僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
クラシック音楽でも、ポピュラー音楽でも、おなじみの曲や、
定番と呼ばれる曲は、数多くあるが、スタンダードと呼ぶと、
自分には、ジャズミュージシャンに、好んで取り上げられて、
多くの名演がある曲を指すと、ジャズ畑の発想になってくる。
さらに、ジャズファンの間では、この曲なら誰々の歌が良い、
誰それのピアノ・トリオが最高、いや、サックスのアドリブが、
見事な、あのグループの演奏こそ、この曲を代表するだの、
スタンダードの曲は、一晩では語り尽くせないくらい魅力的。
ただ、自分は、20歳前後に、ジャズギターを習っていたが、
テクニック向上が目的であり、ジャズそのものへの興味は、
ロックやフュージョンに比べて薄いし、そのロックにしたって、
早弾きギタリストがメインという、かなり偏った聴き方だった。
だから、ジャズギタリストたち、それも早弾きの名手である、
ジョー・パス、パット・マルティーノや、ジョージ・ベンソンらが、
弾いた曲に親しんでいて、代表的なスタンダードと言っても、
一般のジャズファンが考える曲とは、けっこう違ったりする。
高3の78年に手に入れ、最初にジャズギターを覚えたのが、
渡辺香津美の教本だったので、そこに掲載されていた曲が、
最初に接したスタンダードであり、その2冊の約20曲こそが、
ジャズの代表的なスタンダードナンバーだと、つい思いがち。
実際は、ウエス・モンゴメリーや、ジム・ホールによる名演が、
レコードで聴ける曲を、例題曲として、香津美は選んだろうし、
同様に、ピアノやサックス教本では、各楽器の名演が選ばれ、
必ずしも、教本の曲は、一般的なスタンダードとは一致しない。
その後、渋谷河合楽器のジャズギター教室に通うようになり、
先生から、ギター以外にも、サックス、トランペットやピアノの、
名盤とするレコードを聴くように言われ、チャーリー・パーカー、
マイルス・デイビス、オスカー・ピーターソンらのLPをレンタル。
FMでもエアチェックして、ジョン・コルトレーン、ビル・エバンス、
カウント・ベイシー楽団と聴いていくと、スタンダードと言っても、
ギターとはずいぶん違うし、それぞれの楽器の良さもわかって、
逆に、ジャズ音楽にギターは不要かと、劣等感を抱いたことも。
ウエス・モンゴメリーのアドリブを採譜し、Ⅱm7~Ⅴ7の進行の、
練習に向いた教材として、香津美が選んだ「サテン・ドール」も、
この教本にある、「枯葉」「ミスティ」「四月の思い出」と合わせて、
スタンダードと思っていたが、他の楽器では、どうなのだろうか。
この曲の香津美の編曲は、テーマを、ウエス・モンゴメリーが、
得意としたオクターブ奏法にしているが、ウエスが、最初から、
テーマを崩しているのに対し、メロディに忠実に書かれていて、
サビでは、和音で弾くようになって、テンションコードが難しい。
続けて、ウエスのアドリブとなるが、単音で1コーラス弾いた後、
ウエスならではの、ブロックコードの見事なアドリブになるのは、
載ってなくて、自分は耳コピは苦手、まして和音は無理なので、
そのままテーマを繰り返して、終わるよう、昔から弾いていた。
ドラムマシンの4ビートに合わせ、ウォーキング・ベースっぽく、
ベースを録音して、香津美の編曲どおりにギターを重ねたが、
音がスカスカなので、ウエスがオルガンと合奏したのに倣って、
ギターシンセをオルガンの音にし、1コーラスだけ、アドリブも。
ウエスのソロデビュー作の、「ウエス・モンゴメリー・トリオ」は、
ギターにオルガン、ドラムからなるトリオで、ベースはいなくて、
オルガンがベースラインも弾くので、ギターが中心でなくても、
オルガン・トリオは、この編成らしいが、自分はベース入りに。
ウエスのオルガン奏者は、メル・ラインという人で、オルガンは、
あまり詳しくないが、第一人者ジミー・スミスの演奏を聴いても、
どうも、つっかえるような感じで、フレーズを弾いている気がし、
メルにしても同様、オルガン特有のノリ、弾き方なのだろうか。
「男女七人秋物語」、「東京ラブストーリー」の音楽で知られる、
日向敏文の、デビュー作のタイトル曲である、「サラの犯罪」は、
