僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
ビートルズでは、ジョンやポールが作った曲は、1人で作っても、
作者は、「レノン=マッカートニー」と、合作のクレジットになって、
これは、デビュー前からの、ジョンとポールの取り決めであって、
プロのソングライターチームを目指して、芸名のごとくに決めた。
かつては、ジョンが歌詞を書いて、ポールがメロディを作るから、
作詞・作曲を、レノン・マッカートニーと表記するとの誤解もあり、
自分が聴き始めた頃、74年でさえも、けっこう言われていたが、
ジョンは、すでに解散後のインタビューで、誰の曲か語っていた。
ジョージだったか、レノン=マッカートニーとして発表した以上は、
今さら、どちらが作ったと言い出すのは、好ましくないみたいに、
発言していたのを、何かで読んだ気がするが、ファンからしたら、
そうか、ここはジョンか、確かに、こっちはポールらしい、と納得。
もともとは、ポールの家だったり、ツアーで移動中のバスだったり、
2人で一緒に曲を作っていたが、次第に純粋な共作は少なくなり、
それでも、ポールのメロディに、ジョンがサビをつけたり、未完の、
2人の曲を繋げて、1曲に仕上げることは、解散まで続けていた。
「恋を抱きしめよう」は、「うまくいくよ」という明るいポールに対して、
「人生は短いし」というジョンのサビは、性格を表すようで面白いし、
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」は、新聞を読んだと、淡々と語るジョン、
寝坊し、バスへと急ぐポールの風景描写とで、日常を綴っている。
実質的なラストアルバムとなる、「アビイ・ロード」のB面メドレーは、
2人の未完の曲を繋げたし、発売が最後の「レット・イット・ビー」は、
「アイヴ・ガッタ・フィーリング」で、同じコード進行による別々の曲を、
繋げたうえに、後半で、2人は異なるメロディを同時に歌っている。
「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」は、初のアニメーション映画、
「イエロー・サブマリン」のサントラ用に、半ばやっつけ仕事で録音、
ジョンとポールの未完成の曲、断片を、無理やり繋げて仕上げたと、
ビートルズ本での評判は悪いが、そんなに言われるほどではない。
ポールが作った、タイトルのままの歌詞となる、サビのメロディーは、
すごくキャッチーで、ジョンが作った「ワン・オブ・ザ・ビューティフル・
ピープル」は、まずファルセットで歌ってから、地声に戻った箇所が、
いかにもジョンという節回し、歌声で、ここがすごく気に入っている。
「ビューティフル・ピープル」は、金持ち連中を揶揄した言葉らしくて、
「そんな一員になって、どんな気分だ?」と、ジョンが歌うのに続けて、
ポールが「君は金持ちになったもんな」と、歌詞の整合性もバッチリ、
ユニゾン部分は、2人の声がとけあったり、別々に響いたりと見事。
イントロから鳴るバグパイプのような音は、「クラヴィオライン」という、
初期のシンセサイザーだそうで、バイオリンの弦をローラーでこすり、
音を出す構造で、バイオリン以外に、クラリネットの音色も出たから、
その名称だとか、いや、クラヴィコードが語源だとか、諸説あるらしい。
普段は、EMIスタジオで、時間をかけて、レコーディングしていたが、
この曲は、オリンピック・スタジオという別の場所で、約6時間で完成、
スタジオに置いてあるクラヴィオラインを、目ざとくジョンが見つけて、
面白がって弾いたようだが、こんなに、ジョンは鍵盤が弾けたろうか。
シンセの録音は、逆回転サウンドの説もあるが、「ストロベリー~」の、
メロトロンと同様、楽器の特性で立ち上がりの音が遅いせいと思うし、
それより、テープ速度を落として、6連符の早いフレーズを録音したと、
ふんでいて、後半のすごくオクターブの高い音が、特にそう聴こえる。
ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズが、オーボエで参加と、
言われているのは、このシンセ音を、オーボエと勘違いしたらしいが、
自分は、バグパイプやオーボエより、チャルメラに聴こえ、フレーズも、
小学生の頃、たて笛で真似た、「ドレミーレド~」に似ている気がする。
コーラスには、実際に、ストーンズのミック・ジャガーが加わっていて、
「愛こそはすべて」の世界中継で、ミックやキース・リチャーズが参加、
「ユー・ノー・マイ・ネーム」では、ブライアンがサックスを演奏、何かと、
ライバル視されるビートルズとストーンズだが、当人達は仲良かった。
フェイドアウトしていく手前で、高い声がきついのか、オクターブ下げ、
歌う声が聞こえて、これが、いかにもミックの声で、コーラス以外にも、
「愛こそはすべて」の衛星中継と同様に、手拍子でも参加しただろうし、
あのミックの手拍子の仕草は、自分の演歌調と違い、何とも格好良い。
ミックというと、モンティ・パイソンによる、ビートルズのパロディ番組の、
「ラットルズ」に出演し、ビートルズならぬラットルズの思い出を語るが、
78年にテレビ放映した際、ミックやポール・サイモンのインタビューは、
ビートルズという台詞を、編集でラットルズに変えたと、説明していた。
インタビュー場面は、吹き替えでなく、字幕付きの英語で流れたから、
テレビから録音したカセットで何度も確認したが、編集した跡はなくて、
このパロディの企画に全面協力して、ジョン、ポールでなく、ナスティ、
ダークと、ラットルズのメンバーの名を呼び、嘘のエピソードも語った。
出会った頃、ジョンとポールが、ミックとキースの前で作曲してみせて、
「アイ・ワナ・ビー・ユア・マン」をプレゼントしたのは、有名な逸話だが、
それをふまえ、ミックが、「ラットルズの連中から、曲をもらったけれど、
ひどい曲でね、結局、レコーディングしなかったさ。」と笑いながら話す。
ラットルズの番組では、ジョージ・ハリスンも、テレビレポーターに扮し、
アップルらしきビルの前で、寄ってたかって食い物にされていると尋ね、
スポークスマンが否定するそばから、勝手に棚・机・椅子が運び出され、
最後はジョージのマイクも奪われるオチで、よくぞジョージも参加した。
この番組が作られた78年は、ジョンが、専業主夫時代だったのだが、
もし声をかけていたら、嬉々として、全面的に参加したかと思いつつも、
ポールならぬダーク・マックイックリーを、あまりに、からかい始めたり、
勝手なエピソードを語り出しては、収集がつかなくなったかもしれない。
ジョンが演奏したクラヴィオラインが、何の音にセットしたかは不明で、
自分のギターシンセで、クラリネット、オーボエなどの音色を試したら、
ミズマールというのが近い音がして、どうもチャルメラの仲間らしいが、
なかなか似た音にならなくて、トレモロ・エフェクトで加工しても今一歩。
しかも、笛、リード系の楽器の音色は、強弱に反応するセッティングで、
ピッキングやスラーによって、急に違う音色になり、何度やり直しても、
コントロール不能のうえに、弦によって、ピックアップの感度が変わって、
かなりストレスのたまる作業で、未完成のまま、力尽きてしまった感が。
アニメ映画で使った曲なのに、シングル盤のB面で先に発売したから、
サントラ盤LPには未収録の、「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」は、
世間で言うほどの、ジョンとポールの、投げやりな共作ではないと思い、
演奏しましたが、オケも今一歩、さらにファルセットが情けなかったです。
作者は、「レノン=マッカートニー」と、合作のクレジットになって、
これは、デビュー前からの、ジョンとポールの取り決めであって、
プロのソングライターチームを目指して、芸名のごとくに決めた。
かつては、ジョンが歌詞を書いて、ポールがメロディを作るから、
作詞・作曲を、レノン・マッカートニーと表記するとの誤解もあり、
自分が聴き始めた頃、74年でさえも、けっこう言われていたが、
ジョンは、すでに解散後のインタビューで、誰の曲か語っていた。
ジョージだったか、レノン=マッカートニーとして発表した以上は、
今さら、どちらが作ったと言い出すのは、好ましくないみたいに、
発言していたのを、何かで読んだ気がするが、ファンからしたら、
そうか、ここはジョンか、確かに、こっちはポールらしい、と納得。
もともとは、ポールの家だったり、ツアーで移動中のバスだったり、
2人で一緒に曲を作っていたが、次第に純粋な共作は少なくなり、
それでも、ポールのメロディに、ジョンがサビをつけたり、未完の、
2人の曲を繋げて、1曲に仕上げることは、解散まで続けていた。
「恋を抱きしめよう」は、「うまくいくよ」という明るいポールに対して、
「人生は短いし」というジョンのサビは、性格を表すようで面白いし、
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」は、新聞を読んだと、淡々と語るジョン、
寝坊し、バスへと急ぐポールの風景描写とで、日常を綴っている。
実質的なラストアルバムとなる、「アビイ・ロード」のB面メドレーは、
2人の未完の曲を繋げたし、発売が最後の「レット・イット・ビー」は、
「アイヴ・ガッタ・フィーリング」で、同じコード進行による別々の曲を、
繋げたうえに、後半で、2人は異なるメロディを同時に歌っている。
「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」は、初のアニメーション映画、
「イエロー・サブマリン」のサントラ用に、半ばやっつけ仕事で録音、
