僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
NHK教育「ギターをひこう」の講師は、76年に芳志戸幹雄となり、
ミニミニコンサートで、ヴィラ=ロボスのような現代作曲家の作品、
あるいは、ルネッサンス、バロック時代のリュート曲を取り上げて、
自分も含め一般視聴者には、なじみのない曲を、紹介してくれた。
ただ、当時の自分は、2年前の講師、荘村清志が好んで演奏した、
ソル、タレガの曲こそ、定番レパートリーだと思い込んでいたので、
どこか物足りなかったし、特にヴィラ=ロボスは、現代曲どころか、
前衛音楽のように感じて、訳の分からない作品と、レッテルをはる。
ジャズ、クロスオーバーも、ほとんど聴いていない、高1の自分は、
ディミニッシュの和音に慣れてなくて、不気味な響きに聴こえたし、
実際、芳志戸は、三善晃の作品「エピターズ」「プロターズ」という、
前衛要素だらけの曲も演奏していたから、同じ範疇と捉えていた。
フュージョンギターの先駆者、ラリー・コリエルが、自己のバンドの、
イレブンス・ハウスを従えて、モントルー・ジャズ・フェスティバルに、
74年に出演した音源が、未発表音源発掘みたいにレコード化され、
若きコリエルの白熱の演奏と、話題になったのが、78年頃だった。
リー・リトナーや、ラリー・カールトン、アル・ディ・メオラなど当時の、
クロスオーバーギタリストのソロLPは、各2~3枚しか出ていなくて、
ブームに合わせ、再発アルバムや、若手の発掘など盛んだったが、
自分は、ラリー・コリエルが気に入って、旧作を何枚か買っていた。
とびつくように買ったライブ盤は、冒頭が、アコギによるソロ演奏で、
題名は、「ヴィラ=ロボスの前奏曲第4番ホ短調による即興曲」と、
仰々しいのだが、ハーモニクスを交えたテーマ、中間部に出てくる、
高速のアルペジオにも圧倒されて、一気に、この曲が気に入った。
当然、弾きたくなるが、原曲のヴィラ=ロボスの楽譜は、輸入版の、
1曲ずつバラ売りで1500円と、国内楽譜の曲集が買える値段で、
なかなか、手が出せずにいたら、積んだままにしていた通信教材、
東京音楽アカデミーの付録LPに入っていて、楽譜もあると気づく。
通信教材として、毎月届く2枚のシングルレコード、楽譜とは別に、
「名演奏をあなたへ」といったLPが、年間2枚くらい送られてきたが、
「小原安正・聖子ベスト」には、ヴィラ=ロボスの前奏曲1と4があり、
楽譜もついていたので、喜んで模範演奏を聴いて、曲も弾いてみる。
コリエルの演奏は、「即興曲」とあったが、ほとんどが原曲に忠実で、
中間の高速アルペジオも、しっかりと楽譜にあったので、弾いたが、
同じようなパターンで、ポジション移動を繰り返すのに、ところどころ、
弾く弦が違ったり、臨時記号がついたり、つかなかったりしている。
クラシックギターを習っている友人に話すと、ヴィラ=ロボスの楽譜は、
ミスプリントが多くて、教室で習うときは、先生に校正してもらうそうで、
当然ながら(?)、自分で耳コピし、正しい音を取るのは、無理だから、
何となく雰囲気が出せたと満足して、それ以降、弾くこともなかった。
9年前にクラシックギターに夢中になった時、現代ギター社へ行くと、
ヴィラ=ロボスの曲を1冊にまとめた、「ギター独奏全曲集」があって、
その全曲を演奏したCDも買ったが、ほとんど聴いたことがなかった、
「12の練習曲」も、すごく気に入り、なぜ避けていたのか、後悔する。
何かのきっかけで、曲や、演奏者、あるいは、音楽のジャンル自体も、
急に気に入ったりするのが、昔からの自分の癖で、年齢による感性、
聴き慣れたり、理解できるレベルになるなど、様々な要因があって、
それは例えば、難解な文章、論文が、ある時スッと入るようなものか。
全集版になって、ミスプリントは校訂されたと、宣伝文句にあったが、
前奏曲4番に関しては、東京音楽アカデミーのと、ほとんど変わらず、
高速アルペジオで、パターンが変わっている箇所は、ミスプリでなく、
そういうのものなのかと、首を傾げつつも、そのまま演奏することに。
今回も演奏にあたり、全集版の楽譜に忠実に演奏しているのだが、
アルペジオは途中で、指がもつれたり、左手のポジション移動では、
左右のコンビネーションが合わず、実際に出すべき音程で止まらず、