「サラ・スマイル」をもじって、「サラズ・クライム」なのだろうが、
オルガンが、途切れ途切れにテーマを弾く、変わったメロディ。
最初に聴いたとき、レコードが針飛びでもしているのかと思い、
何でまた、こんな、つっかえたメロディなのか、不思議だったが、
聴きこむと、それがすごく味わい深く、オルガンの音色だから、
ジャズオルガン特有のノリを再現したのかと、一人納得した。
それで、ジャズオルガンとは、つっかえながら、弾くもんだと、
勝手に思い込んでるところがあり、今回のギターシンセでも、
思いっきり、ひっかける感じで、正真正銘の一発アドリブにし、
ウエスのソロは、何度もやり直す、すごい極端な演奏となる。
このソロは、名演なのか、クロスオーバー創成期のギタリスト、
スティーブ・カーンが、HPで、自筆による採譜を掲載したうえ、
そのアドリブについて分析までしているし、YouTubeを見ても、
完コピ演奏が多く、ただ和音のソロまでは、誰もやっていない。
ジャズギタリスト、渡辺香津美が、ジャズギター教本で選んだ、
スタンダードのうち、ウエス・モンゴメリーのアドリブも載せた、
「サテン・ドール」を、オルガンを加えて、ギターは、教本どおり、
香津美の編曲したテーマ、ウエスのソロを、何とか弾きました。
定番と呼ばれる曲は、数多くあるが、スタンダードと呼ぶと、
自分には、ジャズミュージシャンに、好んで取り上げられて、
多くの名演がある曲を指すと、ジャズ畑の発想になってくる。
さらに、ジャズファンの間では、この曲なら誰々の歌が良い、
誰それのピアノ・トリオが最高、いや、サックスのアドリブが、
見事な、あのグループの演奏こそ、この曲を代表するだの、
スタンダードの曲は、一晩では語り尽くせないくらい魅力的。
ただ、自分は、20歳前後に、ジャズギターを習っていたが、
テクニック向上が目的であり、ジャズそのものへの興味は、
ロックやフュージョンに比べて薄いし、そのロックにしたって、
早弾きギタリストがメインという、かなり偏った聴き方だった。
だから、ジャズギタリストたち、それも早弾きの名手である、
ジョー・パス、パット・マルティーノや、ジョージ・ベンソンらが、
弾いた曲に親しんでいて、代表的なスタンダードと言っても、
一般のジャズファンが考える曲とは、けっこう違ったりする。
高3の78年に手に入れ、最初にジャズギターを覚えたのが、
渡辺香津美の教本だったので、そこに掲載されていた曲が、
最初に接したスタンダードであり、その2冊の約20曲こそが、
ジャズの代表的なスタンダードナンバーだと、つい思いがち。
実際は、ウエス・モンゴメリーや、ジム・ホールによる名演が、
レコードで聴ける曲を、例題曲として、香津美は選んだろうし、
同様に、ピアノやサックス教本では、各楽器の名演が選ばれ、
必ずしも、教本の曲は、一般的なスタンダードとは一致しない。
その後、渋谷河合楽器のジャズギター教室に通うようになり、
先生から、ギター以外にも、サックス、トランペットやピアノの、
名盤とするレコードを聴くように言われ、チャーリー・パーカー、
マイルス・デイビス、オスカー・ピーターソンらのLPをレンタル。
FMでもエアチェックして、ジョン・コルトレーン、ビル・エバンス、
カウント・ベイシー楽団と聴いていくと、スタンダードと言っても、
ギターとはずいぶん違うし、それぞれの楽器の良さもわかって、
逆に、ジャズ音楽にギターは不要かと、劣等感を抱いたことも。
ウエス・モンゴメリーのアドリブを採譜し、Ⅱm7~Ⅴ7の進行の、
練習に向いた教材として、香津美が選んだ「サテン・ドール」も、
この教本にある、「枯葉」「ミスティ」「四月の思い出」と合わせて、
スタンダードと思っていたが、他の楽器では、どうなのだろうか。
この曲の香津美の編曲は、テーマを、ウエス・モンゴメリーが、
得意としたオクターブ奏法にしているが、ウエスが、最初から、
テーマを崩しているのに対し、メロディに忠実に書かれていて、
サビでは、和音で弾くようになって、テンションコードが難しい。
続けて、ウエスのアドリブとなるが、単音で1コーラス弾いた後、
ウエスならではの、ブロックコードの見事なアドリブになるのは、
載ってなくて、自分は耳コピは苦手、まして和音は無理なので、
