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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
サックスの伊東の曲でエレピも活躍の「メイビー・アイム・ロング」
8年前にブログを始め、やがて演奏を公開するようになると、
何かと楽譜を買い集めるようになり、ふと気がついてみると、
枕元にはAmazonの箱が、いくつも積み重なって崩れそうだし、
トランクルームにも、昔の楽譜入り段ボール箱がかなりある。

これだけ楽譜があれば、一生演奏する曲に困らないどころか、
全部をちゃんと弾けるようにするのは、毎日練習しても無理、
それに、覚えたそばから忘れていき、暗譜で弾こうとなったら、
中学・高校時代に覚えた曲を、復習するだけで手一杯だろう。

それでも、気分転換というか、何か他にめぼしい楽譜がないか、
今でも、リットーやシンコーのホームページやAmazonを検索し、
興味ある楽譜を見つけると、「あとで買う」に保管しておいて、
順番待ちというか、そのうちにと思っているのが20冊はある。

もちろんというか、新しい曲、最近のバンドには興味がなくて、
70~80年代の曲や、クラシックギター、ソロギターばかりで、
実際に、この数年に買ったのも同様で、バンドスコアとなると、
ドレミ出版の復刻版、シンコーのベスト曲集の古い曲ばかり。

シンコーのベスト曲集は数年で改訂し、曲が追加になったり、
何曲も入れ替わるので、弾きたい曲が加わるか要チェックで、
新刊の「大人のロックスコア全集」は、パープル、イーグルス、
キッスに加え、チャー、マキ&オズ、スペクトラムという選曲。

「昭和の邦楽ロック」も、はっぴいえんど、外道、紫、チャーに、
ゴダイゴ、キャロル、甲斐バンドと、けっこう硬軟おり混ざって、
20曲以上も入ってはいるが、値段も4千円近くしてしまうので、
演奏したい曲が半分以上ないと、さすがに買おうと思わない。

「懐かしのJ-POPスタンダード」は、シャムシェイド、ウルフルズ、
ジュディ&マリーなどで、自分にとっては、最新ヒットに近いが、
「超人気J-POPコレクション」となると、知らないバンド名ばかり、
当然ながら、バンドごとのスコアも邦楽のはさっぱりわからない。

「大人の80年代J-POP」は、BOØWY、レベッカ、米米クラブと、
知っているバンドが並びホッとするが、演奏したい曲ではないし、
「大人の邦楽ポップス」は、山下達郎、竹内まりあ、角松敏生、
KAN、稲垣潤一と、これは買おうかと思いつつ、大半を占める、
達郎のスコアはもう持っているし、歌えそうにない歌手ばかり。

「J-Rockベストヒットコレクション」は、B’zの曲が半分近いが、
WANDSやDEEN、ZARDがあって、全盛期のビーイングの曲は、
織田哲郎のメロディが珠玉の上に、ギターソロが格好良いし、
イントロもサビも王道で、かなり演奏したくなってくる曲ばかり。

とはいえ、1冊丸々買うほどではなく、それで思いついたのが、
時々利用している、ヤマハやエリーゼのダウンロード楽譜で、
そこにDEENもWANDSもあり、とりあえずDEENのバージョンで、
「このまま君だけを奪い去りたい」のバンドスコアだけ購入した。

それで、コツコツとオケを作り、TOTOのスティーブ・ルカサーを、
彷彿させるギターソロも弾いたが、この猛暑続きで寝ている間も、
つけっぱなしにしているクーラーのせいで、喉をやられてしまい、
高音のハーモニーはもとより、メロディを歌うのもほとんど無理。

週末更新はあきらめているので、ここは、ゆっくりと軌道修正し、
スクエアあたりで、なるべく手間のかからない曲を探し、日曜に、
朝からドラムの入力、以前だったら、夜のうちには完成できたが、
暑さで集中力は欠けるし、何よりも細かい楽譜を追うのがきつい。

