僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
歌詞を間違えたジョンが笑いとばす「プリーズ・プリーズ・ミー」
近年は、ビートルズのサウンド研究が、細かいところまで、
掘り下げられていて、レコードやCDでの録音についても、
ステレオとモノラルのミックスの違いに、音量バランスや、
秒数の違いなど、マニアックなほどに、分析が進んでいる。

東京FM出版「アイ・ラヴ・ビートルズ」には、リストがあり、
46曲もが、一部の歌やギターが違ったり、繰り返しの違い、
エフェクトのかかり方の差が挙げられ、ほとんどの場合は、
ステレオ盤との違い、アメリカ盤との違いから、生じている。

日経「ザ・ビートルズ全曲バイブル」では、モノとステレオの、
音量バランスの違いだの、リマスター盤の定位の違いまで、
さらに細かく分析していて、これはこれで面白いのだろうが、
全部の音源にあたり、その違いを確認しようとは思わない。

自分が、ビートルズを聴き始めたのは、もう解散後だから、
完全なる後追いだったが、その頃、よく言われていたのは、
せいぜい、シングル盤、赤盤・青盤の収録曲と、LPとでは、
演奏の違う曲が、いくつかある、という程度だった気がする。

「レット・イット・ビー」の、ジョージのギターソロが違っている、
「ゲット・バック」のエンディングが、ジョンのスピーチなのか、
再度演奏を始めるのか、「ラヴ・ミー・ドゥ」の、ドラム担当は、
リンゴなのか、セッションミュージシャンなのかといった違い。

さらに、「プリーズ・プリーズ・ミー」で、ジョンが歌詞を間違え、
笑いながら続けるテイクがある、というくらいで、このあたりは、
リアルタイム世代でも同様で、よほどのマニアでもなければ、
国内盤、英盤、米盤を買い集め、比較などはしなかったろう。

こうした研究本を読んで、つい最近知り、本当に驚いたのは、
「ヘルプ」の歌詞違いもあるそうで、バイブルとして愛読した、
「ビートルズ事典」には出ていなかったのに、ファンの間では、
周知の事実だったようで、これは何だか、取り残された気分。

中学時代、二人きりのビートルズコピーバンドを組んでいた、
ジョージ役の同級生は帰国子女で、米盤で集めていたから、
彼の家で、米盤の「ヘルプ」も聴いているが、自分も友人も、
テイクの違いなど、まったく話題にもならず、気づきもしない。

米盤は、初期の曲も擬似ステレオ化して、大半がステレオで、
国内盤のモノLPに、卓上プレイヤーしか持っていない自分は、
友人の家のステレオだと、細かい楽器の音まで聴こえるので、
よく遊びに行って、二人でギターの音を聴き取ったりしていた。

「プリーズ・プリーズ・ミー」の、ジョンが歌詞を間違えてしまう、
ステレオ盤テイクも、そうやって、友人の家で聴いたはずだが、
赤盤にステレオで収録されていて、それを聴かせてもらったと、
ずっと思っていたのに、赤盤は普通のテイクで、勘違いだった。

中山康樹「これがビートルズだ」は、ジョンの歌詞の間違いを、
新人なのに、堂々とミスったうえ、笑いながら歌う、大物ぶりで、
それを認めた、プロデューサーのジョージ・マーティンも大物と、
感心しているが、ジョン派の自分でも、これは、持ち上げすぎ。

せいぜい、ふてぶてしく、小生意気な若造どもという程度だが、
ハンブルグのライブハウスで、毎晩、酔客を相手に生演奏した、
ビートルズにしたら、多少のミスは、酔っ払いには、お構いなし、
ただし、演奏を止めた途端、罵声がくるという、経験ゆえだろう。

ステレオ盤のみに、この歌詞を間違えた演奏が使われたのは、
当時は、一般家庭には、ステレオセットは普及していないので、
あくまでモノラル盤がメインとなり、マーティンは、ステレオ盤の、
ミキシングには、エンジニア任せで、立ち会ってないこともある。

さらに推測だが、ステレオは、モノラルと異なる3つのテイクを、
編集してつなぐ、手間のかけようで、初期のステレオ録音では、
歌と楽器を左右に分けているから、演奏を歌のマイクが拾って、
分離が甘い部分をさけた結果、ミスの方が、ましだったのでは。

この曲に限らず、テイク違いだの、バージョン違いが多いことを、
加藤正人なる研究者が、ジョージ・マーティンに、直接尋ねたら、
「よく聞かれますが、細かいことまでは、あまり覚えていないし、
皆さんの方が、詳しいのでは。」と、あっさり、かわされたらしい。

