僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
NHK「らららクラシック」で、2月に続いて、ギター特集があり、
近代ギターの父・タレガによる、「アランブラ宮殿の思い出」を、
作品背景と合わせ紹介されたが、タレガについて言及した際、
最近発掘され話題となる、タレガ本人の演奏が、少し流れた。
たった1曲だが、タレガ本人の演奏が見つかり、CDに収録と、
7月に現代ギターのメルマガで知って、アマゾンで注文するが、
大人気のようで、納期延期のメールが3回来て、いまだ届かず、
先にテレビで聴いてしまい、入手しても、もう感動は薄れそう…。
ただ気分としては、やはりタレガの曲は、ギターにぴったりだと、
一人もりあがっていて、図書館で、何かタレガの曲をと探したら、
タレガが編曲した、ショパンのピアノ曲を、全曲録音したという、
福田進一のCD、「ショパニアーナ」があって、早速借りてきた。
タレガの愛弟子・プジョールによると、ショパンの曲は13曲分を、
ギターに編曲したそうだが、自分が持っているドレミ出版の楽譜、
「フランシスコ・タルレガ作品全集」では、ショパンの曲は6曲だし、
現代ギター社「標準版ターレガギター曲集」など、3曲程度らしい。
そもそも「全集」と呼びながら、実際には、全部入っていないのは、
音楽でも文学でも、よくあって、自筆の楽譜が散逸しいてたのか、
もともと出版社も曲集も、バラバラで、整理されていなかったのか、
ともかく福田は、その伝えられるところの、13曲全曲を録音した。
小品が13曲では、収録時間が足りないからか、セゴビア編1曲に、
タレガ作品も演奏しているが、面白いのは、「12の前奏曲」として、
タレガのギター曲と、タレガ編曲ショパンを、交互に6曲ずつ演奏し、
ショパンをこよなく敬愛した、タレガが知ったら、泣いて喜ぶところ。
タレガは、必ずしも、ショパンにだけ、倣ったわけでもないだろうが、
ワルツ、マズルカ、前奏曲と、有名なピアノ曲の形式で作曲したし、
ショパン以外のピアノ曲も、ハイドン、シューマン、ベートーベンなど、
ギターに編曲していて、ピアノへの憧れが、かなり強いのがわかる。
ただ、ギターを弾かない人にとって、ピアノ曲を聴いたからといって、
これをギターに編曲すれば、とは思わないし、ギター専門誌である、
現代ギター「ギター音楽ガイド」でさえ、「ショパンの曲が、ギターに、
よくうつるという実感を、編者は不幸にもまだ得ない」の言われよう。
ところで、「前奏曲」とは、その名の通り、何かの曲の前に演奏する、
または、組曲の冒頭と思っていたから、前奏曲ばかり演奏するのが、
どうも不思議な感じで、有名なショパンの「24の前奏曲」となったら、
それに引き続く曲が、何十曲もあって、しかるべきではと思ってしまう。
バッハだと、「前奏曲とフーガ」があるし、リュート組曲、チェロ組曲も、
前奏曲・プレリュードから始まるし、「平均律クラヴィーア曲集」でも、
ハ長調、ハ短調を始め、すべての長調・短調である、24の調に対し、
前奏曲とフーガが配置され、これこそが本来の形だと、納得している。
ショパンの「24の前奏曲」は、「平均律~」に倣って、24の調だが、
引き続く曲がある、狭義の「前奏曲」でなく、バッハの前奏曲風作品、
自由な曲想の小品集を意味し、題名について、バッハに敬意を払い、
かつ、その偉業に取り組む意味をこめ、「24の前奏曲」としたそうだ。
さらに、そのショパンに影響を受け、8~16小節の短く、自由な曲想、
テクニックを要する作品として、タレガは前奏曲を作曲したのだろうが、
生前の出版では、「9の前奏曲」のところ、「標準版~」では14曲が、
「タルレガ全集」は26曲、輸入楽譜では39曲と、数多く残されている。
全音の鈴木厳「クラシック・ギター教本3」には、タレガの前奏曲では、
おそらく一番有名な、第11番と一緒に、第10番、さらに、タレガ編曲、
ショパン前奏曲第7番が、同じページに並んで、掲載されているので、
福田版の「12の前奏曲」の半分にも満たないが、3曲を続けてみる。
「ギターが最も美しい音の出せる所を使って書かれている」と解説で、
鈴木巌が言っていて、良い音を探す、右手のタッチの変化を考えて、
などなど、納得のアドバイスだらけ、タレガ作品は、弦、ポジションの、
選択が見事だから、こうした曲では、いかに良い音を出すかが目標。
それでいて、良い音と相反するわけではないが、雑で汚い音だろうと、
