僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
「ホワイトアルバム」に限らず、後期のジョンが書いた歌詞は、
他の人の歌や詩集、雑誌記事などの引用が、けっこうあって、
これを才能の枯渇とみるのか、全方向へとアンテナを広げて、
インスピレーションを受けているとみるか、その解釈は微妙。
「クライ・ベイビー・クライ」は、ベビー用品だか粉ミルクのCM、
「泣きなさい、赤ちゃん、ママに買わせるように。」を、もじって、
「ママがため息つくくらいに」として、さらにAメロとなる部分は、
マザーグースを題材にしたようで、おとぎ話か童謡の雰囲気。
赤ちゃん用品の宣伝文句と、マザーグースを結びつけるのは、
目のつけ所が違うと言いたいが、海外では、マザーグースは、
伝承歌であると同時に、子守歌代わりになっている曲もあって、
誰でも思いつくと、口の悪い連中には、言われるかもしれない。
王様と女王様の部分は、マザーグースの「6ペンスの唄」から、
「王は蔵で金を数え、女王は広間でパンと蜂蜜を食べる。」を、
「王は台所で女王の朝食を作り、女王は広間で子供のために、
ピアノを弾く。」と、かなり変えて、4番までの奇妙な話を作った。
3番のカーコーディ公爵の話は、何かの歌や伝承にあるのか、
ネット検索で、エジンバラの軍人とか、港町の地名が出るので、
エジンバラ公のような貴族のイメージなのか、その公爵夫人が、
お茶に遅れたり、公爵が野鳥や蜂で頭を悩ます話にしている。
この「野鳥と蜂」、「Bird and Bee」は、初期にカバーした曲の、
「マネー」の歌詞にも出てきて、「自由が大切だって言うけれど、
そんなものは、鳥や蜂にくれてやれ、今すぐ、金をよこせ。」が、
原詩の「お金を数える王様」に呼応したのかと、深読みしたい。
さらに、原詩には、「黒ツグミ」「Blackbird」が、2回も登場して、
これも、ポールの「ブラックバード」との関連を勘ぐりたくなるし、
曲の途中で、鶏の鳴き声、鳥のさえずりの効果音がするのを、
まさに、「ブラックバード」のエンディングのさえずりを思わせる。
解散後に、ジョンがポールをからかうような歌を歌ってみたり、
ジャケット写真を真似したり、それに、ポールもやり返したのは、
2人の確執と言われるが、2人にとっては、昔から半ば冗談で、
互いにやり合っていたことの、延長に過ぎないのかもしれない。
こういう解釈は、、ジョンとポールは、たまにケンカしたとしても、
仲良しだったと思いたい、自分の身勝手なファン心理なのだが、
歌詞の件も、ポールがジョンに「ひどいじゃないか」と文句を言い、
「すまん、すまん」と、ビールをおごる話があり、どこか救われる。
藤本国彦「213曲全ガイド」の、「クライ・ベイビー~」の欄には、
ポールの弁として、「スタジオに入ってから、初めてジョンの曲を、
聴かされることがあった。」とあり、険悪な雰囲気のホワイトでも、
曲を把握して、最良の演奏をしたい、ポールの気持ちが伝わる。
もう、かつてのように、互いの家で、一緒に作詞・作曲をするとか、
行き詰まった歌詞やメロディの相談をするのは、無理であっても、
スタジオ入りする前に、曲想をつかみ、さらにスタジオで音を重ね、
曲を仕上げたいのだろうなと、ジョン派の自分でも味方したくなる。
レスリーを通したのか、うねった音のアコギの弾き語りから始まり、
基本的に、最後まで、ジョンの弾き語りでもいけてしまいそうだが、
マーティンの弾くハームニウムがすぐ入り、それと交代するように、
低音中心のピアノが鳴り響き、一瞬だけのリードギターも効果的。
何よりも、リンゴのドラムが、すごく格好良くて、淡々と叩きつつも、
マーチングドラムのように、スネアのスプリング響かせ、あおったり、
タムのフィルインや、要所要所の力強いシンバルが、アクセントで、
ビートルズサウンドには、リンゴのドラムが欠かせないと、再認識。
ビートルズは、ギター、ピアノのアドリブを聴かせるバンドではなく、
あくまでも歌が主体だから、この演奏で十分なのかもしれないが、
王家の歌詞に、ピアノ、ハーモニウムとなると、メロトロンとか加え、
間奏を長くすれば、「エピタフ」「宮殿」の先駆けにならないだろうか。
マザーグースの歌詞も、残酷性に触れたり、歌い方も誇張したら、
