僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
レコードがCDになり、アルバムのA・B面がなくなったし、
配信ダウンロードで、好きな曲のみ選んだり、再生でも、
シャッフルできる昨今、曲順さえ、意味を持たなくなるが、
昔は、LPの1曲目でのインパクトは、かなり大切だった。
シングル盤のヒット曲を、まず、1曲目に持ってくるという、
いわば安直な曲順も多いが、それぞれのアーティストが、
どう1曲目で、ファンを虜にするか、アルバム全体を通じ、
コンセプトを持つよう、曲順をどうするか、気を使っていた。
ビートルズは、ロック史に残る「サージェント・ペパーズ」で、
アルバム全体、架空のバンドのライブというコンセプトで、
オープニングから、アンコール曲と、かなり計算していたが、
そもそも、デビューアルバムから、考え抜いてた気もする。
「ワン・トゥー・スリー・フォアッ」と、ポールの叫ぶカウントで、
始まった1作目に続き、2枚目「ウィズ・ザ・ビートルズ」は、
イントロなし、無伴奏のままに、「♪イッ・ウォン・ビー~」と、
ジョンの歌声から、いきなり始まるという、人目を引く方法。
しつこく書くと、3枚目の「ビートルズがやって来る」の場合、
あの12弦ギターの、ジャーンという、衝撃の和音で始まり、
4枚目「フォー・セール」でも、ジョンの歌声から入っていき、
5枚目「ヘルプ!」も、「ヘルプ」と叫ぶコーラスから始まる。
ただ、ビートルズの場合、アルバムの1曲目に限らなくても、
特徴的なイントロだったり、無伴奏の歌から始まったりして、
最初にバーンとかます曲が多いから、LPの出だしばかりを、
意識したとは限らないが、こっちにとっては、インパクトが大。
ただ、当人らが、それだけ考えていたとしても、悲しいかな、
アメリカや日本では、本国イギリス盤とは、収録する曲から、
曲順、はてはジャケット写真まで、勝手に変更していたので、
自分は、CDを買うまでは、別の曲で始まるのを聴いていた。
そのうえ、ここに書いた、1曲目のことも、あとでの受け売り、
学研新書の「真実のビートルズ・サウンド」に、「1枚目から、
5枚目は、ジャーンを除き、楽器なし、生の声で始まる。」と、
書いてあるのを読んで、なるほど、そうだったと、再認識した。
前の記事にも書いたが、昔からビートルズを聴き、演奏して、
関連本も、いろいろ読んできたつもりだが、自分にとっての、
新発見やら、目新しい情報は、この歳になっても、数多くて、
それだけビートルズは、奥が深いのだと、楽しくて仕方ない。
中学時代、ビートルズのLPは、国内盤で買っていたから、
シングル盤ヒット曲満載の、「ビートルズ!」を聴きこんだが、
そこから漏れた、本来の1・2枚目の曲を集めたような形の、
「ビートルズNo.2」「No.5」も、やはり、夢中で聴きこんだ。
今、あらためて、その2枚のLPを出してきて、眺めたところ、
「No.2」は、「キャント・バイ・ミー・ラブ」が、1曲目であるし、
「No.5」は、「ロング・トール・サリー」と、歌から始まるから、
アメリカ盤に比べて、国内盤は、多少考えて選曲したような。
ちなみに、国内盤の1・2枚目は、収録曲は違っていたのに、
ジャケットデザインだけは、ほぼアメリカ盤と同じだったので、
自分やジョージ役の同級生は、「ミート・ザ・ビートルズ」に、
「セカンドアルバム」と、ジャケット記載の名称で呼んでいた。
「イット・ウォント・ビー・ロング」は、セカンドの5曲目だったが、
ジョンの歌から始まり、「イェー」と「イェー」と掛け合う出だしが、
すごく印象的だったし、一転、半音進行のコーラスをバックに、
メロディックに歌い上げるジョンの声が、すごく魅力的だった。
ジョンは、自分の声が嫌いだそうで、中期以降、エフェクトで、
声質を加工させたり、わざとなのか、歌い方が変わったのか、
トッポジージョみたいに、甲高い声を出すことが多くなったが、
初期のジョン節と呼べる、歌い方と声は、天性のすごさと思う。
コーラスが半音進行する部分は、その歌詞が後追いしていて、
後の「ヘルプ」の追いかけっこのコーラスへと、発展していくし、
半音進行は、「ミッシェル」などの、クリシェの原型に思えたり、
彼らは、音楽理論も知らないまま、カノンの技法まで体現した。
ブログ仲間の、「ビートルズの新しい解析のページ」の記事に、
「Yesterday7小節の謎」という話があり、興味深い内容だが、
この曲でも、最初のメロディの部分が、7小節になっていて、
歌でも演奏でも、つい1小節待ちそうになって、ずれてしまう。