ジョンとポールの未完成の曲、断片を、無理やり繋げて仕上げたと、
ビートルズ本での評判は悪いが、そんなに言われるほどではない。
ポールが作った、タイトルのままの歌詞となる、サビのメロディーは、
すごくキャッチーで、ジョンが作った「ワン・オブ・ザ・ビューティフル・
ピープル」は、まずファルセットで歌ってから、地声に戻った箇所が、
いかにもジョンという節回し、歌声で、ここがすごく気に入っている。
「ビューティフル・ピープル」は、金持ち連中を揶揄した言葉らしくて、
「そんな一員になって、どんな気分だ?」と、ジョンが歌うのに続けて、
ポールが「君は金持ちになったもんな」と、歌詞の整合性もバッチリ、
ユニゾン部分は、2人の声がとけあったり、別々に響いたりと見事。
イントロから鳴るバグパイプのような音は、「クラヴィオライン」という、
初期のシンセサイザーだそうで、バイオリンの弦をローラーでこすり、
音を出す構造で、バイオリン以外に、クラリネットの音色も出たから、
その名称だとか、いや、クラヴィコードが語源だとか、諸説あるらしい。
普段は、EMIスタジオで、時間をかけて、レコーディングしていたが、
この曲は、オリンピック・スタジオという別の場所で、約6時間で完成、
スタジオに置いてあるクラヴィオラインを、目ざとくジョンが見つけて、
面白がって弾いたようだが、こんなに、ジョンは鍵盤が弾けたろうか。
シンセの録音は、逆回転サウンドの説もあるが、「ストロベリー~」の、
メロトロンと同様、楽器の特性で立ち上がりの音が遅いせいと思うし、
それより、テープ速度を落として、6連符の早いフレーズを録音したと、
ふんでいて、後半のすごくオクターブの高い音が、特にそう聴こえる。
ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズが、オーボエで参加と、
言われているのは、このシンセ音を、オーボエと勘違いしたらしいが、
自分は、バグパイプやオーボエより、チャルメラに聴こえ、フレーズも、
小学生の頃、たて笛で真似た、「ドレミーレド~」に似ている気がする。
コーラスには、実際に、ストーンズのミック・ジャガーが加わっていて、
「愛こそはすべて」の世界中継で、ミックやキース・リチャーズが参加、
「ユー・ノー・マイ・ネーム」では、ブライアンがサックスを演奏、何かと、
ライバル視されるビートルズとストーンズだが、当人達は仲良かった。
フェイドアウトしていく手前で、高い声がきついのか、オクターブ下げ、
歌う声が聞こえて、これが、いかにもミックの声で、コーラス以外にも、
「愛こそはすべて」の衛星中継と同様に、手拍子でも参加しただろうし、
あのミックの手拍子の仕草は、自分の演歌調と違い、何とも格好良い。
ミックというと、モンティ・パイソンによる、ビートルズのパロディ番組の、
「ラットルズ」に出演し、ビートルズならぬラットルズの思い出を語るが、
78年にテレビ放映した際、ミックやポール・サイモンのインタビューは、
ビートルズという台詞を、編集でラットルズに変えたと、説明していた。
インタビュー場面は、吹き替えでなく、字幕付きの英語で流れたから、
テレビから録音したカセットで何度も確認したが、編集した跡はなくて、
このパロディの企画に全面協力して、ジョン、ポールでなく、ナスティ、
ダークと、ラットルズのメンバーの名を呼び、嘘のエピソードも語った。
出会った頃、ジョンとポールが、ミックとキースの前で作曲してみせて、
「アイ・ワナ・ビー・ユア・マン」をプレゼントしたのは、有名な逸話だが、
それをふまえ、ミックが、「ラットルズの連中から、曲をもらったけれど、
ひどい曲でね、結局、レコーディングしなかったさ。」と笑いながら話す。
ラットルズの番組では、ジョージ・ハリスンも、テレビレポーターに扮し、
アップルらしきビルの前で、寄ってたかって食い物にされていると尋ね、
スポークスマンが否定するそばから、勝手に棚・机・椅子が運び出され、
最後はジョージのマイクも奪われるオチで、よくぞジョージも参加した。
この番組が作られた78年は、ジョンが、専業主夫時代だったのだが、
もし声をかけていたら、嬉々として、全面的に参加したかと思いつつも、
ポールならぬダーク・マックイックリーを、あまりに、からかい始めたり、
勝手なエピソードを語り出しては、収集がつかなくなったかもしれない。
ジョンが演奏したクラヴィオラインが、何の音にセットしたかは不明で、
自分のギターシンセで、クラリネット、オーボエなどの音色を試したら、
ミズマールというのが近い音がして、どうもチャルメラの仲間らしいが、
なかなか似た音にならなくて、トレモロ・エフェクトで加工しても今一歩。
しかも、笛、リード系の楽器の音色は、強弱に反応するセッティングで、
ピッキングやスラーによって、急に違う音色になり、何度やり直しても、
コントロール不能のうえに、弦によって、ピックアップの感度が変わって、
かなりストレスのたまる作業で、未完成のまま、力尽きてしまった感が。
アニメ映画で使った曲なのに、シングル盤のB面で先に発売したから、
サントラ盤LPには未収録の、「ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン」は、
世間で言うほどの、ジョンとポールの、投げやりな共作ではないと思い、
演奏しましたが、オケも今一歩、さらにファルセットが情けなかったです。
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スタジオ録音の技術を駆使し、サイケデリック・サウンドの、
先端をいったような、「サージェント・ベパーズ」から一転し、
古き良き時代のロックンロール、ライブバンドのスタイルで、
新曲「レディ・マドンナ」が、68年3月にシングル盤で発売。
後追いとなる自分は、米国編集盤「ヘイ・ジュード」だったか、
後期ベストの「青盤」だか、どちらで最初に聴いたにしても、
前後の時代の曲と一緒くただが、リアルタイム世代の人は、
急にまた、演奏の雰囲気が変わったと、多少驚いたらしい。
ポールの歌い方も、後の映画「レット・イット・ビー」で顕著な、
「ベサメ・ムーチョ」のようなオペラ唱法、テノール・ボイスで、
一説には、プレスリーの歌い方を真似ているという話だが、
当時のファンは、リンゴが歌ったと勘違いする人もいたとか。
最近知ったのが、イントロは、「バッド・ペニー・ブルース」と、
まんま同じ、パクリに近いそうで、YouTubeで原曲を聴くと、
確かに似ているし、ほとんど、ブラシなど使わないリンゴが、
同じようなテンポでシャッフルを叩くのは、限りなく黒に近い。
そのうえ、原曲のプロデューサーが、ジョージ・マーティンで、
これで点と線がつながるのだが、ピアノのフレーズは違うし、
独特のベースラインも別物で、50年代のジャズ・ブルースの、
雰囲気を出そうと、ブギウギピアノを弾けば、自ずと似てくる。
ポールは、もともとジャズバンドを組んでいた父親の影響で、
幼い頃から、ジャズやミュージカルの曲に接していたそうで、
もしも、その頃に、マーティンが関わった「バッドペニー~」を、
聴いたことがあったのなら、すごいことだが、話ができ過ぎか。
昔ながらのバンドサウンドへ回帰の、「レディ・マドンナ」だが、
当然、デビュー時のような一発録りでなく、ダビングを重ねて、
リンゴのドラムも、左チャンネルは、ブラシでスネアを叩く音で、
右チャンは、4ビートとというか、はね気味の8ビートのドラム。
ポールのピアノも、2回演奏したうえ、古い感じを出すために、
リミッターやコンプレッサーなど強くかけたと、記録にはあって、
イコライザーでこもらせたり、音圧をいじったりするのではなく、
リミッターで、こういう音に変化させるのかと、ちょっとびっくり。
ホーン・セクションは、最後の最後になり、追加することになり、
急遽4人呼び寄せたそうで、間奏のサックスソロを吹いたのは、
ロニー・スコットとあるので、どこかで聞いた名前だと思ったら、
ジェフ・ベックがライブDVDを出した、ジャズクラブと同じ名前。
ロニーは、演奏者であると同時に、ライブハウスの経営もして、
自分の好きなアラン・ホールズワースなど、ジャズロック系の、
ギタリストやバンドも、このクラブとは、かなり関わりがあって、
ビートルズの曲から、英国のジャズシーンが垣間見えた気が。
今も昔も日本一のビートルズ・コピーバンド、バッドボーイズが、
この曲を演奏したのは、ピアノがいなくても、かなり本物に近く、
以前も書いた「ハロー・グッドバイ」と同様に、ドラムとベースが、
しっかりして、歌がうまければ、ちゃんとビートルズの音になる。
バッドボーイズのライブを見る時は、音よりもギターの弾き方を、
特に、左手は、どのポジションで、どうやってコードを押さえるか、
いつも目をこらして、ジョン(リッキー)は、小指を1弦5フレットに、
固定して、人差し指で2から3弦を押さえ、下降フレーズを再現。
ジョージ(川端)は、ベースと同じフレーズ、コードを使い分けて、
サックスソロも、ギターで再現、ポール(清水)、リンゴ(城間)は、
レコードどおりのフレーズを完コピで、清水は歌も見事だったし、
3声のコーラスも完璧で、バッドボーイズの実力に感動しまくり。
中学時代の、2人きりのビートルズコピーバンドのジョージ役と、
一緒に見に行っていたので、当然、翌日には、2人で真似して、
ジョージ役は、リッケンベースのコピーモデルを持っていたから、
ベースを弾いて、自分が覚えたてのリフを弾いたら、かなり似る。
2人だけで演奏する際、後期の曲は、ギターがメインでないから、
ギター2本より、ギターとベースの方が、それらしくなると気づき、
「カム・トゥゲザー」、「ジョンとヨーコのバラード」あたりの曲では、