スライド中のずれた音程だったり、気持ちは楽譜に忠実というレベル。
セゴビアとの交流から、ギター曲を多く作曲した、ヴィラ=ロボスの、
「前奏曲第4番」を、こうした曲が気に入る、きっかけとなった演奏、
ラリー・コリエルの歌い回しを意識しつつ、彼の即興部分は避けて、
クラシックギターらしく(?)、楽譜のとおり、演奏しているアップです。
ミニミニコンサートで、ヴィラ=ロボスのような現代作曲家の作品、
あるいは、ルネッサンス、バロック時代のリュート曲を取り上げて、
自分も含め一般視聴者には、なじみのない曲を、紹介してくれた。
ただ、当時の自分は、2年前の講師、荘村清志が好んで演奏した、
ソル、タレガの曲こそ、定番レパートリーだと思い込んでいたので、
どこか物足りなかったし、特にヴィラ=ロボスは、現代曲どころか、
前衛音楽のように感じて、訳の分からない作品と、レッテルをはる。
ジャズ、クロスオーバーも、ほとんど聴いていない、高1の自分は、
ディミニッシュの和音に慣れてなくて、不気味な響きに聴こえたし、
実際、芳志戸は、三善晃の作品「エピターズ」「プロターズ」という、
前衛要素だらけの曲も演奏していたから、同じ範疇と捉えていた。
フュージョンギターの先駆者、ラリー・コリエルが、自己のバンドの、
イレブンス・ハウスを従えて、モントルー・ジャズ・フェスティバルに、
74年に出演した音源が、未発表音源発掘みたいにレコード化され、
若きコリエルの白熱の演奏と、話題になったのが、78年頃だった。
リー・リトナーや、ラリー・カールトン、アル・ディ・メオラなど当時の、
クロスオーバーギタリストのソロLPは、各2~3枚しか出ていなくて、
ブームに合わせ、再発アルバムや、若手の発掘など盛んだったが、
自分は、ラリー・コリエルが気に入って、旧作を何枚か買っていた。
とびつくように買ったライブ盤は、冒頭が、アコギによるソロ演奏で、
題名は、「ヴィラ=ロボスの前奏曲第4番ホ短調による即興曲」と、
仰々しいのだが、ハーモニクスを交えたテーマ、中間部に出てくる、
高速のアルペジオにも圧倒されて、一気に、この曲が気に入った。
当然、弾きたくなるが、原曲のヴィラ=ロボスの楽譜は、輸入版の、
1曲ずつバラ売りで1500円と、国内楽譜の曲集が買える値段で、
なかなか、手が出せずにいたら、積んだままにしていた通信教材、
東京音楽アカデミーの付録LPに入っていて、楽譜もあると気づく。
通信教材として、毎月届く2枚のシングルレコード、楽譜とは別に、
「名演奏をあなたへ」といったLPが、年間2枚くらい送られてきたが、
「小原安正・聖子ベスト」には、ヴィラ=ロボスの前奏曲1と4があり、
楽譜もついていたので、喜んで模範演奏を聴いて、曲も弾いてみる。
コリエルの演奏は、「即興曲」とあったが、ほとんどが原曲に忠実で、
中間の高速アルペジオも、しっかりと楽譜にあったので、弾いたが、
同じようなパターンで、ポジション移動を繰り返すのに、ところどころ、
弾く弦が違ったり、臨時記号がついたり、つかなかったりしている。
クラシックギターを習っている友人に話すと、ヴィラ=ロボスの楽譜は、
ミスプリントが多くて、教室で習うときは、先生に校正してもらうそうで、
当然ながら(?)、自分で耳コピし、正しい音を取るのは、無理だから、
何となく雰囲気が出せたと満足して、それ以降、弾くこともなかった。
9年前にクラシックギターに夢中になった時、現代ギター社へ行くと、
ヴィラ=ロボスの曲を1冊にまとめた、「ギター独奏全曲集」があって、
その全曲を演奏したCDも買ったが、ほとんど聴いたことがなかった、
「12の練習曲」も、すごく気に入り、なぜ避けていたのか、後悔する。
何かのきっかけで、曲や、演奏者、あるいは、音楽のジャンル自体も、
急に気に入ったりするのが、昔からの自分の癖で、年齢による感性、
聴き慣れたり、理解できるレベルになるなど、様々な要因があって、
それは例えば、難解な文章、論文が、ある時スッと入るようなものか。
全集版になって、ミスプリントは校訂されたと、宣伝文句にあったが、
前奏曲4番に関しては、東京音楽アカデミーのと、ほとんど変わらず、
高速アルペジオで、パターンが変わっている箇所は、ミスプリでなく、
そういうのものなのかと、首を傾げつつも、そのまま演奏することに。
