僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
不眠症のつらさまでも、独白のように歌う「アイム・ソー・タイアード」
ジョンの書く歌詞は、初期の「好きだよ」とか「愛してる」から、
中期以降、ルイス・キャロルやマザー・グースを題材とした、
難解なものへと変わっていく反面、すごくストレートなままに、
心情を吐露したものもあり、いろいろと深読みされたりする。

「ホワイトアルバム」には、意味を探りたがる輩をからかって、
これまでの曲名を挿入した曲、「グラス・オニオン」もあれば、
「ああ、疲れたよ」とか、「死にたくなるほど、寂しい」といった、
日記か、殴り書きかと思うほどの、直截的な歌詞の曲もある。

渋谷陽一は、新潮文庫の「ロック・ベストアルバム~」の中で、
「身を切りきざんでいるような詞ばかり」と、ジョンのソロLPの、
「ジョンの魂」を評したが、ビートルズ時代にも、そうした詞は、
すでに歌われていたし、「ホワイトアルバム」に顕著だと思う。

よく言われるのが、ジョンの歌詞は、ボブ・ディランの影響で、
内省的な表現になったそうで、「アイム・ア・ルーザー」だとか、
「悲しみはぶっとばせ」は、その例とされるが、「ヘルプ」まで、
「誰か、助けれくれ!」と叫んでいて、ディランの影響だそうだ。

ジョン自身、「僕のディラン時代」と表現しているから、実際に、
何かしらの影響はあっただろうが、こと歌詞ということになると、
1枚目の「ゼアズ・ア・プレイス」でも、己の心象風景を歌ったし、
イギリスなりフランスの作家の、詩集の一つも読んでいたろう。

これは、自分の勝手なこじつけだが、自分の大好きな詩人の、
中原中也の作風は、すごく、ジョンにも通じるところがあって、
時代や国を超えて、同じものを見ていたんじゃないだろうかと、
自分の気に入ったものを、一緒くたにする、悪い癖が出てくる。

「ホワイトアルバム」のB面収録、「アイム・ソー・タイアード」は、
インド瞑想修行中に書かれ、一日中瞑想しているせいもあり、
夜は寝つけないうえに、その頃に、手を出すようになっていた、
ドラッグが持ち込めず、「疲れた、眠れない」と、そのまま歌う。

この思ったままの表現は、ディランの影響にしなくて良いのか、
その線引きはどうなっているのか、「ヤー・ブルース」も同様で、
「レボリューション」の革命の話は、まさにディランの反戦歌と、
結びつけないのかよと、つっこみを入れたくなるのも、悪い癖。

ただ、「アイム・ソー・タイアード」は、2番からサビの部分では、
「君に会えないから、君のことばかり考えて、眠れないんだ」と、
ニュアンスが変化して、インドにヨーコが来なかったことらしく、
そうなると、単なるバカップルのツイートみたいで、何ともはや。

この曲の録音は、「ホワイトアルバム」の途中から導入された、
8トラックのマルチレコーダーが使われ、当たり前のことだが、
4トラから8トラに増えた分、ダビングを繰り返していくための、
トラック間のリダクション、ピンポン録音は、半分ですむことに。

「全曲バイブル」によれば、初期のように、歌いながら演奏して、
ドラム、ベース、ギター、歌と、それぞれを別のトラックに録音、
余ったトラックに、ドラム、ギター、オルガン、エレピ、歌を追加、
ジョンの弾き語りを、みんなで伴奏したような、シンプルな編曲。

それなら、もっと各楽器を分け、ステレオミックスしてほしいが、
左にドラムとベース、右にジョージらしきギターを振った以外は、
歌、ハモリ、ギターにオルガンまでが、センターで団子になって、
リマスターで聴いても変わらず、リミックスして欲しい曲の一つ。

