僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
覚えたてのスリー・フィンガー奏法を駆使した、弾き語り「ジュリア」
中学時代、バイブルのように、「ビートルズ事典」を読みあさり、
ハンター・デヴィスや角川文庫の伝記本や、ジョン自身による、
回想録を読んでいたわりには、映画の「レット・イット・ビー」が
ちょうど解散劇をとらえ、そのまま解散したと思い込んでいた。

映画のラスト、屋上でのライブが最後の姿だと思っていたのに、
実際は、翌日にスタジオで演奏したり、発売順では逆になった、
「アビーロード」が、その後の録音だとは、かなりあとで知ったし、
「レット・イット・ビー」より前から、解散の危機があったとまでは。

「ホワイトアルバム」でも、もうビートルズの崩壊は進んでいて、
あまりの険悪さに、エンジニアがやめたり、温厚なリンゴまでも、
脱退騒ぎになっていたことは、この十数年くらいに、次々と出た
ビートルズ本で読むまで、知らなかったし、気づきもしなかった。

「これがビートルズだ」の、「バック・イン・ザ・U..S.S.R.」の、
解説に、「リンゴはビートルズを脱退する」と書かれて、ドラムも、
ポールが叩いていると知り、そうだったっけと、あちこちの本を、
ひも解いても、昔の本は、ポールがドラムだとさえ書いていない。

「怪傑ビートルズの伝説」なる、用語集と年表が載っている本も、
脱退劇など出てないし、90年「レコーディング・セッション」では、
「バック・イン・ザ~」の録音記録で、この一件に触れてはいるが、
記憶になくて、TV版アンソロジーでは、語られていたのだろうか。

「これがビートルズだ」には、「マザー・ネイチャーズ・サン」の際、
「一説には、ジョンとリンゴが、ふらりとスタジオに入ってきたとき、
緊張感が走ったらしい。」と書かれて、「ポールが二人に参加を、
うながす気配はなく、またすぐにスタジオを出ていった。」とある。

こういうのを読むと、勝手に、その場のやりとりを想像したくなり、
ジョンが「ポール、やってるか?」と、スタジオの扉を急に空けて、
「あ、やめてよ、ジョン。今、やっと上手くいったところだったのに、
勝手に入ってこないでよ。」と、にらみ返し、リンゴは、とばっちり。

「あ、すまん、すまん。でも、どうせダビングや編集するんだろ。」
「何か用?」、「いや、この間さ、お前の『アイ・ウィル』で何百回も、
拍子木を叩いて、つきあってやったろう。もう、こっちは、リンゴと、
『ヤー・ブルース』を終えたから、何か叩いてやろうかと思ってさ。」

「この曲は、オーケストラを入れるんだから、そんなのいらないよ。
いいから、もう、出てってくれよ。」と、ポールに追いたてられると、
「何だ、あいつ、せっかく手伝ってやろうと思ったのにさ。、いいや、
こっちもヨーコを歌った『ジュリア』でもやるさ。」と、別スタジオへ。

リンゴは、2人のやりとりに戸惑いつつ、ジョンを追いかけながら、
「次の曲は、ドラム叩く? パーカッションかな?」と、尋ねてみると、
「ああっと、弾き語りだから、いらないなあ。チェスでもやってれば。」
これでは、温厚なリンゴも耐えられず、帰ったまま、戻らなくなった。

これは、時系列を無視した、自分の作り話で、「マザー~」の件も、
どうやら、ポールが、オーケストラの団員と打ち合わせしていたら、
ジョンとリンゴが入ってきたので、場違いとばかり、しらけたようで、
「ジュリア」の録音も、全部の曲が完成してから、最後に行われた。

やはり「これがビートルズだ」で、中山康樹は、「ジュリア」について、
「最後の最後に、人の目を盗むようにジョンひとりでレコーディング」
「そこにヨーコがいたことは、いうまでもない」と、かなり辛らつだが、
今回、参考音源を捜していると、ポールとジョンのやりとりがあった。

何と、ジョンは1人きりでないどころか、ポールが立ち会っていて、
演奏がうまくいかず、落ち込んでいるジョンに、「よくできているよ、
すごいよ、大丈夫。もう一回やってみよう。」など、何度もポールが、
コントロールルームからのマイクで、励ましているのが聞き取れる。

ジョンも、「そうか、ここまでは、うまくいったよな。」、「ミスったのは、
一箇所だけじゃないかな」、「完璧だよな」と、笑いながら返答して、
険悪とされる「ホワイトアルバム」で、最後はやっぱり2人なんだと、
勝手にもらい泣きしている自分は、思い入れが強すぎるだろうか。

この音源は、普通に、CD版「アンソロジー3」に収録されているが、
「アンソロジー1」」と「~3」は、図書館で借りて、一度聴いただけ、
映像版にしても、テレビ放映のみで、全5枚組DVDは見たことなく、
ファンを公言するわりに、かなり抜け落ちたり、勘違いが多く反省。

「ジュリア」のギターは、インド瞑想修行中に、フォークシンガーの、
ドノヴァンから教わった、スリー・フィンガー奏法を駆使した伴奏で、
教則本のお手本にしたいくらい、規則的なパターンで、中学時代に、
シンコー「ひき語りビートルズ」の楽譜で、この曲を必死に練習した。

ところが、今回バンドスコアを見ると、パターンが微妙に違っていて、
「ひき語り~」では、1拍目と3拍目は、親指で 5弦を弾いているが、
ジョンは、3拍目は6弦となり、40年以上も間違えて覚えていたので、
矯正するのはやっかいで、5弦、6弦、5弦、6弦と呟きながら弾いた。