初期ジェネシスにならないかと、いつものビートルズこそが大明神、
あらゆる音楽の元祖にしたい癖だが、別の曲で、ピンクフロイドに、
先駆けて、タイプライターをイントロに使っているのも、すごいかと。
エンディングでは、ポールの鼻歌(?)が聴こえて、CDになっても、
この曲のクレジットはないが、その繰り返し歌われる歌詞のままに、
「キャン・ユー・テイク・ミー・バック」が通称で、この演奏そのものは、
「アイ・ウィル」と一緒に録音したそうで、どこなく双子の曲に思える。
次の曲が、アヴァンギャルドというか、効果音の切り張りのような、
ジョンの「レボリューション9」だから、クッション的な意味らしいが、
ジョンの曲とつなげるのは、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」での共作や、
後のB面メドレーを思わせて、これも2人の共同作業だと思いたい。
「ホワイトアルバム」から、ジョンはあまり評価していない小品でも、
プログレへの橋渡し的な要素も満載で、後半にポールの曲もつく、
「クライ・ベイビー・クライ」は、珍しくストレートなジョンの歌声だけに、
自分の地声との落差も激しく、ポールの鼻歌も息が続かないです。
他の人の歌や詩集、雑誌記事などの引用が、けっこうあって、
これを才能の枯渇とみるのか、全方向へとアンテナを広げて、
インスピレーションを受けているとみるか、その解釈は微妙。
「クライ・ベイビー・クライ」は、ベビー用品だか粉ミルクのCM、
「泣きなさい、赤ちゃん、ママに買わせるように。」を、もじって、
「ママがため息つくくらいに」として、さらにAメロとなる部分は、
マザーグースを題材にしたようで、おとぎ話か童謡の雰囲気。
赤ちゃん用品の宣伝文句と、マザーグースを結びつけるのは、
目のつけ所が違うと言いたいが、海外では、マザーグースは、
伝承歌であると同時に、子守歌代わりになっている曲もあって、
誰でも思いつくと、口の悪い連中には、言われるかもしれない。
王様と女王様の部分は、マザーグースの「6ペンスの唄」から、
「王は蔵で金を数え、女王は広間でパンと蜂蜜を食べる。」を、
「王は台所で女王の朝食を作り、女王は広間で子供のために、
ピアノを弾く。」と、かなり変えて、4番までの奇妙な話を作った。
3番のカーコーディ公爵の話は、何かの歌や伝承にあるのか、
ネット検索で、エジンバラの軍人とか、港町の地名が出るので、
エジンバラ公のような貴族のイメージなのか、その公爵夫人が、
お茶に遅れたり、公爵が野鳥や蜂で頭を悩ます話にしている。
この「野鳥と蜂」、「Bird and Bee」は、初期にカバーした曲の、
「マネー」の歌詞にも出てきて、「自由が大切だって言うけれど、
そんなものは、鳥や蜂にくれてやれ、今すぐ、金をよこせ。」が、
原詩の「お金を数える王様」に呼応したのかと、深読みしたい。
さらに、原詩には、「黒ツグミ」「Blackbird」が、2回も登場して、
これも、ポールの「ブラックバード」との関連を勘ぐりたくなるし、
曲の途中で、鶏の鳴き声、鳥のさえずりの効果音がするのを、
まさに、「ブラックバード」のエンディングのさえずりを思わせる。
解散後に、ジョンがポールをからかうような歌を歌ってみたり、
ジャケット写真を真似したり、それに、ポールもやり返したのは、
2人の確執と言われるが、2人にとっては、昔から半ば冗談で、
互いにやり合っていたことの、延長に過ぎないのかもしれない。
こういう解釈は、、ジョンとポールは、たまにケンカしたとしても、
仲良しだったと思いたい、自分の身勝手なファン心理なのだが、
歌詞の件も、ポールがジョンに「ひどいじゃないか」と文句を言い、
「すまん、すまん」と、ビールをおごる話があり、どこか救われる。
藤本国彦「213曲全ガイド」の、「クライ・ベイビー~」の欄には、
ポールの弁として、「スタジオに入ってから、初めてジョンの曲を、
聴かされることがあった。」とあり、険悪な雰囲気のホワイトでも、
曲を把握して、最良の演奏をしたい、ポールの気持ちが伝わる。
もう、かつてのように、互いの家で、一緒に作詞・作曲をするとか、
行き詰まった歌詞やメロディの相談をするのは、無理であっても、
