僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
「ラバーソウル」のレコーディングの、初日に演奏されたのは、
「浮気娘(ラン・フォー・ユア・ライフ)」と、「ノルウェーの森」で、
新曲のストックがなく、作曲に追われたアルバム製作だったし、
最初の曲からして、ジョンが無理やり、作った曲だったらしい。
一番最初に録音して、LPでは、B面のラストを飾る曲となった、
「浮気娘」は、「お前が、他の男といるところを、見るくらいなら、
死んでもらったほうが、ましだ。」と、物騒な歌詞から始まるが、
これは、エルビス・プレスリーの歌詞を、そのまま拝借している。
ジョンは、歌詞を引用した、後ろめたさもあってか、解散後の、
70年の回想録、「ビートルズ革命」の中では、「大嫌いな曲だ。
何か1曲、作らなくてはいけなくて、作っただけのインチキ。」と、
締め切りに追われ、無理やり作った曲と、バッサリ切り捨てた。
72年の「ミュージック・ライフ」に載った、インタビューの中でも、
どの曲を、ジョンとポールが書いたかの、リストに答えたときに、
「浮気娘」を、「僕の曲だけれど、ちっとも好きになれない。」と、
気分屋のジョンにしては、珍しいくらい、一貫した意見を言った。
ポールは、「自分の曲では、考えられない発想だよ。」と言うが、
ジョージは、お気に入りだったそうで、おそらく、ジョンにしても、
もともと、この言い回しが好きだったので、そこから、自分なりに、
曲想を膨らませて、自信作だからこそ、最初に録音したのでは。
歌詞の引用にしても、わからないように、盗用するのとは違い、
堂々と(?)、曲の歌い出しに持ってきて、最後にも繰り返すし、
和歌の「本歌取」の技法を思わせ、こうしたやり方を、ジョンは、
「カム・トゥゲザー」でも、チャック・ベリーの歌詞を借用している。
こちらも、冒頭、「Here come a flat top」が、まるまる引用、
裁判沙汰の騒動にまで発展したのに、「一番好きな曲だ。」と、
ジョンは言ったらしく、そうなると、必ずしも、歌詞の借用だけが、
「浮気娘」を否定する要素ではないと、いろいろ勘ぐりたくなる。
ヨーコあたりに、「まあ、ジョン、この歌の歌詞ったら、何なの?
こわーい、嫌ねえ。」とでも言われ、「いや、これは最悪の曲さ、
無理やり、書きなぐったんだよ。」と言い訳し、ヨーコの好きな、
「愛と平和の使者」よろしく、インタビューに応じていたのではと。
実際にジョンが、どう思っていたのか、今では知りようもないが、
曲そのものは、メロディも良いし、演奏も、ギターを重ねていて、
ジョンのアコギと、エレキのリズム、ジョージはリフとリードソロ、
ポールも、スライドギターを弾くという、かなり凝った作りになる。
スライドギターの名手とされる、ジョージだが、それは解散後で、
ビートルズ時代は、おそらく、ほとんど、スライドは演奏しなくて、
「ドライブ・マイ・カー」の間奏もポールだし、「浮気娘」も、単純に、
2~4弦を和音でスライドするだけなのに、ポールが弾いている。
映画「レット・イット・ビー」の中でも、ジョージが作曲して、歌った、
「フォー・ユー・ブルー」の場面は、間奏のスライドギターソロを、
ジョンが、ひざの上にスチールギターを乗せて、弾く姿が映って、
この時期にいたっても、ジョージは、スライドなど弾いていない。
ソロになって、最大のヒット曲である、「マイ・スイート・ロード」が、
スライドギターの見事なイントロだったので、その印象が強くて、
「スライドギターの名手」になってしまい、逆に、それを意識して、
ジョン亡き後の、ビートルズの新曲では、スライドを弾いたかと。
ちなみに、ジョージは、「マイ・スイート・ロード」が、盗作騒ぎで、
裁判となっていて、自分がビートルズを夢中で聴いていた頃に、
ラジオで、元歌の「ヒーズ・ソー・ファイン」と比較して、流れたが、