曲は、スクエアの「スターズ・アンド・ムーン」から、伊東たけしが、
珍しく(?)作曲した「メイビー・アイム・ロング」で、途中の部分で、
変拍子かと勘違いするリフがあるが、全体にメロディックな作り、
サックスが歌い上げ、エレピがリリカルにアドリブする王道の曲。

本当、伊東のサックスは、渡辺貞夫の後継者と言えるくらいに、
メロディアスで音色もきれい、それでいてハードに吹くこともあり、
リリコンのような電子楽器を使わずに、全部サックスで通しても、
すごく聴かせると思うので、この曲の全編サックスは貴重な演奏。

そう言っている自分が、ギターシンセを使うのは矛盾しているが、
いかんせんサックスは吹けないし、ピアノも苦手なので、ついつい、
ギターシンセに頼るわけで、なるべくサンプリング音に近い音色で、
サックスの抑揚が出るよう、ダイナミクスに気をつけ何度も弾いた。

エレピは、実際にはローズではないと思うが、ローズの音色にして、
これまた、更新を焦ることはないさと、エレピの伴奏も時間をかけ、
密集して書かれた和音の楽譜をじっくりと、音を確認しながら録音、
それに比べると、アドリブパートは、わりとワンテイクに近く弾けた。

和泉が弾くエレピのソロは、サックス同様、ジャズ研出身ならでは、
ビバップフレーズ満載で、時折入る3連フレーズもスイング気味で、
安藤のギターも曲によっては、もろジャズギターの王道フレーズで、
自分はジャズギター教室に通ったわりには、アドリブはロック寄り。

この曲のギターは、リズムギター専門だが、スクエアの曲の場合、
安藤が作った曲で、すごくメロディも見事な曲でさえ、惜しげもなく、
サックスやピアノに、メロディだけでなく、アドリブまで全部任せて、
安藤はバッキングに徹することが多く、ただ、その伴奏までが見事。

サックスのバラード曲でもなければ、バッキングは手が込んでいて、
弾いていて楽しく、昔はリズムギターかと、馬鹿にしていた自分が、
渋谷河合楽器の発表会で、スクエアやユーミンの曲を弾かされて、
バッキングの面白さに気づいたし、その難しさまで痛感することに。

スコアの解説欄には、「ポール・ジャクソンJr.ばりのカッティング」と、
書いてあるが、ポール・ジャクソンが有名になる以前から、安藤は、
この手の伴奏は、例えば「うち水~」の「ハンク&クリフ」で披露して、
「昔っからやっていたよ」と、つい、こっちも知ったかぶりしたくなる。

ある程度演奏が完成して、ラフミックスしながら、原曲と聴き比べて、
途中のリフとエンディングには、ドラムとは別にティンパニか何かで、
エコーを効かせたドカーンという音があり、S&Gの「ボクサー」にある、
エレベーターホールの録音のようで、ギターシンセで入れておいた。

メロディの後半の伴奏は、ベースもピアノも裏拍から入っていって、
伊東が自作曲の解説として、「ボサノバっぽいリズム」と評したのは、
この裏拍を指したのかと思うが、ここを、自分は、けっこう間違えて、
1拍半フレーズを待ちきれなかったり、逆に間延びしてしまったりと。

裏拍で取るのは、そもそも自分はリズムがずれるので要注意だが、
勘違いして、ベースを裏でなく頭で弾いていたり、ベースが正しく、
エレピが頭からになっている箇所もあり、ベースもエレピもやり直し、
完璧な演奏は無理だろうが、明らかなミスは焦らず直すことにした。

いろいろと手直ししたいことは、まだまだあるが、きりがなくなるし、
そういつまでも更新を先延ばしにすると、数カ月に1曲でよいかと、
ますます開き直りそうなので、この辺でスクエアの伊東の作曲した、
「メイビー・アイム・ロング」を、そこそこ完成したかとアップします。






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サーフィン映画サントラを達郎が担当した「ビッグ・ウェイヴのテーマ」
例年よりも、かなり早い梅雨明けで、雨にまつわる曲とかを、
演奏しないまま、夏になってしまったなあ、で、夏と言ったら、
「夏だ、海だ、達郎だ」と、かつてのキャッチフレーズのように、
山下達郎をやらないわけにはいかないと、実に安直な発想。