今回も演奏にあたり、全集版の楽譜に忠実に演奏しているのだが、
アルペジオは途中で、指がもつれたり、左手のポジション移動では、
左右のコンビネーションが合わず、実際に出すべき音程で止まらず、
スライド中のずれた音程だったり、気持ちは楽譜に忠実というレベル。
セゴビアとの交流から、ギター曲を多く作曲した、ヴィラ=ロボスの、
「前奏曲第4番」を、こうした曲が気に入る、きっかけとなった演奏、
ラリー・コリエルの歌い回しを意識しつつ、彼の即興部分は避けて、
クラシックギターらしく(?)、楽譜のとおり、演奏しているアップです。
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![]() コードチェンジやポジションチェンジ激しく移動しながら、高速アルペジオを弾くところは、
凄く難しそうでテクニカルですね。 ギター一本で重厚な雰囲気はクラシックそのもので凄いです。 リッチーエリックボーン | URL | 2013/04/20/Sat 21:44 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> コードチェンジやポジションチェンジ激しく移動しながら、高速アルペジオを弾くところは、 凄く難しそうでテクニカルですね。 ギター一本で重厚な雰囲気はクラシックそのもので凄いです。 アルペジオは、本当は、もっと早く弾いて、それでいて、 正確な音程を保つという、まだまだ弾けないレベルです。 そして、まさにクラシックギター、という曲なのですが、 なぜか、ヴィラ=ロボスを前衛音楽と思い込んでました。 ギターマジシャン | URL | 2013/04/21/Sun 00:03 [編集]
![]() もうすっかりクラシックの巨匠的な佇まいを感じさせる音源ですね。
ハーモニクス、高速アルペジオを聴いて「凄い!」って一瞬にして、 テクニカルな面に目がいくのですが、 いつもながら繊細な音色と、正確なテンポ、タイム感が凄いと思います。 よねちゃん | URL | 2013/04/21/Sun 07:45 [編集]
![]() ギターマジシャンさん
おはようございます。 本当に寒いですね。 今回も素晴らしい演奏を聴かせていただきました。 僕はクラシックギターについて残念ながらほとんどわからないので感覚でしか言えませんですが、ギターマジシャンさんは違うジャンルを常に結びつけて考えていらっしゃるので、表現が自由でそしてだからこそ入っていきやすい音になっていると思います。 ST Rocker | URL | 2013/04/21/Sun 09:09 [編集]
![]() やっぱ高速アルペジオがこの曲のキーポイントなんでしょうね~。スウィープ奏法にも通じる点があるのかな?と思うのですが、俺はスウィープも苦手なので高速アルペジオも無理ですわ^^;
マジシャンさんの演奏を聴いていて思うのですが、ギター1本の表現力はアコギの方が豊かですよね。やっぱマジシャンさんはスゴイわ^^ ![]() いつも、コメントありがとうございます。
> もうすっかりクラシックの巨匠的な佇まいを感じさせる音源ですね。 ハーモニクス、高速アルペジオを聴いて「凄い!」って一瞬にして、 テクニカルな面に目がいくのですが、 いつもながら繊細な音色と、正確なテンポ、タイム感が凄いと思います。 巨匠的と言っていただくには、まだまだ、おこがましいというか、 クラシックギターを習ってた同級生の、高1の頃のレベルですが、 歳相応の感性はついたので、表現力を出していければと思います。 テクニカルな面は、自分でも、ついつい追い求めるところがあり、 早弾きや特殊奏法に手を出しては、基礎がおろそかになります…。 ギターマジシャン | URL | 2013/04/21/Sun 11:13 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> ギターマジシャンさん おはようございます。 本当に寒いですね。 2月の陽気だそうで、ギターを弾くのも、手がかじかみます。 > 今回も素晴らしい演奏を聴かせていただきました。 僕はクラシックギターについて残念ながらほとんどわからないので感覚でしか言えませんですが、ギターマジシャンさんは違うジャンルを常に結びつけて考えていらっしゃるので、表現が自由でそしてだからこそ入っていきやすい音になっていると思います。 純粋なクラシックギターの人とは違うゆえ、逆に他のジャンルから、 いろいろな要素を吸収してきた、そんな利点があるかもしれません。 最近のクラシックギタリスト達は、ポピュラー曲もこなしていたり、 ビートルズのギター編曲など、当たり前のように演奏しているので、 昔のような厳格なクラシックでなく、幅広くなっているみたいです。 ギターマジシャン | URL | 2013/04/21/Sun 11:23 [編集]