これは、ジョージに分が悪いなあと、あまりの類似性に驚いた。
ジョンは「カム・トゥゲザー」が盗作と言われると、開き直ったか、
カバー曲集の「ロックン・ロール」で、原曲を演奏することにして、
さらに、テンポやアレンジを、「カム・トゥゲザー」のほうに寄せて、
「はいはい、そっくりですよ、おっしゃるとおり。」とばかり、皮肉る。
そうした事情など、中学生の頃は、まったく、自分は知らなくて、
「スタンド・バイ・ミー」のPVが、格好良いから、「ロックン~」の、
LPを買ってきたら、「カム・トゥゲザー」に、そっくりの曲があって、
すごく戸惑ったのだが、事情を知った今でも、どうかなあと思う。
そんなジョンが、最後の最後まで、「嫌いな曲だ」と、語っていた、
「浮気娘」で、自分などは、この邦題が大嫌いと言いたくなって、
嫉妬深い男が、「命がけで逃げなよ」と、半ば脅迫しているのに、
その被害者たる女性が、「浮気娘」だとは、何とも拡大解釈かと。
浮気っぽい恋人に、振り回されては、男が嫉妬しているのだと、
邦題をつけた人は言いたいのだろうが、単なる横恋慕だったり、
思い込みの激しい、ストーカーの場合もあるから、男性優位の、
時代遅れの解釈だと思うし、何より、言葉のセンスがどうかと。
以前も書いたが、ジョージの曲、「シンク・フォー・ユアセルフ」は、
邦題が、「嘘つき女」だし、何とか娘とか、何とか女の題名なんて、
鬼太郎の猫娘、雪女じゃあるまいし、馬鹿にされている気がして、
当時は、ごく当たり前に通用する呼び方、語感だったのだろうか。
ともあれ、「浮気娘」は、邦題やら歌詞やらに、問題があるものの、
ギターが格好良いし、歌い方も、ジョンらしさが出ている曲なので、
昔から、口ずさんでいた、好きな曲で、なりきって、歌いましたが、
ジョンのニュアンスは出せないし、ポールの高音も、きついです。
「浮気娘(ラン・フォー・ユア・ライフ)」と、「ノルウェーの森」で、
新曲のストックがなく、作曲に追われたアルバム製作だったし、
最初の曲からして、ジョンが無理やり、作った曲だったらしい。
一番最初に録音して、LPでは、B面のラストを飾る曲となった、
「浮気娘」は、「お前が、他の男といるところを、見るくらいなら、
死んでもらったほうが、ましだ。」と、物騒な歌詞から始まるが、
これは、エルビス・プレスリーの歌詞を、そのまま拝借している。
ジョンは、歌詞を引用した、後ろめたさもあってか、解散後の、
70年の回想録、「ビートルズ革命」の中では、「大嫌いな曲だ。
何か1曲、作らなくてはいけなくて、作っただけのインチキ。」と、
締め切りに追われ、無理やり作った曲と、バッサリ切り捨てた。
72年の「ミュージック・ライフ」に載った、インタビューの中でも、
どの曲を、ジョンとポールが書いたかの、リストに答えたときに、
「浮気娘」を、「僕の曲だけれど、ちっとも好きになれない。」と、
気分屋のジョンにしては、珍しいくらい、一貫した意見を言った。
ポールは、「自分の曲では、考えられない発想だよ。」と言うが、
ジョージは、お気に入りだったそうで、おそらく、ジョンにしても、
もともと、この言い回しが好きだったので、そこから、自分なりに、
曲想を膨らませて、自信作だからこそ、最初に録音したのでは。
歌詞の引用にしても、わからないように、盗用するのとは違い、
堂々と(?)、曲の歌い出しに持ってきて、最後にも繰り返すし、
和歌の「本歌取」の技法を思わせ、こうしたやり方を、ジョンは、
「カム・トゥゲザー」でも、チャック・ベリーの歌詞を借用している。
こちらも、冒頭、「Here come a flat top」が、まるまる引用、
裁判沙汰の騒動にまで発展したのに、「一番好きな曲だ。」と、
ジョンは言ったらしく、そうなると、必ずしも、歌詞の借用だけが、
「浮気娘」を否定する要素ではないと、いろいろ勘ぐりたくなる。
ヨーコあたりに、「まあ、ジョン、この歌の歌詞ったら、何なの?
