僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
先週末から、風邪をこじらせ、仕事へは休まず出かけたが、
帰宅するなり、アイスノン片手に、布団に横たわっていて、
オケは作れないし、扁桃腺が腫れ、いつもの悪声どころか、
音程を取って歌える状態ではなく、週末アップが危うくなる。
もともと不定期の更新だったから、こだわる必要などないし、
演奏もブログも休もうかと思ったが、入院したわけでもなく、
ソロギター演奏くらいなら、金曜の夜だけで何とかなるかと、
昔から愛用した、江部賢一のギター編曲集を引っ張り出す。
20歳前後に通った、渋谷河合楽器のジャズギター教室で、
アール・クルーのソロギター版の、「いそしぎ」を弾きたいと、
先生に言うと、コピー譜はないが、アレンジが似ているぞと、
江部賢一「華麗なるギター・ソロ・アルバム」を探してくれた。
映画音楽やポップスのヒット曲、ジャズのスタンダードなど、
幅広いジャンルの曲を、それまでの曲集に、ありがちだった、
単にメロディをアルペジオに載せた、つまらない編曲と違い、
テンションコードを入れつつ、原曲の雰囲気を再現していた。
ポピュラーギターの良いところは、クラシックギターに比べて、
自分が知っているメロディが多いから、初見で弾きやすいし、
原曲を思い浮かべて、演奏の強弱をつけるのも楽、もちろん、
クラシックギター専門家は、クラシックの曲でも同様だろうが。
当時の江部編曲では、邦題の「二人だけ」で掲載されている、
ボズ・スキャッグスの紛れもないAORの名曲、多くの人にも、
カバーされていて、一番有名なのは、リタ・クーリッジだろうが、
なぜか、こちらの邦題は、「みんな一人ぼっち」になっている。
今日の邦題は、「ウィア・オール・アローン」と、原題のままの、
カタカナ表記だが、「二人だけ」と「みんな一人ぼっち」とでは、
実際に曲を聴くまでは、まさか、これが同じ曲とは思わないし、
もしかすると、間違えて両方買わせる、あこぎな商法なのか。
自分にとって、カバー曲とは、原曲のヒットが一段落した頃に、
2匹目のドジョウを狙って、新人歌手とかに歌わせるものだと、
勝手にイメージしていて、例えば、佐野元春「SOMEDAY」を、
すぐに白井貴子がカバーした時、早すぎないかと思ったほど。
実際には、海外だと、さかんにカバー曲が出て、競作も多いし、
初期ビートルズも、無名バンドの名曲を探して、いち早くカバー、
日本でも洋楽のカバー曲では、数名の歌手が競うように出し、
本命盤だ何だのと、ジャケットに印刷されていたのを思い出す。
江部の解説欄には、「アダルト・ポップスの代表的アーティスト、
ボズ・スキャッグスのビックヒットです。」と書かれ、この曲集は、
奥付に発行年月日はないが、初版は81年頃と思われるから、
その当時は、まだAORの呼称が、一般的ではなかった模様。
「アダルト・オリエンテッド・ロック」、大人向けロックと訳すのか、
AORという言葉は、雑誌のレコード評にも、次第に使われ出し、
「AORって何なんだ」と批判的に言うと、音楽好きの友人でも、
「アレクサンダー・ラグタイム・バンドだろうが」と、ARBと勘違い。
AORの大御所、ボビー・コールドウェルがデビューした時から、
そんな言い方をしていたのかと思い、レコードの解説を出すと、
しっかりAORと書いてあるが、デビューLP紹介したFM番組や、
初来日のライブ放送の際、DJから、AORの単語が出たろうか。
ちなみに、ボビーの2枚目の解説には、AORの文字はないし、
この手の音楽を編曲や演奏で支えた、デヴィッド・フォスターと、
ジェイ・グレイドンのバンド、「エアプレイ」の解説にも出てなくて、
一般的ならば、ジャケ帯のコピーに、バンバン使ったように思う。
ちなみに、自分は、ボビー・コールドウェルは運が良かった人で、
ちょうど、ボズ・スキャッグスの新作が出ない、約3年間のうちに、
アルバムデビューし、2作目までヒット、ボズが、TOTOを従えて、
「ミドルマン」の名盤を出す隙をつき、地位を不動にできたかと。
そう皮肉を言いつつ、当時エアチェックしても、すぐにLPを買い、
1・2枚目ともに捨て曲なしの名盤で、特にデビュー作は全曲が、
シングルカットして良いほどの名曲だらけ、特にこの歳になると、
80年前後に聴いた曲は、違った輝きを持ち、愛聴盤以上となる。
ボズ・スキャッグスとなると、「二人だけ」より「ハード・タイムス」が、
印象的で、それも本人でなく、夕方のTV番組「ぎんざNOW」での、
木曜の洋楽コーナーで、最新ヒット曲のPVとカバー演奏があり、
この曲を、日本のバンドが何週も生演奏していて、格好良かった。
洋楽ヒット曲でも、ギターソロがある方が好きで、エンディングで、
弾きまくっている曲などあると、それで夢中になる性格だったから、
「トワイライト・ハイウェイ」がCMで流れ出し、サンタナのギターが、
クッ・クゥーンと聴こえたときは、本当、のけぞるくらいに感動した。
「ウィア・オール・アローン」でも、泣きのギターソロにすれば良いと、
思っていたが、たまたま見ていたテレビが、ボズの来日公演になり、
聴き流していたら、この曲で泣きのギター、びっくりして画面を見て、
マイケル・ランドゥがバックで来て、ソロを弾いていたのには驚いた。
似たようなことが、アニメ映画「千年女王」の特集番組の際もあり、
主題歌を歌う前にバンド紹介があると、ペイジズがコーラスにいる、
途中のギターソロも格好良くて、これは、ランドゥではないだろうが、
当時からビデオデッキを持っていれば、という悔しい経験は数多い。
今は、ジャズからロックから、ギター中心に聴くことは少なくなって、
ギターソロ云々には関係なく、名曲は名曲だよと、ボズのこの曲も、
好きだから、原曲のアレンジに似せた、江部のギター編曲も好きで、
それでも、ギターで弾くところは、やはりギターにこだわっているか。
原曲のテンポは、1拍が60で始まり、後半盛り上がると68程度で、
ソロギターには早すぎる気がして、50にしたら、かなり間の抜けて、
iTunesで、江部賢一本人の演奏を試聴したら、何とテンポは68と、
ほぼ原曲どおりで、原曲を大切に編曲し演奏もする姿勢が伺えた。
今の自分の指弾きのレベルでは、さすがに指がついていかないし、
消音や開放弦との音量の調節も不可能で、遅いままで再録すると、
左指が押弦する際の雑音、右爪の表面が別の弦に当たる雑音が、
すごく目立ち、ある程度、勢いで弾ききるほうがましと、やや早目に。
AORというか、洋楽ポップス史上、燦然と輝く名曲中の名曲である、
「ウィア・オール・アローン」を、愛用の江部賢一のギター編曲ですが、
音色の汚さは、エレガットのせいで、雑音やミスは、風邪のせいだと、
言い訳しつつ、やはり指弾きは練習が欠かせないと、反省してます。
帰宅するなり、アイスノン片手に、布団に横たわっていて、
オケは作れないし、扁桃腺が腫れ、いつもの悪声どころか、
音程を取って歌える状態ではなく、週末アップが危うくなる。
もともと不定期の更新だったから、こだわる必要などないし、
演奏もブログも休もうかと思ったが、入院したわけでもなく、
ソロギター演奏くらいなら、金曜の夜だけで何とかなるかと、
昔から愛用した、江部賢一のギター編曲集を引っ張り出す。
20歳前後に通った、渋谷河合楽器のジャズギター教室で、
アール・クルーのソロギター版の、「いそしぎ」を弾きたいと、
先生に言うと、コピー譜はないが、アレンジが似ているぞと、
江部賢一「華麗なるギター・ソロ・アルバム」を探してくれた。
映画音楽やポップスのヒット曲、ジャズのスタンダードなど、
幅広いジャンルの曲を、それまでの曲集に、ありがちだった、
単にメロディをアルペジオに載せた、つまらない編曲と違い、
テンションコードを入れつつ、原曲の雰囲気を再現していた。
ポピュラーギターの良いところは、クラシックギターに比べて、
自分が知っているメロディが多いから、初見で弾きやすいし、
原曲を思い浮かべて、演奏の強弱をつけるのも楽、もちろん、
クラシックギター専門家は、クラシックの曲でも同様だろうが。