「イエスタデイ」では、そんなことはなく、歌い演奏できるから、
本当に不思議な7小節なのだが、「イット・ウォント~」の場合、
何度も出てくるギターのリフが、通常は2回繰り返すところを、
歌の途中では、1回のみにしているから、1小節分減っている。
このあたり、意識してやったのか、もともとジョンのメロディが、
つっこみ気味で、1小節少ないので、ジョージがリフを弾く時、
つじつま合わせで、そこは1回しか弾かないのか、これまた、
いろいろ解釈できて、本当にビートルズは、面白いことばかり。
そのギターのリフも、YouTubeで、ステレオ盤やリマスターを、
聴いた感じだと、ジョージが2回重ねているように思うのだが、
「レコーディング・セッション」の記録を見ても、この曲に関して、
テイクを重ねてはいるが、ダビングを行ったような記事はない。
値段が高くてためらっていたが、消費増税前に便乗買いした、
「ビートルズ全曲バイブル」は、パソコンの波形分析を駆使し、
使用楽器、ダビングの過程、マスターテープを解析していて、
そのステレオ音像配置図を見ても、ジョージのギターは1台。
ダブルトラックに聴こえるのは、エフェクトなのかと思いつつ、
その頃すでに、ビートルズは、テープエコーなどを使ったのか、
あるいは、2チャンのマスターを、ステレオミックスの段階で、
リフだけを加工できるのかと、こうした疑問も、また出てくる。
ビートルズの2枚目の冒頭を飾り、ジョンの歌から始まる曲、
「イェー」の掛け合いや、半音進行していくバックコーラスと、
コーラスグループの実力を見せつけ、ジョンの歌唱力も良い、
「イット・ウォント・ビー・ロング」は、やはり高音がきついです。
配信ダウンロードで、好きな曲のみ選んだり、再生でも、
シャッフルできる昨今、曲順さえ、意味を持たなくなるが、
昔は、LPの1曲目でのインパクトは、かなり大切だった。
シングル盤のヒット曲を、まず、1曲目に持ってくるという、
いわば安直な曲順も多いが、それぞれのアーティストが、
どう1曲目で、ファンを虜にするか、アルバム全体を通じ、
コンセプトを持つよう、曲順をどうするか、気を使っていた。
ビートルズは、ロック史に残る「サージェント・ペパーズ」で、
アルバム全体、架空のバンドのライブというコンセプトで、
オープニングから、アンコール曲と、かなり計算していたが、
そもそも、デビューアルバムから、考え抜いてた気もする。
「ワン・トゥー・スリー・フォアッ」と、ポールの叫ぶカウントで、
始まった1作目に続き、2枚目「ウィズ・ザ・ビートルズ」は、
イントロなし、無伴奏のままに、「♪イッ・ウォン・ビー~」と、
ジョンの歌声から、いきなり始まるという、人目を引く方法。
しつこく書くと、3枚目の「ビートルズがやって来る」の場合、
あの12弦ギターの、ジャーンという、衝撃の和音で始まり、
4枚目「フォー・セール」でも、ジョンの歌声から入っていき、
5枚目「ヘルプ!」も、「ヘルプ」と叫ぶコーラスから始まる。
ただ、ビートルズの場合、アルバムの1曲目に限らなくても、
特徴的なイントロだったり、無伴奏の歌から始まったりして、
最初にバーンとかます曲が多いから、LPの出だしばかりを、
意識したとは限らないが、こっちにとっては、インパクトが大。
ただ、当人らが、それだけ考えていたとしても、悲しいかな、
アメリカや日本では、本国イギリス盤とは、収録する曲から、
曲順、はてはジャケット写真まで、勝手に変更していたので、
自分は、CDを買うまでは、別の曲で始まるのを聴いていた。
そのうえ、ここに書いた、1曲目のことも、あとでの受け売り、
学研新書の「真実のビートルズ・サウンド」に、「1枚目から、
5枚目は、ジャーンを除き、楽器なし、生の声で始まる。」と、
書いてあるのを読んで、なるほど、そうだったと、再認識した。
前の記事にも書いたが、昔からビートルズを聴き、演奏して、
関連本も、いろいろ読んできたつもりだが、自分にとっての、
新発見やら、目新しい情報は、この歳になっても、数多くて、
それだけビートルズは、奥が深いのだと、楽しくて仕方ない。
中学時代、ビートルズのLPは、国内盤で買っていたから、
シングル盤ヒット曲満載の、「ビートルズ!」を聴きこんだが、
そこから漏れた、本来の1・2枚目の曲を集めたような形の、
「ビートルズNo.2」「No.5」も、やはり、夢中で聴きこんだ。
今、あらためて、その2枚のLPを出してきて、眺めたところ、
「No.2」は、「キャント・バイ・ミー・ラブ」が、1曲目であるし、
「No.5」は、「ロング・トール・サリー」と、歌から始まるから、
アメリカ盤に比べて、国内盤は、多少考えて選曲したような。
