僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
FM「ジェットストリーム」で、寺内タケシのギター演奏で知り、
気に入った曲の一つ、「ひき潮」を聴くたびに、感じることは、
ジャズのスタンダードで、数多く名演のある、「ミスティー」に、
最初のメロディ、歌い出しが、ほぼ同じじゃないか、ということ。
たった1小節だけで、盗作だのパクリとは、言えないだろうが、
最初のインパクトである、歌いだしだったり、サビの部分とか、
曲を印象づける部分が似ていると、ついつい、疑いたくなって、
コード進行まで似ているかと、確認したら、それは全然違った。
ネットで調べると、「ひき潮」は、1953年に発表されていて、
「ミスティー」は、翌54年発表、作曲者のエロル・ガーナーは、
飛行機の中で、メロディを思いつくが、楽譜が書けないから、
復唱しながら、ホテルに着くなり、テープに吹き込んだそうだ。
まさか、ガーナーが、機内で、ジェットストリームを聴くなんて、
時代的にもありえないが、当時でも、BGMは流れていたのか、
これまた、いろいろ想像してしまうが、たった8音のドレミ音階、
半音を入れても、12音では、似たような旋律も、仕方がない。
中学の音楽の授業で、「雪の降るまちを」を習った時、先生が、
この曲は、ショパンの曲の盗作で、たった一つのモチーフだが、
音楽家であれば、そこから、曲を広げていき、作ることなどは、
たやすいことで、最初を作るのが、大変なんだと、怒っていた。
そこまで、厳しく言うことはないと思うし、クラシックギターには、
例えば、「モーツァルトの主題による変奏曲」など、テーマのみ、
借用して、そのバリエーションを、組曲にしているものもあるし、
短歌の本歌取りでもないが、オマージュ、引用もよくある手法。
そもそも、ジャズのスタンダードナンバーと呼ばれる曲自体が、
ジャズのために作曲したものより、映画音楽、ミュージカルの、
テーマを演奏して、そのコード進行で、アドリブする曲が多くて、
「ジャズに名曲はなく、名演のみある」なんて、言われたりする。
さらには、そのコード進行を借用して、別のメロディを作曲して、
当然、別タイトルがつくが、よりジャズらしい展開だったりすると、
その曲も数多く演奏され、新たなスタンダード曲になっていき、
その際、コードのリハーモナイズのセンスも、問われたりする。
ラリー・カールトン、リー・リトナーや、アル・ディ・メオラといった、
クロスオーバー・ギタリストのブームは、77~78年に起こって、
ジャズを学ぼうと買った、渡辺香津美のジャズギター教本には、
「ミスティー」も載っていて、リハーモナイズ法も解析されていた。
リットーから2冊出た、「ジャズギター・インプロヴィゼイション」は、
原曲のメロディとコード、コード進行の分析と、リハーモナイズ、
メロディのフェイクやコードソロ、最後には、インプロヴィゼイション、
アドリブと、段階を追って、スタンダードナンバーを解析していた。
高校生の自分には、ウエス・モンゴメリーや、ジム・ホールらの、
アドリブは、楽譜を見ただけでも難しいし、模範演奏を聴くには、
何枚もレコードを集める必要があり、ほとんど手が出なかったが、
渡辺香津美が編曲した、フェイクやコードソロは、わりと練習した。
「ミスティー」のコードソロは、ジャズギターのテンションコードとは、
こんな和音で、こんな押さえ方なのかと、その勉強にもなったし、
覚えていたフォークのコードと違い、指がこんがらがりそうになり、
それを瞬時にチェンジしていくことが、何だかすごいことに感じた。
1巻は、「ミスティー」に、「サテン・ドール」「枯葉」「イパネマの娘」
「黒いオルフェ」の王道の曲に、モード奏法の「ソー・ホワット」と、
気に入った曲ばかりなのに、2巻の方は、馴染みが薄い感じがし、
単に先に買った方を、やたら練習して、自分が親しんだだけかも。
いつも愛用の、江部賢一の曲集にも、「ミスティー」が収録されて、
これが、ジャズっぽいコードなので、かなり香津美の編曲に似て、
江部が、ジャズにも精通しているのがわかるし、逆に低音部など、
アルペジオの伴奏も入れるのが、クラシックギタリストたる所以。
「ひき潮」に似ている(?)、ジャズの定番バラード「ミスティー」を、
江部賢一のギター編曲と、渡辺香津美のジャズ教本の編曲とを、
自分は、すごく和音が、似ていると思うので、聴き比べてほしくて、
一挙に演奏しましたが、「二兎を追うもの」で、出来は今一歩です。
気に入った曲の一つ、「ひき潮」を聴くたびに、感じることは、
ジャズのスタンダードで、数多く名演のある、「ミスティー」に、
最初のメロディ、歌い出しが、ほぼ同じじゃないか、ということ。
たった1小節だけで、盗作だのパクリとは、言えないだろうが、
最初のインパクトである、歌いだしだったり、サビの部分とか、
曲を印象づける部分が似ていると、ついつい、疑いたくなって、
コード進行まで似ているかと、確認したら、それは全然違った。