当時の江部編曲では、邦題の「二人だけ」で掲載されている、
ボズ・スキャッグスの紛れもないAORの名曲、多くの人にも、
カバーされていて、一番有名なのは、リタ・クーリッジだろうが、
なぜか、こちらの邦題は、「みんな一人ぼっち」になっている。
今日の邦題は、「ウィア・オール・アローン」と、原題のままの、
カタカナ表記だが、「二人だけ」と「みんな一人ぼっち」とでは、
実際に曲を聴くまでは、まさか、これが同じ曲とは思わないし、
もしかすると、間違えて両方買わせる、あこぎな商法なのか。
自分にとって、カバー曲とは、原曲のヒットが一段落した頃に、
2匹目のドジョウを狙って、新人歌手とかに歌わせるものだと、
勝手にイメージしていて、例えば、佐野元春「SOMEDAY」を、
すぐに白井貴子がカバーした時、早すぎないかと思ったほど。
実際には、海外だと、さかんにカバー曲が出て、競作も多いし、
初期ビートルズも、無名バンドの名曲を探して、いち早くカバー、
日本でも洋楽のカバー曲では、数名の歌手が競うように出し、
本命盤だ何だのと、ジャケットに印刷されていたのを思い出す。
江部の解説欄には、「アダルト・ポップスの代表的アーティスト、
ボズ・スキャッグスのビックヒットです。」と書かれ、この曲集は、
奥付に発行年月日はないが、初版は81年頃と思われるから、
その当時は、まだAORの呼称が、一般的ではなかった模様。
「アダルト・オリエンテッド・ロック」、大人向けロックと訳すのか、
AORという言葉は、雑誌のレコード評にも、次第に使われ出し、
「AORって何なんだ」と批判的に言うと、音楽好きの友人でも、
「アレクサンダー・ラグタイム・バンドだろうが」と、ARBと勘違い。
AORの大御所、ボビー・コールドウェルがデビューした時から、
そんな言い方をしていたのかと思い、レコードの解説を出すと、
しっかりAORと書いてあるが、デビューLP紹介したFM番組や、
初来日のライブ放送の際、DJから、AORの単語が出たろうか。
ちなみに、ボビーの2枚目の解説には、AORの文字はないし、
この手の音楽を編曲や演奏で支えた、デヴィッド・フォスターと、
ジェイ・グレイドンのバンド、「エアプレイ」の解説にも出てなくて、
一般的ならば、ジャケ帯のコピーに、バンバン使ったように思う。
ちなみに、自分は、ボビー・コールドウェルは運が良かった人で、
ちょうど、ボズ・スキャッグスの新作が出ない、約3年間のうちに、
アルバムデビューし、2作目までヒット、ボズが、TOTOを従えて、
「ミドルマン」の名盤を出す隙をつき、地位を不動にできたかと。
そう皮肉を言いつつ、当時エアチェックしても、すぐにLPを買い、
1・2枚目ともに捨て曲なしの名盤で、特にデビュー作は全曲が、
シングルカットして良いほどの名曲だらけ、特にこの歳になると、
80年前後に聴いた曲は、違った輝きを持ち、愛聴盤以上となる。
ボズ・スキャッグスとなると、「二人だけ」より「ハード・タイムス」が、
印象的で、それも本人でなく、夕方のTV番組「ぎんざNOW」での、
木曜の洋楽コーナーで、最新ヒット曲のPVとカバー演奏があり、
この曲を、日本のバンドが何週も生演奏していて、格好良かった。
洋楽ヒット曲でも、ギターソロがある方が好きで、エンディングで、
弾きまくっている曲などあると、それで夢中になる性格だったから、
「トワイライト・ハイウェイ」がCMで流れ出し、サンタナのギターが、
クッ・クゥーンと聴こえたときは、本当、のけぞるくらいに感動した。
「ウィア・オール・アローン」でも、泣きのギターソロにすれば良いと、
思っていたが、たまたま見ていたテレビが、ボズの来日公演になり、
聴き流していたら、この曲で泣きのギター、びっくりして画面を見て、
マイケル・ランドゥがバックで来て、ソロを弾いていたのには驚いた。
似たようなことが、アニメ映画「千年女王」の特集番組の際もあり、
主題歌を歌う前にバンド紹介があると、ペイジズがコーラスにいる、
途中のギターソロも格好良くて、これは、ランドゥではないだろうが、
当時からビデオデッキを持っていれば、という悔しい経験は数多い。
今は、ジャズからロックから、ギター中心に聴くことは少なくなって、
ギターソロ云々には関係なく、名曲は名曲だよと、ボズのこの曲も、
好きだから、原曲のアレンジに似せた、江部のギター編曲も好きで、
それでも、ギターで弾くところは、やはりギターにこだわっているか。
原曲のテンポは、1拍が60で始まり、後半盛り上がると68程度で、
ソロギターには早すぎる気がして、50にしたら、かなり間の抜けて、
iTunesで、江部賢一本人の演奏を試聴したら、何とテンポは68と、
ほぼ原曲どおりで、原曲を大切に編曲し演奏もする姿勢が伺えた。
今の自分の指弾きのレベルでは、さすがに指がついていかないし、
消音や開放弦との音量の調節も不可能で、遅いままで再録すると、
左指が押弦する際の雑音、右爪の表面が別の弦に当たる雑音が、
すごく目立ち、ある程度、勢いで弾ききるほうがましと、やや早目に。
AORというか、洋楽ポップス史上、燦然と輝く名曲中の名曲である、
「ウィア・オール・アローン」を、愛用の江部賢一のギター編曲ですが、
音色の汚さは、エレガットのせいで、雑音やミスは、風邪のせいだと、
言い訳しつつ、やはり指弾きは練習が欠かせないと、反省してます。
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ビートルズは、デビュー当初から、自分たちで作詞・作曲し、
演奏から歌までも、やってのける、自作自演のスタイルで、
それまでのポップス界では、当たり前の分業体制を変えて、
それに刺激を受けたバンドが続いて、一般的な形となった。
ただ、自作自演とは言っても、全部の楽器をこなすのでなく、
初期の曲などは、プロデューサーのジョージ・マーティンが、
ピアノで参加したし、中期以降、サウンド作りの必要性から、
ストリングス、ブラスセクションの外部ミュージシャンを起用。
ピアノは、次第に、ポールが主に演奏するようになっていき、
ホワイトアルバムの頃は、ドラムもポールが叩いたりするが、
基本的には、ジョンとジョージのギターに、ポールがベース、
リンゴがドラムという、各自の担当楽器で演奏する曲が大半。
デビューのシングル盤で、リンゴのドラムが弱いと判断され、
スタジオミュージシャンが叩いたのは、例外中の例外であり、
ゲットバック・セッションの、ビリー・プレストンのエレピ参加は、
ダビングなしの方針と、人間関係の悪化を和らげる意味合い。
そうした中、特筆すべきは、リードギタリストであるジョージが、
他の2人、ジョンもポールも、リードギターを弾けるというのに、
あえて、自分の曲に、エリック・クラプトンをギターで参加させ、
間奏、エンディングと、延々とギターソロを弾いてもらった事。
ホワイト・アルバムのレコーディング開始から、2ヶ月近くたち、
ようやく、ジョージの作品が取り上げられたが、うまくいかずに、
やり直したそうで、今聴ける没テイクは、ジョージの弾き語りで、
編曲で悩んだのか、アドリブで悩んだのか、その過程は不明。
再録音の当日、それもスタジオ入りの2時間前という土壇場で、
ジョージがクラプトンに急遽依頼したそうで、ビートルズの曲で、
ギターを弾くなんてと、辞退するクラプトンに、僕の作った曲に、
僕が弾いてくれと言っているんだと、ジョージが説得したらしい。
どこか、ジョンやポールに邪険にされていたと思わせる発言で、
このまま、リードギターがうまくいかないまま、曲が没になったり、
ポールにリードを弾かれるくらいなら、親友のクラプトンに頼もう、
そんな思惑もあるかと邪推するほど、ギタリストの参加は異例。
「アンソロジー」のテレビ版だったか、雑誌とかの記事だったか、
記憶が曖昧なのだが、ポールが、クラプトンの参加に関しては、
「ジョージは、ギターを弾いて、賞賛を得られるチャンスを、自ら、
ふいにした。」みたいな発言で、ジョージでも弾けたという見解。
確かに、このギターソロは、「クラプトン・イズ・ゴッド」と呼ばれた、