そのままテーマを繰り返して、終わるよう、昔から弾いていた。
ドラムマシンの4ビートに合わせ、ウォーキング・ベースっぽく、
ベースを録音して、香津美の編曲どおりにギターを重ねたが、
音がスカスカなので、ウエスがオルガンと合奏したのに倣って、
ギターシンセをオルガンの音にし、1コーラスだけ、アドリブも。
ウエスのソロデビュー作の、「ウエス・モンゴメリー・トリオ」は、
ギターにオルガン、ドラムからなるトリオで、ベースはいなくて、
オルガンがベースラインも弾くので、ギターが中心でなくても、
オルガン・トリオは、この編成らしいが、自分はベース入りに。
ウエスのオルガン奏者は、メル・ラインという人で、オルガンは、
あまり詳しくないが、第一人者ジミー・スミスの演奏を聴いても、
どうも、つっかえるような感じで、フレーズを弾いている気がし、
メルにしても同様、オルガン特有のノリ、弾き方なのだろうか。
「男女七人秋物語」、「東京ラブストーリー」の音楽で知られる、
日向敏文の、デビュー作のタイトル曲である、「サラの犯罪」は、
「サラ・スマイル」をもじって、「サラズ・クライム」なのだろうが、
オルガンが、途切れ途切れにテーマを弾く、変わったメロディ。
最初に聴いたとき、レコードが針飛びでもしているのかと思い、
何でまた、こんな、つっかえたメロディなのか、不思議だったが、
聴きこむと、それがすごく味わい深く、オルガンの音色だから、
ジャズオルガン特有のノリを再現したのかと、一人納得した。
それで、ジャズオルガンとは、つっかえながら、弾くもんだと、
勝手に思い込んでるところがあり、今回のギターシンセでも、
思いっきり、ひっかける感じで、正真正銘の一発アドリブにし、
ウエスのソロは、何度もやり直す、すごい極端な演奏となる。
このソロは、名演なのか、クロスオーバー創成期のギタリスト、
スティーブ・カーンが、HPで、自筆による採譜を掲載したうえ、
そのアドリブについて分析までしているし、YouTubeを見ても、
完コピ演奏が多く、ただ和音のソロまでは、誰もやっていない。
ジャズギタリスト、渡辺香津美が、ジャズギター教本で選んだ、
スタンダードのうち、ウエス・モンゴメリーのアドリブも載せた、
「サテン・ドール」を、オルガンを加えて、ギターは、教本どおり、
香津美の編曲したテーマ、ウエスのソロを、何とか弾きました。
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![]() 原版を今、初めてききましたが、確かにオルガンは不思議な演奏ですね。
ジミースミスの演奏とも大分違うような気もしました。 ギターマジシャンさんの演奏の方がよく聞こえる、 というとJAZZ狂の方にお叱りを受けるかも知れませんが。 私も学生時代にこの譜面で練習していたはずですが、すっかりわすれてました。 最近は、サテンドールはボーカル曲のような扱いが多いので、 こういうインストは、むしろ新鮮ですね。 AKI | URL | 2014/09/30/Tue 21:10 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> 原版を今、初めてききましたが、確かにオルガンは不思議な演奏ですね。 ジミースミスの演奏とも大分違うような気もしました。 ギターマジシャンさんの演奏の方がよく聞こえる、 というとJAZZ狂の方にお叱りを受けるかも知れませんが。 アルバム全体を通じて、オルガンは特有のノリをしていて、 自分の場合は、つっかえつつ、基本フレーズを弾いてます。 > 私も学生時代にこの譜面で練習していたはずですが、すっかりわすれてました。 最近は、サテンドールはボーカル曲のような扱いが多いので、 こういうインストは、むしろ新鮮ですね。 香津美の選曲で、しかもギターがメインの曲が教則本に載り、 それをスタンダードと思っていましたが、通常、他の楽器や、 ボーカルがメインの演奏の方が、一般的だったりしますよね。 ギターマジシャン | URL | 2014/09/30/Tue 22:34 [編集]
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