fc2ブログ
僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
角松のインストから「ナイト・サイト・オブ・ポート・アイランド」
角松敏生というと、山下達郎に次ぐ夏男という印象があって、
自身のギターをメインにしたインストアルバムを出した時も、
歌詞はついていないけれど、これこそ夏だというサウンドで、
その曲をカバーしようと思うと、当然、季節を選ぶことになる。

3年前、角松のインストアルバム「シー・イズ・ア・レディ」から、
「ミッドサマー・ドライビング」を演奏した際、そのまま続けて、
「ナイト・サイト・オブ・ポート・アイランド」をやるつもりだったが、
ドラム入力がけっこう面倒で、いつのまにか季節は秋から冬。

翌年も同様で、ドラム入力し、ベースを録音したら、これまた、
シンコペーションが難しくて、練習しているうちに秋になって、
昨年はピアノパートが大変で、やはり断念するという繰り返し、
夏以外でも構わないのだろうが、モチベーションがわかない。

今年は、毎週の更新をやめたこともあり、じっくり取り組めて、
ドラムだけ一部利用したが、ベースもピアノも一からやり直し、
ギターシンセのダビングを繰り返し、オケを少しずつ完成させ、
ようやく今日になりリードギターを録音して、ミックスまで完了。

角松のインストは、歌もので慣らした極上のメロディーのうえ、
フュージョン通を自他共に認めるほどの、これぞという編曲で、
すごく演奏していて気持ち良いと言うのか、ツボを心得ていて、
そのうえ、ギターがおいしい箇所を持っていくようになっている。

角松と自分は同学年なので、クロスオーバー、フュージョンを、
その黎明期から、日本でのクロスオーバーギタリストのブーム、
お茶の間へ浸透していく、イージーリスニング系フュージョンと、
リアルタイムで経験していて、いかにもという編曲にしてくれる。

ただ、角松本人のギターの実力はとなると、下手ではないが、
当然というか、本職のギタリストには、残念ながら及ばないし、
さらに、自分と同様な、フュージョン世代のアマチュアに多い、
チョーキングが甘かったり、ビブラートがちゃんとかけられない。

角松は、自分なんかよりも、音楽的には早くから目覚めていて、
日本のロック、はっぴいえんどに注目したり、山下達郎のバンド、
シュガーベイブの追っかけをし、解散ライブも最前列にいたとか、
レベルが違うが、ギターに関しては、大差ないように思っている。

ロックギターをきちんと覚える前に、クロスオーバーが流行して、
チョーキングやビブラートのテクニックを極めずに、ジャズ系の、
ノンビブラートでスケールを弾く、モード奏法をやったりしたので、
フレーズの終わりで、語尾の処理がうまくできないところがある。

クロスオーバーギターの第一人者といえるラリー・カールトンも、
77年来日時のヤングギターのインタビューで、過去を振り返り、
「クルセイダーズと活動し始めた頃、ビブラートが音楽的でなく、
非常に聴きづらいサウンドを出していることに、気づいたんだ。」

そして、クラプトンやベックのサウンドも意識したが、ブルースの、
B.B.キングやスタジオミュージシャンのルイ・シェルトンを参考に、
ビブラートを一生懸命に練習したと語っていて、今読み返しても、
カールトンでさえそうだから、自分はもっと練習しなければと思う。

自分のギターは、渋谷河合楽器に通っていた頃が全盛期であり、
16分音符だらけの難しい曲でも、初見でガンガン弾けたのだが、
やはり、ビブラートは発表会のテープを聴いても、すごくお粗末で、
ブログで演奏を始めて、意識するようになり、今の方が多少まし。

角松にしても、昨年出した「シー・イズ・ア・レディ」のセルフカバー、
ほとんど同じレパートリーをやり直していて、その是非はあるが、
ギターに関しては堂々たるプレイだし、前作のエフェクトだらけで、
厚化粧した音に比べて、ストレートでガツンとくる音で格好良い。

角松は、昔からリミックスやセルフカバー、再録音を繰り返して、
最初のベスト盤「T’sバラード」でも、曲をメドレーでつないだり、
ボーカルを歌い直していて、その後も、そうしたアルバムが多く、
自分などは普通のベスト盤が欲しい方なので、再録だと迷惑。

本人が納得いくまで、やり直すのは、好きにしてもらって良いが、
ベスト盤はボーナストラックの形で、新録や別テイクをつけても、
もともとのアルバムのまま収録してほしいと思うし、それと別に、
セルフカバーでも、再録音ベストでも出してくれればという感じ。

それからすると、「シー・イズ・ア・レディ 2017」は別物として、
ライブ盤を聴くような感じで良いだろうし、実際スタジオ盤より、
インストライブのツアーをやって、ライブCDやDVDを出すとか、
やり方もあるだろうし、それはそれで、いずれ出すのだろうか。

「ナイト・サイト・オブ・ポート・アイランド」は、バンドスコアでは、
角松自身のコメントで、「これは海ではなく、夜の空港の~」と、
何でもかんでも海のイメージではないよと、強調してはいるが、
海ではなくても、間違いなく夏のイメージがするなあと笑える。

イントロから、フュージョンらしく、リズム隊とピアノ、ギターとが、
16分音符の裏から、ひっかけていくユニゾンフレーズだらけで、
リズム音痴の自分には厳しく、サビで、シンバルがアクセントで、
叩く部分も、ベースもギターもずれてしまい、何度もやり直した。

エンディングの繰り返しでも、ドラムの決めのリズムが目立って、
以前ラジオで、2拍3連など決めのリズムで曲を盛り上げるのを、
どれだけしつこくやってるか聴き比べ、笑いのネタにしていたが、
この「ナイトサイト~」なんかは、それらを上回るほど決めだらけ。

