僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
大抜擢の是方のロックギターが活躍、松岡直也「午後の水平線」
フュージョン・ピアニストと呼んで良いのか、ラテンの大御所の、
松岡直也の演奏を初めて聴いたのは、大学に入学の79年春、
渋谷東急プラザのコタニレコードで、目ぼしいLPを探していると、
松岡直也&ウィシングの、ファーストアルバムが店内に流れた。

コタニは、銀座の山野楽器のような試聴コーナーはなかったが、
いつも何かしらの新譜をかけているので、学校の帰りだったり、
週末に寄っては、ロックやジャズのLPを、あれこれと眺めたり、
同じ階の本屋を行き来しつつ、どんな曲がかかると聴いていた。

松岡の曲が始まった時、こんなに綺麗なピアノの音があるのか、
メロディ、和音の響き、音色に、すごく耳を奪われて、聴き入ると、
曲が突然、アップテンポになって、ギター2本のバトルが始まり、
いったい誰のレコードだと、興奮して、レジのところに駆け寄る。

置かれている試聴中のLPジャケットには、松岡直也とあったが、
誰なのか知らなくて、次の曲になると、メロディをギターが弾いて、
ホーンも入るバンド編成なのに、ギターが目立つのにも感動して、
結局、B面まで全部、店内で聴いてから、これに決まりと買った。

二人のギターは、高中正義と大村憲司とわかり、大満足したし、
その高中のアルバムに、松岡が客演していたことも、わかって、
一気にファンとなるが、2枚目のアルバムには、高中は不参加、
FMで数曲録音しただけで、LPをレンタルすることもしなかった。

その後、プリズムの和田アキラが参加したと知って、興奮したし、
そのLPは、最初のものと、ジャケットを変えた、リミックス盤まで、
買ったほどだが、別テイクのアドリブが聴けると、勘違いしていた、
リミックスは不要だったなあと、当時も今も、ちょっと後悔している。

その和田アキラと、マライアのギタリスト、土方隆行を引き連れて、
スイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルに出ると、宣伝されて、
FMでも、スタジオライブや、ライブ録音が、壮行会のように流れ、
楽しみにしていたが、結局、和田アキラはモントルーに行かない。

代りに、高中や大村が同行することもなく、ギターは土方が1人、
ギターバトルの曲は、サックスのバトルに変更され、がっかりだし、
レーベルの関係から、クレジットにないだけで、参加したのではと、
モントルーの2枚組ライブ盤を買っても、そんな夢物語などない。

その後は、アルバムを聴いたり、買うこともないまま、CM曲だか、
「九月の風」のヒットも、横目で見ているうちに、ウィシングは解散、
ホーンセクションなしの、少人数の松岡直也グループへとなって、
ギターには、是方博邦が参加と知って、これは大抜擢だと思った。

雑誌ヤングギターで名前は聞いていたが、桑名正博のバンドとか、
高中正義のバックのギタリストで、ほとんど演奏は聴いていなくて、
和田アキラの後任は、自分の方がふさわしいのにと、一社会人が、
自分の実力も考えずに、勝手なことを思って、LPも、聴かずじまい。

是方は、高中のバックにもいたし、レコードこそ出していなかったが、
大村憲司のバンドにも在籍して、かなり、クロスオーバーの周辺で、
活躍していたギタリストだったから、当然の人選だったのかもしれず、
ただ、ギタースタイルは、かなりロック寄りだし、ブルースに近い気も。

是方のフレーズは、ペンタトニック中心で、ギターもサンバーストの、
レスポールだから、レッド・ツェッペリンの、ジミー・ペイジを思わせて、
曲によっては、かなり歪ませたリフも弾いて、バンドの構成もあるが、
結果的に、ウイシングよりも、迫力あるギターが目立つ好演になる。

83年にも、松岡直也はモントルーへ出演して、この時のライブ盤が、
モントルーと六本木ピットインを収録した、2枚組の「ウェルカム」で、
この頃の曲の方が、後に、和田アキラが復帰してからの作品よりも、
ギターがメインで、スタジオ盤より弾きまくる、是方のギターは見事。

その中の1曲、「午後の水平線」は、後半になり、曲が盛り上がると、
ギターがアドリブという、ギタリストの理想とする展開が、格好良くて、
スタジオ盤、ライブ盤、その後の、和田アキラらしき再録バージョンと、
どれもが甲乙つけがたい、ロック魂に火がつきそうなアドリブばかり。