自分の限界スピードまで、早弾きすることも、相変わらず大好きだし、
前奏曲つながりとして、バッハの「リュートのためのプレリュード」を、
若き日のセゴビアの、早すぎるくらいのテンポに近づけ、弾いてみた。
この曲は、4組あるリュート組曲とは別に、前奏曲のみ残っているが、
アルペジオの、一定の繰り返しパターンは、練習曲のようでもあり、
昔からギターで弾かれるが、編曲者によって、運指はかなり違って、
自分は、昔から弾いている、阿部保夫編曲が、今もしみついている。
タレガの、ショパンに影響された前奏曲のうち、第10番と第11番、
胃腸薬のCMでも有名な、ショパン「前奏曲第7番」をタレガ編曲で、
さらに、まだ荒削りというか、テンポについていけず、勢いで弾いた、
バッハ「リュートのためのプレリュード」と、短い曲ばかりアップです。
近代ギターの父・タレガによる、「アランブラ宮殿の思い出」を、
作品背景と合わせ紹介されたが、タレガについて言及した際、
最近発掘され話題となる、タレガ本人の演奏が、少し流れた。
たった1曲だが、タレガ本人の演奏が見つかり、CDに収録と、
7月に現代ギターのメルマガで知って、アマゾンで注文するが、
大人気のようで、納期延期のメールが3回来て、いまだ届かず、
先にテレビで聴いてしまい、入手しても、もう感動は薄れそう…。
ただ気分としては、やはりタレガの曲は、ギターにぴったりだと、
一人もりあがっていて、図書館で、何かタレガの曲をと探したら、
タレガが編曲した、ショパンのピアノ曲を、全曲録音したという、
福田進一のCD、「ショパニアーナ」があって、早速借りてきた。
タレガの愛弟子・プジョールによると、ショパンの曲は13曲分を、
ギターに編曲したそうだが、自分が持っているドレミ出版の楽譜、
「フランシスコ・タルレガ作品全集」では、ショパンの曲は6曲だし、
現代ギター社「標準版ターレガギター曲集」など、3曲程度らしい。
そもそも「全集」と呼びながら、実際には、全部入っていないのは、
音楽でも文学でも、よくあって、自筆の楽譜が散逸しいてたのか、
もともと出版社も曲集も、バラバラで、整理されていなかったのか、
ともかく福田は、その伝えられるところの、13曲全曲を録音した。
小品が13曲では、収録時間が足りないからか、セゴビア編1曲に、
タレガ作品も演奏しているが、面白いのは、「12の前奏曲」として、
タレガのギター曲と、タレガ編曲ショパンを、交互に6曲ずつ演奏し、
ショパンをこよなく敬愛した、タレガが知ったら、泣いて喜ぶところ。
タレガは、必ずしも、ショパンにだけ、倣ったわけでもないだろうが、
ワルツ、マズルカ、前奏曲と、有名なピアノ曲の形式で作曲したし、
ショパン以外のピアノ曲も、ハイドン、シューマン、ベートーベンなど、
ギターに編曲していて、ピアノへの憧れが、かなり強いのがわかる。
ただ、ギターを弾かない人にとって、ピアノ曲を聴いたからといって、
これをギターに編曲すれば、とは思わないし、ギター専門誌である、
現代ギター「ギター音楽ガイド」でさえ、「ショパンの曲が、ギターに、
よくうつるという実感を、編者は不幸にもまだ得ない」の言われよう。
ところで、「前奏曲」とは、その名の通り、何かの曲の前に演奏する、
または、組曲の冒頭と思っていたから、前奏曲ばかり演奏するのが、
どうも不思議な感じで、有名なショパンの「24の前奏曲」となったら、
それに引き続く曲が、何十曲もあって、しかるべきではと思ってしまう。
バッハだと、「前奏曲とフーガ」があるし、リュート組曲、チェロ組曲も、
前奏曲・プレリュードから始まるし、「平均律クラヴィーア曲集」でも、
ハ長調、ハ短調を始め、すべての長調・短調である、24の調に対し、
前奏曲とフーガが配置され、これこそが本来の形だと、納得している。
ショパンの「24の前奏曲」は、「平均律~」に倣って、24の調だが、
引き続く曲がある、狭義の「前奏曲」でなく、バッハの前奏曲風作品、
自由な曲想の小品集を意味し、題名について、バッハに敬意を払い、
かつ、その偉業に取り組む意味をこめ、「24の前奏曲」としたそうだ。
さらに、そのショパンに影響を受け、8~16小節の短く、自由な曲想、
テクニックを要する作品として、タレガは前奏曲を作曲したのだろうが、
生前の出版では、「9の前奏曲」のところ、「標準版~」では14曲が、
「タルレガ全集」は26曲、輸入楽譜では39曲と、数多く残されている。
