fc2ブログ
僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
初級でも弾けそうな、A・ヨーク「ウェイティング・フォー・ドーン」
クラシックギタリストと呼んで良いのだろう、作曲もする、
アンドリュー・ヨークは、村治佳織らも演奏した代表曲、
「サンバースト」で有名となったが、この曲は、1・6弦を、
Dに下げる変則チューニングで、難易度も、かなり高い。

リガード奏法、ハンマリングとプリングを繰り返しながら、
開放弦を鳴らす部分は、まるでギター2本で弾くような、
見事な編曲で、それゆえ、曲の難易度を上げているし、
ヨークの作曲というと、この奏法が、特徴の一つである。

当時17歳の、木村大に献呈された曲、「ムーンタン」は、
変則チューニングに加え、特殊奏法のパイオニアだった、
マイケル・ヘッジスばりの、右手のタッピング奏法もあり、
技巧派の木村でさえ、半べそで、練習したと語っていた。

その一方で、初級から中級レベルでも、十分演奏できる、
小品、佳曲もあって、簡単なのは、つまらない曲ばかりと、
弾けもしないくせに、カルカッシなど、なめていた自分が、
ヨークの曲は、単純なのに、聴かせる曲ばかりと、感動。

村治佳織のCDで気に入り、「サンバースト」が弾きたいと、
楽譜を探した頃、輸入ピースしかなく、しかも売り切れで、
やがて、「クラシックギターのしらべ」に載っていると知り、
購入すると、シリーズの2、3巻にも、ヨークの曲が載る。

2巻の「フェア」は、「サンバースト」と同様の難易度Cだが、
3巻の「アンデシー」は、難易度Aとあり、初級者レベルで、
フォークのスリー・フィンガー奏法を、思わせるメロディで、
パターンさえ覚えれば、何とか弾けるような曲になってる。

この「アンデシー」は、先のマイケル・ヘッジズも所属した、
ウィンダム・ヒルが、88年に出した、若手の紹介アルバム、
「ギター・サンプラー」に収録され、簡単なようでいながら、
名刺代わりの1曲にもなるという、優れた楽曲と言えそう。

月刊「現代ギター」を年間購読し、クラシックに夢中だった、
2004年春、「ムーンタン」の楽譜を、現代ギター本社まで、
探しに行った帰り、ついでに寄った近所の楽器屋さんには、
出たばかりの、ヨークのCD付楽譜があり、当然に買った。

この付録CDで、初めて、作曲したヨーク本人が演奏する、
「サンバースト」を聴けたし、3枚のアルバムから選ばれた、
13曲は、どれも、ニュー・エイジ・ミュージックと呼べそうな、
音の響きもメロディも、明らかに古典の曲とは違う雰囲気。

いつものことだが、弾けそうなところだけ、全曲にあたって、
最初の1コーラスが弾けると、もう、それだけで大満足して、
逆に、難しい部分があると、平気でとばして、練習はせずに、
1冊が完了、あとは気が向けば、出してパラパラ見る程度。

たいていの楽譜は、こんな感じで、どんどん「積ん読」状態、
「クラシックギターのしらべ」も同様だから、このブログにより、
強制的に曲をアップすることで、古い楽譜を出すことになり、
活用できてくるし、さぼりがちな練習も、何とか継続できる。

リットー「アンドリュー・ヨーク/ベスト」には、難易度表示が、
特についていないが、「ウェイティング・フォー・ドーン」が、
ほとんど16分音符が出てこない、ゆっくりした曲で、和音も、
複雑でなく、13曲のうち、初見でも、そこそこ弾けそうな曲。

ところが、少ない和音の響きを、大切にするから、弾く際に、
左指を、かなり立てて、隣合った弦に、触れないようにして、
音を伸ばす必要があり、ジャズギターのリズムを刻む際に、
指を寝かせ、消音する癖がついた自分には、かなり厳しい。 

カルカッシ練習曲でも同様で、初級だと馬鹿にしていても、
自分のクラシックギターのレベルは、そこにも達してなくて、
クラシックの深遠さを思い知るわけで、基礎練習を繰り返し、
テクニック、レベルの底上げを、何とか図らないといけない。

「サンバースト」で世に知られた、アンドリュー・ヨークの曲で、
現代風というか、ドビュッシーやラヴェルの印象派の雰囲気、
ジャズの響きさえ、感じさせながら、初級レベルでも弾ける、
「ウェイティング・フォー・ドーン」を、かなり苦労し弾いてます。



スポンサーサイト








管理者にだけ表示を許可する


いいです!
とても表情豊かで、心地よい演奏でお上手です。

ビートルズのIF I FELLもヴォーカルがハモリありで主役になってていいですね!
初期ロックンロール系も是非聴かせていただきたいと前から思っています。
リッチーエリックボーン | URL | 2014/01/19/Sun 22:29 [編集]
Re: タイトルなし
いつも、コメントありがとうございます。