スタジオ入りする前に、曲想をつかみ、さらにスタジオで音を重ね、
曲を仕上げたいのだろうなと、ジョン派の自分でも味方したくなる。
レスリーを通したのか、うねった音のアコギの弾き語りから始まり、
基本的に、最後まで、ジョンの弾き語りでもいけてしまいそうだが、
マーティンの弾くハームニウムがすぐ入り、それと交代するように、
低音中心のピアノが鳴り響き、一瞬だけのリードギターも効果的。
何よりも、リンゴのドラムが、すごく格好良くて、淡々と叩きつつも、
マーチングドラムのように、スネアのスプリング響かせ、あおったり、
タムのフィルインや、要所要所の力強いシンバルが、アクセントで、
ビートルズサウンドには、リンゴのドラムが欠かせないと、再認識。
ビートルズは、ギター、ピアノのアドリブを聴かせるバンドではなく、
あくまでも歌が主体だから、この演奏で十分なのかもしれないが、
王家の歌詞に、ピアノ、ハーモニウムとなると、メロトロンとか加え、
間奏を長くすれば、「エピタフ」「宮殿」の先駆けにならないだろうか。
マザーグースの歌詞も、残酷性に触れたり、歌い方も誇張したら、
初期ジェネシスにならないかと、いつものビートルズこそが大明神、
あらゆる音楽の元祖にしたい癖だが、別の曲で、ピンクフロイドに、
先駆けて、タイプライターをイントロに使っているのも、すごいかと。
エンディングでは、ポールの鼻歌(?)が聴こえて、CDになっても、
この曲のクレジットはないが、その繰り返し歌われる歌詞のままに、
「キャン・ユー・テイク・ミー・バック」が通称で、この演奏そのものは、
「アイ・ウィル」と一緒に録音したそうで、どこなく双子の曲に思える。
次の曲が、アヴァンギャルドというか、効果音の切り張りのような、
ジョンの「レボリューション9」だから、クッション的な意味らしいが、
ジョンの曲とつなげるのは、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」での共作や、
後のB面メドレーを思わせて、これも2人の共同作業だと思いたい。
「ホワイトアルバム」から、ジョンはあまり評価していない小品でも、
プログレへの橋渡し的な要素も満載で、後半にポールの曲もつく、
「クライ・ベイビー・クライ」は、珍しくストレートなジョンの歌声だけに、
自分の地声との落差も激しく、ポールの鼻歌も息が続かないです。
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「ホワイトアルバム」の、「エブリボディーズ・ゴット・サムシング・
トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー」という曲は、
ビートルズの曲で、一番長い題名で、このブログ記事の表題も、
この曲名だけで、2行にまたがってしまう、とんでもないタイトル。
レコード時代、「ホワイトアルバム」は、あまり聴きこんでないから、
ああ、あの一番長い題名の曲ね、というくらいの印象でしかなく、
「一番長い題名の曲は?」と、友人にクイズを出したり、自分でも、
ちゃんと最後まで正確に言えるかなど、曲そのものは二の次に。
それと、ビートルズの曲名の邦題は、何度も書いたが、「こいつ」、
「浮気娘」「嘘つき女」など、目まいがするようなものが多いうえに、
カタカナ表記にしても、どうなんだろうというのがあり、この曲でも、
「エブリボディ」より、自分には「エブリバディ」の方がなじむのだが。
中学時代の、ジョージ役と二人きりのビートルズコピーバンドでは、
全曲コピーを目指したから、メロディー譜の「ビートルズ大全集」を、
パラパラめくっては、一通りやったが、まともに練習していたのは、
「バースデイ」と「ヤー・ブルース」に、数曲のギター弾き語りくらい。
タイトルにあるモンキーとは、ヨーコのことを指しているそうだが、
普通、恋人を猿にたとえたら、機嫌を損ねてしまうような気がして、
日本人が描く猿のイメージと、西洋人とでは、感覚が異なるのか、
「いたずらっ子」の意味から、僕の可愛い、いたずらお猿ちゃんか。
それだったら、子猫とか、別のたとえもあるだろうし、当のヨーコは、
どうなのだろうと思っていたら、里中・遠山「ビートルズを聴こう」に、
ジョンの背中にしがみつく猿という風刺画に、ジョンが怒ったとあり、