寺田倉庫から戻った楽譜、リットー社「松岡直也ベストセレクション」は、
「ウェルカム」の曲がメインのバンドスコアで、「午後の水平線」もあり、
早速オケを作るが、楽譜は、メロディとコードのみで、アドリブはカット、
リピート記号が多くて、リズム隊は、基本パターンしか、載っていない。

そのうえ、他のバンドスコアでも、よくあることで、ピアノ、シンセが弾く、
左手の部分は省略されて、耳コピが得意な人は、音を取れるだろうし、
鍵盤が専門の人は、それらしい伴奏をつけるだろうが、自分は無理で、
シンセのコード弾きをダビングし、音がスカスカにならないようにした。

ドラム、パーカッションは、MTR内蔵だから、松岡直也に欠かせない、
ティンバレスの音がなくて、リムショットやタム、マラカスで代用したが、
印象的なカウベルの部分は、わりと似たのではと、シンセ類も含めて、
手持ちの機材で、どこまで音作りができるか、やっていて楽しい作業。

YouTubeには、この曲を、モントルーで演奏した映像がアップされて、
パーカッションが迫力抜群、ギターソロになると、ドラムも叩きまくって、
全員が一丸となった熱い演奏に、レスポールを抱えた是方の服装が、
ジミー・ペイジの刺繍柄にも似て、ラテンロック、ハードロックの世界。

ちなみに、85年に出たCDベスト盤、「ワン・ラスト・フェアウェル」では、
「午後の水平線」はリミックスされ、前半のパーカッションの音がカット、
おしゃれ路線を目指すレコード会社には、ラテン・ロックの熱い演奏は、
邪魔なだけで、シャカタクとかに近づけたかったのかと、訝ってしまう。

自分のギターは、最初は、是方のスタジオ盤を、コピーしようとしたが、
ペンタトニック中心と言っても、自分の単純な指癖とは、かなり違って、
おそらく、中指のチョーキングを多用するような、ひねったフレーズで、
音も正確に取れないので、導入部だけは真似て、勝手に弾きまくった。

今年4月、惜しくも亡くなられた松岡直也が、83年に出したアルバム、
「午後の水平線」から、同名のタイトル曲を、当時を懐かしむとともに、
自分は松岡直也バンドに入りたかったよ、いつか共演したかったよと、
これまた、自分の実力を省みずに、熱い思いをこめて、演奏しました。




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都会的な映像が浮かぶ イントロ どこかで 聞き覚え
私は 何を聞いていたんだろうと 思うくらい
たぶん、受験におわれ余裕がなかったのか もしくは 学生時は、
ふらふらと無駄な放浪生活をしていたのだろう・・

でも この最初のイントロの部分は かなり聞きおぼえがあって
松岡直也という 名前も しっかり記憶にあるのです。

記憶の断片も また なつかしい一曲
シンセーの左 わりとシンプルですね♪
この時代って メロディーも そう 早くなく
ついていけるから 好きです。


>自分の方がふさわしいのにと、一社会人が、
自分の実力も考えずに、勝手なことを思って

M少年を想像し、微笑んで しまいました。
kao | URL | 2014/12/07/Sun 17:02 [編集]
Re: 都会的な映像が浮かぶ イントロ どこかで 聞き覚え
いつも、コメントありがとうございます。


> 私は 何を聞いていたんだろうと 思うくらい
たぶん、受験におわれ余裕がなかったのか もしくは 学生時は、
ふらふらと無駄な放浪生活をしていたのだろう・・
でも この最初のイントロの部分は かなり聞きおぼえがあって
松岡直也という 名前も しっかり記憶にあるのです。
記憶の断片も また なつかしい一曲
シンセーの左 わりとシンプルですね♪
この時代って メロディーも そう 早くなく
ついていけるから 好きです。



自分でも、昔の音楽には、ポコッと空いた期間や、ジャンルも多くて、
いったい、そのとき、何をしていたのかと、不思議に思ったりします。

松岡直也の曲は、ラテンとは言っても、メロディックなものが大半で、
ライブを前提に録音しているから、シンセも必要以上に重ねないですね。



> >自分の方がふさわしいのにと、一社会人が、
自分の実力も考えずに、勝手なことを思って

> M少年を想像し、微笑んで しまいました。



ギタリストがリーダーのグループは、絶対に無理でしょうが、
ピアノやサックスのバックのギターならと、夢見ていました。
ギターマジシャン | URL | 2014/12/07/Sun 17:50 [編集]
いいです
こんばんは。
いつも思うのですが、ギターマジシャンさんのトータルの仕上げの力はすごいですね。
心地よく安心して楽しめます。
もちろんギターもいいですね。
今夜もじっくり聴かせてもらいました。
ST Rocker | URL | 2014/12/08/Mon 22:18 [編集]
Re: いいです
いつも、コメントありがとうございます。