ジョン・メイオール・バンドでの、ブルース色満載の弾きまくりや、
クリームでの、ウーマントーンで歪んだり、ワウペダルを使った、
早弾きでもなく、クラプトンとしては、泣きのギターは珍しい演奏。
ただ、後になって、これなら、弾けたかもというのは簡単な話で、
ビートルズの曲らしくなるよう、曲のイメージに合うようにと考え
自らのスタイルを封印する如く、ロングトーンによるビブラートで、
泣きのギターを表現したのは、クラプトンにしかなしえなかった。
クラプトンの参加は、険悪になりがちな、スタジオ内の雰囲気を、
ガラッと変えたそうで、ジョンやポールは、外面が良いと言うと、
語弊があるが、部外者に、悪い印象を持たれたくないと思って、
紳士的にふるまい、手抜きがちなジョージの曲を、真剣に演奏。
ただ、彼らはミュージシャンだから、よそゆき顔をするとかより、
クラプトンの弾くギターに刺激されて、本気モードになったろうし、
ポールのギター以上に目立ち、ガンガン弾くベースは、完全に、
クラプトンのギターへの対抗意識むき出しで、気合いで弾いた。
このポールのベース演奏に関し、目の当たりにしたクラプトンが、
ポールの実力を認めた、ポールに負けたと語ったなど、数冊の、
ビートルズ本には書いてあるが、クラプトン本人のインタビュー、
回想の記事を見たことはなくて、いつ、どこで語ったのだろうか。
とかく、演奏能力を過小評価されがちな、ビートルズにあっては、
ポールの演奏がほめられるのは、ファン心理としては嬉しいが、
クリームで、ジャック・ブルースのベースと、壮絶なバトルをした、
クラプトンに、音楽性ではなく、テクもすごいと映ったのだろうか。
ポールのベースは、硬い音で軽く歪んだ、リッケンバッカーの、
ゴリゴリした音だと思っていたら、フェンダーのジャズベースを、
ホワイト・アルバムでは、かなり使用しているという説もあって、
弾き比べた人によると、ジャズベースの音が本物に近いらしい。
どのみち、自分はジャズベースタイプのフレットレスしかなくて、
どの曲も、それで演奏、ピックをブリッジギリギリの位置で弾き、
ミュートをかけてみたり、ピッキングハーモニクス気味にしても、
なかなかポールの音にはならず、あとで、イコライザーで加工。
ジョンの演奏が謎で、これまで、オルガンだと言われていたのは、
ジョージらしいし、サビの、ベースとオクターブのユニゾンになる、
フレーズも、ジョンのカジノではなく、ポールがベースでダビング、
アコギはジョージだから、ただ居合わせただけの人になってくる。
ジョンもポールも、クラプトンの影響で本気になったと言う割りに、
肝心の楽器を、ジョンが担当していないとは、何ともお粗末だが、
ただ、これをきっかけに、ジョンはクラプトンを気に入って、TVで、
クラプトンと「ヤー・ブルース」を弾いたり、トロント公演でも共演。
クラプトンが使用したギターは、自身がジョージにプレゼントした、
ギブソンのレスポールで、アンプは、マーシャルと言われていて、
マーシャル特有の、低音のゴリッとした音がすれば間違いないが、
ただ歪んだ音だけでは、フェンダーのツインリバーブでも出せる。
急に呼ばれたセッションで、アンプも持参したかどうか、もともと、
マーシャルが、ビートルズの使うスタジオにあったとも思えなくて、
レスリースピーカーのように、うねる音色は、フェンダーアンプの、
トレモロ機能を、フットスイッチで入り切りしたようにも考えられる。
ギターのうねった音は、ジョージ得意のレスリースピーカーでなく、
演奏後に、この音ではビートルズっぽくないと、クラプトンが言い、
新人のスタッフだったクリス・トーマスが、ミキシング時に、手動で、
オシレーターを操作して、フランジング効果を出したと言われる。
ただ、オシレーター操作は、モノラルだけで、ステレオは違うとか、
マーティンが、クラプトンは持ち込んだペダルを使ったとか言って、
そうなると、フェイザーの音とも微妙に違うから、ユニバイブでも、
軽めにかけたか、アンプのトレモロなのか、いろいろ想定できる。
ワンテイクだそうだが、バッキング、オブリガード、リードギターで、
フランジング効果の周期、かかり方は違って、セッティングを変え、
エフェクターを踏み換えたか、ミックス時に、ダブルトラック効果は、
かけているだろうから、そこで音色が変わったのか、これまた謎。
ギターのピックアップは、太い音だから、フロント側の説が多いが、
自分のレスポールでは、甘い音になりすぎて、リア側で丁度よく、
バッキングは、ギター側で音を絞って、歪みをおさえたと思えるが、
自分のでは、カーブ特性で、すぐ生音になるので、歪んだままに。
このギターソロは、パープルやツェッペリンの主だった曲と同様に、
鼻歌で歌える程覚えているが、覚えているのと弾けるというのは、
別問題であり、ゆっくりだから簡単だろうというのも、大間違いで、
特に、チョーキング、ビブラートは、自分が苦手なので、苦労した。
高校の頃、ラリー・カールトンが、ヤングギターのインタビューで、
クルセイダースと活動し始めた頃、自分の弾くビブラートの音が、
聴き苦しいと気づき、かなり練習したと語ったが、当時の自分は、
ジャズ畑出身は、チョーキングが下手だしなと、高をくくっていた。
数年前から宅録を始めて、アンプを通さずに、練習してきた音が、
いかに雑音がひどいか気づいたり、、ヒブラートをかけられずに、
のっぺりしたフレーズになるとか、チョーキングの音程が合わず、
上げ下げまで不安定かを痛感して、かなり反省して、猛練習した。
それでも、チョーキングは、もっぱら薬指でばかり、弾いていたら、
クリームの解散コンサートを見ると、クラプトンは、人差し指から、
中指から自由自在、ロック畑は、小指を使わないとなめていたが、
逆に中指を多用することで、ビブラートも決まると、今頃わかった。
クラプトンの指癖でもないだろうが、ウーマントーンを解説しつつ、
ペンタトニック・フレーズを弾く、左手の動きを思い浮かべながら、
この曲のリードギターを演奏したが、ビブラートのかけ忘れも多く、
クラプトンの一発テイクに対し、100回以上はやり直すも、妥協。
ジョージが自らの曲に、親友クラプトンがリードギターで参加した、
「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」は、ポールの、
ベースも難しければ、クラプトンのギターも難しく、音を歪ませて、
ディレイをかけて、ごまかしたり、歌入れでは、力尽きていました。
演奏から歌までも、やってのける、自作自演のスタイルで、
それまでのポップス界では、当たり前の分業体制を変えて、
それに刺激を受けたバンドが続いて、一般的な形となった。
ただ、自作自演とは言っても、全部の楽器をこなすのでなく、
初期の曲などは、プロデューサーのジョージ・マーティンが、
ピアノで参加したし、中期以降、サウンド作りの必要性から、
ストリングス、ブラスセクションの外部ミュージシャンを起用。
ピアノは、次第に、ポールが主に演奏するようになっていき、
ホワイトアルバムの頃は、ドラムもポールが叩いたりするが、
基本的には、ジョンとジョージのギターに、ポールがベース、
リンゴがドラムという、各自の担当楽器で演奏する曲が大半。
デビューのシングル盤で、リンゴのドラムが弱いと判断され、
スタジオミュージシャンが叩いたのは、例外中の例外であり、
ゲットバック・セッションの、ビリー・プレストンのエレピ参加は、
ダビングなしの方針と、人間関係の悪化を和らげる意味合い。
そうした中、特筆すべきは、リードギタリストであるジョージが、
他の2人、ジョンもポールも、リードギターを弾けるというのに、
あえて、自分の曲に、エリック・クラプトンをギターで参加させ、
間奏、エンディングと、延々とギターソロを弾いてもらった事。
ホワイト・アルバムのレコーディング開始から、2ヶ月近くたち、
ようやく、ジョージの作品が取り上げられたが、うまくいかずに、
やり直したそうで、今聴ける没テイクは、ジョージの弾き語りで、
編曲で悩んだのか、アドリブで悩んだのか、その過程は不明。
再録音の当日、それもスタジオ入りの2時間前という土壇場で、