ネットで調べると、「ひき潮」は、1953年に発表されていて、
「ミスティー」は、翌54年発表、作曲者のエロル・ガーナーは、
飛行機の中で、メロディを思いつくが、楽譜が書けないから、
復唱しながら、ホテルに着くなり、テープに吹き込んだそうだ。
まさか、ガーナーが、機内で、ジェットストリームを聴くなんて、
時代的にもありえないが、当時でも、BGMは流れていたのか、
これまた、いろいろ想像してしまうが、たった8音のドレミ音階、
半音を入れても、12音では、似たような旋律も、仕方がない。
中学の音楽の授業で、「雪の降るまちを」を習った時、先生が、
この曲は、ショパンの曲の盗作で、たった一つのモチーフだが、
音楽家であれば、そこから、曲を広げていき、作ることなどは、
たやすいことで、最初を作るのが、大変なんだと、怒っていた。
そこまで、厳しく言うことはないと思うし、クラシックギターには、
例えば、「モーツァルトの主題による変奏曲」など、テーマのみ、
借用して、そのバリエーションを、組曲にしているものもあるし、
短歌の本歌取りでもないが、オマージュ、引用もよくある手法。
そもそも、ジャズのスタンダードナンバーと呼ばれる曲自体が、
ジャズのために作曲したものより、映画音楽、ミュージカルの、
テーマを演奏して、そのコード進行で、アドリブする曲が多くて、
「ジャズに名曲はなく、名演のみある」なんて、言われたりする。
さらには、そのコード進行を借用して、別のメロディを作曲して、
当然、別タイトルがつくが、よりジャズらしい展開だったりすると、
その曲も数多く演奏され、新たなスタンダード曲になっていき、
その際、コードのリハーモナイズのセンスも、問われたりする。
ラリー・カールトン、リー・リトナーや、アル・ディ・メオラといった、
クロスオーバー・ギタリストのブームは、77~78年に起こって、
ジャズを学ぼうと買った、渡辺香津美のジャズギター教本には、
「ミスティー」も載っていて、リハーモナイズ法も解析されていた。
リットーから2冊出た、「ジャズギター・インプロヴィゼイション」は、
原曲のメロディとコード、コード進行の分析と、リハーモナイズ、
メロディのフェイクやコードソロ、最後には、インプロヴィゼイション、
アドリブと、段階を追って、スタンダードナンバーを解析していた。
高校生の自分には、ウエス・モンゴメリーや、ジム・ホールらの、
アドリブは、楽譜を見ただけでも難しいし、模範演奏を聴くには、
何枚もレコードを集める必要があり、ほとんど手が出なかったが、
渡辺香津美が編曲した、フェイクやコードソロは、わりと練習した。
「ミスティー」のコードソロは、ジャズギターのテンションコードとは、
こんな和音で、こんな押さえ方なのかと、その勉強にもなったし、
覚えていたフォークのコードと違い、指がこんがらがりそうになり、
それを瞬時にチェンジしていくことが、何だかすごいことに感じた。
1巻は、「ミスティー」に、「サテン・ドール」「枯葉」「イパネマの娘」
「黒いオルフェ」の王道の曲に、モード奏法の「ソー・ホワット」と、
気に入った曲ばかりなのに、2巻の方は、馴染みが薄い感じがし、
単に先に買った方を、やたら練習して、自分が親しんだだけかも。
いつも愛用の、江部賢一の曲集にも、「ミスティー」が収録されて、
これが、ジャズっぽいコードなので、かなり香津美の編曲に似て、
江部が、ジャズにも精通しているのがわかるし、逆に低音部など、
アルペジオの伴奏も入れるのが、クラシックギタリストたる所以。
「ひき潮」に似ている(?)、ジャズの定番バラード「ミスティー」を、
江部賢一のギター編曲と、渡辺香津美のジャズ教本の編曲とを、
自分は、すごく和音が、似ていると思うので、聴き比べてほしくて、
一挙に演奏しましたが、「二兎を追うもの」で、出来は今一歩です。
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![]() (^^)))中学の先生は ショパン信仰家だったのでしょうか 笑えました
ミスティって はじめて 聞きます 知らなかったーーー ひきしお は 結構きいたんです。 確かに どこか 似ている部分って 作曲する人の心に残っている 音の集まりなのでしょうね 波の音、鐘の音 一番底には 自分の生活に密着だったり その時の心の情景の一部だったりするのでしょう だから自然とでるのかもしれませんね。 あ、そうそう 山田耕作の この道 と トローバの トリーハです このアレンジも 下降して始まるか 上昇して始まるか 波を表している ひきしおの フレーズ このミスティは なんだろう? 読んで字のごとく 霧? 霧が 流れ込んでくるようす? だとしたら 下の渡辺さんのほうが メロディ^の合間をジャズ特有の コード進行で なんとなく 霧で やわらかく 甘く包んでくれているようなコード進行が好きかな なんて 一瞬思いました。 クラシックギターらしく弾くなら 江部 さん?