![]() いつも、コメントありがとうございます。
> やっぱ高速アルペジオがこの曲のキーポイントなんでしょうね~。スウィープ奏法にも通じる点があるのかな?と思うのですが、俺はスウィープも苦手なので高速アルペジオも無理ですわ^^; おっしゃるとおり、高速アルペジオが、曲を盛り上げていて、 自分が気に入ったのも、この早弾きがあったからこそでした。 スイープは、右手のピッキングコントロールが何よりですが、 左手の移動も肝心で、指弾きのアルペジオにも通じますよね。 > マジシャンさんの演奏を聴いていて思うのですが、ギター1本の表現力はアコギの方が豊かですよね。やっぱマジシャンさんはスゴイわ^^ エレキのソロギターも、生音や歪ませた音を、使い分けたり、 独特の表現が捨てがたいですが、アコギの繊細な音色だとか、 開放弦の響きだとかは、また別の良さがあって、面白いです。 ギターマジシャン | URL | 2013/04/21/Sun 11:32 [編集]
![]() ブログへのコメントありがとうございました。
ギターマジシャンさんのギターって ほんとうに よく音と音の微妙な揺れのテクニックがすごくって・・・聞き入ります。 まさに ほんとうに、なにかのきっかけで パズルがとけるように 点と点がつながっていく 音の世界、ギターもそのように思えます。 なにか が ふっと抜けるっていうか 避けていた自分って なんだったのかなって・・・ Frederic ziganteという方が ビラロボスの練習曲全12曲を出版していて 今回手に入れました。私が とりあえず音をおえる(弾けるではない)のは今のところ、no1だけです。 アルペジオに南アメリカの風土を吹き抜ける風みたいな雰囲気を感じ、どれも弾いてみたいなぁなんて・・・でも 小さな曲ですら完成しない毎日です。 ギターマジシャンさんのすばらしくフレット上を踊る指運びに 感謝♪~~ ![]() いつも、コメントありがとうございます。
> ブログへのコメントありがとうございました。 ミニコンサートで演奏された、篤姫の「良し」を初めて聴き、 こんなにきれいな曲があったのかと、すごく感動しましたし、 ブログを通じ、新たな曲との出会いがあるのが、楽しいです。 > ギターマジシャンさんのギターって ほんとうに よく音と音の微妙な揺れのテクニックがすごくって・・・聞き入ります。 > まさに ほんとうに、なにかのきっかけで パズルがとけるように 点と点がつながっていく 音の世界、ギターもそのように思えます。 なにか が ふっと抜けるっていうか 避けていた自分って なんだったのかなって・・・ > Frederic ziganteという方が ビラロボスの練習曲全12曲を出版していて 今回手に入れました。私が とりあえず音をおえる(弾けるではない)のは今のところ、no1だけです。 アルペジオに南アメリカの風土を吹き抜ける風みたいな雰囲気を感じ、どれも弾いてみたいなぁなんて・・・でも 小さな曲ですら完成しない毎日です。 ギターマジシャンさんのすばらしくフレット上を踊る指運びに 感謝♪~~ ヴィラ=ロボス以外にも、急に気に入った曲、演奏家、作曲家など、 本当に音楽って面白いもので、自分の感性の成長なのか不思議です。 「12の練習曲」は、自分も第1番だけは、ゆっくりと弾けますが、 1・6弦の開放が入ると、タッチの差がひどすぎて、苦労してます。 ジガンテ編は、広告で見ると、楽譜というより、研究論文みたいで、 いずれ入手して、運指を学びたいですが、ちょっと敬遠してます…。 ギターマジシャン | URL | 2013/04/29/Mon 09:30 [編集]
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