演奏レベルは別として、けっこういい線行っていたと思っている。
今では、1人きりでも、MTRで、いくらでも多重録音ができるから、
バンドスコアを頼りに、楽器やコーラスを重ねていくことになるが、
けっこうスコアに、ミスや手抜きが多くて、耳コピは不得手なので、
他の楽譜やネットで調べたり、それでも、音がわからないと妥協。
「レディ・マドンナ」は、バッドボーイズで覚えた、ピアノの部分を、
ギターシンセで再現しようとすると、バンドスコアが間違っていて、
トップのA(ラ)の音、バッドボーイズのジョンが常に押さえた音が、
楽譜にないが、YouTubeのピアノ演奏でも、皆必ず弾いている。
「See how they run」のコーラス部は、スコアは和音表記だが、
「how they」だけ、ジョージが上のパートを歌うと覚えていたから、
いつものビートルズ・ヴォーカル・ハーモニーで、各パートを確認、
上下が入れ替わるハモは、楽譜も、そうと判るようにして欲しい。
間奏サックスソロのバックコーラスは、単に「バッパッパッパー」と、
歌っていると、ずっと思っていたら、ホーンを口真似しているそうで、
よく聴くと、チューバのような低音もしていて、コップを口に当てた、
薄い紙を口に当てた、手で口をふさいだと、本によって違っている。
これこそ、ポールに教えてもらえないのか、ポールのライブ演奏は、
どうだろうと、困ったときのYouTube頼み、動画を検索、確認すると、
70年代のウイングスでも、近年のライブでも、ポールやメンバーは、
普通に歌っているだけで、まあ、楽器を弾きながらだと、こうなるか。
小学生の頃、よくラッパの真似だと、指でマウスピースの輪を作り、
口に当てて、プープーと鳴らしたり、トランペットを構えるポーズで、
ピストンをパラパラと動かす真似では、指で口を押さえられなくても、
唇を閉じて、マウスピースを吹くような形に、ブーブーと音を出した。
実際に録音してみると、マウスピースを吹く形では、音程が取れず、
急に大きい音が出たりして、コップでは、音がこもりすぎて拾えない、
紙はビリビリ雑音、手でふさぐと、タモリの短波放送の真似みたい、
結局は、口を閉じたままにし、「バッパッ~」と歌い、ごまかすことに。
ビートルズ本のいくつかに、コーラスはポテトチップをかじりながら、
歌ったと書いてあり、その後、「パッパーパー」、「See how~」の、
ハモリをダビングとなっているが、この曲のハモリは、その2箇所、
モグモグ歌ったのは、いったい、どこの部分を指しているのだろう。
全体の音は、古いSP盤だの、ラジオから再生するような音なので、
MTRのプリセットで、30年代レコードや、ラジオBGMを選んだら、
単に小さい音、こもった音になってしまい、ピアノとボーカルだけを、
イコライザーで高音域を下げ、全体は音圧を上げ、リバーブは深め。
歌は、あまりオペラのようにすると、「私のお墓の前で~」だったり、
「ユー・ノウ・マイ・ネーム」で、ジョンだかポールだか、ふざけながら、
「ウーン、パパパー」とやる声になるから、ちょっと太めの声色にして、
ダブルトラックかつリバーブで、しつこくない程度に加工しておいた。
ロックンロール・リバイバルを意識してか、ピアノがメインに伴奏して、
ギター、ベース、ドラムという編成に、ホーンセクションのリフという、
古き良き時代の再現のような「レディ・マドンナ」は、小技も多いうえ、
ポールにしては、キーが低いものの、伸ばして歌うのが息切れです。
先端をいったような、「サージェント・ベパーズ」から一転し、
古き良き時代のロックンロール、ライブバンドのスタイルで、
新曲「レディ・マドンナ」が、68年3月にシングル盤で発売。
後追いとなる自分は、米国編集盤「ヘイ・ジュード」だったか、
後期ベストの「青盤」だか、どちらで最初に聴いたにしても、
前後の時代の曲と一緒くただが、リアルタイム世代の人は、
急にまた、演奏の雰囲気が変わったと、多少驚いたらしい。
ポールの歌い方も、後の映画「レット・イット・ビー」で顕著な、
「ベサメ・ムーチョ」のようなオペラ唱法、テノール・ボイスで、
一説には、プレスリーの歌い方を真似ているという話だが、
当時のファンは、リンゴが歌ったと勘違いする人もいたとか。
最近知ったのが、イントロは、「バッド・ペニー・ブルース」と、
まんま同じ、パクリに近いそうで、YouTubeで原曲を聴くと、
確かに似ているし、ほとんど、ブラシなど使わないリンゴが、
同じようなテンポでシャッフルを叩くのは、限りなく黒に近い。
そのうえ、原曲のプロデューサーが、ジョージ・マーティンで、
これで点と線がつながるのだが、ピアノのフレーズは違うし、
独特のベースラインも別物で、50年代のジャズ・ブルースの、
雰囲気を出そうと、ブギウギピアノを弾けば、自ずと似てくる。
ポールは、もともとジャズバンドを組んでいた父親の影響で、
幼い頃から、ジャズやミュージカルの曲に接していたそうで、
もしも、その頃に、マーティンが関わった「バッドペニー~」を、
聴いたことがあったのなら、すごいことだが、話ができ過ぎか。
昔ながらのバンドサウンドへ回帰の、「レディ・マドンナ」だが、
当然、デビュー時のような一発録りでなく、ダビングを重ねて、
リンゴのドラムも、左チャンネルは、ブラシでスネアを叩く音で、
右チャンは、4ビートとというか、はね気味の8ビートのドラム。
ポールのピアノも、2回演奏したうえ、古い感じを出すために、
リミッターやコンプレッサーなど強くかけたと、記録にはあって、
イコライザーでこもらせたり、音圧をいじったりするのではなく、
リミッターで、こういう音に変化させるのかと、ちょっとびっくり。
ホーン・セクションは、最後の最後になり、追加することになり、
急遽4人呼び寄せたそうで、間奏のサックスソロを吹いたのは、
ロニー・スコットとあるので、どこかで聞いた名前だと思ったら、
ジェフ・ベックがライブDVDを出した、ジャズクラブと同じ名前。
ロニーは、演奏者であると同時に、ライブハウスの経営もして、
自分の好きなアラン・ホールズワースなど、ジャズロック系の、
ギタリストやバンドも、このクラブとは、かなり関わりがあって、
ビートルズの曲から、英国のジャズシーンが垣間見えた気が。
今も昔も日本一のビートルズ・コピーバンド、バッドボーイズが、
この曲を演奏したのは、ピアノがいなくても、かなり本物に近く、
以前も書いた「ハロー・グッドバイ」と同様に、ドラムとベースが、
しっかりして、歌がうまければ、ちゃんとビートルズの音になる。
バッドボーイズのライブを見る時は、音よりもギターの弾き方を、
特に、左手は、どのポジションで、どうやってコードを押さえるか、
いつも目をこらして、ジョン(リッキー)は、小指を1弦5フレットに、
固定して、人差し指で2から3弦を押さえ、下降フレーズを再現。
ジョージ(川端)は、ベースと同じフレーズ、コードを使い分けて、
サックスソロも、ギターで再現、ポール(清水)、リンゴ(城間)は、
レコードどおりのフレーズを完コピで、清水は歌も見事だったし、
3声のコーラスも完璧で、バッドボーイズの実力に感動しまくり。
中学時代の、2人きりのビートルズコピーバンドのジョージ役と、
一緒に見に行っていたので、当然、翌日には、2人で真似して、
ジョージ役は、リッケンベースのコピーモデルを持っていたから、
ベースを弾いて、自分が覚えたてのリフを弾いたら、かなり似る。
2人だけで演奏する際、後期の曲は、ギターがメインでないから、
ギター2本より、ギターとベースの方が、それらしくなると気づき、
「カム・トゥゲザー」、「ジョンとヨーコのバラード」あたりの曲では、
演奏レベルは別として、けっこういい線行っていたと思っている。
今では、1人きりでも、MTRで、いくらでも多重録音ができるから、
バンドスコアを頼りに、楽器やコーラスを重ねていくことになるが、
けっこうスコアに、ミスや手抜きが多くて、耳コピは不得手なので、
他の楽譜やネットで調べたり、それでも、音がわからないと妥協。
「レディ・マドンナ」は、バッドボーイズで覚えた、ピアノの部分を、
ギターシンセで再現しようとすると、バンドスコアが間違っていて、
トップのA(ラ)の音、バッドボーイズのジョンが常に押さえた音が、
楽譜にないが、YouTubeのピアノ演奏でも、皆必ず弾いている。
「See how they run」のコーラス部は、スコアは和音表記だが、
「how they」だけ、ジョージが上のパートを歌うと覚えていたから、
いつものビートルズ・ヴォーカル・ハーモニーで、各パートを確認、
上下が入れ替わるハモは、楽譜も、そうと判るようにして欲しい。
間奏サックスソロのバックコーラスは、単に「バッパッパッパー」と、
歌っていると、ずっと思っていたら、ホーンを口真似しているそうで、
よく聴くと、チューバのような低音もしていて、コップを口に当てた、
薄い紙を口に当てた、手で口をふさいだと、本によって違っている。
これこそ、ポールに教えてもらえないのか、ポールのライブ演奏は、
どうだろうと、困ったときのYouTube頼み、動画を検索、確認すると、
70年代のウイングスでも、近年のライブでも、ポールやメンバーは、
普通に歌っているだけで、まあ、楽器を弾きながらだと、こうなるか。
小学生の頃、よくラッパの真似だと、指でマウスピースの輪を作り、
口に当てて、プープーと鳴らしたり、トランペットを構えるポーズで、
ピストンをパラパラと動かす真似では、指で口を押さえられなくても、
唇を閉じて、マウスピースを吹くような形に、ブーブーと音を出した。
実際に録音してみると、マウスピースを吹く形では、音程が取れず、
急に大きい音が出たりして、コップでは、音がこもりすぎて拾えない、