の楽譜 内声の音をしっかり聞かせながら 進んでいく フレーズの中に 組み込まれている 感じ。 と ここまで 書いて あ、そうか 弾いているのは マジシャンさんだから それを よくとらえて お弾きになっていらっしゃるんだと 気がついたところです。 二兎を追うもの・・・・ 今の私が まったくそうです 鐘の音 かっこよく 2種類弾きますなんていっちゃって 行き詰っています(笑) だけれど なぜでしょう 無理でも 弾き比べたくなってしまったのです。 ロボスは クラシック風に そして ペルナンブーコは ブラジルの風 のように 弾きたかったのでしょう つまり・・あ!そうか 波 霧 風を そこのなんだか 自然のリズムに したかった人と クラシック風にしたかった人と・・・・ kao | URL | 2014/07/21/Mon 01:06 [編集]
![]() マジシャンさん ひとり踊っています
このミスティが ヒントになって 今月の曲で 行き詰っていた解釈が なんとなく 自分なりにですけれどね 抜けそうです ![]() やった!! その土地の風土のまま と クラシック風と・・・ そんな 視点をいただきました!!感謝です!! (まだ この段階では ひとり芝居しているような 境地 (笑) kao | URL | 2014/07/21/Mon 01:46 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> (^^)))中学の先生は ショパン信仰家だったのでしょうか 笑えました ミスティって はじめて 聞きます 知らなかったーーー ひきしお は 結構きいたんです。 イージーリスニングで演奏される「ひきしお」に比べて、 「ミスティ」は、ジャズなので、マイナーかもしれません。 > 確かに どこか 似ている部分って 作曲する人の心に残っている 音の集まりなのでしょうね 波の音、鐘の音 一番底には 自分の生活に密着だったり その時の心の情景の一部だったりするのでしょう だから自然とでるのかもしれませんね。 あ、そうそう 山田耕作の この道 と トローバの トリーハです 「この道」と「トリーハ」は、kaoさんが記事にされてましたね。 > このアレンジも 下降して始まるか 上昇して始まるか 波を表している ひきしおの フレーズ このミスティは なんだろう? 読んで字のごとく 霧? 霧が 流れ込んでくるようす? だとしたら 下の渡辺さんのほうが メロディ^の合間をジャズ特有の コード進行で なんとなく 霧で やわらかく 甘く包んでくれているようなコード進行が好きかな なんて 一瞬思いました。 ウィキペディアによると、「霧のように、ぼんやりした曲だ」と言われて、 曲名になったという説もあり、真偽はともかく、雰囲気は「霧」ですよね。 > クラシックギターらしく弾くなら 江部 さん?の楽譜 内声の音をしっかり聞かせながら 進んでいく フレーズの中に 組み込まれている 感じ。 と ここまで 書いて あ、そうか 弾いているのは マジシャンさんだから それを よくとらえて お弾きになっていらっしゃるんだと 気がついたところです。 内声をとらえて、というほど弾きこんではいませんが、逆にジャズのほうが、 昔から弾いていて、ピックでパラパラっと弾くから、違いが出たと思います。 > 二兎を追うもの・・・・ 今の私が まったくそうです 鐘の音 かっこよく 2種類弾きますなんていっちゃって 行き詰っています(笑) だけれど なぜでしょう 無理でも 弾き比べたくなってしまったのです。 ロボスは クラシック風に そして ペルナンブーコは ブラジルの風 のように 弾きたかったのでしょう つまり・・あ!そうか 波 霧 風を そこのなんだか 自然のリズムに したかった人と クラシック風にしたかった人と・・・・ 「鐘の音」が、「ショーロ」とされていた時代との違いを演奏される、 すごく面白い試みだと思いますし、いずれアップされるのが楽しみです。 ギターマジシャン | URL | 2014/07/21/Mon 09:22 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> マジシャンさん ひとり踊っています このミスティが ヒントになって 今月の曲で 行き詰っていた解釈が なんとなく 自分なりにですけれどね 抜けそうです ![]() やった!! その土地の風土のまま と クラシック風と・・・ そんな 視点をいただきました!!感謝です!! (まだ この段階では ひとり芝居しているような 境地 (笑) 「ミスティ」の2種類の編曲の弾き比べから、kaoさんの取り組まれている、 「鐘の音」への解釈へと結びつくのは、kaoさんならではの感性でしょうね。 ギターマジシャン | URL | 2014/07/21/Mon 09:26 [編集]
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