これまた、自分の勘違いだが、タイトルの「ジュリア」は、長男である、
ジュリアンのことだと思っていたら、ジョンの亡き母のジュリアのこと、
さらに、歌詞にある「オーシャン・チャイルド」とは、「洋子」の直訳で、
母親の姿に、年上のヨーコを重ねて歌ったという、マザコンの歌詞。

「オーシャン・チャイルド」は、砂浜で無邪気に遊ぶ子供をイメージし、
ジュリアンのことだと思い込んでいたから、ヨーコだと知って驚いたし、
そうなると、「ホワイト」から、「レット・イット・ビー」「アビーロード」には、
ヨーコを題材にした歌ばかりで、あまりに私小説的じゃないだろうか。

それでも、出だしの歌詞なんかは、哲学的な感じがすると思ったら、
「Half of what I say is meaningless,~ reach you」の一節は、
レバノンの詩人、ハリール・ジブラーンの詩集からの引用だそうで、
となると、ジョンは、新聞だの広告だの雑誌だの、借用が多い気も。

杉真理が、「ナイアガラ・トライアングルvol2」で、ジョンに捧げた曲の、
「ノーバディ」の中で、「君のしゃべる言葉の、半分は意味がない」と、
歌ったのは、「ジュリア」をにおわせて、やるなあと思っていたのだが、
半分どころか、それ自体がジョンの言葉でなかったという皮肉な話。

「ホワイトアルバム」から、スリー・フィンガー奏法で丁寧に弾き語り、
ビートルズの曲で唯一、ジョンが1人で歌い演奏した、「ジュリア」は、
ポールが付き添ったと知り、そのやりとりも、なりきりジョンで真似し、
昔覚えたギターも修正しつつ、最後は、やっぱり歌声が課題でした。





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いいですねぇ。
ギターマジシャンさん こんばんは。

「弾き語りビートルズ」は私も持っていました。
内容は完成度が高く、完コピに近かった記憶がありますが、
今は無く、ブランクも数十年のため忘れています。
周りがなんと言おうと、やっぱりジョンとポールの仲は
お互いしか知りえませんね。
ギターマジシャンさんの演奏は冴えわたってます。
マサジョン | URL | 2015/11/14/Sat 18:01 [編集]
Re: いいですねぇ。
いつも、コメントありがとうございます。


> ギターマジシャンさん こんばんは。
「弾き語りビートルズ」は私も持っていました。
内容は完成度が高く、完コピに近かった記憶がありますが、
今は無く、ブランクも数十年のため忘れています。


「ジュリア」「ブラックバード」「マザー・ネイチャーズ・サン」、
「ヒア・カムズ・ザ・サン」のアコギは、ほぼ完コピに近い採譜で、
その他の曲も、原曲の雰囲気が出るように、うまくアレンジされて、
当時としては、画期的な名著で、改定新版でも出して欲しいですね。


> 周りがなんと言おうと、やっぱりジョンとポールの仲は
お互いしか知りえませんね。


もう、自分たち、外野のファンなども、何も言えない感じです。



> ギターマジシャンさんの演奏は冴えわたってます。


スリーフィンガー奏法は、かなり気合を入れて演奏しましたが、
その分、ノリが機械的になってしまい、ちょっと面白みに欠け、
何より、ギター伴奏だけでは、歌の拙さをカバーしきれません。

ギターマジシャン | URL | 2015/11/14/Sat 19:12 [編集]
毎度です
ご苦労様です。今日も良い出来です…て、どういう目線??

こういう弾き語りの唄っていうのは、伴奏だけ先に録って、
後から歌を入れても上手くは行かないもので、同時録音の
臨場感が作品の優劣を決めるのだと思います。
ジョンもポールもさすがその辺りを心得ていたんですね!。

何かのビデオで見たジョンの弾き語り版の
「Ev'rybody Had a Hard year…」と、この歌のイメージが
まるで同じで、覚えたての3フィンガーで早速何曲も
作ったんだろうなあ…と思うと何だか微笑ましいですね。
Dear Prudenceもそうかもねえ…。
pipco1980 | URL | 2015/11/14/Sat 21:37 [編集]
Re: 毎度です
いつも、コメントありがとうございます。


> ご苦労様です。今日も良い出来です…て、どういう目線??


曲をアップするたびに、毎回、コメントいただき、感謝です。



> こういう弾き語りの唄っていうのは、伴奏だけ先に録って、
後から歌を入れても上手くは行かないもので、同時録音の
臨場感が作品の優劣を決めるのだと思います。
ジョンもポールもさすがその辺りを心得ていたんですね!。


多重録音になり、演奏時はガイドボーカルにすることが増えても、
弾き語りだったり、せーのでやる曲は、最初から歌入れしてますね。



> 何かのビデオで見たジョンの弾き語り版の
「Ev'rybody Had a Hard year…」と、この歌のイメージが
まるで同じで、覚えたての3フィンガーで早速何曲も
作ったんだろうなあ…と思うと何だか微笑ましいですね。
Dear Prudenceもそうかもねえ…。


もともと、ジョンの曲は、コード進行に癖があるところへ、
スリーフィンガーを使えば、何だかんだ似たようになるし、
「ディア・プルーデンス」に、「サンキング」も同様ですし、
リンゴ作曲の「オクトバス・ガーデン」でも弾いてますね。
ギターマジシャン | URL | 2015/11/14/Sat 22:22 [編集]



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