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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
ナイアガラサウンドで夏を盛り上げる大瀧詠一「君は天然色」
先日の「ウォーターカラー」」の演奏に際し、
「声が大瀧詠一のカバーにぴったり」など、
嬉しいコメントをいくつかいただき、すぐに、
調子に乗る自分は、また大瀧詠一の曲を。

ナイアガラのバンドスコアで残りの曲から、
どれにしようかと原曲を聴き続けていたが、
やっぱり大瀧詠一となると歴史的名盤の、
「ロング・バケイション」から演奏したくなる。

ただ、バンドスコアの相場は2~4万円で、
これは宝くじでも当たらないと無理な金額、
いろいろ検索すると、雑誌の特集記事で、
「君は天然色」のスコアが載った号がある。

「サウンドデザイナー」2015年10月号、
バンドスコアに宅録のポイントまであって、
定価800円がAmazonでは2500円、
さらに高額出品も多いので、急ぎクリック。

「君は天然色」に限らず、このアルバムは、
ナイアガラサウンドと称して音を厚くすべく、
アコギ5台にピアノ4台など同時演奏して、
自然のダブリング、コーラス効果を出した。

自分のMTRは24トラックで、ピンポンには、
したくないので、アコギもピアノも3トラで、
妥協したし、音を団子にするのも嫌なので、
本物より左右に振って、音像を広げてみた。

このアルバムが出た頃、「君は天然色」が、
ラジオやCMで流れたが、大瀧詠一というと、
「ナイアガラ音頭」や三ツ矢サイダーの印象、
LPの大半はおふざけ曲だろうとスルーした。

83年に佐野元春が気に入り、その流れで、
ナイアガラ・トライアングル2で大瀧も聴いて、
ようやく「ロンバケ」を買って、捨て曲なしの、
こんな名盤だったのかと、愛聴盤になった。

遅ればせながらも、ほぼリアルタイムだが、
情報には疎くて、この曲も夏全開の明るく、
爽快感に溢れる曲と思い、いつも能天気に、
叫び歌っていたが、最近歌詞が深いと知る。

作詞家の松本隆は妹が他界したショックで、
大瀧に頼まれていた作詞を一度は断るが、
その時の、「渋谷を歩くと真っ白に見える」
「色がなくなった」ことを歌詞へと昇華する。

単純に別れた彼女を夏になると思い出して、
その笑顔の写真を眺めている歌と思ったら、
亡き妹への鎮魂歌ともいえる泣ける歌詞で、
色褪せるより白黒になる悲しみだったとは。

ちょっと褒められて調子にのり大瀧の曲を、
歌おうと選曲したが、けっこうキーは高いし、
歌詞の意味を思うと歌っているうち泣けて、
風邪気味もあって、お粗末すぎてしまった。

そのうえ、1番から4番と節回しをが微妙に、
変えているところ、ごっちゃになってしまい、
2回重ねたボーカルはずれたり、実際とは、
違うメロディになったが、何度やってもダメ。

その分、ライブ開始直前のチューニングを、
模したようなアルバム全体のイントロ部を、
それっぽく再現したり、雑誌の楽譜にない、
パーカッションを3トラック使って音を厚く。

81年3月発売のエバーグリーンの名盤、
「ロング・バケイション」から「君は天然色」、
まだ梅雨明けせず、夏には早かったうえに、
実は夏歌ではないが、とにかくアップです。




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ギタリスト競演アルバムで弾きまくった鈴木茂「ケネディ・エアポート」
77年リー・リトナー、ラリー・カールトンが、
立て続けに来日したのが、日本における、
クロスオーバーギターブームのきっかけで、
さらに後押ししたのがギターワークショップ。

新進気鋭の若手ギタリスト、渡辺香津美、
大村憲司、森園勝敏、山岸潤史の競演は、
クロスオーバーギターの人気に火をつけ、
海外も含めギタリストがどんどんデビュー。

ワークショップ第2弾が六本木ピットインで、
ライブ録音されたのが78年10月だったが、
翌11月には「ニューヨーク」と題したLPが、
やはりギタリストを8名を集めて発売された。

こちらにはベテランの鈴木茂や竹田和夫、
スタジオミュージシャンで編曲でも有名な、
水谷公夫、矢島賢に松木恒秀、若手から
松原正樹、秋山一将、さらに大村憲司も。

松原はハイ・ファイ・セットの伴奏で知られ、
7月にソロデビューしたばかりで、秋山も、
香津美の代役でワークショップのライブで、
脚光を浴び、これまたソロ作を出している。

それぞれが自己のバンドや慣れ親しんだ、
仲間と1曲ずつ録音して、そのメンバーも、
坂本龍一、村上秀一、林立夫、後藤次利、
岡沢章、佐藤準など、すごい面子ばかり。

そのせいかソロでも歌ものメインの鈴木が、
「ケネディ・エアポート」でテーマにサビ、
間奏、エンディングと全部がギターソロで、
ここまで弾きまくったのは、この後もない。

鶏を絞めたような歌声の自分が言うのも、
何だが、歌をやめてギターに専念してよと、
昔から思っているのが、この鈴木茂に加え、
チャーや山本恭司で、インストが聴きたい。

鈴木は全曲インストの「ホワイト・ヒート」を、
翌年出すが、LPの両面で33分しかなくて、
ギターメインだがアドリブパートは少なくて、
やはり、この「ケネディ・エアポート」が一番。

ライナーノーツには使用機材も載っていて、
鈴木には珍しくストラト以外に335も弾き、
おそらくストリングスのサビメロディに絡む、
アドリブがそれっぽいが、自分はストラトで。

このバンドスコアはダウンロードで買えて、
もともとは「クロスオーバージャパン」として、
リットーから様々なバンドを掲載した1冊で、
「ニューヨーク」から唯一鈴木が選曲された。

前回の「ウォーターカラー」の間奏と同様に、
ハンマリング、プリングにスライドを混じえて、
絶妙に歌わせるテーマのギターは難しいし、
オブリガードはもろにジャズフレーズが続く。

このストリングスとホーンがメロディを奏で、
ギターがアドリブする部分では、メロディが、
バリー・ホワイト「愛のテーマ」に似ているし、
リズムギターのカッティングまでそれっぽい。

「愛のテーマ」はキャセイパシフィック航空の、
CMでも有名だから、曲名の「エアポート」と、
通ずるものがあると、あえてパクってみたか、
その遊び心も面白いし、うまくはまっている。

日本のクロスオーバー黎明期、鈴木茂が、
これまでにないくらい弾きまくったインスト、
「ケネディ・エアポート」を、これまた歌より、
ギターの方がましな自分が演奏しています。








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