ジョージがクラプトンに急遽依頼したそうで、ビートルズの曲で、
ギターを弾くなんてと、辞退するクラプトンに、僕の作った曲に、
僕が弾いてくれと言っているんだと、ジョージが説得したらしい。
どこか、ジョンやポールに邪険にされていたと思わせる発言で、
このまま、リードギターがうまくいかないまま、曲が没になったり、
ポールにリードを弾かれるくらいなら、親友のクラプトンに頼もう、
そんな思惑もあるかと邪推するほど、ギタリストの参加は異例。
「アンソロジー」のテレビ版だったか、雑誌とかの記事だったか、
記憶が曖昧なのだが、ポールが、クラプトンの参加に関しては、
「ジョージは、ギターを弾いて、賞賛を得られるチャンスを、自ら、
ふいにした。」みたいな発言で、ジョージでも弾けたという見解。
確かに、このギターソロは、「クラプトン・イズ・ゴッド」と呼ばれた、
ジョン・メイオール・バンドでの、ブルース色満載の弾きまくりや、
クリームでの、ウーマントーンで歪んだり、ワウペダルを使った、
早弾きでもなく、クラプトンとしては、泣きのギターは珍しい演奏。
ただ、後になって、これなら、弾けたかもというのは簡単な話で、
ビートルズの曲らしくなるよう、曲のイメージに合うようにと考え
自らのスタイルを封印する如く、ロングトーンによるビブラートで、
泣きのギターを表現したのは、クラプトンにしかなしえなかった。
クラプトンの参加は、険悪になりがちな、スタジオ内の雰囲気を、
ガラッと変えたそうで、ジョンやポールは、外面が良いと言うと、
語弊があるが、部外者に、悪い印象を持たれたくないと思って、
紳士的にふるまい、手抜きがちなジョージの曲を、真剣に演奏。
ただ、彼らはミュージシャンだから、よそゆき顔をするとかより、
クラプトンの弾くギターに刺激されて、本気モードになったろうし、
ポールのギター以上に目立ち、ガンガン弾くベースは、完全に、
クラプトンのギターへの対抗意識むき出しで、気合いで弾いた。
このポールのベース演奏に関し、目の当たりにしたクラプトンが、
ポールの実力を認めた、ポールに負けたと語ったなど、数冊の、
ビートルズ本には書いてあるが、クラプトン本人のインタビュー、
回想の記事を見たことはなくて、いつ、どこで語ったのだろうか。
とかく、演奏能力を過小評価されがちな、ビートルズにあっては、
ポールの演奏がほめられるのは、ファン心理としては嬉しいが、
クリームで、ジャック・ブルースのベースと、壮絶なバトルをした、
クラプトンに、音楽性ではなく、テクもすごいと映ったのだろうか。
ポールのベースは、硬い音で軽く歪んだ、リッケンバッカーの、
ゴリゴリした音だと思っていたら、フェンダーのジャズベースを、
ホワイト・アルバムでは、かなり使用しているという説もあって、
弾き比べた人によると、ジャズベースの音が本物に近いらしい。
どのみち、自分はジャズベースタイプのフレットレスしかなくて、
どの曲も、それで演奏、ピックをブリッジギリギリの位置で弾き、
ミュートをかけてみたり、ピッキングハーモニクス気味にしても、
なかなかポールの音にはならず、あとで、イコライザーで加工。
ジョンの演奏が謎で、これまで、オルガンだと言われていたのは、
ジョージらしいし、サビの、ベースとオクターブのユニゾンになる、
フレーズも、ジョンのカジノではなく、ポールがベースでダビング、
アコギはジョージだから、ただ居合わせただけの人になってくる。
ジョンもポールも、クラプトンの影響で本気になったと言う割りに、
肝心の楽器を、ジョンが担当していないとは、何ともお粗末だが、
ただ、これをきっかけに、ジョンはクラプトンを気に入って、TVで、
クラプトンと「ヤー・ブルース」を弾いたり、トロント公演でも共演。
クラプトンが使用したギターは、自身がジョージにプレゼントした、
ギブソンのレスポールで、アンプは、マーシャルと言われていて、
マーシャル特有の、低音のゴリッとした音がすれば間違いないが、
ただ歪んだ音だけでは、フェンダーのツインリバーブでも出せる。
急に呼ばれたセッションで、アンプも持参したかどうか、もともと、
マーシャルが、ビートルズの使うスタジオにあったとも思えなくて、
レスリースピーカーのように、うねる音色は、フェンダーアンプの、
トレモロ機能を、フットスイッチで入り切りしたようにも考えられる。
ギターのうねった音は、ジョージ得意のレスリースピーカーでなく、
演奏後に、この音ではビートルズっぽくないと、クラプトンが言い、
新人のスタッフだったクリス・トーマスが、ミキシング時に、手動で、
オシレーターを操作して、フランジング効果を出したと言われる。
ただ、オシレーター操作は、モノラルだけで、ステレオは違うとか、
マーティンが、クラプトンは持ち込んだペダルを使ったとか言って、
そうなると、フェイザーの音とも微妙に違うから、ユニバイブでも、
軽めにかけたか、アンプのトレモロなのか、いろいろ想定できる。
ワンテイクだそうだが、バッキング、オブリガード、リードギターで、
フランジング効果の周期、かかり方は違って、セッティングを変え、
エフェクターを踏み換えたか、ミックス時に、ダブルトラック効果は、
かけているだろうから、そこで音色が変わったのか、これまた謎。
ギターのピックアップは、太い音だから、フロント側の説が多いが、
自分のレスポールでは、甘い音になりすぎて、リア側で丁度よく、
バッキングは、ギター側で音を絞って、歪みをおさえたと思えるが、
自分のでは、カーブ特性で、すぐ生音になるので、歪んだままに。
このギターソロは、パープルやツェッペリンの主だった曲と同様に、
鼻歌で歌える程覚えているが、覚えているのと弾けるというのは、
別問題であり、ゆっくりだから簡単だろうというのも、大間違いで、
特に、チョーキング、ビブラートは、自分が苦手なので、苦労した。
高校の頃、ラリー・カールトンが、ヤングギターのインタビューで、
クルセイダースと活動し始めた頃、自分の弾くビブラートの音が、
聴き苦しいと気づき、かなり練習したと語ったが、当時の自分は、
ジャズ畑出身は、チョーキングが下手だしなと、高をくくっていた。
数年前から宅録を始めて、アンプを通さずに、練習してきた音が、
いかに雑音がひどいか気づいたり、、ヒブラートをかけられずに、
のっぺりしたフレーズになるとか、チョーキングの音程が合わず、
上げ下げまで不安定かを痛感して、かなり反省して、猛練習した。
それでも、チョーキングは、もっぱら薬指でばかり、弾いていたら、
クリームの解散コンサートを見ると、クラプトンは、人差し指から、
中指から自由自在、ロック畑は、小指を使わないとなめていたが、
逆に中指を多用することで、ビブラートも決まると、今頃わかった。
クラプトンの指癖でもないだろうが、ウーマントーンを解説しつつ、
ペンタトニック・フレーズを弾く、左手の動きを思い浮かべながら、
この曲のリードギターを演奏したが、ビブラートのかけ忘れも多く、
クラプトンの一発テイクに対し、100回以上はやり直すも、妥協。
ジョージが自らの曲に、親友クラプトンがリードギターで参加した、
「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」は、ポールの、
ベースも難しければ、クラプトンのギターも難しく、音を歪ませて、
ディレイをかけて、ごまかしたり、歌入れでは、力尽きていました。

ビートルズの「ホワイト・アルバム」では、レコーディング中に、
ちょうど、機材が4トラックレコーダーから8トラックへになり、
単純でも倍の回数分、ダビングしやすくなったこともあって、
メンバーが別々に録音、演奏し、顔を合わせないこともある。
特にポールの場合は、担当のベースに加え、ギターも名手、
そのうえ、ピアノやドラムもこなせるマルチプレイヤーだから、
自分の思い描いた音を、ジョージやリンゴが出せずにいると、
自分でやったほうが早いとばかりに、多重録音で完成させる。
そうしたなか、弾き語りだけで成立しそうな、「アイ・ウィル」で、
ポールが、ギターやハモリをダビングするのは、ありとしても、
