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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
ボサノバで一番有名な「イパネマの娘」を、渡辺香津美の教本より
高校の頃、少ない小遣いでは、そうそうレコードも買えず、
もっぱら、ラジオのエアーチェック頼りで、曲を録音したが、
誰かが話題の新譜を買ったと言うと、皆で聴きに行ったし、
何を買おうか、迷っている友人には、何人もがアドバイス。

学校の帰り道、渋谷東急プラザのコタニレコードだったり、
ヤマハや河合楽器のレコード売り場で、新譜を探したり、
自分が持っていない名盤などを、好き勝手に薦めたりして、
そのまま友人の家に一緒に行ったり、我が家にも集まった。

ジャズピアノが得意で、ジャズのLPも、たくさん持っている、
同級生が、ボサノバのLPを買ったと言うので、珍しいなと、
早速、数名で聴きに行くが、自分が想像していたのと違い、
男の人が、ボソボソとポルトガル語か何かで、歌っていた。

ボサノバというと、アストラット・ジルベルトの女性ボーカルや、
リンガフォンの英会話カセットや、NHKラジオ講座で流れる、
BGMの、エレクトーンやフルート演奏に、親しんでいたから、
本来のボサノバは、こっちだと言われても、違和感があった。

友人も、アストラットと間違えて、ジョアン・ジルベルトを買い、
「でも、聴いてみると、けっこう良いよ」と、苦笑いしていたが、
LPの片面さえ聴き終らないうち、誰しもが興味がなくなって、
他のジャズのLPをかけてもらったり、漫画雑誌を読み出す。

ジャズの名盤とされる、スタン・ゲッツのボサノバ演奏があり、
ジョアン・ジルベルトも共演するが、名曲「イパネマの娘」では、
ジョアンに続けて、アストラットも歌うから、友人が買ったのは、
このLPではないはずで、どれだったのかと、今では気になる。

本来のボサノバは、創始者でもある、ジョアン・ジルベルトや、
アントニオ・カルロス・ジョビンが演奏し、歌ったものであって、
アストラットの歌は、アメリカ市場向けのポピュラー曲だとか、
ゲッツのアルバムも、ジャズであり、ボッサでないと言われる。

自分の場合、同じブラジルのサンバや、ラテン音楽にしても、
本場のものより、ジャズやフュージョンで演奏するものばかり、
聴いてきて、そのうえ、高中正義や、和田アキラが弾きまくる、
松岡直也バンドが好きだから、そうなると、サンバと呼べない。

よくよく考えれば、ブルースや、フォーク、ジャズにしたところで、
ネイティブやアコースティックなものより、ロックが取りいれたり、
クロスオーバー、フュージョンの方が好きで、自分の聴き方は、
ギター、それもエレキの弾きまくりに、かなり偏ってた気がする。

さすがに、ボサノバで、エレキの弾きまくりは、そうそうないが、
ジャズのソロギターの名手、ジョー・パスが、バンドと演奏した、
「コルコバード」は、ボッサのリズムで、かなり弾きまくっていて、
ブラジル音楽ファンからは、さらに、文句が出るかもしれない。

ジャズギターを覚えようと買った、渡辺香津美による教本には、
「イパネマの娘」と「黒いオルフェ」が、課題曲として載っていて、
どちらも、よい演奏がなかったのか、テーマフェイクだけでなく、
アドリブも、既存レコードの採譜でなく、香津美の考えたものに。

考えたといっても、テーマをフェイクしていく、コードソロなどは、
教本らしく、コードフォームがきれいにつながるようにしたが、
おそらく、アドリブは、自分で、ささっとアドリブ演奏してしまい、
香津美本人なり、編集者が採譜したような、臨場感あるソロ。

MTRのドラムマシンには、ボサノバのリズムパターンがあり、
その2小節バターンを延々と鳴らしておいて、ガットギターで、
まずは、ボサノバっぽく、テンションコードを、爪弾いて録音し、
ベースはルート音のみ、そこへ、教本どおりのソロをダビング。

ビートルズの「イエスタデイ」に次いで、全世界でカバーされた、
ボサノバの名曲「イパネマの娘」を、70年代、若手だった頃の、
渡辺香津美がジャズギター教本の教材に、書き下ろした編曲、
フェイクテーマ、アドリブの順で、楽譜に忠実に演奏しています。








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多重録音、ステキですね。
やはりジャズプレーヤーが書いたソロだけあって、
ボサノバではない香りが漂っています。

渡辺香津美さんのその楽譜集、
探してみましたが、さすがに絶版で、
amazonに5800円で出ていました。
いずれ機会があれば入手してみようと思います。
Estrucn | URL | 2014/07/26/Sat 12:38 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。



> 多重録音、ステキですね。
やはりジャズプレーヤーが書いたソロだけあって、
ボサノバではない香りが漂っています。



テーマやコード進行を借用しながら、アドリブを展開していくのが、
ジャズの手法なので、Estruchさんが、本格的に取り組まれている、
ボサノバギターに比べると、ムード音楽に近いような感じもします。




> 渡辺香津美さんのその楽譜集、
探してみましたが、さすがに絶版で、
amazonに5800円で出ていました。
いずれ機会があれば入手してみようと思います。



もともとの定価は1,800円ですから、絶版になると3倍近くですか、
自分も古い楽譜をAmazonで探しますが、躊躇することばかりです。
ギターマジシャン | URL | 2014/07/26/Sat 13:45 [編集]
いつもながら、ギタープレイ、お見事です。
私もこの本をもっています。
渡辺香津美は最も好きな人なので、この本は宝ですね。
ヤフオクで1万円以上の値段がついていたときもありました。

大学時代、中身を理解せず、この本の譜面のままのフレーズを4小節位
コピーして演奏に混ぜると、おお、と皆が感心したことを思い出します。

今、本を見るとJazzのごくスタンダードな音使いだということがわかりました。
ロックからクロスオーバーにはいった当時のギター少年達には、
かなり難解な音に聞こえたのでしょう。

ギターマジシャンさんの影響で、30年ぶり?にこの本で弾いてみようかな。
AKI | URL | 2014/07/26/Sat 19:14 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。



> いつもながら、ギタープレイ、お見事です。
私もこの本をもっています。
渡辺香津美は最も好きな人なので、この本は宝ですね。
ヤフオクで1万円以上の値段がついていたときもありました。



ヤフオクで1万円以上というのは、ものすごいことですが、
それだけ香津美のジャズギター教本は、価値がありますね。



> 大学時代、中身を理解せず、この本の譜面のままのフレーズを4小節位
コピーして演奏に混ぜると、おお、と皆が感心したことを思い出します。
今、本を見るとJazzのごくスタンダードな音使いだということがわかりました。
ロックからクロスオーバーにはいった当時のギター少年達には、
かなり難解な音に聞こえたのでしょう。



ペンタトニック中心のロックフレーズに比べ、ジャズでは、
ツーファイブだったり、♭5、クロマチックのフレーズは、
よくわからないけれど、何だかすごい、という印象でした。



> ギターマジシャンさんの影響で、30年ぶり?にこの本で弾いてみようかな。



AKIさんは、今もジャズやフュージョンをライブで演奏されるので、
昔のフレーズを復習するのも、原点回帰になり良いかもしれませんね。
ギターマジシャン | URL | 2014/07/26/Sat 20:57 [編集]



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