつ、ジョンが亡くなってから作られたものではあるが、
「ウーマン」のPVを見ると、本当にジョンは、嬉しそうに笑いながら、
ヨーコを見つめていて、ヨーコのことが好きでしょうがなかったのか、
そればっかりは、こちらが、とやかく言えることではないなと感じる。

5年間の空白後、オリジナル曲としては、6年ぶりの作品となった、
「ダブル・ファンタジー」から、ジョン自身もビートルズを意識したし、
自分も、再結成を夢見たバラード、「ウーマン」は、コーラス部分が、
危なっかしいですが、いつも以上に、なりきりジョンで歌っています。



スポンサーサイト





管理者にだけ表示を許可する


毎度です
おはようございます。

ジョンが亡くなった日のいきさつは、私も大体同じ感じで、
私の場合は当時のカノジョに、言い知れぬ苛つきを抑えられずに
あたり散らしてたように思います。ただ何となく何処かで
「ジョンらしい最期かな?」とも思いましたね。
マッカやリンゴじゃ有り得ない非業さが…。

この歌は、スターティングオーバー同様、不謹慎ながら
カラオケソングの定番でして…まあ唄ってて気持ちがよろしい!
ジョン的な想いがのり易いとでもいうんでしょうかね?。
スターティングオーバーのプレスリー風も然りですけど、
ジョンの無邪気さも伝わり易くて、唄っててちょっと泣けても
くるんですよね。そんな心情がひしひし伝わる好演だと思いますが
ビートルズ時代からのジョン印のコーラスもバッチリで
完璧に近い完成度だと思います。拍手!
pipco1980 | URL | 2015/12/05/Sat 11:29 [編集]
Re: 毎度です
いつも、コメントありがとうございます。


> おはようございます。


記事をアップした早々のコメント、ありがとうございます。


> ジョンが亡くなった日のいきさつは、私も大体同じ感じで、
私の場合は当時のカノジョに、言い知れぬ苛つきを抑えられずに
あたり散らしてたように思います。ただ何となく何処かで
「ジョンらしい最期かな?」とも思いましたね。
マッカやリンゴじゃ有り得ない非業さが…。



おっしゃるとおり、ポールでも、ジョージでも、リンゴでもなくて、
ジョン・レノンが撃たれたというのは、ある意味、出来すぎな話で、
よりによってジョンが、と言うより、ジョンだから、こうなったと、
あってはならない事件なのに、他の3人とは違うのだと感じました。





> この歌は、スターティングオーバー同様、不謹慎ながら
カラオケソングの定番でして…まあ唄ってて気持ちがよろしい!
ジョン的な想いがのり易いとでもいうんでしょうかね?。
スターティングオーバーのプレスリー風も然りですけど、
ジョンの無邪気さも伝わり易くて、唄っててちょっと泣けても
くるんですよね。そんな心情がひしひし伝わる好演だと思いますが
ビートルズ時代からのジョン印のコーラスもバッチリで
完璧に近い完成度だと思います。拍手!



何だかんだ言っても、ジョンが書く曲には、良いメロディが多いし、
主夫期間中に書きためたのか、復帰後の作品は、売れ線の曲もあり、
それが、あのジョンの歌声で流れるのですから、たまらないですし、
その憧れのジョンに、少しでも近づきたいと、無理やり歌ってます。
ギターマジシャン | URL | 2015/12/05/Sat 11:52 [編集]
名曲です。
ギターマジシャンさん こんばんは。

見事な演奏ありがとうございます。
ジョンの命日が近づいてますね。
主夫時代は日本に何度も来ていますが不明なところが
多く解明してみたいです。
マサジョン | URL | 2015/12/05/Sat 19:44 [編集]
Re: 名曲です。
いつも、コメントありがとうございます。


> ギターマジシャンさん こんばんは。
見事な演奏ありがとうございます。
ジョンの命日が近づいてますね。
主夫時代は日本に何度も来ていますが不明なところが
多く解明してみたいです。