最初の弾き語りの際、リンゴのドラム以外に、ジョンがギター、
ハモリでなく、パーカッションで加わったのが、何とも不思議。
そのうえ、67回もやり直すのに、金属片と木片を叩くのみで、
つきあったそうで、中山康夫は「これがビートルズだ」の中で、
「仲がいいのか、悪いのか」、藤本国彦「213曲全ガイド」は、
「このセッションが良かったのは、ジョンが参加していること」。
自分も含めて、ファンの心理で、ポールが1人ですむところを、
ジョンは、歌でもギターでもないのに、ずっとつきあっていたし、
「1人でやるからいいよ」と、ポールが断ることもなく、やっぱり、
2人は仲良しじゃないかと、勝手に推察して、安堵したくなる。
未発表テイクでは、ポールが鼻歌まじりや、でたらめの歌詞、
「クライ・ベイビー・クライ」の、エンディングに付け加えられた、
「キャン・ユー・テイク・ミー・バック」も歌われ、ジョンのお題に、
ポールが即興で歌詞をつけるという、遊び半分の曲まである。
温厚なリンゴが脱退しかけ、エンジニアが辞めてしまったりと、
険悪な中、この曲は、和気あいあいとしていたと、思いたいが、
映画「レット・イット・ビー」の、「トゥー・オブ・アス」でのジョンの、
しかめっ面のように、黙々と叩いている光景も浮かんだりする。
「ホワイト・アルバム」の頃は、聖域であるスタジオの中にまで、
ジョンがヨーコを招き入れて、他のメンバーは閉口したようだが、
この時は、ヨーコに用事でもあり、ジョンは、帰っても1人ならば、
ポールにでも付き合うかと、スタジオ内にこもった気もしてくる。
ジョンが延々と叩いたパーカッションでも、これまた諸説あって、
「全曲バイブル」では、ジョンのウッドブロック、リンゴのマラカス、
シンバルとあり、「バンドスコア」には、担当まで書いていないが、
パーカッション、シェイカー、ボンゴの3段の楽譜になっている。
ネットの「ビートルズ・データベース」では、使用楽器の項目が、
リンゴが、ラディック(ドラムセット)、マラカス、ボンゴ、ジョンは、
パーカッションとあるが、解説本文では、ジョンは金属片と木片、
リンゴは、「マラカス、ウッドブロック?とシンバル」と書いている。
「レコーディング・セッション」では、リンゴのシンバル、マラカス、
ジョンの金属片、木片とあり、「真実のビートルズサウンド」では、
ジョンがウッドブロックで、リンゴはドラムセットで、リムショットに、
トップシンバル、バスドラム、タムのフィル、マラカスのダビング。
左チャンネルから聴こえるシンバルと、サビから入る右チャンの、
マラカスは間違いないが、叩き続ける「タン・タン・タタ・タン」は、
リムショットか、木片か、ウッドブロックか、微妙なところ、さらに、
サビから16分音符で叩くのは、ウッドブロックか木魚のような。
木魚と言っても、「帰ってきたヨッパライ」の最後の念仏で流れる、
お坊さんの叩くような音より、「魚屋のオッサンの唄」で叩く音で、
一般のウッドブロックより軽い音で、パッパカ・パッカのリズムが、
馬の蹄の音にも聴こえてきて、これが金属片と木片の音なのか。
MTR内蔵のドラムマシンには、ウッドブロックも木魚もないから、
身の回りにあるものを、あれこれ叩いて、かなり昔テレビ番組で、
砂で波の音を出したり、湯飲みで、馬の足音など出していたのを、
思い出し、コップやフタで木片を叩いたら、わりと近い音になった。
ジョンが付き合った67テイクでは、ダビングはしていないはずで、
翌日のポールのダビングも、ギター、ハモリ、スキャットベースで、
特にパーカッションは記録にないのだが、右のマラカスは、いつ、
ダビングしたのか、リンゴだけは、翌日にも、参加したのだろうか。
「全曲バイブル」のトラック記録は、最初は4トラックテープに録音、
①ボーカル、②ギター、③シンバル・ウッドブロック、④マラカスで、
その4トラを、8トラックにコピーして、⑤ハモリ、⑥口真似ベース、
⑦⑧リードギターとなり、パーカッションのダビングの余地はない。
鼻歌まじりの没テイクでも、マラカスが鳴っているものがあって、
基本的に、リンゴが、片手でシンバル、片手でリムショットなのか、
ウッドブロック、時折、バスドラムを鳴らしたり、タムを加えていて、
ジョンが金属片となるはずで、もう1人いないと、マラカスは無理。
しかも、マラカスはリンゴだと、どの本にも断定的に書いてあって、
いつの段階で、リンゴがダビングしたか、シンバルを叩きながら、
マラカスを振るのも、できなくはないが、そうなると、ジョンの方が、
木片と金属片に、リムショットの音まで出すことになって、不可能。
いつも書いているが、ポールに聞ければ、何も悩む必要などなく、
「ああ、あとでダビングしたよ。」とか、「スタッフのマルだよ。」とか、
納得の説明が得られる気がして、奏法解説となると、夢物語だが、
ポールによる全曲解説なんて、本人にとっては、うんざりだろうか。
この曲は、中学時代、愛用していた「ビートルズひき語り」にあり、
途中のオブリガードまで交えた編曲で、かなり原曲に近かったし、
赤青黒の表紙で出ていたバンドスコアの、青表紙にも載っていて、
どちらも、バレーのFコードから始めて、ローコードで弾いていた。
YouTubeで、ポール本人の演奏を見ると、最初、ローコードだが、
すぐハイポジションへと移ったり、C7の押さえ方が変だなと思って、
よく確認すると、全部が半音低いコード、開放弦Eコードから始め、
C7の部分も、B7だから、2弦が開放弦で、フォームが違って当然。
「レコードと違うコードで弾いている、偽物のポール。Paulではなく、
Faulだ。」と、ポール死亡説をむし返す、冗談半分のコメントもあり、
いつも弾き語りのコードを解説してくれるサイトでは、カポを使うと、
前置きして、ポールの弾いたポジション通り、解説してくれている。
「イエスタデイ」が、Fのバレーで始まって、初心者が苦労したのに、
実際は、1音下げチューニングにし、Gを押さえていたのと同様に、
「アイ・ウィル」は、カポタストを使うか、半音上げチューニングにし、
Fのバレーでなく、開放弦中心のEだったという、これまた変則技。
自分は耳コピが苦手で、ハーモニー感覚もないから、曲の暗譜は、
コードフォームの移動で覚えていて、譜面を見ないでも弾き語れる、
数少ない曲の1つの「アイ・ウィル」が、ポジションを変えた途端に、
全然弾けなくなり、それこそ67テイクですまないくらい、やり直す。
ポールの弾くマーチンD28に比べ、自分のオベイションタイプの、
モーリスのアコギは、何とも音がしょぼく、ライン録音のせいかと、
ボーカル用マイクで録音しても、変わらずガチンガチンの硬い音、
さらに、ピッキングのノイズや、ボディに触れる音まで拾ってしまう。
自分は、ピックを握る形は、親指と人差し指以外は伸ばしていて、
手首をブリッジに乗せるよりも、小指をボディに付けて支えるから、
コードストロークの際、伸ばした小指で、カチャカチャ触る癖があり、
これが、すごい雑音を出していたと、今さらながら、気づいて反省。
リードギターというか、歌の合間に、絶妙なオブリガードが入って、
ずっと12弦ギターだと思っていたら、2本のギターを重ねたそうで、
確かに、ユニゾン音のみで、オクターブ音はまったくしていないが、
ただ2本という以上に、コーラスをかけたように、音が揺れている。
12弦ギターをチューニングする時、ユニゾン弦となる1弦2弦でも、
きっちり合わせず、音程をずらした方が、音が広がるよう感じるが、
ポールも、ずらしたのか、チェンバロ、ホンキートンクピアノのよう、
さらに、弦がびびったような響きもして、カポをずらし気味にしたか。
自分も真似して、カポをつけて、1本目は、正しいチューニングにし、
2本目は、ややピッチを上げ録音するが、不協和音になってしまい、
自分の思い込みの説は却下し、MTR内蔵エフェクトで、コーラスと、
ダブリングを使うが、音が素直すぎて、ポールの出す音には程遠い。
また、リードもコードのストロークも、ポールのノリ、タイム感は見事、
何となく、もたったような感じだが、小節の頭はちゃんと合っていて、