夏であり、しかも海となると、達郎がサントラを担当した映画、
サーフィンのドキュメント「ビッグ・ウェイヴ」がちょうど良いし、
そのアルバムからは、タイトル曲だけだが、全2巻からなる、
オフィシャルバンドスコアに、かなり細部まで採譜されている。

マクセルのCMに「ライド・オン・タイム」が起用されてブレイク、
82年には「ラブランド・アイランド」を収録した「フォー・ユー」、
83年は、「高気圧ガール」を収録の「メロディーズ」と続けて、
夏のイメージ全開、その達郎が84年に映画音楽を手がけた。

「クリスマス・イブ」がJRのCMで流れ出すのは、88年からで、
この頃は、アルバム「メロディーズ」の中の1曲にすぎなくて、
とにかく達郎と言ったら夏・夏だったから、サーフィン映画の、
サントラ担当というのは、出来すぎなくらいにぴったりだった。

ただ、あくまでも企画ものということなのか、オリジナル曲は、
A面のみで、それも半分は以前の曲の歌詞を英語にしただけ、
B面はビーチボーイズのカバー曲で、これも以前のアルバム、
シングルB面などで発表している曲が大半という有様だった。

それでも、「ビッグ・ウェイヴのテーマ」、「マジック・ウェイズ」、
「オンリー・ウィズ・ユー」と、珠玉の3曲を提供しているからと、
思っていたが、つい最近、「ビッグ~」はラジオで発表済みだし、
「マジック~」は、「フォー・ユー」の頃の未発表曲だったと知る。

サントラを担当したものの、忙しかったのか、B面のカバーも、
企画ものだからこそ、敬愛するビーチボーイズの曲をやれたと、
当時のレビューにあったが、焼き直しどころか、発表した曲を、
寄せ集めたわけで、なかなか新曲が書けなかったのかと邪推。

山下達郎の次のアルバムは、これまでの年1枚のペースから、
やや空いて、2年後の86年「ポケット・ミュージック」になるが、
自分の場合、「ビッグ・ウェイヴ」はLPで買い、「ポケット~」は、
CDで買ったという、ちょうど移行期になっていたのは偶然か。

「ビッグ・ウェイヴのテーマ」の原曲となったのは、ラジオ番組で、
曲作りから、演奏、歌入れ、ミキシングの過程を披露する企画で、
シュガーベイブ時代の仲間、大貫妙子を迎え、達郎が作曲して、
大貫が作詞、さらに達郎バンドでレコーディング、歌入れした曲。

この番組の音声は、YouTubeにアップしてくれた人がいて、今も、
消されることなく残っているので、簡単に大貫と打ち合わせた後、
達郎がピアノを弾いて作曲、そのメロディに大貫が歌詞を考えて、
別スタジオに達郎バンドを集め、ヘッドアレンジするのが聴ける。

コーラスは時間的制約もあるからか、達郎の一人多重録音でなく、
達郎、大貫にギタリストの椎名和夫を加えた3声でハモるのだが、
これも、ほとんどそのまま「ビッグ・ウェイヴ」で、再録音とはいえ、
ラジオの企画の曲を、イントロからアレンジをほとんどそのままに。

間奏は椎名のギターソロでなく、野力奏一のピアノにしていたが、
再録音が達郎のギターソロなのは、バンドメンバー全員ではなく、
ベースの伊藤、ドラムの青山だけ、ギター、ピアノは達郎なので、
ピアノソロよりギターソロの方が、やりやすかったのかもしれない。

ラジオで、「対旋律でグロッケンを入れたいが、このスタジオには、
グロッケンもチェレスタもないから。」と、こぼしていて、再録音は、
しっかりとグロッケンが入っていて、このキンコンカンと高い音は、
達郎の曲の定番とも言えて、角松なんかもけっこう真似している。

