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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
全面ギターの弾きまくりで、スクェアを見直した「トゥモロー」
おそらく、国内では、一番有名なフュージョン・バンドだろうし、
何より、お茶の間に、フュージョン音楽の存在を印象付けた、
ザ・スクェアは、自分にとって、プリズムやカシオペアと並ぶ、
三大フュージョン・バンドで、昔から愛聴して、曲も練習した。

ちなみに、ザ・スクェアは、88年に、アメリカでCDを出す際、
同名バンドがあったので、「T-スクェア」を名乗って活動して、
89年から、国内でも改名したが、自分が好んで聴いたのは、
それ以前の曲だから、今も、スクェアと呼ぶ方がしっくりくる。

そのスクェアが、レコードを出したのは、自分が高3の78年、
すでに、プリズムのLPを買ったり、パルコ劇場のライブに接し、
カシオペアも、ヤマハのコンテストで見て、渋谷のヤマハでの、
ライブにも何度か行き、日本のフュージョンに親しんでいた頃。

最初に、スクエアの曲を聴いたのは、FMの番組だったろうか、
デビュー作の「ラッキー・サマー・レディ」は、テクニック重視で、
決めのリズムをビシビシ決める、プリズムやカシオペアと違い、
メロディ重視で、アドリブも少なく、サックスがメインという感じ。

パルコ劇場で、プリズムと共演した、スペースサーカスでさえも、
プリズムの和田アキラほど、ギターを弾きまくっていないと思い、
LPを買わなかった自分だから、スクェアは、エアチェック程度で、
渡辺貞夫や、そのバックに徹した、リトナーのバンドに近い印象。

その後、リーダーでギターの安藤は、大学ジャズ研出身と知り、
渡辺香津美が、レコードでは、抑え目にして、短いアドリブを、
ライブでは、ワウワウペダルまで使って、弾きまくっていたから、
スクェアも、ライブでは、ソロを回し合うのかと、勝手に考える。

当時、FM東京の番組では、「ゴールデン・ライブ・ステージ」で、
コンサートを放送したり、「ローディー・ライブ・コンサート」では、
生演奏の生放送をしていて、NHK-FMの「セッション’78」でも、
スタジオライブを放送し、フュージョン奏者も、かなり出ていた。

スクェアのライブを聴いたのは、そのあたりの番組だったのか、
連休の特番で、六本木のピットインや、原宿のクロコダイルから、
生中継した番組だったか、とにかく、ライブとなったら、安藤も、
ギターを弾きまくるんじゃないかと、期待しながら、FMを聴いた。

ところが、わりと延々とギターソロが続く曲でも、ゆったりとして、
コードを流すようなアドリブだし、ギターの音色も、歪ませなくて、
コーラス・マシンを通したクリアな音、早弾きの弾きまくりばかり、
追い求めていた当時の自分にしたら、すごく不完全燃焼な演奏。

同じ頃に、下北沢音楽賞優勝のうたい文句で、レコードを出した、
クロスウィンドが、小川銀次の早弾きを、全面に押し出していて、
それまで、早弾きが売りの、プリズムの和田アキラが、2枚目は、
少し抑え気味で、不満だっただけに、クロスウィンドは飛びつく。

今日では、ソロギターの名手で、ボサノバも得意な佐藤正美が、
カリオカというバンドで、デビューしたり、ソロのギタリストたちも、
渡辺香津美に続けと、秋山一将が、ビバップ調で弾きまくるし、
松原正樹も、スタジオ出身らしい、多彩なスタイルのLPを出す。

海外でも、バンドからソロギタリストから、フュージョンLPが出て、
エアチェックも大変で、追いつかないくらい、タイマーも駆使して、
録音してみたものの、ほとんど聴かないテープばかり、たまって、
自分の中では、スクェアも、その他大勢の中に、埋もれてしまう。

80年になって、ヤングギター4月号に、スクェアの楽譜が載って、
これが、テーマもギターが弾き、最後は、64分音符の早弾きで、
いつから、こんなギターがメインで、弾きまくるようになったのかと、
驚いたが、安藤のコメントと写真に、ちょっと引いてしまう部分が。

本人ではなくて、編集部のせいだろうが、「エート、突然ですけど、
今日は!」で始まると、「僕らの曲が載るなんて、初めてなんで、
ちょっとテレちゃうな。」とか、「持っていない人は買ってください、
と、宣伝しちゃった!」となって、何だか、軽薄な輩に思えてくる。

ギター、レスポールを抱えた写真も、右手は、ピックを持たなくて、
チョッパーベースのフォームで、左手は、フレットを押さえながら、
指にタバコを挟んでいて、それで、どこを、どうやって弾くんだよと、
言いたくなり、当然ながら、持っていないレコードを買うこともない。

同じ号に楽譜が出ていた、ロニー・モントローズの「非情の街」は、
そんなに早弾きではなかったが、弾いてみたら、泣きのギターで、
LPを買ったし、結局、スクェアも、この「トゥモロー」が気に入って、
収録された「ロックーン」やベスト盤を、廉価盤が出たとき買った。

話がとぶが、ヤングギターは、もともと、フォークギター誌だから、
この号でも、スクェアや、高中正義の「ブルーラグーン」と一緒に、
「贈る言葉」や「ひとり咲き」の楽譜が載っているうえ、イーグルス、
クイーンから、TOTO、ツェッペリンの特集と、すごく充実していた。

特に、この号は、練習したい曲、弾きたい曲が多かったこともあり、
ロッキンF、ギターマガジンや、ジャズライフなどを処分したときに、
それぞれ、数冊ずつ残したうちの1冊なのだが、何で全部の号を、
取っておかなかったのか、本当に、悔やんでも、悔やみきれない。

ギターが目立たないと、ろくに聴かないまま、スルーしたスクェアを、
見直すきっかけになった曲、「トゥモロー」は、当時、売れっ子だった、
ジェイ・グレイドンのギタープレイを、うまく取り入れたアドリブソロで、
早弾きも格好良く、何より、自分が最初に弾いたスクェアの曲です。




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ヤングギターはもともとフォークギター誌だったんですか・・・知りませんでした( ゚д゚)
ザ・スクエアはF1ブームの頃に初めて聴いたのですが、テンポ早めの曲ばかりというイメージがあって、この曲は「らしくない」感じがしてしまいます^^;
ギターの音なかなか良いですね。「泣きのギター」ですな( ̄ー ̄)
マジェ | URL | 2015/01/24/Sat 15:22 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> ヤングギターはもともとフォークギター誌だったんですか・・・知りませんでした( ゚д゚)


昔は、今の半分くらいのページで、表紙が、かぐや姫や吉田拓郎でした。


> ザ・スクエアはF1ブームの頃に初めて聴いたのですが、テンポ早めの曲ばかりというイメージがあって、この曲は「らしくない」感じがしてしまいます^^;


スクエアは、F1のテーマが看板みたいになっているので、
確かに、バラード系の曲は、別のバンドかと思いますよね。


> ギターの音なかなか良いですね。「泣きのギター」ですな( ̄ー ̄)


もっとビブラートやチョーキングが、派手目に弾けたら、
まさに「泣きのギター」の曲になる、聞かせどころです。
ギターマジシャン | URL | 2015/01/24/Sat 19:32 [編集]



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