全音の鈴木厳「クラシック・ギター教本3」には、タレガの前奏曲では、
おそらく一番有名な、第11番と一緒に、第10番、さらに、タレガ編曲、
ショパン前奏曲第7番が、同じページに並んで、掲載されているので、
福田版の「12の前奏曲」の半分にも満たないが、3曲を続けてみる。
「ギターが最も美しい音の出せる所を使って書かれている」と解説で、
鈴木巌が言っていて、良い音を探す、右手のタッチの変化を考えて、
などなど、納得のアドバイスだらけ、タレガ作品は、弦、ポジションの、
選択が見事だから、こうした曲では、いかに良い音を出すかが目標。
それでいて、良い音と相反するわけではないが、雑で汚い音だろうと、
自分の限界スピードまで、早弾きすることも、相変わらず大好きだし、
前奏曲つながりとして、バッハの「リュートのためのプレリュード」を、
若き日のセゴビアの、早すぎるくらいのテンポに近づけ、弾いてみた。
この曲は、4組あるリュート組曲とは別に、前奏曲のみ残っているが、
アルペジオの、一定の繰り返しパターンは、練習曲のようでもあり、
昔からギターで弾かれるが、編曲者によって、運指はかなり違って、
自分は、昔から弾いている、阿部保夫編曲が、今もしみついている。
タレガの、ショパンに影響された前奏曲のうち、第10番と第11番、
胃腸薬のCMでも有名な、ショパン「前奏曲第7番」をタレガ編曲で、
さらに、まだ荒削りというか、テンポについていけず、勢いで弾いた、
バッハ「リュートのためのプレリュード」と、短い曲ばかりアップです。
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![]() ギターマジシャンさん
こんばんは。 今年の夏は暑かったですね。いや、まだ過去形では言えませんね。 お休みはいかがでしたでしょうか。 さて、ギターとピアノの関係について、広くそして深い知識と独自の音楽感に裏打ちされた持論を今日も展開されていてすごいと思います。 僕もこの点につきもう少し詳しければ何か書けるのですが、今のところ残念ながらなかなか。これから勉強していきたいですね。 今日の演奏もとても素晴らしいと思います。 ![]() いつも、コメントありがとうございます。
> ギターマジシャンさん こんばんは。 今年の夏は暑かったですね。いや、まだ過去形では言えませんね。 お休みはいかがでしたでしょうか。 こんばんは、まだまだ、蒸し暑く、残暑が厳しいです。 夏休みは5日を分散して取り、家でゴロゴロしてました。 > さて、ギターとピアノの関係について、広くそして深い知識と独自の音楽感に裏打ちされた持論を今日も展開されていてすごいと思います。 僕もこの点につきもう少し詳しければ何か書けるのですが、今のところ残念ながらなかなか。これから勉強していきたいですね。 ST Rockerさんは、ピアノもギターも、演奏されるのですから、 実際に楽器に触れての感覚などは、鋭いのではないでしょうか。 > 今日の演奏もとても素晴らしいと思います。 タレガの曲は、テンポを落とし、音色に気をつけましたが、 それでも、理想とする音には、まだまだ近づけないですし、 バッハに至っては、でたらめな演奏で、お恥ずかしいです。 ギターマジシャン | URL | 2013/08/24/Sat 19:44 [編集]
![]() 1曲目は優しい音色で心地よく聴かせて頂きました。
2曲目は哀愁といいますか、 なぜかアランドロンやデニーロをイメージしてしまいました。 安易な発想でごめんなさい(^^;) よねちゃん | URL | 2013/08/25/Sun 10:21 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> 1曲目は優しい音色で心地よく聴かせて頂きました。 2曲目は哀愁といいますか、 なぜかアランドロンやデニーロをイメージしてしまいました。 安易な発想でごめんなさい(^^;) 映画音楽のクラシックギターというと、「禁じられた遊び」が有名ですが、 哀愁をおびた響きは、「太陽がいっぱい」「ゴッドファーザー」あたりも、 通じるところがあって、自分も、いろいろな情景が浮かんできたりします。 ギターマジシャン | URL | 2013/08/25/Sun 12:02 [編集]
![]() などか カキコして やめたんです・・・(笑)