「俺とヨーコ以外、みんな隠し事だらけ、嘘っぱちだ」と歌ったとか。
それは、録音スタジオに連れて来るヨーコを、毛嫌いしたジョージ、
ポールにも向けたメッセージなのかもしれないが、ポールによると、
「モンキーはヘロインのことだ」となり、ヨーコの件は気づかないか、
気づいても、気づかないふり、関わりたくなかったように思えてくる。
藤本「213曲全ガイド」には、「ヘロイン用語が出てくるようになって、
これ以上ひどいことに、なりませんようにと、願うしかなかった。」と、
ポールの回想が載っているが、そのわりに、演奏そのものとなると、
力強いベースに、歌のバックの叫び声、ハンドベルと、気合が入る。
あとから、パーカッション類をダビングしていて、「全曲バイブル」に、
ポールがチョカルホとハンドベルとあり、チョカルホって何だと思うと、
ブラジルのパーカッションで、金属の筒に玉が入った、マラカス類で、
リンゴも「シーズ・ア・ウーマン」で使ったそうで、自分はマラカスに。
ハンドベルというと、パーティや結婚式の余興で、数人の女性陣が、
軽やかにメロディを奏でるイメージだが、この曲では、けたたましく、
昔の学校のチャイム、クイズの時間切れのガランガランという音で、
自分は、トライアングルをミュートして叩くが、リズムが危なっかしい。
イントロのジョンのギターは、プログレやテクノのような変拍子っぽく、
ドラムや手拍子とポリリズムのように聴こえるが、半拍ずらしただけ、
裏から始まるリフで、自分は、昔から、ギターが拍の頭と思っていて、
今回、演奏しても、40年来の癖が抜けず、出だしから、ずれまくる。
ドラム、ベースが入ってくると、拍の裏に感じてきて、サビから合って、
2番からは、裏でリフを弾けるのだが、イントロだけは、全然駄目で、
自分のリズム音痴を呪うのみ、半拍休んで開始、全部ずらしたまま、
チャッ・チャッ・チャッ・パン・パン(手拍子)と、覚えたとおりに弾いた。
メロディが始まると、ジョージの弾く、16ビートのリフが重なってきて、
これが、弾いてみると、けっこう難しくて、ポールがユニゾンにしたら、
イエス「燃える朝焼け」みたいになるし、「レイン」の後半なんかでも、
ポールのベースと、リンゴのドラムのユニゾンで、プログレ系を披露。
この曲のリンゴのドラムは、最初、普通のエイトビートを刻んでいるが、
サビなると、1拍ごとに力強くスネアを叩き、バスドラムは8分音符で、
ドッドッとツインペダルのように連打、4拍目だけ、スネアをタンタンと、
アクセントをつける部分などは、ビル・ブラフォードの手癖を思わせる。
歌の最後に入るジョージのリードギターも、そこだけが3拍子になって、
ジョンの癖というか、4拍子や小節数を無視して、ギターをかき鳴らし、
思いついたメロディやリフ優先で、作曲する気がして、本人は良くても、
それに合わせるポールやリンゴのリズム隊は、かなり苦労したと思う。
そういう点からも、ビートルズの演奏能力というは、巷で言われるほど、
レベルが低いとか下手どころか、かなりのハイレベルだと昔から思って、
今回、いろいろな曲の完コピに挑戦していると、ますます、それを実感、
特に、リズム隊のすごさ、リンゴのドラムが欠かせない存在だと痛感。
単に、お前が下手なだけ、リズム音痴なだけ、世間はそう思わんよと、
言われてしまうと、身も蓋もないのだが、初期のライブバンドの実力は、
一連のBBCライブで証明されたろうし、スタジオ時代に入ってからも、
ベーシックトラックは基本ライブで、アンソロジーで聴ける演奏は見事。
4人がバラバラになりつつ、時には、まとまったグルーブを聴かせた、
「ホワイトアルバム」の1曲、「エブリボディーズ・ゴット・サムシング・
トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー」は、いつもながら、
シャウトや高音に苦労しつつ、演奏のほうも、かなり厳しかったです。
トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー」という曲は、
ビートルズの曲で、一番長い題名で、このブログ記事の表題も、
この曲名だけで、2行にまたがってしまう、とんでもないタイトル。
レコード時代、「ホワイトアルバム」は、あまり聴きこんでないから、