紙はビリビリ雑音、手でふさぐと、タモリの短波放送の真似みたい、
結局は、口を閉じたままにし、「バッパッ~」と歌い、ごまかすことに。
ビートルズ本のいくつかに、コーラスはポテトチップをかじりながら、
歌ったと書いてあり、その後、「パッパーパー」、「See how~」の、
ハモリをダビングとなっているが、この曲のハモリは、その2箇所、
モグモグ歌ったのは、いったい、どこの部分を指しているのだろう。
全体の音は、古いSP盤だの、ラジオから再生するような音なので、
MTRのプリセットで、30年代レコードや、ラジオBGMを選んだら、
単に小さい音、こもった音になってしまい、ピアノとボーカルだけを、
イコライザーで高音域を下げ、全体は音圧を上げ、リバーブは深め。
歌は、あまりオペラのようにすると、「私のお墓の前で~」だったり、
「ユー・ノウ・マイ・ネーム」で、ジョンだかポールだか、ふざけながら、
「ウーン、パパパー」とやる声になるから、ちょっと太めの声色にして、
ダブルトラックかつリバーブで、しつこくない程度に加工しておいた。
ロックンロール・リバイバルを意識してか、ピアノがメインに伴奏して、
ギター、ベース、ドラムという編成に、ホーンセクションのリフという、
古き良き時代の再現のような「レディ・マドンナ」は、小技も多いうえ、
ポールにしては、キーが低いものの、伸ばして歌うのが息切れです。

ビートルズに限ったことではないが、一番好きな曲は何か、
一番好きなアルバムは?、といった質問は、よくあることで、
自分の場合、なかなか順位はつけにくくて、即答できないし、
実際、その時の気分で、好きな曲など、けっこう入れ替わる。
中学時代から、ビートルズに捨て曲なし、という持論なので、
「一番嫌いな」という言い方になると、ちょっと語弊があるが、
一番聴かないアルバムはと、問われたら、何も迷うことなく、
「イエロー・サブマリン」と答えて、大半のファンも同様だろう。
これは、アニメ映画の「イエロー・サブマリン」のサントラ盤で、
「ビートルズがやってくる」や「ヘルプ」の、米国編集盤と同様、
B面はオーケストラ演奏だし、A面の6曲のうち、新曲は4曲、
残り2曲は既発売曲で、正規アルバムよりは企画ものに近い。
87年のCD化に伴って、各国が勝手に編集して出したLPを、
世界統一にする際、このアルバムも、公式15枚に加わるが、
そのボックスセットを買ってなければ、自分は、B面の演奏は、
一生聴かなかったかもしれず、もちろんLPでも聴いていない。
ビートルズに夢中だった中学時代でさえ、友人から借りたり、
テープに録ることはなく、4曲は、バラバラにラジオから録音、
今聴いたら、マーティンのオーケストラは、まさに映画音楽で、
ジブリやディズニーを彷彿させ、悪くはないなと反省するが。
ビートルズ本人たちも、アニメーション映画には興味がなくて、
ペパーズで没になった曲を渡し、お茶を濁したようなのだが、
その中にあっても、「ヘイ・ブルドッグ」1曲だけは、光っていて、
この1曲のために、アルバムを買う価値があるという人もいる。
「ヘイ・ブルドッグ」は、数奇な運命の曲と呼ぶと、大げさだが、
サントラ盤に収録されているのに、映画からはカットされるし、
録音風景の映像は、「レディ・マドンナ」のフィルムに使われて、
アニメ、ミュージックフィルムともに、この曲が流れてはこない。
もともと、「レディ・マドンナ」の撮影のため、4人が集まった際、
どうせ、全員揃って、スタジオで演奏するなら、当て振りでなく、
新曲を録音してしまおう、その風景をテレビ用に使えばよいと、
「レディ・マドンナ」と関係なく、ジョンの曲をみんなで仕上げた。
ジョンお得意の無意味な単語を並べた歌詞で、1番に出てくる、
「Bullfrog(ウシガエル)」から、「ヘイ・ブルフロッグ」の題名で、
ポールが犬の遠吠えを真似したことから、ブルドッグに変わり、
エンディングでは、2人仲良く、犬の声と笑い声とで掛け合いを。
たった10時間で完成させた曲は、こうして歌詞を変えてみたり、
ピアノやギターをどうするか、リハーサルしつつ、固めていって、
これこそ、作曲がジョンであろうと、ポールであろうと、4人の曲、
ビートルズの楽曲として成立する姿で、解散後ではありえない。
この録音風景は、「レディ・マドンナ」のフィルムに使われたので、
長らく、「レディ・マドンナ」のリハーサル、当て振りだと思われて、
後になって、「ヘイ・ブルドッグ」だったと判明したと、本にあるが、
自分は、「レディ・マドンナ」のフィルムの存在さえ知らなかった。
中2の74年発売、バイブルのように読んだ「ビートルズ事典」も、
プロモーション・フィルムの欄に、「レディ・マドンナ」は載ってなく、
95年末に「アンソロジー」のテレビ放映で見た時も、もともとある、
フィルムではなく、番組用に編集した映像だとばかり思っていた。
「ヘイ・ブルドッグ」の全フィルムが、99年に見つかって、新たに、
PVを作ったそうだが、それも知らなくって、「ビートルズ1+」が、
昨年末に華々しく発売されたので、やっと、「レディ・マドンナ」と、
「ヘイ・ブルドッグ」の映像を、2つとも、じっくり見ることができた。
「レディ・マドンナ」については、この曲を演奏する際、語るとして、
「ヘイ・ブルドッグ」は、全部のフィルムが見つかったという割に、
演奏とシンクロしていない部分ばかりで、リハーサルの風景や、
ダビングの風景をランダムに撮影して、通しでは撮ってない感じ。
ピアノを弾くジョンの後ろで、ポールがベースを弾いてはいるが、
この曲のピアノは、ポールじゃないのか、ベースにしても、当時、
あとからポールが1人で、ダビングしていたんじゃないか、特に、
この曲みたいにベースラインが目立つ曲は、余計、そんな気が。
リンゴが、ドラムに布を載せて叩いているのは、昔から言われた、
バスドラムに毛布を詰め込む以外に、こんな工夫もと感心するし、
ポールはタンバリンを2個持って、間に布切れをはさんで叩いて、
これまた感心する場面で、これは、実際の録音中の映像だろう。
ギターに関しては、ジョンはカジノを弾き、ジョージに借りたのか、
ギブソンSGを弾く場面もあり、ジョージも、SGでリフを弾いたり、
ハイポジションで、リードらしきフレーズを弾くが、音と合わないし、
コードを弾く場面も多いが、この曲で、コードが鳴る箇所はない。
編集していない映像があり、その際に音声も録音していたなら、
全部を公開して欲しいと思うが、他のフィルムでも小出ししたり、
だいたい、レコーディングの未発表音源も、出し惜しみされるし、
ゲットバックセッションの全貌もつかめない現在、夢のまた夢か。
この映像で、ジョージが弾いたワインレッドのSGは、それ以前の、
「レイン」や、「ペーパーバック・ライター」のフィルムでも使われて、
ビートルズ大会などで、映像を見ることはなかったが、写真集に、
鮮やかなカラー写真が出ていて、中学生にはため息ものだった。
自分が高校入学祝に、リッケンバッカー325を買ってもらった時、
二人きりのビートルズコピーバンドで、ジョージ役だった同級生は、
本物のギブソンで、ワインレッドのSGを買って、音もすごく良くて、
高校でのバンド活動を考えると、グレッチにしなくて、正解だろう。
今は、ジョージ役とは、年賀状のやりとりをするだけの間柄だが、
今年の年賀状には、SGを抱えて、親父バンドでステージに立つ、
ジョージ役の勇姿が出ていて、SGは処分せずに持っていたんだ、
演奏を続けていたんだなと、何だか、すごく嬉しく、幸せな気分に。
本物の(?)ジョージが、SGで弾いたとされる、間奏のリードには、
「タックスマン」などと同様に、ポールが弾いた説があるそうだが、
ポールならば、もっと音色をウーマントーンのように、こもらせたり、
チョーキングを多用したり、ピッキングのアタックも強いように思う。
フレーズから言うと、和音が混ざり、「ユー・キャン・ドゥ・ザット」の、
ジョンのリードギターに近くて、音をよく聴くと、2本のギターの音で、
ところどころ、ずれているから、「ひとりぼっちのあいつ」のように、
ジョンとジョージでユニゾンとか、これまた謎が膨らんでいくばかり。
ポールのベースは、スタッカート気味のうえに、モコモコした音色で、
リッケンバッカーベースは、ゴリゴリした音というイメージがあるので、
冗談半分で、ネックにタオルでも挟むかと考えるが、YouTubeでは、
達人の模範演奏に、「右手のブリッジミュート」の解説が書いてある。
さらに、サビの部分、バンドスコアで、スタッカートとビブラートとの、
指示があるところは、同じ弦の2フレットから7フレットを行き来して、
ビブラートをかけているのがわかって、普通に弾いて録音したのを、
全部をミュートしたり、ポジション移動を再現して、やり直すはめに。
イントロの、低音を強調したピアノは、原曲のような迫力が出なくて、
ギターシンセの音色のせいなのかと、イコライザーなどをいじっても、
なかなか上手くいかず、左手のパートのみ、2回重ねて演奏したが、
やはり音が丸くなってしまって、シンセでは本物のピアノに勝てない。
最後のジョンとポールの掛け合いは、フィルムと声が一致していて、
こんな風に2人仲良く並んで、マイクに向かってやりとりしたのかと、
見ているだけで嬉しく、悪ノリしつつ、ちょっと照れたようなポールに、
とにかく、はじけまくるジョンのどちらも、本当に楽しそうにしている。
それを、雨戸を閉めた部屋で、一人きりで多重録音するというのは、
何とも、むなしい作業で、掛け合いになるように、各台詞の出だしを、
楽譜に起こして、何度も交互に録音し直しては、調節していったが、
犬の遠吠えはともかく、ジョンの狂喜の高笑いは、再現できなかった。
主旋律のハモリは、ジョンとポールのどちらが上か、説が分かれて、