ちなみに、国内盤の1・2枚目は、収録曲は違っていたのに、
ジャケットデザインだけは、ほぼアメリカ盤と同じだったので、
自分やジョージ役の同級生は、「ミート・ザ・ビートルズ」に、
「セカンドアルバム」と、ジャケット記載の名称で呼んでいた。
「イット・ウォント・ビー・ロング」は、セカンドの5曲目だったが、
ジョンの歌から始まり、「イェー」と「イェー」と掛け合う出だしが、
すごく印象的だったし、一転、半音進行のコーラスをバックに、
メロディックに歌い上げるジョンの声が、すごく魅力的だった。
ジョンは、自分の声が嫌いだそうで、中期以降、エフェクトで、
声質を加工させたり、わざとなのか、歌い方が変わったのか、
トッポジージョみたいに、甲高い声を出すことが多くなったが、
初期のジョン節と呼べる、歌い方と声は、天性のすごさと思う。
コーラスが半音進行する部分は、その歌詞が後追いしていて、
後の「ヘルプ」の追いかけっこのコーラスへと、発展していくし、
半音進行は、「ミッシェル」などの、クリシェの原型に思えたり、
彼らは、音楽理論も知らないまま、カノンの技法まで体現した。
ブログ仲間の、「ビートルズの新しい解析のページ」の記事に、
「Yesterday7小節の謎」という話があり、興味深い内容だが、
この曲でも、最初のメロディの部分が、7小節になっていて、
歌でも演奏でも、つい1小節待ちそうになって、ずれてしまう。
「イエスタデイ」では、そんなことはなく、歌い演奏できるから、
本当に不思議な7小節なのだが、「イット・ウォント~」の場合、
何度も出てくるギターのリフが、通常は2回繰り返すところを、
歌の途中では、1回のみにしているから、1小節分減っている。
このあたり、意識してやったのか、もともとジョンのメロディが、
つっこみ気味で、1小節少ないので、ジョージがリフを弾く時、
つじつま合わせで、そこは1回しか弾かないのか、これまた、
いろいろ解釈できて、本当にビートルズは、面白いことばかり。
そのギターのリフも、YouTubeで、ステレオ盤やリマスターを、
聴いた感じだと、ジョージが2回重ねているように思うのだが、
「レコーディング・セッション」の記録を見ても、この曲に関して、
テイクを重ねてはいるが、ダビングを行ったような記事はない。
値段が高くてためらっていたが、消費増税前に便乗買いした、
「ビートルズ全曲バイブル」は、パソコンの波形分析を駆使し、
使用楽器、ダビングの過程、マスターテープを解析していて、
そのステレオ音像配置図を見ても、ジョージのギターは1台。
ダブルトラックに聴こえるのは、エフェクトなのかと思いつつ、
その頃すでに、ビートルズは、テープエコーなどを使ったのか、
あるいは、2チャンのマスターを、ステレオミックスの段階で、
リフだけを加工できるのかと、こうした疑問も、また出てくる。
ビートルズの2枚目の冒頭を飾り、ジョンの歌から始まる曲、
「イェー」の掛け合いや、半音進行していくバックコーラスと、
コーラスグループの実力を見せつけ、ジョンの歌唱力も良い、
「イット・ウォント・ビー・ロング」は、やはり高音がきついです。
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|
![]() ビートルズって ほんとうに 高度成長期時代の私たちの音楽文化に影響大でしたのね、マジシャンさんの記事を読ませていただきながら、
今更ながら そう思います。 声のハーモニー、曲自体の粋さ、ビート感覚などなど・・・・ CDになってもそうですが、あ、この曲がはいっているから 他の曲もと、 昔のシングルa面に入っている曲があるから やっぱり買いたくなる心境です。これは 未来過去変わらぬ買い物客の心理ですね(笑) 歌だけではいる 入り方、イントロを聞かせた感じ、 なにを用いても 新しく そして あ、この導入はいただき なんて 真似をして中学生の頃小さな作曲したりもしました。 >クリシェの原型に思えたり、 彼らは、音楽理論も知らないまま、カノンの技法まで体現した。 たぶん、音楽というのは 必然的に Aから 高音Aまで の わずか8音で すてきな曲ができていく。 そして 自然の法則(音楽の場合は 例えば カデンツ移動であったり) で 次に来る音が決まってくるのだと思います。 彼らに それが 無意識の中の意識として 潜在的に働いた・・・・ 言葉よりものをいう 音楽の言語をうまく駆使した ビートルズがなした仕事。 私たちは その仕事の恩恵をうけて 今 音と楽しませていただいています 感覚で作っていく 彼ら・・・ 時が贈ってくれた大きな音楽遺産だと思います ![]() いつも、コメントありがとうございます。