サントラに際し、ここにも収録した「ユア・アイズ」の歌詞を書いた、
アラン・オデイに、「ジョディー」の歌詞を英語にしてもらったほか、
「ビック・ウェイヴ」を含む新曲3曲の歌詞を依頼しているのだが、
原曲の「魔法を教えて」が、どこで「ビッグ・ウェイヴ」になったか。

それこそ魔法つながりで、これが「マジック・ウェイズ」になっても、
おかしくはなかったろうに、この曲こそがテーマ曲にふさわしいと、
映画タイトルの「ビッグ・ウェイヴ」を曲名にし、歌詞を依頼したと、
あくまでも想像の域を出ないが、そんなやりとりを浮かべてしまう。

まあ、自分は「魔法を教えて」を知らなくて、最初から、この曲が、
「ビッグ・ウェイヴのテーマ」として、アルバム冒頭にふさわしいと、
思って聴いていたから、遡っての感想だが、ラジオを聴いた人は、
全然違うタイトルで、大貫妙子に関係なく出た時、どう感じたろう。

この曲の演奏は、バンドスコアがオフィシャルの名にふさわしくて、
ギターもリードギターに、リズムが2本、さらにアコギも採譜されて、
キーボードもエレピとシンセパッド、シンセブラス、グロッケンまで、
2段書きながら詰め込んでいて、さらにタンバリンやベルも採譜。

それだけに、再現しやすい反面、録音トラックはフル活用となり、
3声コーラスを2回重ねると、ボーカルはダブルトラックにできず、
自分の下手な歌声はエコーを深くして、ごまかすのが精一杯で、
いつもながら、演奏部分と歌の部分のクオリティの差が半端ない。

カセットのMTRを手に入れて、ニューミュージックの曲あたりを、
多重録音して悦に入っていた頃、友人に、イントロのギターから、
歌になった時の落差が激しすぎるから、歌はやめた方が良いと、
笑われたし、ピアノの先生からもギターに専念するよう言われた。

自分の好きなジェフ・ベックは、一時歌ったが、やめてしまったし、
リッチー・ブラックモアも、ジミー・ペイジも最初から歌ってなくて、
ギターに専念するロックギタリストは多いし、ましてジャズギター、
フュージョンギターは、歌わないギタリストの方が多数派だろう。

ポピュラー曲をソロギターにしたり、ジャズ風にアレンジするなら、
歌なしで良いが、自分のような、あくまでも完コピを目指す場合、
歌の部分だけギターや他の楽器にすると、エレクトーンの演奏、
スーパーのBGMみたいで味気なく、下手な歌でも入れたくなる。

ただ、今回もトラック不足から、最初にギターで弾いた仮メロを、
歌入れまで終えた後から消して、タンバリンを録音したのだが、
間違えて、歌のトラックを消してしまい、これは歌はやめとけと、
神様が言っているのかと落ち込むが、気を取り直して歌い直す。

夏が来たというより、猛暑、酷暑で、熱中症も懸念され、演奏も、
ついついサボってしまう中、夏男、山下達郎の絶頂期の作品で、
サーフィン映画のサントラという、「ビッグ・ウェイブのテーマ」を、
歌の出来はともかく、何とか形にして遅ればせながらアップです。






スポーツをテーマにしたアルバムから「オーバーヘッド・キック」
サッカーのワールドカップのせいで、このところの我が家は、
昼夜が逆転した状態で、夕食がすむと家族は寝てしまって、
そうなるとギターの練習や録音は、ついはばかってしまうし、
夜中に起きてテレビを見る頃では、時間的にギターは無理。

自分はサッカーマニアでないが、一般的なお茶の間と同様、
4年おきにテレビ中継は見ているし、それはオリンピックとか、
正月の駅伝もしかり、いわゆるにわかファンだが、かれこれ、
ドーハの悲劇以来だから、筋金入りのにわかファンと言える。

ただ、野球は「巨人の星」の影響もあり、少年野球をやったし、
「柔道一直線」や「紅三四郎」など見て、柔道着を買ってもらい、
「おれは男だ」の森田健作に憧れ、中学は剣道部に入ったが、
サッカーに関しては、サッカーボール一つ買うこともなかった。