普通はポールが上で間違いないが、上はジョンのトッポジージョ声、
下はポールのバリトン声に聴こえて、YouTubeの達人、ビートルズ・
ヴォーカル・ハーモニーでも、「Hi」と「Low」の表記で、特定してない。
自分の場合、ジョンとポールのどっちが上だろうと、1人で歌うが、
確実にジョンが歌う、ハモっていない部分を、上に続けて歌うのか、
下に続けるのかで、録音するトラックは変わるから、上のパートが、
ジョンだと判断して録音して、定位も上と下とで、多少ずらしている。
映画からカットされて、「行方不明になった曲」という呼ばれ方もした、
「ヘイ・ブルドッグ」は、まだ4人が結束し、作り上げていた頃の曲で、
ジョンとポールの息もぴったり、自分はラップ風掛け合いも苦手なら、
ハモリも今一歩で、ギターとベースは何とか似たかと、アップします。
一番好きなアルバムは?、といった質問は、よくあることで、
自分の場合、なかなか順位はつけにくくて、即答できないし、
実際、その時の気分で、好きな曲など、けっこう入れ替わる。
中学時代から、ビートルズに捨て曲なし、という持論なので、
「一番嫌いな」という言い方になると、ちょっと語弊があるが、
一番聴かないアルバムはと、問われたら、何も迷うことなく、
「イエロー・サブマリン」と答えて、大半のファンも同様だろう。
これは、アニメ映画の「イエロー・サブマリン」のサントラ盤で、
「ビートルズがやってくる」や「ヘルプ」の、米国編集盤と同様、
B面はオーケストラ演奏だし、A面の6曲のうち、新曲は4曲、
残り2曲は既発売曲で、正規アルバムよりは企画ものに近い。
87年のCD化に伴って、各国が勝手に編集して出したLPを、
世界統一にする際、このアルバムも、公式15枚に加わるが、
そのボックスセットを買ってなければ、自分は、B面の演奏は、
一生聴かなかったかもしれず、もちろんLPでも聴いていない。
ビートルズに夢中だった中学時代でさえ、友人から借りたり、
テープに録ることはなく、4曲は、バラバラにラジオから録音、
今聴いたら、マーティンのオーケストラは、まさに映画音楽で、
ジブリやディズニーを彷彿させ、悪くはないなと反省するが。
ビートルズ本人たちも、アニメーション映画には興味がなくて、
ペパーズで没になった曲を渡し、お茶を濁したようなのだが、
その中にあっても、「ヘイ・ブルドッグ」1曲だけは、光っていて、
この1曲のために、アルバムを買う価値があるという人もいる。
「ヘイ・ブルドッグ」は、数奇な運命の曲と呼ぶと、大げさだが、
サントラ盤に収録されているのに、映画からはカットされるし、
録音風景の映像は、「レディ・マドンナ」のフィルムに使われて、
アニメ、ミュージックフィルムともに、この曲が流れてはこない。
もともと、「レディ・マドンナ」の撮影のため、4人が集まった際、
どうせ、全員揃って、スタジオで演奏するなら、当て振りでなく、
新曲を録音してしまおう、その風景をテレビ用に使えばよいと、
「レディ・マドンナ」と関係なく、ジョンの曲をみんなで仕上げた。
ジョンお得意の無意味な単語を並べた歌詞で、1番に出てくる、
「Bullfrog(ウシガエル)」から、「ヘイ・ブルフロッグ」の題名で、
ポールが犬の遠吠えを真似したことから、ブルドッグに変わり、
エンディングでは、2人仲良く、犬の声と笑い声とで掛け合いを。
たった10時間で完成させた曲は、こうして歌詞を変えてみたり、
ピアノやギターをどうするか、リハーサルしつつ、固めていって、
これこそ、作曲がジョンであろうと、ポールであろうと、4人の曲、
ビートルズの楽曲として成立する姿で、解散後ではありえない。
この録音風景は、「レディ・マドンナ」のフィルムに使われたので、
長らく、「レディ・マドンナ」のリハーサル、当て振りだと思われて、
後になって、「ヘイ・ブルドッグ」だったと判明したと、本にあるが、
自分は、「レディ・マドンナ」のフィルムの存在さえ知らなかった。
中2の74年発売、バイブルのように読んだ「ビートルズ事典」も、
プロモーション・フィルムの欄に、「レディ・マドンナ」は載ってなく、
95年末に「アンソロジー」のテレビ放映で見た時も、もともとある、
フィルムではなく、番組用に編集した映像だとばかり思っていた。
「ヘイ・ブルドッグ」の全フィルムが、99年に見つかって、新たに、
PVを作ったそうだが、それも知らなくって、「ビートルズ1+」が、
昨年末に華々しく発売されたので、やっと、「レディ・マドンナ」と、
「ヘイ・ブルドッグ」の映像を、2つとも、じっくり見ることができた。
「レディ・マドンナ」については、この曲を演奏する際、語るとして、
「ヘイ・ブルドッグ」は、全部のフィルムが見つかったという割に、
演奏とシンクロしていない部分ばかりで、リハーサルの風景や、
ダビングの風景をランダムに撮影して、通しでは撮ってない感じ。
ピアノを弾くジョンの後ろで、ポールがベースを弾いてはいるが、
この曲のピアノは、ポールじゃないのか、ベースにしても、当時、
あとからポールが1人で、ダビングしていたんじゃないか、特に、
この曲みたいにベースラインが目立つ曲は、余計、そんな気が。
リンゴが、ドラムに布を載せて叩いているのは、昔から言われた、
バスドラムに毛布を詰め込む以外に、こんな工夫もと感心するし、
ポールはタンバリンを2個持って、間に布切れをはさんで叩いて、
これまた感心する場面で、これは、実際の録音中の映像だろう。
ギターに関しては、ジョンはカジノを弾き、ジョージに借りたのか、
ギブソンSGを弾く場面もあり、ジョージも、SGでリフを弾いたり、
ハイポジションで、リードらしきフレーズを弾くが、音と合わないし、
コードを弾く場面も多いが、この曲で、コードが鳴る箇所はない。
編集していない映像があり、その際に音声も録音していたなら、
全部を公開して欲しいと思うが、他のフィルムでも小出ししたり、
だいたい、レコーディングの未発表音源も、出し惜しみされるし、
ゲットバックセッションの全貌もつかめない現在、夢のまた夢か。
この映像で、ジョージが弾いたワインレッドのSGは、それ以前の、
「レイン」や、「ペーパーバック・ライター」のフィルムでも使われて、
ビートルズ大会などで、映像を見ることはなかったが、写真集に、
鮮やかなカラー写真が出ていて、中学生にはため息ものだった。
自分が高校入学祝に、リッケンバッカー325を買ってもらった時、
二人きりのビートルズコピーバンドで、ジョージ役だった同級生は、
本物のギブソンで、ワインレッドのSGを買って、音もすごく良くて、
高校でのバンド活動を考えると、グレッチにしなくて、正解だろう。
今は、ジョージ役とは、年賀状のやりとりをするだけの間柄だが、
今年の年賀状には、SGを抱えて、親父バンドでステージに立つ、
ジョージ役の勇姿が出ていて、SGは処分せずに持っていたんだ、
演奏を続けていたんだなと、何だか、すごく嬉しく、幸せな気分に。
本物の(?)ジョージが、SGで弾いたとされる、間奏のリードには、
「タックスマン」などと同様に、ポールが弾いた説があるそうだが、
ポールならば、もっと音色をウーマントーンのように、こもらせたり、
チョーキングを多用したり、ピッキングのアタックも強いように思う。
フレーズから言うと、和音が混ざり、「ユー・キャン・ドゥ・ザット」の、
ジョンのリードギターに近くて、音をよく聴くと、2本のギターの音で、
ところどころ、ずれているから、「ひとりぼっちのあいつ」のように、
ジョンとジョージでユニゾンとか、これまた謎が膨らんでいくばかり。
ポールのベースは、スタッカート気味のうえに、モコモコした音色で、
リッケンバッカーベースは、ゴリゴリした音というイメージがあるので、
冗談半分で、ネックにタオルでも挟むかと考えるが、YouTubeでは、
達人の模範演奏に、「右手のブリッジミュート」の解説が書いてある。
さらに、サビの部分、バンドスコアで、スタッカートとビブラートとの、
指示があるところは、同じ弦の2フレットから7フレットを行き来して、
ビブラートをかけているのがわかって、普通に弾いて録音したのを、
全部をミュートしたり、ポジション移動を再現して、やり直すはめに。
イントロの、低音を強調したピアノは、原曲のような迫力が出なくて、
ギターシンセの音色のせいなのかと、イコライザーなどをいじっても、
なかなか上手くいかず、左手のパートのみ、2回重ねて演奏したが、
やはり音が丸くなってしまって、シンセでは本物のピアノに勝てない。
最後のジョンとポールの掛け合いは、フィルムと声が一致していて、
こんな風に2人仲良く並んで、マイクに向かってやりとりしたのかと、
見ているだけで嬉しく、悪ノリしつつ、ちょっと照れたようなポールに、
とにかく、はじけまくるジョンのどちらも、本当に楽しそうにしている。
それを、雨戸を閉めた部屋で、一人きりで多重録音するというのは、
何とも、むなしい作業で、掛け合いになるように、各台詞の出だしを、
楽譜に起こして、何度も交互に録音し直しては、調節していったが、
犬の遠吠えはともかく、ジョンの狂喜の高笑いは、再現できなかった。
主旋律のハモリは、ジョンとポールのどちらが上か、説が分かれて、
普通はポールが上で間違いないが、上はジョンのトッポジージョ声、
下はポールのバリトン声に聴こえて、YouTubeの達人、ビートルズ・
ヴォーカル・ハーモニーでも、「Hi」と「Low」の表記で、特定してない。
自分の場合、ジョンとポールのどっちが上だろうと、1人で歌うが、
確実にジョンが歌う、ハモっていない部分を、上に続けて歌うのか、
下に続けるのかで、録音するトラックは変わるから、上のパートが、
ジョンだと判断して録音して、定位も上と下とで、多少ずらしている。
映画からカットされて、「行方不明になった曲」という呼ばれ方もした、