ああ、あの一番長い題名の曲ね、というくらいの印象でしかなく、
「一番長い題名の曲は?」と、友人にクイズを出したり、自分でも、
ちゃんと最後まで正確に言えるかなど、曲そのものは二の次に。
それと、ビートルズの曲名の邦題は、何度も書いたが、「こいつ」、
「浮気娘」「嘘つき女」など、目まいがするようなものが多いうえに、
カタカナ表記にしても、どうなんだろうというのがあり、この曲でも、
「エブリボディ」より、自分には「エブリバディ」の方がなじむのだが。
中学時代の、ジョージ役と二人きりのビートルズコピーバンドでは、
全曲コピーを目指したから、メロディー譜の「ビートルズ大全集」を、
パラパラめくっては、一通りやったが、まともに練習していたのは、
「バースデイ」と「ヤー・ブルース」に、数曲のギター弾き語りくらい。
タイトルにあるモンキーとは、ヨーコのことを指しているそうだが、
普通、恋人を猿にたとえたら、機嫌を損ねてしまうような気がして、
日本人が描く猿のイメージと、西洋人とでは、感覚が異なるのか、
「いたずらっ子」の意味から、僕の可愛い、いたずらお猿ちゃんか。
それだったら、子猫とか、別のたとえもあるだろうし、当のヨーコは、
どうなのだろうと思っていたら、里中・遠山「ビートルズを聴こう」に、
ジョンの背中にしがみつく猿という風刺画に、ジョンが怒ったとあり、
「俺とヨーコ以外、みんな隠し事だらけ、嘘っぱちだ」と歌ったとか。
それは、録音スタジオに連れて来るヨーコを、毛嫌いしたジョージ、
ポールにも向けたメッセージなのかもしれないが、ポールによると、
「モンキーはヘロインのことだ」となり、ヨーコの件は気づかないか、
気づいても、気づかないふり、関わりたくなかったように思えてくる。
藤本「213曲全ガイド」には、「ヘロイン用語が出てくるようになって、
これ以上ひどいことに、なりませんようにと、願うしかなかった。」と、
ポールの回想が載っているが、そのわりに、演奏そのものとなると、
力強いベースに、歌のバックの叫び声、ハンドベルと、気合が入る。
あとから、パーカッション類をダビングしていて、「全曲バイブル」に、
ポールがチョカルホとハンドベルとあり、チョカルホって何だと思うと、
ブラジルのパーカッションで、金属の筒に玉が入った、マラカス類で、
リンゴも「シーズ・ア・ウーマン」で使ったそうで、自分はマラカスに。
ハンドベルというと、パーティや結婚式の余興で、数人の女性陣が、
軽やかにメロディを奏でるイメージだが、この曲では、けたたましく、
昔の学校のチャイム、クイズの時間切れのガランガランという音で、
自分は、トライアングルをミュートして叩くが、リズムが危なっかしい。
イントロのジョンのギターは、プログレやテクノのような変拍子っぽく、
ドラムや手拍子とポリリズムのように聴こえるが、半拍ずらしただけ、
裏から始まるリフで、自分は、昔から、ギターが拍の頭と思っていて、
今回、演奏しても、40年来の癖が抜けず、出だしから、ずれまくる。
ドラム、ベースが入ってくると、拍の裏に感じてきて、サビから合って、
2番からは、裏でリフを弾けるのだが、イントロだけは、全然駄目で、
自分のリズム音痴を呪うのみ、半拍休んで開始、全部ずらしたまま、
チャッ・チャッ・チャッ・パン・パン(手拍子)と、覚えたとおりに弾いた。
メロディが始まると、ジョージの弾く、16ビートのリフが重なってきて、
これが、弾いてみると、けっこう難しくて、ポールがユニゾンにしたら、
イエス「燃える朝焼け」みたいになるし、「レイン」の後半なんかでも、
ポールのベースと、リンゴのドラムのユニゾンで、プログレ系を披露。
この曲のリンゴのドラムは、最初、普通のエイトビートを刻んでいるが、
サビなると、1拍ごとに力強くスネアを叩き、バスドラムは8分音符で、
ドッドッとツインペダルのように連打、4拍目だけ、スネアをタンタンと、
アクセントをつける部分などは、ビル・ブラフォードの手癖を思わせる。
歌の最後に入るジョージのリードギターも、そこだけが3拍子になって、
ジョンの癖というか、4拍子や小節数を無視して、ギターをかき鳴らし、
思いついたメロディやリフ優先で、作曲する気がして、本人は良くても、
それに合わせるポールやリンゴのリズム隊は、かなり苦労したと思う。