> こんばんは。
いつも思うのですが、ギターマジシャンさんのトータルの仕上げの力はすごいですね。
心地よく安心して楽しめます。
もちろんギターもいいですね。
今夜もじっくり聴かせてもらいました。




MTRで多重録音する利点は、ドラムの打ち込みも含めて、各トラックの楽器を、
またやり直したり、空きトラックに追加でき、より完成形に近づけるところです。

パズルのピースを組み合わせるように、バラバラに録音した各トラックの楽器が、
うまく呼応し合い、曲として仕上がってくると、自分でも、嬉しくなってきます。
ギターマジシャン | URL | 2014/12/08/Mon 22:37 [編集]
松岡直也・・・実のところ、名前はよく耳にしてましたが曲はほとんど覚えていません^^;
田舎の熊本でバンドをやってたころ、仲の良かったバンド(サンダール麦わらバンドというなかなかのバンド名でした^^;)が松岡直也や高中なんかのカバーをしてたんですけどね~もしかしたらこの曲もやってたのかな?( ゚д゚)
いつもながら工夫満載の録音なんですね。でも・・・ちょっとギターが控えめ過ぎません?
マジェ | URL | 2014/12/09/Tue 12:07 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> 松岡直也・・・実のところ、名前はよく耳にしてましたが曲はほとんど覚えていません^^;
田舎の熊本でバンドをやってたころ、仲の良かったバンド(サンダール麦わらバンドというなかなかのバンド名でした^^;)が松岡直也や高中なんかのカバーをしてたんですけどね~もしかしたらこの曲もやってたのかな?( ゚д゚)



麦わらの一味みたいな名前のバンドさんが、フュージョンバンドとは、
面白いネーミングですが、高中や松岡を演奏したとは、すごいですね。



> いつもながら工夫満載の録音なんですね。でも・・・ちょっとギターが控えめ過ぎません?


ピアノがメインのフュージョンバンドの曲としては、自分のギターは、
かなり派手に弾いたつもりですが、音量が小さかったかもしれません。
ギターマジシャン | URL | 2014/12/09/Tue 18:59 [編集]
このレコードジャケットも懐かしい
ギターマジシャン様

初めてお便りさせていただきます。
いつも楽しく拝見、拝聴させていただいています。
ブログ記事から推察するところ、
当方おそらくギターマジシャンさんと同じ年(もしくは1つ下)かと思います。

でも、ギターマジシャンさんは都会育ちで(私は千葉の片田舎)、
音楽的にもいろいろ楽しい経験があって、うらやましい限りです。

このレコード、私もYOU&Iで借りて愛聴していました。
ジャケットの写真を見て、本当に懐かしく思いました。
(確か、最後に「・・・ナオヤ マツオカ フロム ジャパン」って
アナウンスが入るんですよね。)

これからも、楽しい記事と演奏をお願いします。


| URL | 2014/12/13/Sat 00:23 [編集]
Re: このレコードジャケットも懐かしい
コメントいただき、ありがとうございます。


> ギターマジシャン様
初めてお便りさせていただきます。
いつも楽しく拝見、拝聴させていただいています。
ブログ記事から推察するところ、
当方おそらくギターマジシャンさんと同じ年(もしくは1つ下)かと思います。


ブログの中心となる70~80年代を経験された、同年代の方ですね。



> でも、ギターマジシャンさんは都会育ちで(私は千葉の片田舎)、
音楽的にもいろいろ楽しい経験があって、うらやましい限りです。


音楽としては、ギターのうまい同級生との出会いや、
その後に通ったギター教室が、何よりの経験でした。




> このレコード、私もYOU&Iで借りて愛聴していました。
ジャケットの写真を見て、本当に懐かしく思いました。
(確か、最後に「・・・ナオヤ マツオカ フロム ジャパン」って
アナウンスが入るんですよね。)



ツタヤのCDレンタル以前、友&愛のレコードの時代ですよね。



> これからも、楽しい記事と演奏をお願いします。


こちらこそ、よろしくお願いします。
ギターマジシャン | URL | 2014/12/13/Sat 01:10 [編集]



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