「ヘイ・ブルドッグ」は、まだ4人が結束し、作り上げていた頃の曲で、
ジョンとポールの息もぴったり、自分はラップ風掛け合いも苦手なら、
ハモリも今一歩で、ギターとベースは何とか似たかと、アップします。

自分にとり、日本を代表する三大フュージョンバンドなのが
プリズム、カシオペア、スクェアで、一番気に入っているのが、
早弾きの和田アキラ率いるプリズムなのだが、世間一般には、
有名でなく、お茶の間にまで浸透したのは、断トツでスクェア。
スクェアと言えば、F1のテーマと言うくらい、全国区のバンド、
そのテーマ曲である「トゥルース」は、バンド名を知らなくても、
誰もが一度は耳にしているはずで、87年の同名アルバムは、
必ず名盤に挙げられ、その当時のメンバーが黄金期とされる。
スクェアは、リーダーでギターの安藤まさひろと、サックスの、
伊東たけしの2人をメインにして、メンバーチェンジを繰り返し、
「トゥルース」で、ある意味頂点を迎えたとされるが、自分には、
そうした路線へとシフトした83年前後こそ、黄金期だと思える。
中学時代、ビートルズばかり聴いていた自分が、高校に入り、
ジェフ・ベックのファンになると、折りしもフュージョンブームが、
沸き起こってきて、リトナー、カールトンは来日するし、国内も、
プリズムがデビューし、カシオペアもコンテストで実力を発揮。
スクェアは、結成は76年らしいが、レコードデビューは78年、
フュージョンブームにあやかり、学生バンドまでデビューかと、
自分は高校生なのに小馬鹿にしていて、ラジオのライブでも、
あまりギターは弾きまくらないので、サックスのバンドとスルー。
80年、ヤングギターに載った、「トゥモロー」の楽譜を見た時、
16分どころか64分音符の早弾きだらけ、ギターもセミアコを、
レスポールに持ち替えていて、TOTOのスティーブ・ルカサー、
ジェイ・グレイドンのようなフレーズを弾きまくり、すごく見直す。
その後、廉価盤になった、「トゥモロー」収録の「ロックーン」や、
ベスト盤を買ったりし、ユーミンがアドバイザーとして関わった、
「うち水にRainbow」が名曲だらけ、さらにTVのCMで流れた、
「トラベラーズ」を含む「アドベンチャー」で、一気にファンになる。
スクェアは、作編曲もこなす、キーボードの和泉宏隆の加入が、
何よりエポック・メイキングで、同時期に入れ替わったリズム隊、
田中豊雪、長谷部徹も素晴らしく、このメンバーのアルバムを、
とにかく聴きまくったので、自分にとっての黄金期ラインアップ。
「うち水にRainbow」は、曲名を全部ユーミンにつけてもらったり、
コンセプト・アルバムのようにしていて、何よりビートルズの曲、
「ハロー・グッドバイ」をカバーして、アルバムの冒頭だけでなく、
最後にも、「リプライズ」として、再度演奏しているのが興味深い。
これは、世界初のコンセプト・アルバムとされる、ビートルズの、
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」が、
タイトル曲で始まり、リプライズからアンコールナンバー扱いの、
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」に続くのを、明らかに意識していそう。
ここまでやるなら、ビートルズファンの自分からすると、いっそ、
「ハロー・グッドバイ(リプライズ)」は、テンポや編曲を変更して、
最後にもう1曲、スクェアのオリジナル曲でもよいから演奏して、
しめくくってほしいが、そこまで似せるほど、こだわりはないのか。
それにしても、スクェアでは、その後も含めて、唯一となるだろう、
ビートルズのカバー演奏であり、どういう基準で、この曲なのか、
ジョン派の自分にとり、またも、ポールの曲かよ、という気分だし、
そもそも、なぜビートルズなのかと、あれこれ想像するが、不明。
ビートルズの曲は、ポップスの歌手が、数多くカバーしているし、
ポール・モーリア楽団などの、イージー・リスニングでも同様だが、
ジャズギタリストのウエス・モンゴメリーも、イージー・リスニング、
売れ線狙いのA&M作品で、本人の意思かどうか、カバーした。
A&Mに移籍した第1弾のLPが、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」で、
タイトル曲もアルバム冒頭、ジョン派の自分は、溜飲が下がるが、
この曲が録音されたのが、67年6月、何と、本家ビートルズの、
ペパーズが発売されたのと同じ月に、すでにカバーされていた。
カバー曲は、原曲がヒットしたら、ほとぼりが冷めるのを待って、
リバイバルヒットを狙って出すと、昔、勝手に思い込んでいたが、
競作のごとく、すぐに出すことも多かったようで、歌謡曲なんかも、
洋楽のヒット曲に、すぐに日本語の歌詞をつけて、歌わせていた。
やはり、ペパーズの発売直後、当時、デビューしたばかりだった、
ジミ・ヘンドリックスが、ライブで「サージェント・ペパーズ」を演奏、
客席にいたポールが狂喜したという、逸話があって、返礼なのか、
今もポールはライブで、ジミの「フォクシーレディ」を演奏するとか。
フュージョン・ギタリストが、ビートルズの曲を揃ってカバーしたと、
一部のファンには話題となった、83年の「カム・トゥゲザー」では、
アラン・ホールズワースが、「ミッシェル」をメロディを崩したうえに、
テンポも急に変えたりと、かなり独自の解釈で、名演を披露した。
ビートルズの曲の不思議なところは、単に編曲を変えるだけでなく、
テンポを変えたり、メロディをいじっても、しっかりと、ビートルズと、
わかるメロディラインを持っていて、完コピにこだわる自分でさえ、
下手くそは論外だが、こんな演奏もありかなと、楽しむことが多い。
スクェアの「ハロー・グッドバイ」のカバーは、ホールズワースほど、
崩してはいないが、メロディは、ギターをハモらせ、はねてみたり、
サビの部分では、「ハロー、グッバイ~」と繰り返すメロディでなく、
原曲のギターのフレーズのみで、それなりに、ひねっている編曲。
ビートルズの場合、何気に変拍子の部分があったり、小節数も、
8とか12でないことが多く、この曲も、4分の2拍子が出てくるが、
あまり違和感なく進むところ、スクェアの編曲は、4分の2拍子が、
すごい変拍子に感じて、このあたりは、単なる慣れなのだろうか。
曲のテンポは、ビートルズが、1拍98のところ、150と早くなって、
YouTubeのライブ映像では、さらに170のアップテンポ、自分は、
チョッパーベースや、ギターのアドリブ後半が、150のテンポでも、
ついていけないくらいで、やはり、黄金期メンバーは只者でない。
レコードは、曲全体を通し、エレピとストリングスの混ざった音で、
打ち込みのアルペジオが、左右のチャンネルを行ったり来たりし、
MTRに、テンポに合わせ、自動で左右にパンする機能があるが、
うまくいかないので、1小節ごと交互に弾き、別のトラックに録音。
イントロのギターと合わせてコードを弾く部分は、スコアの指定は、
ピアノとストリングスの2段で、コードの構成音は若干違っていて、
ライブ映像でも、2台のシンセを両手で弾き、同期させてないから、
ギターシンセで、それぞれの音色を選び、別々のトラックに録音。
ただ、それだけだと、レコードに比べて、すごく音がスカスカになり、
本物は、ディレイを何台もつなげたか、ピアノ、ストリングス以外に、
エレピやシンセブラスも聴こえるようで、それはシンセ同期なのか、
とりあえず、音を厚くしてしまえと、さらに別トラックにギターシンセ。
自分の本職(?)のギターは、メロディは、生音にコンプ程度で良く、
アドリブは、歪ませれば良いと、あまり音色には、気を使ってなくて、
スクェアも、ライブで、ギター、リリコン、キーボードは、フレーズが、
完コピでも、平気で音色を変えるから、自分も開き直って手抜きに。
日本を代表するフュージョンバンド、スクェアの黄金期のメンバー、
自分の一番好きな時期のアルバム、83年の「うち水にRainbow」で、
これまた、自分の一番好きなバンド、ビートルズをカバーした曲の、
「ハロー・グッドバイ」を、やや完コピというか、何とか弾きました。
プリズム、カシオペア、スクェアで、一番気に入っているのが、
早弾きの和田アキラ率いるプリズムなのだが、世間一般には、
有名でなく、お茶の間にまで浸透したのは、断トツでスクェア。
スクェアと言えば、F1のテーマと言うくらい、全国区のバンド、
そのテーマ曲である「トゥルース」は、バンド名を知らなくても、
誰もが一度は耳にしているはずで、87年の同名アルバムは、
必ず名盤に挙げられ、その当時のメンバーが黄金期とされる。
スクェアは、リーダーでギターの安藤まさひろと、サックスの、
伊東たけしの2人をメインにして、メンバーチェンジを繰り返し、
「トゥルース」で、ある意味頂点を迎えたとされるが、自分には、
そうした路線へとシフトした83年前後こそ、黄金期だと思える。
中学時代、ビートルズばかり聴いていた自分が、高校に入り、
ジェフ・ベックのファンになると、折りしもフュージョンブームが、
沸き起こってきて、リトナー、カールトンは来日するし、国内も、
プリズムがデビューし、カシオペアもコンテストで実力を発揮。
スクェアは、結成は76年らしいが、レコードデビューは78年、
フュージョンブームにあやかり、学生バンドまでデビューかと、
自分は高校生なのに小馬鹿にしていて、ラジオのライブでも、
あまりギターは弾きまくらないので、サックスのバンドとスルー。
80年、ヤングギターに載った、「トゥモロー」の楽譜を見た時、
16分どころか64分音符の早弾きだらけ、ギターもセミアコを、