そういう点からも、ビートルズの演奏能力というは、巷で言われるほど、
レベルが低いとか下手どころか、かなりのハイレベルだと昔から思って、
今回、いろいろな曲の完コピに挑戦していると、ますます、それを実感、
特に、リズム隊のすごさ、リンゴのドラムが欠かせない存在だと痛感。
単に、お前が下手なだけ、リズム音痴なだけ、世間はそう思わんよと、
言われてしまうと、身も蓋もないのだが、初期のライブバンドの実力は、
一連のBBCライブで証明されたろうし、スタジオ時代に入ってからも、
ベーシックトラックは基本ライブで、アンソロジーで聴ける演奏は見事。
4人がバラバラになりつつ、時には、まとまったグルーブを聴かせた、
「ホワイトアルバム」の1曲、「エブリボディーズ・ゴット・サムシング・
トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー」は、いつもながら、
シャウトや高音に苦労しつつ、演奏のほうも、かなり厳しかったです。

中学時代、バイブルのように、「ビートルズ事典」を読みあさり、
ハンター・デヴィスや角川文庫の伝記本や、ジョン自身による、
回想録を読んでいたわりには、映画の「レット・イット・ビー」が
ちょうど解散劇をとらえ、そのまま解散したと思い込んでいた。
映画のラスト、屋上でのライブが最後の姿だと思っていたのに、
実際は、翌日にスタジオで演奏したり、発売順では逆になった、
「アビーロード」が、その後の録音だとは、かなりあとで知ったし、
「レット・イット・ビー」より前から、解散の危機があったとまでは。
「ホワイトアルバム」でも、もうビートルズの崩壊は進んでいて、
あまりの険悪さに、エンジニアがやめたり、温厚なリンゴまでも、
脱退騒ぎになっていたことは、この十数年くらいに、次々と出た
ビートルズ本で読むまで、知らなかったし、気づきもしなかった。
「これがビートルズだ」の、「バック・イン・ザ・U..S.S.R.」の、
解説に、「リンゴはビートルズを脱退する」と書かれて、ドラムも、
ポールが叩いていると知り、そうだったっけと、あちこちの本を、
ひも解いても、昔の本は、ポールがドラムだとさえ書いていない。
「怪傑ビートルズの伝説」なる、用語集と年表が載っている本も、
脱退劇など出てないし、90年「レコーディング・セッション」では、
「バック・イン・ザ~」の録音記録で、この一件に触れてはいるが、
記憶になくて、TV版アンソロジーでは、語られていたのだろうか。
「これがビートルズだ」には、「マザー・ネイチャーズ・サン」の際、
「一説には、ジョンとリンゴが、ふらりとスタジオに入ってきたとき、
緊張感が走ったらしい。」と書かれて、「ポールが二人に参加を、
うながす気配はなく、またすぐにスタジオを出ていった。」とある。
こういうのを読むと、勝手に、その場のやりとりを想像したくなり、
ジョンが「ポール、やってるか?」と、スタジオの扉を急に空けて、
「あ、やめてよ、ジョン。今、やっと上手くいったところだったのに、
勝手に入ってこないでよ。」と、にらみ返し、リンゴは、とばっちり。
「あ、すまん、すまん。でも、どうせダビングや編集するんだろ。」
「何か用?」、「いや、この間さ、お前の『アイ・ウィル』で何百回も、
拍子木を叩いて、つきあってやったろう。もう、こっちは、リンゴと、
『ヤー・ブルース』を終えたから、何か叩いてやろうかと思ってさ。」
「この曲は、オーケストラを入れるんだから、そんなのいらないよ。
いいから、もう、出てってくれよ。」と、ポールに追いたてられると、
「何だ、あいつ、せっかく手伝ってやろうと思ったのにさ。、いいや、
こっちもヨーコを歌った『ジュリア』でもやるさ。」と、別スタジオへ。
リンゴは、2人のやりとりに戸惑いつつ、ジョンを追いかけながら、
「次の曲は、ドラム叩く? パーカッションかな?」と、尋ねてみると、
「ああっと、弾き語りだから、いらないなあ。チェスでもやってれば。」
これでは、温厚なリンゴも耐えられず、帰ったまま、戻らなくなった。
これは、時系列を無視した、自分の作り話で、「マザー~」の件も、
どうやら、ポールが、オーケストラの団員と打ち合わせしていたら、
ジョンとリンゴが入ってきたので、場違いとばかり、しらけたようで、