自分が真似すると、リズム音痴で、走ったり、遅くなったりするので、
ジャストのノリで演奏したが、ジャストかどうかも、自分のは危ない。
コードストロークは、メロディが弱起で、前の小節から、くっていても、
普通に頭で刻むようで、ついつい、裏拍から弾いては、やり直すが、
この伴奏は、重ねていないはずなのに、ときおり、裏拍や低音のみ、
アクセントのように入ってきて、リズムギターも、2本重ねた気もする。
どうせだから、覚えたてで、何度もやり直した、ポールの1音下げて、
ハイポジも使うコードで弾いたの加えて、昔から、ずっと弾いてきた、
カポなし、Fコードから始まる、ローコードのフォームでダビングして、
自分の貧弱なコードストロークを、少しは分厚い音にごまかしておく。
基本は、ポールの弾き語りながら、ジョンとリンゴが打楽器で参加し、
ギターとハモリが、ジョンでは駄目だったのか、ポールが多重録音の、
「アイ・ウィル」は、短い小品ながら珠玉の名曲で、昔から好きな曲、
ギターもかなり難しく、何よりポールの歌声は、自分にはきついです。
ちょうど、機材が4トラックレコーダーから8トラックへになり、
単純でも倍の回数分、ダビングしやすくなったこともあって、
メンバーが別々に録音、演奏し、顔を合わせないこともある。
特にポールの場合は、担当のベースに加え、ギターも名手、
そのうえ、ピアノやドラムもこなせるマルチプレイヤーだから、
自分の思い描いた音を、ジョージやリンゴが出せずにいると、
自分でやったほうが早いとばかりに、多重録音で完成させる。
そうしたなか、弾き語りだけで成立しそうな、「アイ・ウィル」で、
ポールが、ギターやハモリをダビングするのは、ありとしても、
最初の弾き語りの際、リンゴのドラム以外に、ジョンがギター、
ハモリでなく、パーカッションで加わったのが、何とも不思議。
そのうえ、67回もやり直すのに、金属片と木片を叩くのみで、
つきあったそうで、中山康夫は「これがビートルズだ」の中で、
「仲がいいのか、悪いのか」、藤本国彦「213曲全ガイド」は、
「このセッションが良かったのは、ジョンが参加していること」。
自分も含めて、ファンの心理で、ポールが1人ですむところを、
ジョンは、歌でもギターでもないのに、ずっとつきあっていたし、
「1人でやるからいいよ」と、ポールが断ることもなく、やっぱり、
2人は仲良しじゃないかと、勝手に推察して、安堵したくなる。
未発表テイクでは、ポールが鼻歌まじりや、でたらめの歌詞、
「クライ・ベイビー・クライ」の、エンディングに付け加えられた、
「キャン・ユー・テイク・ミー・バック」も歌われ、ジョンのお題に、
ポールが即興で歌詞をつけるという、遊び半分の曲まである。
温厚なリンゴが脱退しかけ、エンジニアが辞めてしまったりと、
険悪な中、この曲は、和気あいあいとしていたと、思いたいが、
映画「レット・イット・ビー」の、「トゥー・オブ・アス」でのジョンの、
しかめっ面のように、黙々と叩いている光景も浮かんだりする。
「ホワイト・アルバム」の頃は、聖域であるスタジオの中にまで、
ジョンがヨーコを招き入れて、他のメンバーは閉口したようだが、
この時は、ヨーコに用事でもあり、ジョンは、帰っても1人ならば、
ポールにでも付き合うかと、スタジオ内にこもった気もしてくる。
ジョンが延々と叩いたパーカッションでも、これまた諸説あって、
「全曲バイブル」では、ジョンのウッドブロック、リンゴのマラカス、
シンバルとあり、「バンドスコア」には、担当まで書いていないが、
パーカッション、シェイカー、ボンゴの3段の楽譜になっている。
ネットの「ビートルズ・データベース」では、使用楽器の項目が、
リンゴが、ラディック(ドラムセット)、マラカス、ボンゴ、ジョンは、
パーカッションとあるが、解説本文では、ジョンは金属片と木片、
リンゴは、「マラカス、ウッドブロック?とシンバル」と書いている。
「レコーディング・セッション」では、リンゴのシンバル、マラカス、
ジョンの金属片、木片とあり、「真実のビートルズサウンド」では、
ジョンがウッドブロックで、リンゴはドラムセットで、リムショットに、
トップシンバル、バスドラム、タムのフィル、マラカスのダビング。
左チャンネルから聴こえるシンバルと、サビから入る右チャンの、
マラカスは間違いないが、叩き続ける「タン・タン・タタ・タン」は、
リムショットか、木片か、ウッドブロックか、微妙なところ、さらに、
サビから16分音符で叩くのは、ウッドブロックか木魚のような。
木魚と言っても、「帰ってきたヨッパライ」の最後の念仏で流れる、
お坊さんの叩くような音より、「魚屋のオッサンの唄」で叩く音で、
一般のウッドブロックより軽い音で、パッパカ・パッカのリズムが、
馬の蹄の音にも聴こえてきて、これが金属片と木片の音なのか。
MTR内蔵のドラムマシンには、ウッドブロックも木魚もないから、
身の回りにあるものを、あれこれ叩いて、かなり昔テレビ番組で、
砂で波の音を出したり、湯飲みで、馬の足音など出していたのを、
思い出し、コップやフタで木片を叩いたら、わりと近い音になった。
ジョンが付き合った67テイクでは、ダビングはしていないはずで、
翌日のポールのダビングも、ギター、ハモリ、スキャットベースで、
特にパーカッションは記録にないのだが、右のマラカスは、いつ、
ダビングしたのか、リンゴだけは、翌日にも、参加したのだろうか。
「全曲バイブル」のトラック記録は、最初は4トラックテープに録音、
①ボーカル、②ギター、③シンバル・ウッドブロック、④マラカスで、
その4トラを、8トラックにコピーして、⑤ハモリ、⑥口真似ベース、
⑦⑧リードギターとなり、パーカッションのダビングの余地はない。
鼻歌まじりの没テイクでも、マラカスが鳴っているものがあって、
基本的に、リンゴが、片手でシンバル、片手でリムショットなのか、
ウッドブロック、時折、バスドラムを鳴らしたり、タムを加えていて、
ジョンが金属片となるはずで、もう1人いないと、マラカスは無理。
しかも、マラカスはリンゴだと、どの本にも断定的に書いてあって、
いつの段階で、リンゴがダビングしたか、シンバルを叩きながら、
マラカスを振るのも、できなくはないが、そうなると、ジョンの方が、
木片と金属片に、リムショットの音まで出すことになって、不可能。
いつも書いているが、ポールに聞ければ、何も悩む必要などなく、
「ああ、あとでダビングしたよ。」とか、「スタッフのマルだよ。」とか、
納得の説明が得られる気がして、奏法解説となると、夢物語だが、
ポールによる全曲解説なんて、本人にとっては、うんざりだろうか。
この曲は、中学時代、愛用していた「ビートルズひき語り」にあり、
途中のオブリガードまで交えた編曲で、かなり原曲に近かったし、
赤青黒の表紙で出ていたバンドスコアの、青表紙にも載っていて、
どちらも、バレーのFコードから始めて、ローコードで弾いていた。
YouTubeで、ポール本人の演奏を見ると、最初、ローコードだが、
すぐハイポジションへと移ったり、C7の押さえ方が変だなと思って、
よく確認すると、全部が半音低いコード、開放弦Eコードから始め、
C7の部分も、B7だから、2弦が開放弦で、フォームが違って当然。
「レコードと違うコードで弾いている、偽物のポール。Paulではなく、
Faulだ。」と、ポール死亡説をむし返す、冗談半分のコメントもあり、
いつも弾き語りのコードを解説してくれるサイトでは、カポを使うと、
前置きして、ポールの弾いたポジション通り、解説してくれている。
「イエスタデイ」が、Fのバレーで始まって、初心者が苦労したのに、
実際は、1音下げチューニングにし、Gを押さえていたのと同様に、
「アイ・ウィル」は、カポタストを使うか、半音上げチューニングにし、
Fのバレーでなく、開放弦中心のEだったという、これまた変則技。
自分は耳コピが苦手で、ハーモニー感覚もないから、曲の暗譜は、
コードフォームの移動で覚えていて、譜面を見ないでも弾き語れる、
数少ない曲の1つの「アイ・ウィル」が、ポジションを変えた途端に、
全然弾けなくなり、それこそ67テイクですまないくらい、やり直す。
