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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
オクターブ奏法によるアドリブも見事な、ウエス「ロード・ソング」
中学時代、ビートルズばかり聴いていたが、高校に入ると、
ギターの上手い同級生らに刺激され、いきなり方向転換し、
パープル、ツェッペリンを通り越し、歌なしギター・インスト、
ジェフ・ベックのLPを買って、ギターの練習に明け暮れる。

ビートルズに夢中の頃は、他のバンドの演奏を聴くことは、
裏切り行為みたいに思い込んで、意固地になっていたが、
幅広く聴かないと、ギターは上達できないと、ベック以外も、
楽譜やLPを買ったり、友人に借りたりして、一気に広がる。

高1の76年に創刊した、リットーの月刊誌「ロッキンF」は、
読者の投稿欄に加え、、音楽雑誌らしく、メンバー募集や、
楽器やLPの、「売ります・買います」のコーナーがあって、
ネットオークションのない時代、さかんに交流が行われた。

自分も、楽譜を買おうと、掲載されている人に電話をかけ、
その人は大学生だったろうか、お互いにギタリストだから、
いろいろと話もはずんで、「ギターが上手くなりたいのなら、
ジャズをやった方がいいよ。」と、アドバイスまでしてくれた。

さらに、ジャズギターなら、ウエス・モンゴメリーを聴くべきで、
オクターブ奏法がすごいと言うので、オクターブ奏法ならば、
ビートルズ「プリーズ・プリーズ・ミー」で、ジョージが弾いて、
それは、12弦ギターを使う方が、簡単にできると、話した。

「ウエスのオクターブ奏法は、そういうのとは、全然違うよ。
とにかく、聴いてごらん。」と、すごく熱心に勧めてくれたが、
ベックだって、オクターブ奏法を弾いて、オクターバーまで、
使っているよと思って、わざわざ、聴く気にはならなかった。

まだ、クロスオーバーがブームになる前、ジャズそのものに、
興味がないうえ、ジャズは難解だと、敷居が高い感じがして、
それまで聴かずにいた、ロックギターのLPを、買い集めたり、
雑誌に出ている楽譜を、練習することだけで、精一杯だった。

77~78年、クロスオーバー全盛となり、ラリー・カールトン、
リー・リトナー、アル・ディ・メオラらの、ギターを弾くためには、
ジャズギターの習得が不可欠と、渡辺香津美の教本を買い、
ジョー・パスを始め、正統派のジャズギターも聴くようになる。

大学入学と前後して、渋谷河合楽器のジャズギター教室に、
通うようになったのは、あのアドバイス、「上手くなりたいなら、
ジャズギターを」というのが、心の片隅に、あったからだろうし、
ウエスのオクターブ奏法も、いかにすごいかを、実感していく。

晩年のA&M3部作の、イージーリスニング路線の演奏では、
それまでの演奏、特にライブ盤の、スリリングなアドリブとは、
一線を画した、おとなしめの演奏なのだが、トレードマークの、
オクターブ奏法を駆使して、見事にメロディを歌いあげていく。

3部作のラストの、タイトルにもなっている、「ロードソング」は、
数少ないウエス自作曲で、オルガンのジミー・スミスと共演作、
「新しい冒険」では、「O.G.D.」の題名、ジャズミュージシャンの、
作った曲にしては、わかりやすいメロディーで、口ずさめそう。

それまでも、バラード曲で、しっとりとメロディーを歌い上げて、
歌心ある演奏が得意な、ウエスには、イージーリスニングだと、
批評されても、ヒット狙いのプロデューサーに、押し付けられた、
不本意な作品ではなく、リラックスし、楽しんで演奏したと思う。

持っている楽譜には、ギターしか採譜していないから、最初は、
コード進行に合わせて、ベースとリズムギターのみ録音したが、
あまりにスカスカな音で、特にアドリブは、聴けたもんじゃなくて、
ギターシンセで、ピアノ、ホーン、ストリングスの音を、つけ足す。

ドン・セベスキーの編曲は、すごく見事で、テーマの前半部では、
メロディとかけ合うよう、ホーンが入り、中間の転調するところは、
ストリングスが対旋律を奏でるのだが、自分は耳コピが苦手で、
ホーンのリフは多少似せたが、ストリングスは、コードを流した。

前回同様に、ウエスを真似て、ピックを使わず、親指のみ使って、
オクターブ奏法にしたが、ガットギターでは、テンションが強くて、
音が鳴らないので、エレキギターで弾いたものの、音は小さくて、
雑音ばかり目立って、ギターを変えるよりも、まずは練習が第一。

A&M3部作の最後、ウエス・モンゴメリーの遺作となった作品、
「ロードソング」のタイトル曲は、ウエスの自作曲ということもあり、
この3部作のうちでも、アドリブソロが長めで、オクターブ奏法を、
聴かせる名演ですが、音色もニュアンスも、なかなか出せません。








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