> ビートルズって ほんとうに 高度成長期時代の私たちの音楽文化に影響大でしたのね、マジシャンさんの記事を読ませていただきながら、 今更ながら そう思います。 声のハーモニー、曲自体の粋さ、ビート感覚などなど・・・・ ロックという範疇を超えて、ポップス全体に影響を与えたと思います。 > CDになってもそうですが、あ、この曲がはいっているから 他の曲もと、 昔のシングルa面に入っている曲があるから やっぱり買いたくなる心境です。これは 未来過去変わらぬ買い物客の心理ですね(笑) ビートルズの場合、もう全部揃えるのが悩まずにすむ、と極論ですが・・・。 > 歌だけではいる 入り方、イントロを聞かせた感じ、 なにを用いても 新しく そして あ、この導入はいただき なんて 真似をして中学生の頃小さな作曲したりもしました。 ちょっとした部分が、自分なりの作曲に、いろいろ利用できますよね。 (と言っても、自分は演奏中心で、作曲は、ほとんどやりませんが・・・) > >クリシェの原型に思えたり、 彼らは、音楽理論も知らないまま、カノンの技法まで体現した。 > たぶん、音楽というのは 必然的に Aから 高音Aまで の わずか8音で すてきな曲ができていく。 そして 自然の法則(音楽の場合は 例えば カデンツ移動であったり) で 次に来る音が決まってくるのだと思います。 彼らに それが 無意識の中の意識として 潜在的に働いた・・・・ 言葉よりものをいう 音楽の言語をうまく駆使した ビートルズがなした仕事。 私たちは その仕事の恩恵をうけて 今 音と楽しませていただいています 感覚で作っていく 彼ら・・・ 時が贈ってくれた大きな音楽遺産だと思います たった8音の組み合わせが、それこそ、無限大に多くの曲を生み出し、 その中にも、自然の法則があるという、深遠な気分になってきますね。 ビートルズに限らず、多くの音楽と接した自分たちは、良き世代です。 ギターマジシャン | URL | 2014/04/28/Mon 19:50 [編集]
![]() コーラスって何重録音なんですか?マジシャンさんがいっぱいいる~( ゚д゚)
確かにキーが高いと辛そうですね~^^;ボイストレーニングして鍛えましょう! ![]() いつも、コメントありがとうございます。
> コーラスって何重録音なんですか?マジシャンさんがいっぱいいる~( ゚д゚) ジョン、ポール、ジョージのパートを、ダブルトラックにしていて、 6チャンネルを、ボーカル用にしているので、一人六重唱ですね。 > 確かにキーが高いと辛そうですね~^^;ボイストレーニングして鍛えましょう! き 高い声がきついうえに、息が続かないので、呼吸法から鍛えます。 ギターマジシャン | URL | 2014/04/29/Tue 06:55 [編集]
![]() おはようございます。
ギターマジシャンさんのビートルズ特集はほんとにとどまるところ知らずですね。 今回もまた興味満載の前書きから既にワクワクです。 ジョンのインパクトのあるオープニングですね。 そして弊ブログも取り上げていただきありがとうございました。 おっしゃるように、1小節減りますね。すごいですね。 そう言えば、そのパターンは結構ありますね。 そして今回もまた素晴らしい演奏とプロデュース。さすがです。 ![]() いつも、コメントありがとうございます。
> おはようございます。 ギターマジシャンさんのビートルズ特集はほんとにとどまるところ知らずですね。 今回もまた興味満載の前書きから既にワクワクです。 ジョンのインパクトのあるオープニングですね。 そして弊ブログも取り上げていただきありがとうございました。 おっしゃるように、1小節減りますね。すごいですね。 そう言えば、そのパターンは結構ありますね。 ST Rockerさんの7小節の謎の分析は、音声による語り、実演で、 聴いていて面白いですし、その他の曲の演奏も、すごく良いです。 ビートルズは、小節数が奇数だったり、変拍子が入っているのに、 聞き流していると気づかないところが、彼らのマジックですね。 > そして今回もまた素晴らしい演奏とプロデュース。さすがです。 歌のほうは、相変わらず、何度やり直しても、こんな感じですが、 演奏だけは、かなり良い線行ってるのではと、自己満足気味です。 ギターマジシャン | URL | 2014/04/29/Tue 18:24 [編集]
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