ショパンがなくなるころ 生まれている・・なんだか生まれ変わりみたいな・・・ ・タレガは ショパンとよく似ている 祖国を後にしたショパンと 故郷をあとに流浪したタレガ どちらも望郷の思いが 強かったんだと思います。 それゆえ、情景描写のある構成力が 作曲活動に生きている二人。 ピアノをされていたから きっと ショパンに共通するなにかを先輩をみるような形で 学んでいったんだろうなぁって。 プレリュードNO10、11は きっと前奏曲というより、練習曲だったんじゃぁないかと・・・ただ、楽譜に起こしたのはお弟子さんだと思うの。 短いのですが 非常に歌うには難しい曲ですよね。 きっと弟子たちに ほれ これを弾いてご覧といって どんどん 和音の転回 移動していく音の美しさを教えたくて、 レッスンしたんじゃないかと思うんです。想像ですが(笑) それをマジシャンさんは いともたやすく ひいてらっしゃる。 バッハにいたっては 神2みたいです いえ、それを弾くマジシャンさんがです・・・ そのどちらも まだまだだとおっしゃるけれど わずか一週間でしあげていくというマジシャンさんの 土台(基礎)が相当なものをうかがわせます。 あぁあ ~~もっと 若い頃 ちゃんと習いたかったぁ~~って。 いつも思うのですが、お小さい頃、近くに 楽器屋さんだったり映画館だったり 文化的な暮らしをなさっていたんだなぁって 田んぼを”走りくり回っている”自然派異端児kaoとは 違って うらやましい。 だけど そんなkaoひとつだけ 異端児的なところがタレガに似ているみたいな(笑) だから タレガの曲は全部好きなんです。(^^) ![]() いつも、コメントありがとうございます。
> などか カキコして やめたんです・・・(笑) ショパンがなくなるころ 生まれている・・なんだか生まれ変わりみたいな・・・ ・タレガは ショパンとよく似ている 祖国を後にしたショパンと 故郷をあとに流浪したタレガ どちらも望郷の思いが 強かったんだと思います。 それゆえ、情景描写のある構成力が 作曲活動に生きている二人。 ピアノをされていたから きっと ショパンに共通するなにかを先輩をみるような形で 学んでいったんだろうなぁって。 二人には、いろいろと共通するところがあったのでしょうし、タレガにとっては、 ショパンの曲に、自分の理想とする音楽を見出し、編曲も多くしたのでしょうね。 > プレリュードNO10、11は きっと前奏曲というより、練習曲だったんじゃぁないかと・・・ただ、楽譜に起こしたのはお弟子さんだと思うの。 短いのですが 非常に歌うには難しい曲ですよね。 きっと弟子たちに ほれ これを弾いてご覧といって どんどん 和音の転回 移動していく音の美しさを教えたくて、 レッスンしたんじゃないかと思うんです。想像ですが(笑) それをマジシャンさんは いともたやすく ひいてらっしゃる。 残されているタレガのプレリュードには、明らかに、和音の練習や、 ハイポジションの練習曲だと思えるものが、いくつもありますよね。 > バッハにいたっては 神2みたいです いえ、それを弾くマジシャンさんがです・・・ そのどちらも まだまだだとおっしゃるけれど わずか一週間でしあげていくというマジシャンさんの 土台(基礎)が相当なものをうかがわせます。 あぁあ ~~もっと 若い頃 ちゃんと習いたかったぁ~~って。 昔から弾いていた曲を、あれこれと出しては、少しずつ仕上げておき、 録音する週に、集中するのであって、まったくの新曲では無理でして、 ジャズ、ロックも含め、長く続けてきたことは、財産になっています。 > いつも思うのですが、お小さい頃、近くに 楽器屋さんだったり映画館だったり 文化的な暮らしをなさっていたんだなぁって 田んぼを”走りくり回っている”自然派異端児kaoとは 違って うらやましい。 だけど そんなkaoひとつだけ 異端児的なところがタレガに似ているみたいな(笑) だから タレガの曲は全部好きなんです。(^^) デパートに本屋さん、楽器屋さんに映画館と、音楽的環境というか、 品物を見たり、買ったりするには、すごく恵まれていたと思います。 ただ、自然環境、音楽に対する感性を育てる背景は、kaoさんが、 過ごされてきたことは大きく、理想の音への憧れも育まれたのでは。 ギターマジシャン | URL | 2013/09/01/Sun 23:09 [編集]
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