「赤き血のイレブン」は原作もアニメも見たし、「おれは男だ」の、
続編というか同じ放送枠の「飛び出せ青春」も夢中になったが、
それで、片桐君のバナナシュートに憧れて、真似することもなく、
今考えても、どこに差があるのか、自分でも不思議な気がする。

テレビや映画の影響を受けるのは、大人になっても相変わらず、
「私をスキーに連れてって」で、スキーウェアと板、ブーツを揃え、
「メッセンジャー」では、マウンテンバイク、メッセンジャーバッグ、
ヘルメットやウエアと、ほとんどコスプレに近いくらい夢中になる。

主人公と同じ格好をしたがる癖だろうか、巨人のユニフォームに、
柔道着、剣道着がそうだったし、これまた大人になってからでも、
「トップガン」の革ジャンや、「踊る大捜査線」のフード付きコートに、
「スピード」の防弾チョッキを、ミリタリーショップまで出かけて買う。

そんな自分が、やはりワールドカップの時期になったからといって、
サムライブルーのユニフォームを着たことはなくて、本当に基準が、
自分でもわからないが、まあギターという楽器に今も夢中なのも、
なぜピアノや管楽器でないかと尋ねられたら、明確な答えはない。

それこそ、「おれは男だ」の中で、志垣太郎がトランペットを吹いて、
すごく格好良く思えて、母にねだり1年間レッスンも受けたものの、
続かなかったのに、「人造人間キカイダー」が変身で弾くギターが、
赤いギターで格好良いと欲しがって、こちらは、今でも続いている。

それを考えると、漫画家や手品師を目指して、今も手品はやるが、
画家や彫刻家、サーカスの一員になろうとは思わなかったわけで、
何かしら、自分でもできそうなことと、無理なことを見分けていたし、
趣味の世界一つとっても、相性はあるんだろうなと、漠然と感じる。

そんな、すごく夢中になるわけではないサッカーだが、このところは、
家族と一緒に夜中に見るので、ついつい、寝不足で出勤するうえに、
早起きする愛犬の相手もするから、自分も早く寝てしまうことが多く、
結果、ブログの更新、ギターの演奏は、丸々1週間さぼってしまう。

先週の土日は出勤ではなかったから、多少疲労回復で昼寝しても、
日曜の夜くらいまでには、1曲仕上がるかと、高を括っていたところ、
これまた宅録あるあるで、ドラム入力がおかしくなったり、演奏自体、
もう少し弾きこんだ方が良くなるので、無理に仕上げることはしない。

耳コピができない分、バンドスコアに頼っているが、楽譜がある以上、
超絶技巧の曲でもない限り、初見は無理でも、何とか弾けるわけで、
それでも、ただ単に音符を追いかけるのでなく、原曲をじっくり聴いて、
ノリも含めて流れるように弾けないと、聴き返していてきついものが。

最近の演奏が完璧に近いとは思わないが、数年前に比べてみると、
かなり進歩しているのが自分でも感じて、それはギターを弾き続け、
テクニックが戻ったこともあるが、オケ作りに時間をかけるようにし、
雑に仕上げていたギターシンセのパートを、きちんとやったからかと。

ただし、時間をかければ、より良い仕上がりになるのはわかったが、
同じ曲だけ延々と取り組むのは、自分でも飽きてくるし、ある程度は、
ブログ更新を理由に見切り発車も必要で、先週やっていた曲は中断、
多少早めに仕上がりそうな曲に、この月曜から取り組み今日に至る。

ワールドカップのサッカーにちなんで、スクエアの「スポーツ」の中の、
「オーバーヘッド・キック」で、ベースの田中豊雪が作った数少ない曲、
ロックンロール風の伴奏に、ちょっとおどけたメロディという、もともと、
スクエアのアルバムに1曲はあるパターンで、すごくとっつきやすい。