「ジュリア」の録音も、全部の曲が完成してから、最後に行われた。
やはり「これがビートルズだ」で、中山康樹は、「ジュリア」について、
「最後の最後に、人の目を盗むようにジョンひとりでレコーディング」
「そこにヨーコがいたことは、いうまでもない」と、かなり辛らつだが、
今回、参考音源を捜していると、ポールとジョンのやりとりがあった。
何と、ジョンは1人きりでないどころか、ポールが立ち会っていて、
演奏がうまくいかず、落ち込んでいるジョンに、「よくできているよ、
すごいよ、大丈夫。もう一回やってみよう。」など、何度もポールが、
コントロールルームからのマイクで、励ましているのが聞き取れる。
ジョンも、「そうか、ここまでは、うまくいったよな。」、「ミスったのは、
一箇所だけじゃないかな」、「完璧だよな」と、笑いながら返答して、
険悪とされる「ホワイトアルバム」で、最後はやっぱり2人なんだと、
勝手にもらい泣きしている自分は、思い入れが強すぎるだろうか。
この音源は、普通に、CD版「アンソロジー3」に収録されているが、
「アンソロジー1」」と「~3」は、図書館で借りて、一度聴いただけ、
映像版にしても、テレビ放映のみで、全5枚組DVDは見たことなく、
ファンを公言するわりに、かなり抜け落ちたり、勘違いが多く反省。
「ジュリア」のギターは、インド瞑想修行中に、フォークシンガーの、
ドノヴァンから教わった、スリー・フィンガー奏法を駆使した伴奏で、
教則本のお手本にしたいくらい、規則的なパターンで、中学時代に、
シンコー「ひき語りビートルズ」の楽譜で、この曲を必死に練習した。
ところが、今回バンドスコアを見ると、パターンが微妙に違っていて、
「ひき語り~」では、1拍目と3拍目は、親指で 5弦を弾いているが、
ジョンは、3拍目は6弦となり、40年以上も間違えて覚えていたので、
矯正するのはやっかいで、5弦、6弦、5弦、6弦と呟きながら弾いた。
これまた、自分の勘違いだが、タイトルの「ジュリア」は、長男である、
ジュリアンのことだと思っていたら、ジョンの亡き母のジュリアのこと、
さらに、歌詞にある「オーシャン・チャイルド」とは、「洋子」の直訳で、
母親の姿に、年上のヨーコを重ねて歌ったという、マザコンの歌詞。
「オーシャン・チャイルド」は、砂浜で無邪気に遊ぶ子供をイメージし、
ジュリアンのことだと思い込んでいたから、ヨーコだと知って驚いたし、
そうなると、「ホワイト」から、「レット・イット・ビー」「アビーロード」には、
ヨーコを題材にした歌ばかりで、あまりに私小説的じゃないだろうか。
それでも、出だしの歌詞なんかは、哲学的な感じがすると思ったら、
「Half of what I say is meaningless,~ reach you」の一節は、
レバノンの詩人、ハリール・ジブラーンの詩集からの引用だそうで、
となると、ジョンは、新聞だの広告だの雑誌だの、借用が多い気も。
杉真理が、「ナイアガラ・トライアングルvol2」で、ジョンに捧げた曲の、
「ノーバディ」の中で、「君のしゃべる言葉の、半分は意味がない」と、
歌ったのは、「ジュリア」をにおわせて、やるなあと思っていたのだが、
半分どころか、それ自体がジョンの言葉でなかったという皮肉な話。
「ホワイトアルバム」から、スリー・フィンガー奏法で丁寧に弾き語り、
ビートルズの曲で唯一、ジョンが1人で歌い演奏した、「ジュリア」は、
ポールが付き添ったと知り、そのやりとりも、なりきりジョンで真似し、
昔覚えたギターも修正しつつ、最後は、やっぱり歌声が課題でした。
ハンター・デヴィスや角川文庫の伝記本や、ジョン自身による、
回想録を読んでいたわりには、映画の「レット・イット・ビー」が
ちょうど解散劇をとらえ、そのまま解散したと思い込んでいた。
映画のラスト、屋上でのライブが最後の姿だと思っていたのに、
実際は、翌日にスタジオで演奏したり、発売順では逆になった、
「アビーロード」が、その後の録音だとは、かなりあとで知ったし、
「レット・イット・ビー」より前から、解散の危機があったとまでは。
「ホワイトアルバム」でも、もうビートルズの崩壊は進んでいて、
あまりの険悪さに、エンジニアがやめたり、温厚なリンゴまでも、
脱退騒ぎになっていたことは、この十数年くらいに、次々と出た