ジョンのリズムギターは、音がこもっていて、ギブソン・J160E、
エピフォン・カジノの両方の説があるし、リズムを刻む音に加え、
低音弦だけ、ボーンと伸ばす音もあって、コードとして弾くよりも、
分離して聴こえるので、ダビングなのか、ジョージが弾いたのか。

ジョージの途中から入るカッティングは、きれいに右に分かれて、
エッジのきいた音色で、あまり歪ませないレスポールとされるが、
サビの部分で、センターから、歪んだリフが加わり、それまでの、
ジョンのリズムギターとも定位が違うので、どちらかのダビング。

リンゴのドラムも、あとから、スネアドラムをダビングしたようで、
最後のサビでは、左から通常のスネア、右から16ビートっぽい、
スネアの音が聴こえて、みんながダビング作業をする間、暇で、
だんだん疎外感を感じたという一時脱退説も、実際どうなのか。

エンディングでのジョンの呟きは、ポール死亡説の一つとされて、
逆回転すると、「Paul is dead, man, Miss him, Miss him」で、
「ポールは死んだ」となるそうだが、レコードを逆に回してみても、
そう聴こえなかったし、YouTubeにある逆回転サウンドでも微妙。

もともとの呟き自体は、ジョンがフランス語で話したという説から、
「Monsieur Monsieur~、 How about another one」の、
ムッシュだけフランス語の説もあって、空耳アワーではないが、
「ブレスン、ブレスン、ミズウ、ハウアバウザ」のように聴こえる。

これなんか、「Bless him Bless him Misery」とでもすれば、
逆回転にしなくても、ポール死亡説に使えるような気がするし、
いったい何のために、写真や歌詞の中に、ポールが死んだと、
暗号のように入れる必要があったと、提唱者は考えたのだろう。

そのポールが、この曲をゲットバック・セッションで歌っていたと、
今回、YouTubeで見つけて驚いたが、どんなつもりだったのか、
ジョンの曲を歌ってやれば、やる気のないジョンが盛り上がって、
自分を見てくれると思ったのか、ただ何となく、歌ってみたのか。

ネット情報では、海賊盤の名盤「スイート・アップル・トラックス」に、
ポールバージョンが入っているそうだが、聴いたが覚えがないし、
持っているLP2枚組の曲目リストで確認しても、載ってないから、
好評になって、いくつか続編が出た方に、収録されていたのか。

アルバムの原曲では、サビで、ジョンとハモっているポールだが、
YouTubeのビートルズ・ヴォーカル・ハーモニーでは、その部分を、
「アイヴ・ガッタ・フィーリング」のバリトン・ボイスで、と解説があり、
そうか、あのオペラ唱法は、テノールでなくバリトンかとニンマリ。

ジョンがインドで不眠症になって、その気分をストレートに歌って、
これまたストレートに4人で演奏した、「アイム・ソー・タイアード」は、
ジョンらしい、囁きからシャウトする歌声と、後期ポールの特徴の、
太い声のハモリで、いつもながら、演奏より歌がネックになります。




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毎度です
こんにちは
取りあえず、右チャンネルのマーシャルっぽい
ナチュラルディストーションギターのフィルインと言うか
カッティング部分が、本物より格好良く畝ってます!!
これは画期的かも!
最後のつぶやきも、いい感じ!ってか、楽しそうです
ギターマジシャンさん!!。


pipco1980 | URL | 2015/10/31/Sat 21:10 [編集]
Re: 毎度です
いつも、コメントありがとうございます。


> こんにちは
取りあえず、右チャンネルのマーシャルっぽい
ナチュラルディストーションギターのフィルインと言うか
カッティング部分が、本物より格好良く畝ってます!!
これは画期的かも!
最後のつぶやきも、いい感じ!ってか、楽しそうです
ギターマジシャンさん!!。