毎週末の更新にしていたら、今年も延期になっていたというほど、
タイミングが合わずに何度も録音し直したし、他の楽器を重ねて、
これまた合わないと思ったら、肝心のシンバルがずれていたとか、
最後の最後で、またドラム、ベースをやり直したりと、苦労だらけ。

バンドスコアがあるのだから、そのまま演奏すれば良いだけだと、
かつての初見に強い自分だったら、ベースもピアノも数回やれば、
リズムを間違えるなどなかったはずだ、寄る年波には勝てないと、
あきらめつつ、待てよ、リズム音痴は昔からで年のせいじゃない。

それこそ、自分が全盛期だったと、半ば自惚れの河合楽器の頃、
発表会でエイジアの曲の伴奏を頼まれたが、決めのリフがずれ、
練習中に、「ギターずれてるぞ」と何度も怒鳴られたり、ブレイクで、
ギターだけになった際、ドラムの入りと合わないことも多々あった。

自分のリズム音痴も、ギターのビブラートが下手なのも昔からで、
一安心というわけでもないが、今に始まったことじゃないからと、
言い訳にしつつ、そのうえで、こうして演奏・録音を繰り返したら、
この歳になっても、まだまだ上達できるんだよと、自分を励ます。

週末更新を投げ出して、今回もかなり間があいてしまいましたが、
それだけに、じっくり取り組んで、多少はましになったというところ、
角松敏生のインスト、「ナイト・サイト・オブ・ポート・アイランド」を、
まだ夏のような暑さがある9月中に、何とか今年はアップしました。



スポンサーサイト





シャッフルの伴奏がスクエアみたいなゴンチチ「レイ・オブ・ホープ」
ゴンチチといえば、その代表曲となる「放課後の音楽室」は、
いかにもギターデュオらしく、ガットとアコギの二重奏だが、
2人のギターだけの演奏はリメイクで、最初に発表されて、
「イマージュ」に収録されたのは、シンセが多用されている。

以前にブログに書いたが、ゴンチチのベスト「ワークス」の、
楽譜とCDを買って、二重奏の曲を演奏しようとしたところ、
全14曲のうち、ギターのみの曲は、たったの5曲しかなく、
あとは、リズム隊やシンセに、ストリングスが加わっていた。

図書館には、ゴンチチのアルバムが20枚近くあったので、
いろいろ借りてみると、初期の演奏は、環境音楽というか、
打ち込みシンセサウンドの方が、ギターより主役の感じで、
同じヒーリングミュージックの範疇だが、だいぶ印象が違う。

アルバムデビューから、今年で35年、ベスト盤を含めると、
40枚以上出しているから、サウンドの変遷もあるだろうし、
たった1枚の「ワークス」でも、二重奏、ストリングスをバック、
歌もの、打ち込みにバンドサウンドと、演奏スタイルは様々。

自分が演奏する場合、二重奏だと楽で、すでに4曲は演奏、
次はバンド形式がやっていて楽しく、フュージョンっぽい曲、
以前に「プラティパス」をアップしたし、今回も似たような曲、
シャッフルリズムが軽快な「レイ・オブ・ホープ」をやることに。

タイトルだけ見ると、昨年末カロリーメイトのCMに使われた、
山下達郎の「希望という名の光」の英語タイトルと、同じだが、
ゴンチチは、96年のアルバム「イージー・ビジー」に収録で、
達郎のは2011年だから、ゴンチチが便乗したわけではない。

ゴンチチ「レイ・オブ・ホープ」は、メロディこそアコギ演奏だが、
もろにフュージョンの王道みたいな曲、まるでスクエアのよう、
スクエアのアルバムに、必ず1曲は入っているシャッフル系で、
テーマをリリコンにし、間奏をエレキに変えれば、まんまだろう。

シンセベースが左右に分かれて、かけあうようになっていて、
センターには普通にベースが位置して、けっこう凝っているし、
途中でも、左右からシンセの和音が鳴ったり、SEがパンしたり、
打ち込みかは不明だが、当然、自分はギターシンセの手弾き。

シンセベースは左右で音色を変えていて、左はフェイザーか、
フランジャーをかけているが、自分のギターシンセにかけると、
ノイズばかり目立ってしまって、シュワシュワとうるさくなるので、
控えめにコーラスでうねる程度にしたが、迫力に欠けてしまう。

アコギは、メロディはマイク録音にしたが、自分のいつもの癖、
演奏中に体をゆすってしまうので、アコギの箱がこすれる音が、
時折鳴ったり、マイクに微妙に近づいたり遠ざかったりしていて、
音量も安定しないが、やはりアコースティックだと生音にしたい。

ただ、サイドギターは、コーラスやディレイで加工している音で、
エレキに近いサウンドなので、ケーブルをつないでライン録音、
自分の嫌いなガチガチの硬い音にならないように、調整したが、
これだったら、曲によっては、メロディの方もラインでいけそう。

そのメロディーラインは、休符と思っていた箇所にも記載があり、
バッキングに埋もれ、自分には聴き取れてなかったのだろうと、
譜面どおりに弾くが、ずっと勘違いして覚えていたせいもあって、
どうも違和感だし、どう聴いても違う気がして、自分なりに弾いた。

いろいろ書きたいこともあるが、やはり夏バテで演奏がやっと、
あまり文章を書く気力がなくて、言葉足らず、説明不足のまま、
ゴンチチの「レイ・オブ・ホープ」は、本当スクエアの曲みたいで、
演奏していて、すごく楽しかったと言い添え、何とかアップです。









Copyright © 僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ. all rights reserved.