> いいです!
とても表情豊かで、心地よい演奏でお上手です。



ヨークの曲には、シンプルなメロディでも、和音の響きがきれいで、
すごく聴かせる曲になっているものが多く、弾いていて楽しいです。




> ビートルズのIF I FELLもヴォーカルがハモリありで主役になってていいですね!
初期ロックンロール系も是非聴かせていただきたいと前から思っています。



全曲スコアがあるので、初期の「ツイスト&シャウト」などの曲にも、
いずれ挑戦したいですが、高音が出ないので、まずは発声練習ですね。
ギターマジシャン | URL | 2014/01/19/Sun 23:36 [編集]
あら ほんとうに いい感じに ゆっくりで
本当にそうですね

>強制的に曲をアップすること
マンネリ化するモチベーションも持続し、
そして、
>左指を、かなり立てて、隣合った弦に、触れないようにして、
音を伸ばす必要があり

つまり 自分の習慣的な癖が 顕著にあらわれてくるんですよね
小品こを 自分のお師匠さんみたいなところがあります。

ヨークのこの曲も 初めて聞きます。
一時 近場 博多に 以前のロスアンジェルスカルテットが毎年訪れていて
必ず聴きにいっていました。とにかく かっこいい、それぞれがテクニシャン。

ソロは、カネンガイザーが好きで かれのアルバムはたくさん持っているのですが、
彼の左手の指板を移動する指が
また しなやかで そうスパイダーマンのごとく動くんです。

ヨークはとにかく技巧が すごくって 早くってという私の一人よがりで
まったく 寄せ付けなかったのですが 結構いいなぁって
これまた ブログを通して 改める次第です。
すてきな 曲 初心者でもってあるので
いつか 弾いてみたい曲の一つに したいと思います。
ありがとうございました。
kao | URL | 2014/01/20/Mon 15:39 [編集]
Re: あら ほんとうに いい感じに ゆっくりで
いつも、コメントありがとうございます。


> 本当にそうですね

> >強制的に曲をアップすること
マンネリ化するモチベーションも持続し、
そして、
> >左指を、かなり立てて、隣合った弦に、触れないようにして、
音を伸ばす必要があり

> つまり 自分の習慣的な癖が 顕著にあらわれてくるんですよね
小品こを 自分のお師匠さんみたいなところがあります。




技術的に無理のない曲を弾くと、細かいところにまで気がつき、
どこを直せばよいか、どの練習をするべきがが、見えてきます。




> ヨークのこの曲も 初めて聞きます。
一時 近場 博多に 以前のロスアンジェルスカルテットが毎年訪れていて
必ず聴きにいっていました。とにかく かっこいい、それぞれがテクニシャン。

ソロは、カネンガイザーが好きで かれのアルバムはたくさん持っているのですが、
彼の左手の指板を移動する指が
また しなやかで そうスパイダーマンのごとく動くんです。

ヨークはとにかく技巧が すごくって 早くってという私の一人よがりで
まったく 寄せ付けなかったのですが 結構いいなぁって
これまた ブログを通して 改める次第です。
すてきな 曲 初心者でもってあるので
いつか 弾いてみたい曲の一つに したいと思います。
ありがとうございました。




LAGQは、最高峰のクラシックギタリストの集団で、
何度も、生演奏を聴かれているとは、本当すごいです。

Youtubeで、カネンガイザーの演奏を見てみましたが、
ギターが、ソプラノギターに思えるほど、手が大きく、
本当スパイダーマンのように、指板を這っていますね。
ギターマジシャン | URL | 2014/01/20/Mon 20:39 [編集]
いいですね
ウインダム・ヒル好きの、もちろんヘッジズのCDも持つ私には最高ですね。
この曲、聴いたことがあると思いながら、ライブラリにはありませんでした。

16分三連のハンマリングやプリングオフが気持ちよく、低コードの太くて豊かな
響きがたまりません。最後の囁きハーモニクスもちびりそうです。
マジシャンさんの遅い曲の溜め具合?スピード感とでもいうのでしょうか、
私には非常に気持ちよく響きます。

ロッシー | URL | 2014/01/23/Thu 16:58 [編集]
Re: いいですね
いつも、コメントありがとうございます。


> ウインダム・ヒル好きの、もちろんヘッジズのCDも持つ私には最高ですね。
この曲、聴いたことがあると思いながら、ライブラリにはありませんでした。



ヨークは、元来、クラシックギタリストなのですが、こうした曲は、
まんまウィンダム・ヒル路線で、他のギタリストにもありそうです。




> 16分三連のハンマリングやプリングオフが気持ちよく、低コードの太くて豊かな
響きがたまりません。最後の囁きハーモニクスもちびりそうです。
マジシャンさんの遅い曲の溜め具合?スピード感とでもいうのでしょうか、
私には非常に気持ちよく響きます。



ハンマリング、ハーモニクスは、ヨークの編曲の素晴らしさで、
細かい部分までも、聴いていただいて、ありがとうございます。

タメ具合は、セゴビアを気取りつつ、もたっている危うさです。
ギターマジシャン | URL | 2014/01/23/Thu 20:53 [編集]



トラックバック
TB*URL





Copyright © 僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ. all rights reserved.