また12月8日を迎えるのですが、あれから35年もたっているのが、
何だか嘘のようで、自分も40歳をとうに過ぎ、60に手が届きます。

マサジョンさんは、ジョンが70年代に、お忍びで来日し、訪れた場所を、
実際に探し当てては、記事にされているので、今後も楽しみにしています。
ギターマジシャン | URL | 2015/12/05/Sat 20:09 [編集]
こんにちは。
今、思い返してもショッキングな出来事でしたよね。

ギターマジシャンの熱い想いは天国のジョンに通じていると思いますよ。
あらためてご冥福をお祈りしあげます。



Mr・へぼい | URL | 2015/12/09/Wed 19:14 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> こんにちは。
今、思い返してもショッキングな出来事でしたよね。
ギターマジシャンの熱い想いは天国のジョンに通じていると思いますよ。
あらためてご冥福をお祈りしあげます。



当時、10代の自分にとって、ジョンの死は、かなり衝撃的な出来事で、
その後、いろいろと人生経験を積んでも、やりきれないものがあります。

ビートルズを歌い演奏するのは、ただ昔からの憧れに過ぎないのですが、
どこかでジョンとつながっていれば、それだけでも、嬉しいことです。
ギターマジシャン | URL | 2015/12/09/Wed 22:03 [編集]
ご無沙汰です、ギターマジシャンさん
ビートルズに夢中になったのは、小学生から中1にかけてだったので、
1980年当時には聞くことは無かったのですが。

その時(多分、当日か翌日の夜)の忘れられないエピソード
渋谷の井の頭線の改札を出ようとすると目の前を歩いていた、
同世代の男性が、30cm四方のジョンの写真を胸と背中に、
サンドイッチマンのようにかけて歩いていました。
渋谷駅の構内をたまたま前後でしばらく歩いていて、
普通なら、変わった人いや少し危ない人と思うのでしょうが、
そのときは、思わず涙がこぼれそうになりました。
もう永久に4人はそろわないんだなと。

ウーマンは、ちょうどその時の曲で、今でもこの曲を聴くと、
1瞬であの時の夜にもどります。
ギターマジシャンさんの思いが伝わってくる素晴らしいカバーと思います。
AKI | URL | 2015/12/09/Wed 22:56 [編集]
Re: ご無沙汰です、ギターマジシャンさん
いつも、コメントありがとうございます。


> ビートルズに夢中になったのは、小学生から中1にかけてだったので、
1980年当時には聞くことは無かったのですが。



自分がビートルズを聴いたのは、AKIさんより遅いのですが、
やはり、80年当時には、フュージョン中心に聴いていました。


> その時(多分、当日か翌日の夜)の忘れられないエピソード
渋谷の井の頭線の改札を出ようとすると目の前を歩いていた、
同世代の男性が、30cm四方のジョンの写真を胸と背中に、
サンドイッチマンのようにかけて歩いていました。
渋谷駅の構内をたまたま前後でしばらく歩いていて、
普通なら、変わった人いや少し危ない人と思うのでしょうが、
そのときは、思わず涙がこぼれそうになりました。
もう永久に4人はそろわないんだなと。



みんな、それぞれにジョンへの思いを表現していたでしょうし、
何かせずにはいられず、写真を掲げる気持ちも共感できますし、
本当、4人がそろうことはなくなったと、泣けてくる日でした。



> ウーマンは、ちょうどその時の曲で、今でもこの曲を聴くと、
1瞬であの時の夜にもどります。
ギターマジシャンさんの思いが伝わってくる素晴らしいカバーと思います。



いつもながら、自分のボーカルには難点が多いのですが、
なりきりジョンだと開き直り、気持ちをこめ歌いました。
ギターマジシャン | URL | 2015/12/10/Thu 00:31 [編集]



トラックバック
TB*URL





Copyright © 僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ. all rights reserved.