アルバム「スポーツ」は、スクエアの過渡期の作品と何度か書いたが、
リズム隊が田中・長谷部から、須藤・則竹へと移行する橋渡しの時期、
この1枚だけは田中と則竹で、そのうえ、安藤がシークエンサーに凝り、
打込み主体の曲が多いこともあって、リズム隊の変貌の狭間に感じる。

スクエアを取り上げたブログや、Amazonのレビューによると、こうして、
リズム隊が入れ替わったことで、8ビート主体から16ビート主体になり、
当然ながら、以前でも16ビートで叩いているし、「トゥルース」以降でも、
8ビートの曲は演奏しているが、確かに、そうした変化が感じて取れる。

この「オーバーヘッド・キック」は、則竹は参加したばかりだし、作曲が、
ベースの田中だから、昔ながらのスクエアの8ビートにしたのだろうが、
サビで、ドラムがシンバルを1拍ずつ叩くのは、以前のアルバムの曲、
「オーメンズ・オブ・ラブ」のまんまで、新人はつらいよと微笑ましいほど。

この曲のバンドスコアは、エンディングのギターソロは丸々省略されて、
8小節のリピート&フェイドアウトに、ギターの段には「Solo」と書かれ、
せめて、最初の8小節分だけでも、アドリブをコピーすれば良いだろうに、
ドレミ出版は、他の曲もエンディングの省略が多く、頁を減らす目的か。

Amazonのアルバムレビューに、リマスターでギターソロがカットとあり、
ギタリストにとっては、エンディングの弾きまくりが聴かせどころなのに、
一般向けには不要と言うことなのか、自分は、どうでアドリブだからと、
小節を長くし、ひたすら早弾きにしたが、世間とのずれを感じるところ。

話はとぶが、プレイヤーというアメリカのAOR系のロックバンドがあり、
フュージョンのプレイヤーズも日米にそれぞれあって混同しやすいが、
こちらは一発屋に近くて、「ベイビー・カム・バック」という曲が大ヒットし、
それが、エンディングでギターソロを弾きまくっているパターンだった。

ラジオでよくかかり、曲も良かったし、最後のアドリブにも感動したが、
LPを買う程でもないかと、シングル盤を買ったことろ、エンディングは、
ギターソロが始まるなりフェイドアウトしていて、シングルヒット狙いに、
ギターの弾きまくりは不要なのかと、すごく複雑な気持ちになった曲。

そうしたことを思い出しつつ、「オーバーヘッド・キック」のエンディング、
安藤の端正なフレーズを少し取り入れつつも、自分が得意としている、
スケール練習のパターンの上昇下降の早弾きで、音符を詰め込んで、
これは一発録音の方が勢いがあるので、ミストーンでもやり直さない。

逆に、イントロのリフや途中のカッティングは、何度もやり直したうえに、
音がスカスカすぎるからと、ユニゾンでもう一度演奏して、左右に分け、
本来なら、ディレイで左右に振ったり、ダブリングするところを、自分で、
ダブリングするという、ボーカルのダブルトラックみたいにやっておいた。

ところで、アルバムのジャケ写真は、プールでの競泳っぽい場面だが、
「スポーツ」のタイトルのわりには、「オーバーヘッド・キック」以外では、
野球の「ヒット・エンド・ラン」と、ラグビーの「ドロップゴール」しかなくて、
トータルアルバムでも何でもなく、この曲も、どこがサッカーなのか不明。

これまた、話がとぶが、スタローン主演「栄光への脱出」という映画は、
捕虜がサッカーの試合をする話で、ロードショー公開のテレビCMでは、
「ペレのバイスクルシュートがさく裂」とゴールシーンが流れ、これって、
オーバーヘッド・キックと違うのか、呼び方の違いなのか、ポカンとした。

サッカーワールドカップで、寝不足かつ、ギターを弾く時間も制限され、
更新があいてしまったが、そのサッカーをテーマにスクエアが演奏した、
「オーバーヘッド・キック」は、リズム隊の移行期に、脱退するベースが、
置き土産とばかり作った曲で、何とかオケを仕上げて、アップしました。














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