ポールの弾くマーチンD28に比べ、自分のオベイションタイプの、
モーリスのアコギは、何とも音がしょぼく、ライン録音のせいかと、
ボーカル用マイクで録音しても、変わらずガチンガチンの硬い音、
さらに、ピッキングのノイズや、ボディに触れる音まで拾ってしまう。
自分は、ピックを握る形は、親指と人差し指以外は伸ばしていて、
手首をブリッジに乗せるよりも、小指をボディに付けて支えるから、
コードストロークの際、伸ばした小指で、カチャカチャ触る癖があり、
これが、すごい雑音を出していたと、今さらながら、気づいて反省。
リードギターというか、歌の合間に、絶妙なオブリガードが入って、
ずっと12弦ギターだと思っていたら、2本のギターを重ねたそうで、
確かに、ユニゾン音のみで、オクターブ音はまったくしていないが、
ただ2本という以上に、コーラスをかけたように、音が揺れている。
12弦ギターをチューニングする時、ユニゾン弦となる1弦2弦でも、
きっちり合わせず、音程をずらした方が、音が広がるよう感じるが、
ポールも、ずらしたのか、チェンバロ、ホンキートンクピアノのよう、
さらに、弦がびびったような響きもして、カポをずらし気味にしたか。
自分も真似して、カポをつけて、1本目は、正しいチューニングにし、
2本目は、ややピッチを上げ録音するが、不協和音になってしまい、
自分の思い込みの説は却下し、MTR内蔵エフェクトで、コーラスと、
ダブリングを使うが、音が素直すぎて、ポールの出す音には程遠い。
また、リードもコードのストロークも、ポールのノリ、タイム感は見事、
何となく、もたったような感じだが、小節の頭はちゃんと合っていて、
自分が真似すると、リズム音痴で、走ったり、遅くなったりするので、
ジャストのノリで演奏したが、ジャストかどうかも、自分のは危ない。
コードストロークは、メロディが弱起で、前の小節から、くっていても、
普通に頭で刻むようで、ついつい、裏拍から弾いては、やり直すが、
この伴奏は、重ねていないはずなのに、ときおり、裏拍や低音のみ、
アクセントのように入ってきて、リズムギターも、2本重ねた気もする。
どうせだから、覚えたてで、何度もやり直した、ポールの1音下げて、
ハイポジも使うコードで弾いたの加えて、昔から、ずっと弾いてきた、
カポなし、Fコードから始まる、ローコードのフォームでダビングして、
自分の貧弱なコードストロークを、少しは分厚い音にごまかしておく。
基本は、ポールの弾き語りながら、ジョンとリンゴが打楽器で参加し、
ギターとハモリが、ジョンでは駄目だったのか、ポールが多重録音の、
「アイ・ウィル」は、短い小品ながら珠玉の名曲で、昔から好きな曲、
ギターもかなり難しく、何よりポールの歌声は、自分にはきついです。

中学時代、ビートルズに夢中だった頃、LPを買い集めながら、
ビートルズ本も手に入れ、バイブルだった「ビートルズ事典」や、
角川文庫版、ハンター・デイビスの伝記を、何度も読んだのに、
時系列を勘違いしていたり、思い込みの誤解など、かなり多い。
いつも書くことだが、映画「レット・イット・ビー」の屋上の演奏が、
ビートルズ4人が揃った最後の姿で、その後に解散したのだと、
勝手に思い込んでいて、映画の前年に出た「アビィ・ロード」が、
撮影後の録音、実質上のラストアルバムだとは、知らずにいた。
「ホワイト・アルバム」の録音前に、インドへ修行に行ったことも、
時期を勘違いして、マネージャーのブライアン・エプスタインが、
亡くなったので、インドから急ぎ帰国したと、思い込んでいたが、
ブライアンの事故は67年8月で、インドへ行くのは翌年の2月。
67年夏は、イギリスの郊外で開かれたセミナーに参加していて、
その間にエプスタインが亡くなって、修行している服装のままで、
インタビューに答えていたのを、自分は、インドでの写真と誤解、
インドから戻り、「マジカル・ミステリー・ツアー」撮影と思っていた。
実際は、「マジカル~」の撮影とアルバムを作成して、さらに翌年、
「レディ・マドンナ」など録音してから、インドへ旅立つし、修行中、
いくつもの曲を作って、「ホワイト・アルバム」に取りかかかる前に、
ジョージの家でデモ録音したことも、つい最近まで知らなかった。
おそらく、「アンソロジー」の映像や、CDの解説にはあったろうが、
このブログで「ホワイト・アルバム」の曲を演奏する時に、ようやく、
「イーシャー・デモ」なる言葉を知り、YouTubeにある音源から、
アルバムの多くの曲に、弾き語りのデモ演奏があったのを知る。
そんな自分だから、ジョンが、修行の師であるマハリシに幻滅し、
「セクシー・セディ」を作ったというのも、ブライアンの件が原因で、
「悲しんではいけない、魂は不滅だ。」という、マハリシの励ましに、
納得いかなくて、インチキ宗教だとばかり、作った曲と思っていた。
実際には、インドでの修行中に、マハリシのセクハラ疑惑が発生、
女性信者に手を出そうとしたとの噂が流れて、激怒したジョンが、
荷物をまとめる中、「マハリシのクソ野郎」みたいな過激な歌詞で、
曲を作ったが、ジョージが説得し、実名を入れるのをやめたとか。
ジョージは、この後も、マハリシに師事し、インド思想を実践するし、
「ホワイト・アルバム」でも、ジョンの曲への名誉回復を考えたのか、
「ノット・ギルティ」(無罪)のタイトルで、録音もするが、没にされて、
ソロ時代に再録音という、マハリシ抜きにしても、かわいそうな話。
今では、このセクハラ疑惑は、ビートルズの修行をやめさせようと、
アップル社員が流したデマで、それどころか、修行の道場の中に、
麻薬を持ち込んでいた輩がいて、それを知ったマハリシが怒って、
追い出したのが、一連のトラブルの発端だったという説まである。
ただ、不思議なのは、妻のシンシアや、息子ジュリアンがいるのに、
ヨーコと不倫関係だったジョンが、セクハラ疑惑で、こうも怒るのか、
修行に飽きて、ヨーコにも会いたいジョンが、いい口実だとばかり、
必要以上に怒って、言い訳というか、照れ隠しに曲まで作ったかと。
「ヨーコと離れて、はるばるインドまで修行へ来たってのに、あいつ、
不倫は人の道に反するとか、偉そうに言いやがって。結局のところ、
マハリシも煩悩の塊じゃないか。あー腹立つ、とっとと帰国するか。
これは、瞑想の挫折じゃないよ、悪いのはマハリシなんだから。」
とまあ、ジョンの気持ちを勝手に推測してみたが、実際はどうだろう、
ともあれ、歌詞から、マハリシの実名は消えたものの、その内容は、
「何てこと、してくれたんだ」と、悪口のオンパレードで、それでいて、
歌詞とは裏腹に、メロディはスローなバラード調で、すごく美しく響く。
半音下降していくコード進行のAメロ、1音ずつ上がるサビの対比も、
見事で、コーラスをバックに歌うサビは、本当にジョンならではだが、
いざ歌おうとすると、音痴の自分はきつくて、伴奏なしで口ずさめば、
どんどんキーがずれるし、楽器を弾いても、正しい音程が取れない。
「ワウ、ワウ、ワウ」という、コミカルに、囃し立てるようなコーラスを、
いくつかのビートルズ本に、「ワウワウギターのよう」と書いてあるが、
これは本末転倒で、ギターのワウペダルの方が、手で口をふさぐ音、
トランペットのミュートを使った音を再現するように、開発されたもの。
イントロのピアノは、不協和音から始まって、愛用のバンドスコアは、
ソドレの和音だが、どうも響きが違い、、YouTubeのピアノ講座を、
いくつか確認すると、レファ♯ラの和音で、さらにファとファ♯を弾いて、
不協和音にしているものが多いが、それでも、同じ音にはならない。
自分には、明らかに、ミの音が鳴っていて、レかレ♯とミをぶつけて、
不協和音にしているように聴こえるが、これは、耳コピできる人なら、
何も悩む必要がないことで、自分が苦手な分、楽譜を買い集めて、
頼りにしているのに、それが間違いだらけというのも、困ってしまう。
バンドスコアは、この不協和音に続く部分も、間違っているようで、
Cのコードの裏拍でベース音を弾くのは、休符で、続くDのコードを、