レスポールに持ち替えていて、TOTOのスティーブ・ルカサー、
ジェイ・グレイドンのようなフレーズを弾きまくり、すごく見直す。
その後、廉価盤になった、「トゥモロー」収録の「ロックーン」や、
ベスト盤を買ったりし、ユーミンがアドバイザーとして関わった、
「うち水にRainbow」が名曲だらけ、さらにTVのCMで流れた、
「トラベラーズ」を含む「アドベンチャー」で、一気にファンになる。
スクェアは、作編曲もこなす、キーボードの和泉宏隆の加入が、
何よりエポック・メイキングで、同時期に入れ替わったリズム隊、
田中豊雪、長谷部徹も素晴らしく、このメンバーのアルバムを、
とにかく聴きまくったので、自分にとっての黄金期ラインアップ。
「うち水にRainbow」は、曲名を全部ユーミンにつけてもらったり、
コンセプト・アルバムのようにしていて、何よりビートルズの曲、
「ハロー・グッドバイ」をカバーして、アルバムの冒頭だけでなく、
最後にも、「リプライズ」として、再度演奏しているのが興味深い。
これは、世界初のコンセプト・アルバムとされる、ビートルズの、
「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」が、
タイトル曲で始まり、リプライズからアンコールナンバー扱いの、
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」に続くのを、明らかに意識していそう。
ここまでやるなら、ビートルズファンの自分からすると、いっそ、
「ハロー・グッドバイ(リプライズ)」は、テンポや編曲を変更して、
最後にもう1曲、スクェアのオリジナル曲でもよいから演奏して、
しめくくってほしいが、そこまで似せるほど、こだわりはないのか。
それにしても、スクェアでは、その後も含めて、唯一となるだろう、
ビートルズのカバー演奏であり、どういう基準で、この曲なのか、
ジョン派の自分にとり、またも、ポールの曲かよ、という気分だし、
そもそも、なぜビートルズなのかと、あれこれ想像するが、不明。
ビートルズの曲は、ポップスの歌手が、数多くカバーしているし、
ポール・モーリア楽団などの、イージー・リスニングでも同様だが、
ジャズギタリストのウエス・モンゴメリーも、イージー・リスニング、
売れ線狙いのA&M作品で、本人の意思かどうか、カバーした。
A&Mに移籍した第1弾のLPが、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」で、
タイトル曲もアルバム冒頭、ジョン派の自分は、溜飲が下がるが、
この曲が録音されたのが、67年6月、何と、本家ビートルズの、
ペパーズが発売されたのと同じ月に、すでにカバーされていた。
カバー曲は、原曲がヒットしたら、ほとぼりが冷めるのを待って、
リバイバルヒットを狙って出すと、昔、勝手に思い込んでいたが、
競作のごとく、すぐに出すことも多かったようで、歌謡曲なんかも、
洋楽のヒット曲に、すぐに日本語の歌詞をつけて、歌わせていた。
やはり、ペパーズの発売直後、当時、デビューしたばかりだった、
ジミ・ヘンドリックスが、ライブで「サージェント・ペパーズ」を演奏、
客席にいたポールが狂喜したという、逸話があって、返礼なのか、
今もポールはライブで、ジミの「フォクシーレディ」を演奏するとか。
フュージョン・ギタリストが、ビートルズの曲を揃ってカバーしたと、
一部のファンには話題となった、83年の「カム・トゥゲザー」では、
アラン・ホールズワースが、「ミッシェル」をメロディを崩したうえに、
テンポも急に変えたりと、かなり独自の解釈で、名演を披露した。
ビートルズの曲の不思議なところは、単に編曲を変えるだけでなく、
テンポを変えたり、メロディをいじっても、しっかりと、ビートルズと、
わかるメロディラインを持っていて、完コピにこだわる自分でさえ、
下手くそは論外だが、こんな演奏もありかなと、楽しむことが多い。
スクェアの「ハロー・グッドバイ」のカバーは、ホールズワースほど、
崩してはいないが、メロディは、ギターをハモらせ、はねてみたり、
サビの部分では、「ハロー、グッバイ~」と繰り返すメロディでなく、
原曲のギターのフレーズのみで、それなりに、ひねっている編曲。
ビートルズの場合、何気に変拍子の部分があったり、小節数も、
8とか12でないことが多く、この曲も、4分の2拍子が出てくるが、
あまり違和感なく進むところ、スクェアの編曲は、4分の2拍子が、
すごい変拍子に感じて、このあたりは、単なる慣れなのだろうか。
曲のテンポは、ビートルズが、1拍98のところ、150と早くなって、
YouTubeのライブ映像では、さらに170のアップテンポ、自分は、
チョッパーベースや、ギターのアドリブ後半が、150のテンポでも、
ついていけないくらいで、やはり、黄金期メンバーは只者でない。
レコードは、曲全体を通し、エレピとストリングスの混ざった音で、
打ち込みのアルペジオが、左右のチャンネルを行ったり来たりし、
MTRに、テンポに合わせ、自動で左右にパンする機能があるが、
うまくいかないので、1小節ごと交互に弾き、別のトラックに録音。
イントロのギターと合わせてコードを弾く部分は、スコアの指定は、
ピアノとストリングスの2段で、コードの構成音は若干違っていて、
ライブ映像でも、2台のシンセを両手で弾き、同期させてないから、
ギターシンセで、それぞれの音色を選び、別々のトラックに録音。
ただ、それだけだと、レコードに比べて、すごく音がスカスカになり、
本物は、ディレイを何台もつなげたか、ピアノ、ストリングス以外に、
エレピやシンセブラスも聴こえるようで、それはシンセ同期なのか、
とりあえず、音を厚くしてしまえと、さらに別トラックにギターシンセ。
自分の本職(?)のギターは、メロディは、生音にコンプ程度で良く、
アドリブは、歪ませれば良いと、あまり音色には、気を使ってなくて、
スクェアも、ライブで、ギター、リリコン、キーボードは、フレーズが、
完コピでも、平気で音色を変えるから、自分も開き直って手抜きに。
日本を代表するフュージョンバンド、スクェアの黄金期のメンバー、
自分の一番好きな時期のアルバム、83年の「うち水にRainbow」で、
これまた、自分の一番好きなバンド、ビートルズをカバーした曲の、
「ハロー・グッドバイ」を、やや完コピというか、何とか弾きました。

謹賀新年
今年も、このブログをよろしくお願いいたします。
毎年、何か新年にふさわしい曲はないかと、悩むところだが、
とにかく、今はビートルズに、かかりっきりになっているので、
こじつけになるが、「2016年こんにちは、15年さようなら」で、
「ハロー・グッドバイ」にすることにし、年末からオケを作り出す。
11月に出た「ビートルズ1+」の映像集には、この曲のPVが、
3種類もあるが、口パクだから、どれも音はレコードと同じで、
嫌がおうにも(?)、同じ演奏を何度も聴くから、印象に残って、
サブリミナル効果で、この曲をやりたくなったのかもしれない。
中学時代、ビートルズシネクラブ主催のビートルズ復活祭で、
ソロ時代のPVに、バングラディシュの映画など上映されたが、
ビートルズの曲は、「ヘイ・ジュード」「レボリューション」くらい、
「ハロー・グッドバイ」も、「ストロベリー・フィールズ」も見てない。
ちなみに、復活祭のパンフには、ミュージックフィルム上映や、
ライブフィルム上映と書いてあり、PVやビデオクリップという、
今日の名称は、MTVの隆盛や、媒体がフィルムからビデオへ、
移行したからで、ビートルズには、フィルムの呼び方が似合う。
その頃、バイブルのような存在だった、「ビートルズ事典」では、
プロモーション・フィルムのページで、「ハロー・グッドバイ」に、
ジャケット姿のジョンとポールが、踊っている写真が掲載され、
「ミリタリールックの4人が演奏」といった解説文が、出ていた。
全然、ミリタリールック、ペパーズの衣装じゃないじゃないかと、
不思議に思ったし、映画「マジカル・ミステリーツアー」の中で、
エンドロールの際、「ハロー・グッドバイ」の最後が流れるので、
ダンスの場面は、映画の未公開シーンなのかとも思っていた。
別の写真集で、ペパーズの衣装で演奏する4人の姿を見ても、
なぜか、「ハロー・グッドバイ」と結びつかず、ペパーズの曲で、
フィルムとか、テレビ出演があったのか、ジョンはアコギだけど、
何の曲か、単なる写真撮影なのか、勝手に想像しては悩んだ。
後に、「ハロー・グッドバイ」は、2種類の衣装で撮影されたとか、
4本のフィルムが作られたとか、断片的な情報は入ってくるが、
実際にフィルムを見たのは、たぶん「アンソロジー」のTV放送で、
ペパーズの衣装で演奏するバージョン、カラー映像に感動した。
「ビートルズ1+」には、ペパーズの軍服姿で演奏するテイク1、
普段着というか、好き勝手な思い思いの服、ジャケット、ベスト、
ウォルラスで着たようなインド服の姿のテイク2、編集用なのか、
ポーズを決めたり踊ったりと、遊び半分のカット集的なテイク3。
そのカットには、初期のトレードマークだった、襟なしスーツで、
4人が手を振る場面があり、これまた、以前、写真集で見つけ、
何で、昔の服なのか、赤盤・青盤の同じ階段で撮影したように、
何かに使うつもりだったのか、不思議だったが、謎が解消した。
ジョンとポールが、本当、仲良くダンスをしたり、カメラに向かい、
照れ笑いを浮かべ、ポーズを決めるのは、見ていて微笑ましく、
ジョンが大道芸人のように、手足をクロスさせる動きも、笑えて、
ジョンは根っからのエンターテイナーだなあと、あらためて実感。
ただ、口パクについては、気が進まず、やる気のなさが顕著で、
ポールは、きちんとベースラインを弾き、リンゴも見事なくらい、