そんなマーティンでも、はっきりと覚えているだろう、この曲は、
もともとは、ロイ・オービソンを意識した、スローな曲だったのを、
マーティンが、アップテンポにするようアドバイス、録音終了後、
「おめでとう、初のナンバーワン間違いなしだ。」と、声をかけた。

今年初のビートルズの演奏、歌い初めは、初のナンバーワン、
「プリーズ・プリーズ・ミー」だと、無理やりのこじつけになるが、
最近、テレビのCMでも、カバー演奏が流れている、旬の曲だし、
また1年、デビュー作から、気持ちを新たにやっていこうかなと。

この曲は、初期の特徴となる、ジョンとポールがハモったメロで、
通常、ポールの方が高い声域なので、上のパートを歌うのだが、
ジョンがファルセットで、ポールより高い音程を歌ったかと思うと、
スルッとポールより低い音に潜り込んだり、上下に交錯している。

ジョンの作曲した主旋律が、上下に行ったり来たりしているから、
天才的ポールが、それに合わせ、クロスするよう、ハモったのか、
あるいは、途中で主旋律そのものが、交代してしまう曲なのか、
二人のハモリは、ビートルズマジックの一つで、謎解きが楽しい。

40年前に買った、「ビートルズ大全集」と、「ビートルズ80」では、
メロディーが違っていて、「大全集」は、ジョンの歌っているメロで、
「80」は、「 please me oh ~」から、ポールの歌う方になっていて、
今使っているバンドスコアでは、さらに、ごちゃまぜになった感じ。

しかも、バンドスコアでは、この曲に限らず、ジョージのハモリは、
省略されたり、五線譜上で、一段ずれていたりと、ひどい状態で、
いつものYouTube頼み、ビートルズ・ヴォーカル・ハーモニーで、
別々に歌ってくれるのが、かなり参考になり、そのとおりハモる。

公式チャートでは2位となるが、発売当時、多くのランキングで、
初のナンバーワンヒットとなった、「プリーズ・プリーズ・ミー」を、
ポールのハモだけでなく、ジョンのファルセットの高音もきつくて、
正月から毎日、歌っては消し、歌っては消しと、相変わらずです。



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完璧です
ギターマジシャンさん こんばんは。
さすがです。完璧ですね。
ジョンとポールの声はハモルと似ているので主旋律がどっちか判らなくなります。
また、キーもわかわなくなって、どうにもなりません。
マサジョン | URL | 2015/01/10/Sat 22:45 [編集]
Re: 完璧です
いつも、コメントありがとうございます。


> ギターマジシャンさん こんばんは。
さすがです。完璧ですね。


演奏は、バンドスコアどおりに弾けば、そこそこ再現できますが、
歌はお粗末で、ファルセットというより、ひっくり返った声です。



> ジョンとポールの声はハモルと似ているので主旋律がどっちか判らなくなります。
また、キーもわかわなくなって、どうにもなりません。


二人は、全然声質が違うのに、どうして、こうも溶け合うのか、
そのうえ、コードを無視したように、ハモをつけることも多く、
歌っていて、どんどんキーを外してしまい、音痴丸出しです…。


ギターマジシャン | URL | 2015/01/10/Sat 23:55 [編集]
今回はまた少し違った魅力です
こんばんは。
今年もまたギターマジシャンさんのビートルズ特集がどんな展開を迎えるのか、とても楽しみです。

さてプリーズプリーズミー。
ごく初期の曲とは思えない奥深さがありますね。
そしてトリビアも満載ですね。ギターマジシャンさんのお話が今回も光ります。
ジョンとポールのパートが交錯するとは初めて知りました。すごいですね。

そして、今回もとってもいい感じで仕上がっていますよ。
ST Rocker | URL | 2015/01/14/Wed 21:30 [編集]
Re: 今回はまた少し違った魅力です
いつも、コメントありがとうございます。


> こんばんは。
今年もまたギターマジシャンさんのビートルズ特集がどんな展開を迎えるのか、とても楽しみです。


再び初期のアルバムに戻り、少しずつ演奏していくつもりです。



> さてプリーズプリーズミー。
ごく初期の曲とは思えない奥深さがありますね。
そしてトリビアも満載ですね。ギターマジシャンさんのお話が今回も光ります。
ジョンとポールのパートが交錯するとは初めて知りました。すごいですね。


昔読んだビートルズの研究本のこと、最近改めて知ったことなど、
混在していますが、ビートルズは奥が深くて、本当、楽しいです。



> そして、今回もとってもいい感じで仕上がっていますよ。


演奏は、まあまあですが、、ボーカルは課題が残ります。
ギターマジシャン | URL | 2015/01/14/Wed 23:24 [編集]



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