こわーい、嫌ねえ。」とでも言われ、「いや、これは最悪の曲さ、
無理やり、書きなぐったんだよ。」と言い訳し、ヨーコの好きな、
「愛と平和の使者」よろしく、インタビューに応じていたのではと。
実際にジョンが、どう思っていたのか、今では知りようもないが、
曲そのものは、メロディも良いし、演奏も、ギターを重ねていて、
ジョンのアコギと、エレキのリズム、ジョージはリフとリードソロ、
ポールも、スライドギターを弾くという、かなり凝った作りになる。
スライドギターの名手とされる、ジョージだが、それは解散後で、
ビートルズ時代は、おそらく、ほとんど、スライドは演奏しなくて、
「ドライブ・マイ・カー」の間奏もポールだし、「浮気娘」も、単純に、
2~4弦を和音でスライドするだけなのに、ポールが弾いている。
映画「レット・イット・ビー」の中でも、ジョージが作曲して、歌った、
「フォー・ユー・ブルー」の場面は、間奏のスライドギターソロを、
ジョンが、ひざの上にスチールギターを乗せて、弾く姿が映って、
この時期にいたっても、ジョージは、スライドなど弾いていない。
ソロになって、最大のヒット曲である、「マイ・スイート・ロード」が、
スライドギターの見事なイントロだったので、その印象が強くて、
「スライドギターの名手」になってしまい、逆に、それを意識して、
ジョン亡き後の、ビートルズの新曲では、スライドを弾いたかと。
ちなみに、ジョージは、「マイ・スイート・ロード」が、盗作騒ぎで、
裁判となっていて、自分がビートルズを夢中で聴いていた頃に、
ラジオで、元歌の「ヒーズ・ソー・ファイン」と比較して、流れたが、
これは、ジョージに分が悪いなあと、あまりの類似性に驚いた。
ジョンは「カム・トゥゲザー」が盗作と言われると、開き直ったか、
カバー曲集の「ロックン・ロール」で、原曲を演奏することにして、
さらに、テンポやアレンジを、「カム・トゥゲザー」のほうに寄せて、
「はいはい、そっくりですよ、おっしゃるとおり。」とばかり、皮肉る。
そうした事情など、中学生の頃は、まったく、自分は知らなくて、
「スタンド・バイ・ミー」のPVが、格好良いから、「ロックン~」の、
LPを買ってきたら、「カム・トゥゲザー」に、そっくりの曲があって、
すごく戸惑ったのだが、事情を知った今でも、どうかなあと思う。
そんなジョンが、最後の最後まで、「嫌いな曲だ」と、語っていた、
「浮気娘」で、自分などは、この邦題が大嫌いと言いたくなって、
嫉妬深い男が、「命がけで逃げなよ」と、半ば脅迫しているのに、
その被害者たる女性が、「浮気娘」だとは、何とも拡大解釈かと。
浮気っぽい恋人に、振り回されては、男が嫉妬しているのだと、
邦題をつけた人は言いたいのだろうが、単なる横恋慕だったり、
思い込みの激しい、ストーカーの場合もあるから、男性優位の、
時代遅れの解釈だと思うし、何より、言葉のセンスがどうかと。
以前も書いたが、ジョージの曲、「シンク・フォー・ユアセルフ」は、
邦題が、「嘘つき女」だし、何とか娘とか、何とか女の題名なんて、
鬼太郎の猫娘、雪女じゃあるまいし、馬鹿にされている気がして、
当時は、ごく当たり前に通用する呼び方、語感だったのだろうか。
ともあれ、「浮気娘」は、邦題やら歌詞やらに、問題があるものの、
ギターが格好良いし、歌い方も、ジョンらしさが出ている曲なので、
昔から、口ずさんでいた、好きな曲で、なりきって、歌いましたが、
ジョンのニュアンスは出せないし、ポールの高音も、きついです。
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![]() ギターマジシャンさん