チャチャンと8分音符で2回鳴らすのも、4分音符で伸ばしたままと、
耳コピできない自分でも、わかる間違いで、手抜きという以前の話。
エンディングでリードギターが流れるが、フェイドアウトする手前で、
もう一本の別のリードが聴こえて、どうやらギターを2本弾いていて
そう思うと、Aメロの伴奏のアルペジオと、サビのリフの音色が違い、
これは、セッティングを変えるのでなく、別々の2本での録音だろう。
エンディングも、最初のアルペジオは、Aメロの伴奏のギターの音で、
2小節目から、別のギターのリードが入ってくると、伴奏のギターは、
小さくな音でアルペジオを続け、フェイドアウト前に、コードの変形で、
フレーズを弾き始めて、これは、さらに3本目のギターかもしれない。
日経「全曲バイブル」の解析では、ジョージのストラトだけとあるが、
人気ブログ「ザ・ビートルズ楽曲データベース」では、ジョンのカジノ、
ジョージのストラト、レスポールで、「レコーディング・セッション」では、
2日に渡るダビングで、ギターを追加した記録はなく、これまた謎に。
デマを信じ込んだジョンが、修行を中止して、怒りにまかせ作った曲、
もともとは、罵詈雑言、誹謗中傷の歌詞を、オブラートで包みこんだ、
このうえない美しいメロディですが、正しいピアノの和音も不明ならば、
半音進行についていけず、音程も外れがちな歌のまま、アップです。
ビートルズ本も手に入れ、バイブルだった「ビートルズ事典」や、
角川文庫版、ハンター・デイビスの伝記を、何度も読んだのに、
時系列を勘違いしていたり、思い込みの誤解など、かなり多い。
いつも書くことだが、映画「レット・イット・ビー」の屋上の演奏が、
ビートルズ4人が揃った最後の姿で、その後に解散したのだと、
勝手に思い込んでいて、映画の前年に出た「アビィ・ロード」が、
撮影後の録音、実質上のラストアルバムだとは、知らずにいた。
「ホワイト・アルバム」の録音前に、インドへ修行に行ったことも、
時期を勘違いして、マネージャーのブライアン・エプスタインが、
亡くなったので、インドから急ぎ帰国したと、思い込んでいたが、
ブライアンの事故は67年8月で、インドへ行くのは翌年の2月。
67年夏は、イギリスの郊外で開かれたセミナーに参加していて、
その間にエプスタインが亡くなって、修行している服装のままで、
インタビューに答えていたのを、自分は、インドでの写真と誤解、
インドから戻り、「マジカル・ミステリー・ツアー」撮影と思っていた。
実際は、「マジカル~」の撮影とアルバムを作成して、さらに翌年、
「レディ・マドンナ」など録音してから、インドへ旅立つし、修行中、
いくつもの曲を作って、「ホワイト・アルバム」に取りかかかる前に、
ジョージの家でデモ録音したことも、つい最近まで知らなかった。
おそらく、「アンソロジー」の映像や、CDの解説にはあったろうが、
このブログで「ホワイト・アルバム」の曲を演奏する時に、ようやく、
「イーシャー・デモ」なる言葉を知り、YouTubeにある音源から、
アルバムの多くの曲に、弾き語りのデモ演奏があったのを知る。
そんな自分だから、ジョンが、修行の師であるマハリシに幻滅し、
「セクシー・セディ」を作ったというのも、ブライアンの件が原因で、
「悲しんではいけない、魂は不滅だ。」という、マハリシの励ましに、
納得いかなくて、インチキ宗教だとばかり、作った曲と思っていた。
実際には、インドでの修行中に、マハリシのセクハラ疑惑が発生、
女性信者に手を出そうとしたとの噂が流れて、激怒したジョンが、
荷物をまとめる中、「マハリシのクソ野郎」みたいな過激な歌詞で、
曲を作ったが、ジョージが説得し、実名を入れるのをやめたとか。
ジョージは、この後も、マハリシに師事し、インド思想を実践するし、
「ホワイト・アルバム」でも、ジョンの曲への名誉回復を考えたのか、
「ノット・ギルティ」(無罪)のタイトルで、録音もするが、没にされて、
ソロ時代に再録音という、マハリシ抜きにしても、かわいそうな話。
今では、このセクハラ疑惑は、ビートルズの修行をやめさせようと、
アップル社員が流したデマで、それどころか、修行の道場の中に、
麻薬を持ち込んでいた輩がいて、それを知ったマハリシが怒って、
追い出したのが、一連のトラブルの発端だったという説まである。
ただ、不思議なのは、妻のシンシアや、息子ジュリアンがいるのに、
ヨーコと不倫関係だったジョンが、セクハラ疑惑で、こうも怒るのか、
修行に飽きて、ヨーコにも会いたいジョンが、いい口実だとばかり、
必要以上に怒って、言い訳というか、照れ隠しに曲まで作ったかと。
「ヨーコと離れて、はるばるインドまで修行へ来たってのに、あいつ、
不倫は人の道に反するとか、偉そうに言いやがって。結局のところ、
マハリシも煩悩の塊じゃないか。あー腹立つ、とっとと帰国するか。
これは、瞑想の挫折じゃないよ、悪いのはマハリシなんだから。」
とまあ、ジョンの気持ちを勝手に推測してみたが、実際はどうだろう、
ともあれ、歌詞から、マハリシの実名は消えたものの、その内容は、
「何てこと、してくれたんだ」と、悪口のオンパレードで、それでいて、
歌詞とは裏腹に、メロディはスローなバラード調で、すごく美しく響く。
半音下降していくコード進行のAメロ、1音ずつ上がるサビの対比も、
見事で、コーラスをバックに歌うサビは、本当にジョンならではだが、
いざ歌おうとすると、音痴の自分はきつくて、伴奏なしで口ずさめば、
どんどんキーがずれるし、楽器を弾いても、正しい音程が取れない。
「ワウ、ワウ、ワウ」という、コミカルに、囃し立てるようなコーラスを、
いくつかのビートルズ本に、「ワウワウギターのよう」と書いてあるが、
これは本末転倒で、ギターのワウペダルの方が、手で口をふさぐ音、
トランペットのミュートを使った音を再現するように、開発されたもの。
イントロのピアノは、不協和音から始まって、愛用のバンドスコアは、
ソドレの和音だが、どうも響きが違い、、YouTubeのピアノ講座を、
いくつか確認すると、レファ♯ラの和音で、さらにファとファ♯を弾いて、
不協和音にしているものが多いが、それでも、同じ音にはならない。
自分には、明らかに、ミの音が鳴っていて、レかレ♯とミをぶつけて、
不協和音にしているように聴こえるが、これは、耳コピできる人なら、
何も悩む必要がないことで、自分が苦手な分、楽譜を買い集めて、
頼りにしているのに、それが間違いだらけというのも、困ってしまう。
バンドスコアは、この不協和音に続く部分も、間違っているようで、
Cのコードの裏拍でベース音を弾くのは、休符で、続くDのコードを、
チャチャンと8分音符で2回鳴らすのも、4分音符で伸ばしたままと、
耳コピできない自分でも、わかる間違いで、手抜きという以前の話。
エンディングでリードギターが流れるが、フェイドアウトする手前で、
もう一本の別のリードが聴こえて、どうやらギターを2本弾いていて
そう思うと、Aメロの伴奏のアルペジオと、サビのリフの音色が違い、
これは、セッティングを変えるのでなく、別々の2本での録音だろう。
エンディングも、最初のアルペジオは、Aメロの伴奏のギターの音で、
2小節目から、別のギターのリードが入ってくると、伴奏のギターは、
小さくな音でアルペジオを続け、フェイドアウト前に、コードの変形で、
フレーズを弾き始めて、これは、さらに3本目のギターかもしれない。
日経「全曲バイブル」の解析では、ジョージのストラトだけとあるが、
人気ブログ「ザ・ビートルズ楽曲データベース」では、ジョンのカジノ、
ジョージのストラト、レスポールで、「レコーディング・セッション」では、
2日に渡るダビングで、ギターを追加した記録はなく、これまた謎に。
デマを信じ込んだジョンが、修行を中止して、怒りにまかせ作った曲、
もともとは、罵詈雑言、誹謗中傷の歌詞を、オブラートで包みこんだ、
このうえない美しいメロディですが、正しいピアノの和音も不明ならば、
半音進行についていけず、音程も外れがちな歌のまま、アップです。

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