おっしゃるとおり、右のギターは、MTRの内蔵エフェクトを、
マーシャルアンプのモデリングにして、ゲインを少し下げてます。

つぶやきは、本当、こっちも遊んでやれって感じで録音していて、
何となく、自分がジョンになったような気分で、楽しかったです。
ギターマジシャン | URL | 2015/10/31/Sat 21:51 [編集]
最高です
ギターマジシャンさん こんばんは。

今回も冴えわたってますね。
この曲はストレートで大好きです。
特にハモンドオルガンがいい気がします。
完コピ聞かせていただきありがとうございます。
マサジョン | URL | 2015/10/31/Sat 22:02 [編集]
Re: 最高です
いつも、コメントありがとうございます。



> ギターマジシャンさん こんばんは。
今回も冴えわたってますね。
この曲はストレートで大好きです。
特にハモンドオルガンがいい気がします。
完コピ聞かせていただきありがとうございます。




「ホワイトアルバム」は、弾き語りで成立する曲も多いですし、
ストレートなバンド演奏もあり、ライブができたかと思います。

ジョンが弾いたとされるオルガンも、すごく雰囲気が出ていて、
散漫だの、曲を絞るべきだの言われる中、名曲だらけですよね。

歌は置いといて、演奏は、バンドスコアが頼りで、その出来で、
こちらの再現度も左右されますし、完コピには、まだまだです。
ギターマジシャン | URL | 2015/10/31/Sat 22:46 [編集]
確かに、ボーカルの方が前面に出てくる感じですね~
こういう曲をこなして歌唱力を鍛えるしかないっすね~(・∀・)ニヤニヤ
うちのバンド(Harmonious NoiseもEncounterも)は、ブレイクが入る曲は大の苦手ですが(ーー;
この曲は完全にアウトですな^^;
マジェ | URL | 2015/11/02/Mon 22:24 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> 確かに、ボーカルの方が前面に出てくる感じですね~
こういう曲をこなして歌唱力を鍛えるしかないっすね~(・∀・)ニヤニヤ



基本的にビートルズは、弾き語りでも成立する曲が大半なので、
ギター1本で聴かせる歌唱力がないと、話にならないのですが、
伴奏だけでも似せて、許してもらおうと、懲りずに歌ってます。



> うちのバンド(Harmonious NoiseもEncounterも)は、ブレイクが入る曲は大の苦手ですが(ーー;
この曲は完全にアウトですな^^;


自分は、MTRの多重録音で、クリック音を鳴らして弾いてますが、
バンドでブレイクを合わせるのは、走ったりして、難しいですよね。

ギターマジシャン | URL | 2015/11/02/Mon 23:12 [編集]
こんにちは^^
ちょこちょこ覗きに来ていましたが、なかなかコメントできませんでおりました。
『ホワイトアルバム』は、初めて自分で買ったLPなので、すごく思い入れがあります。
ギターマジシャンさんの演奏は、雰囲気が出ていてホント!良いですよ。
「ハピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」、「グラス・オニオン」も鳥肌立ちました☆
Mr・へぼい | URL | 2015/11/06/Fri 18:56 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> こんにちは^^
ちょこちょこ覗きに来ていましたが、なかなかコメントできませんでおりました。


体調を崩されたり、お仕事が多忙な中、訪問していただき、ありがとうございます。



> 『ホワイトアルバム』は、初めて自分で買ったLPなので、すごく思い入れがあります。



それまでの曲を、ラジオで録音したり、友人に借りたりしていても、
自分で買ったLPは、ジャケットも手に入れ、思い出深いですよね。



> ギターマジシャンさんの演奏は、雰囲気が出ていてホント!良いですよ。
「ハピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン」、「グラス・オニオン」も鳥肌立ちました☆



以前アップされた、へぼいさんの「アイム・ソー・タイアード」の弾き語りは、
すごく雰囲気が出ていて、何より、高い声が出るので、うらやましい限りです。
ギターマジシャン | URL | 2015/11/06/Fri 20:40 [編集]



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