ドラムのフィルインを再現するが、ジョンは、ギターを振り回して、
ジョージも、リードギターのフレーズと指が、全然合っていない。
イギリスでは、ラジオでレコードをかけることも、労働者の権利、
演奏する機会を奪うからと制限され、生演奏が基本だったから、
おかげで、ビートルズのスタジオライブ、BBC音源が残ったが、
テレビ出演も同様、口パクも禁止なので、ライブ形式にしていた。
「ハロー・グッドバイ」は、明らかに、口パクとわかる演奏なので、
当初、映像に出てこないビオラの音を、カットしたテイクを作り、
BBCに渡したそうだが、当然ながら、バレバレで放送はされず、
「レボリューション」で歌入れしたのは、その経緯があるせいか。
この曲は、シングルのA面で発売され、そのB面に甘んじたのは、
ジョンの自信作「アイ・アム・ザ・ウォルラス」だったから、ジョンは、
かなり不満を抱いたそうで、ジョンは、この曲を評価してないと、
「全曲バイブル」にもあるが、実際のインタビューは読んでない。
ジョンが「後半がいいね」と言ったと、「213曲全ガイド」にあるが、
ジョンの発言は、ほとんど気分次第、思いつきが多くて、その時、
ポールと、どういう距離だったかにもよるし、シングルA面の件は、
この曲に限ったことではないから、いくらでも恨み節は出てきそう。
自分は、ジョン派と公言しているが、ポールの曲も、当然好きで、
これも名曲と思っているし、歌詞が単純と馬鹿にする人もいるが、
簡単な単語で、意味を対比させ、「君がハローで、僕はグッバイ」、
「君がストップ、僕はゴー」に、極上のメロディがついていると思う。
当初の「ハロー・ハロー」の仮題は、サイモン&ガーファンクルの、
「木の葉は緑」の後半部、「ハロー、ハロー、ハロー、グッドバイ、
グッドバイ」を思い浮かべ、これは66年のLP収録、さらに前年、
ポール・サイモンのソロもあり、我らがポールは知っていたのか。
まあ、ハローとグッドバイだけなら、童謡の「とけいのうた」でも、
「こんにちは、さようなら、カチコチ・カッチン~」と歌われるように、
ありがちな対比だが、そこへ続けて「君はストップ、僕はゴー」や、
「君はなぜ?と言い、僕はわからない」とするのが、ポールの腕。
この曲は、中学時代憧れた、日本一のビートルズ・コピーバンド、
バッドボーイズの演奏を聴いたことがあって、ピアノがいなくても、
ベースとドラムが完コピで、リズムがしっかりし、歌も上手ければ、
ちゃんとビートルズのサウンドになるんだと、ものすごく感動した。
逆に考えると、今の自分の演奏では、何と言っても歌がネックで、
伴奏くらいは、ピアノからオーケストラから、きちんと再現しないと、
話にならないわけで、愛用の全曲バンドスコアと、首っ引きになり、
ギターシンセを駆使しては、少しでも原曲に近いオケを作っている。
「ビートルズ1+」の、ミュージックフィルムのレストア映像の凄さに、
ファンが盛り上がっている昨今、その代表「ハロー・グッドバイ」を、
新年の挨拶がわりに演奏しましたが、やっぱり、ポールの曲だと、
ジョン以上に高音がつらく、ダブルトラック加工しても今一歩です。
今年も、このブログをよろしくお願いいたします。
毎年、何か新年にふさわしい曲はないかと、悩むところだが、
とにかく、今はビートルズに、かかりっきりになっているので、
こじつけになるが、「2016年こんにちは、15年さようなら」で、
「ハロー・グッドバイ」にすることにし、年末からオケを作り出す。
11月に出た「ビートルズ1+」の映像集には、この曲のPVが、
3種類もあるが、口パクだから、どれも音はレコードと同じで、
嫌がおうにも(?)、同じ演奏を何度も聴くから、印象に残って、
サブリミナル効果で、この曲をやりたくなったのかもしれない。
中学時代、ビートルズシネクラブ主催のビートルズ復活祭で、
ソロ時代のPVに、バングラディシュの映画など上映されたが、
ビートルズの曲は、「ヘイ・ジュード」「レボリューション」くらい、
「ハロー・グッドバイ」も、「ストロベリー・フィールズ」も見てない。
ちなみに、復活祭のパンフには、ミュージックフィルム上映や、
ライブフィルム上映と書いてあり、PVやビデオクリップという、
今日の名称は、MTVの隆盛や、媒体がフィルムからビデオへ、
移行したからで、ビートルズには、フィルムの呼び方が似合う。
その頃、バイブルのような存在だった、「ビートルズ事典」では、
プロモーション・フィルムのページで、「ハロー・グッドバイ」に、
ジャケット姿のジョンとポールが、踊っている写真が掲載され、
「ミリタリールックの4人が演奏」といった解説文が、出ていた。
全然、ミリタリールック、ペパーズの衣装じゃないじゃないかと、
不思議に思ったし、映画「マジカル・ミステリーツアー」の中で、
エンドロールの際、「ハロー・グッドバイ」の最後が流れるので、
ダンスの場面は、映画の未公開シーンなのかとも思っていた。
別の写真集で、ペパーズの衣装で演奏する4人の姿を見ても、
なぜか、「ハロー・グッドバイ」と結びつかず、ペパーズの曲で、
フィルムとか、テレビ出演があったのか、ジョンはアコギだけど、
何の曲か、単なる写真撮影なのか、勝手に想像しては悩んだ。
後に、「ハロー・グッドバイ」は、2種類の衣装で撮影されたとか、
4本のフィルムが作られたとか、断片的な情報は入ってくるが、
実際にフィルムを見たのは、たぶん「アンソロジー」のTV放送で、
ペパーズの衣装で演奏するバージョン、カラー映像に感動した。
「ビートルズ1+」には、ペパーズの軍服姿で演奏するテイク1、
普段着というか、好き勝手な思い思いの服、ジャケット、ベスト、
ウォルラスで着たようなインド服の姿のテイク2、編集用なのか、
ポーズを決めたり踊ったりと、遊び半分のカット集的なテイク3。
そのカットには、初期のトレードマークだった、襟なしスーツで、
4人が手を振る場面があり、これまた、以前、写真集で見つけ、
何で、昔の服なのか、赤盤・青盤の同じ階段で撮影したように、
何かに使うつもりだったのか、不思議だったが、謎が解消した。
ジョンとポールが、本当、仲良くダンスをしたり、カメラに向かい、
照れ笑いを浮かべ、ポーズを決めるのは、見ていて微笑ましく、
ジョンが大道芸人のように、手足をクロスさせる動きも、笑えて、
ジョンは根っからのエンターテイナーだなあと、あらためて実感。
ただ、口パクについては、気が進まず、やる気のなさが顕著で、
ポールは、きちんとベースラインを弾き、リンゴも見事なくらい、
ドラムのフィルインを再現するが、ジョンは、ギターを振り回して、
ジョージも、リードギターのフレーズと指が、全然合っていない。
イギリスでは、ラジオでレコードをかけることも、労働者の権利、
演奏する機会を奪うからと制限され、生演奏が基本だったから、
おかげで、ビートルズのスタジオライブ、BBC音源が残ったが、
テレビ出演も同様、口パクも禁止なので、ライブ形式にしていた。
「ハロー・グッドバイ」は、明らかに、口パクとわかる演奏なので、
当初、映像に出てこないビオラの音を、カットしたテイクを作り、
BBCに渡したそうだが、当然ながら、バレバレで放送はされず、
「レボリューション」で歌入れしたのは、その経緯があるせいか。
この曲は、シングルのA面で発売され、そのB面に甘んじたのは、
ジョンの自信作「アイ・アム・ザ・ウォルラス」だったから、ジョンは、
かなり不満を抱いたそうで、ジョンは、この曲を評価してないと、
「全曲バイブル」にもあるが、実際のインタビューは読んでない。
ジョンが「後半がいいね」と言ったと、「213曲全ガイド」にあるが、
ジョンの発言は、ほとんど気分次第、思いつきが多くて、その時、
ポールと、どういう距離だったかにもよるし、シングルA面の件は、
この曲に限ったことではないから、いくらでも恨み節は出てきそう。
自分は、ジョン派と公言しているが、ポールの曲も、当然好きで、
これも名曲と思っているし、歌詞が単純と馬鹿にする人もいるが、
簡単な単語で、意味を対比させ、「君がハローで、僕はグッバイ」、
「君がストップ、僕はゴー」に、極上のメロディがついていると思う。
当初の「ハロー・ハロー」の仮題は、サイモン&ガーファンクルの、
「木の葉は緑」の後半部、「ハロー、ハロー、ハロー、グッドバイ、
グッドバイ」を思い浮かべ、これは66年のLP収録、さらに前年、
ポール・サイモンのソロもあり、我らがポールは知っていたのか。
まあ、ハローとグッドバイだけなら、童謡の「とけいのうた」でも、
「こんにちは、さようなら、カチコチ・カッチン~」と歌われるように、
ありがちな対比だが、そこへ続けて「君はストップ、僕はゴー」や、
「君はなぜ?と言い、僕はわからない」とするのが、ポールの腕。
この曲は、中学時代憧れた、日本一のビートルズ・コピーバンド、
バッドボーイズの演奏を聴いたことがあって、ピアノがいなくても、
ベースとドラムが完コピで、リズムがしっかりし、歌も上手ければ、
ちゃんとビートルズのサウンドになるんだと、ものすごく感動した。
逆に考えると、今の自分の演奏では、何と言っても歌がネックで、
伴奏くらいは、ピアノからオーケストラから、きちんと再現しないと、
話にならないわけで、愛用の全曲バンドスコアと、首っ引きになり、
ギターシンセを駆使しては、少しでも原曲に近いオケを作っている。
「ビートルズ1+」の、ミュージックフィルムのレストア映像の凄さに、
ファンが盛り上がっている昨今、その代表「ハロー・グッドバイ」を、
新年の挨拶がわりに演奏しましたが、やっぱり、ポールの曲だと、
ジョン以上に高音がつらく、ダブルトラック加工しても今一歩です。

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