こんばんは。 このシブイ曲をやられるというのもすごいです。 中学の頃からこの曲のタイトルといい、雰囲気といい、印象的でしたから。 そしてこの曲もこんなに興味深いエピソードがあるのですね。 毎回情報力もすごいですね。 そしてスライドギターばっちり再現されてますね。すごいです。 歌もいいですよ。 ST Rocker | URL | 2014/09/04/Thu 00:28 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> ギターマジシャンさん こんばんは。 このシブイ曲をやられるというのもすごいです。 中学の頃からこの曲のタイトルといい、雰囲気といい、印象的でしたから。 そしてこの曲もこんなに興味深いエピソードがあるのですね。 毎回情報力もすごいですね。 隠れた名曲を通り越して、知る人ぞ知る曲なのですが、 昔から好きな曲でして、ジョンの発言は気にかかって、 ビートルズ本など読んだり、今回調べたりしました。 > そしてスライドギターばっちり再現されてますね。すごいです。 歌もいいですよ。 ギター演奏は、少し練習すれば、たいていの曲なら、 そこそこの出来になるのですが、こと歌ばっかりは、 まだまだ、お恥ずかしい限りで、励ましに感謝です。 ギターマジシャン | URL | 2014/09/04/Thu 00:57 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> こんばんは~^^ ビートフルでノリノリ♪ 体が勝手に動き出します☆ 良かった~^^V 全体に、カントリーっぽい、ちょっとハネた感じのリズムなので、 ノリが良い曲で、ギターのストロークも弾いていて、楽しいです。 ギターマジシャン | URL | 2014/09/04/Thu 23:04 [編集]
![]() 「Run For Yourlife」が「浮気女」に化けてしまう・・・邦題恐るべしです( ゚д゚)
そのタイトルで「この曲はヒットする!!」と思えるセンスが信じられません(ーー; BEATLESにも盗作疑惑ってのがあったんですね~知りませんでした。早速Youtubeで聴き比べてみましたが・・・疑惑を持たれても仕方ないですね^^; スライド・ギター・・・弾けるようになれたらいいな~と思いつつ、全然練習してないです。久しぶりにステンレス製のボトルネックを引っぱり出したら・・・錆びてました( ゚д゚) ![]() いつも、コメントありがとうございます。
> 「Run For Yourlife」が「浮気女」に化けてしまう・・・邦題恐るべしです( ゚д゚) そのタイトルで「この曲はヒットする!!」と思えるセンスが信じられません(ーー; 邦題を考える人も、工夫はしているのでしょうが、センスを疑うことが多く、 レイ・パーカーJr「アイ・Still・愛してる」なんか、目まいがします。 > BEATLESにも盗作疑惑ってのがあったんですね~知りませんでした。早速Youtubeで聴き比べてみましたが・・・疑惑を持たれても仕方ないですね^^; けっこう、すれすれの作品も多かったりしますよね。 > スライド・ギター・・・弾けるようになれたらいいな~と思いつつ、全然練習してないです。久しぶりにステンレス製のボトルネックを引っぱり出したら・・・錆びてました( ゚д゚) マジェさんバンドは、スライドの曲もけっこう似合いそうで、 オールマンなんか、ちょうど良いレパートリーになりますよ。 ギターマジシャン | URL | 2014/09/06/Sat 22:58 [編集]
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