ビートルズ本で読むまで、知らなかったし、気づきもしなかった。
「これがビートルズだ」の、「バック・イン・ザ・U..S.S.R.」の、
解説に、「リンゴはビートルズを脱退する」と書かれて、ドラムも、
ポールが叩いていると知り、そうだったっけと、あちこちの本を、
ひも解いても、昔の本は、ポールがドラムだとさえ書いていない。
「怪傑ビートルズの伝説」なる、用語集と年表が載っている本も、
脱退劇など出てないし、90年「レコーディング・セッション」では、
「バック・イン・ザ~」の録音記録で、この一件に触れてはいるが、
記憶になくて、TV版アンソロジーでは、語られていたのだろうか。
「これがビートルズだ」には、「マザー・ネイチャーズ・サン」の際、
「一説には、ジョンとリンゴが、ふらりとスタジオに入ってきたとき、
緊張感が走ったらしい。」と書かれて、「ポールが二人に参加を、
うながす気配はなく、またすぐにスタジオを出ていった。」とある。
こういうのを読むと、勝手に、その場のやりとりを想像したくなり、
ジョンが「ポール、やってるか?」と、スタジオの扉を急に空けて、
「あ、やめてよ、ジョン。今、やっと上手くいったところだったのに、
勝手に入ってこないでよ。」と、にらみ返し、リンゴは、とばっちり。
「あ、すまん、すまん。でも、どうせダビングや編集するんだろ。」
「何か用?」、「いや、この間さ、お前の『アイ・ウィル』で何百回も、
拍子木を叩いて、つきあってやったろう。もう、こっちは、リンゴと、
『ヤー・ブルース』を終えたから、何か叩いてやろうかと思ってさ。」
「この曲は、オーケストラを入れるんだから、そんなのいらないよ。
いいから、もう、出てってくれよ。」と、ポールに追いたてられると、
「何だ、あいつ、せっかく手伝ってやろうと思ったのにさ。、いいや、
こっちもヨーコを歌った『ジュリア』でもやるさ。」と、別スタジオへ。
リンゴは、2人のやりとりに戸惑いつつ、ジョンを追いかけながら、
「次の曲は、ドラム叩く? パーカッションかな?」と、尋ねてみると、
「ああっと、弾き語りだから、いらないなあ。チェスでもやってれば。」
これでは、温厚なリンゴも耐えられず、帰ったまま、戻らなくなった。
これは、時系列を無視した、自分の作り話で、「マザー~」の件も、
どうやら、ポールが、オーケストラの団員と打ち合わせしていたら、
ジョンとリンゴが入ってきたので、場違いとばかり、しらけたようで、
「ジュリア」の録音も、全部の曲が完成してから、最後に行われた。
やはり「これがビートルズだ」で、中山康樹は、「ジュリア」について、
「最後の最後に、人の目を盗むようにジョンひとりでレコーディング」
「そこにヨーコがいたことは、いうまでもない」と、かなり辛らつだが、
今回、参考音源を捜していると、ポールとジョンのやりとりがあった。
何と、ジョンは1人きりでないどころか、ポールが立ち会っていて、
演奏がうまくいかず、落ち込んでいるジョンに、「よくできているよ、
すごいよ、大丈夫。もう一回やってみよう。」など、何度もポールが、
コントロールルームからのマイクで、励ましているのが聞き取れる。
ジョンも、「そうか、ここまでは、うまくいったよな。」、「ミスったのは、
一箇所だけじゃないかな」、「完璧だよな」と、笑いながら返答して、
険悪とされる「ホワイトアルバム」で、最後はやっぱり2人なんだと、
勝手にもらい泣きしている自分は、思い入れが強すぎるだろうか。
この音源は、普通に、CD版「アンソロジー3」に収録されているが、
「アンソロジー1」」と「~3」は、図書館で借りて、一度聴いただけ、
映像版にしても、テレビ放映のみで、全5枚組DVDは見たことなく、
ファンを公言するわりに、かなり抜け落ちたり、勘違いが多く反省。
「ジュリア」のギターは、インド瞑想修行中に、フォークシンガーの、
ドノヴァンから教わった、スリー・フィンガー奏法を駆使した伴奏で、
教則本のお手本にしたいくらい、規則的なパターンで、中学時代に、
シンコー「ひき語りビートルズ」の楽譜で、この曲を必死に練習した。
ところが、今回バンドスコアを見ると、パターンが微妙に違っていて、
「ひき語り~」では、1拍目と3拍目は、親指で 5弦を弾いているが、
ジョンは、3拍目は6弦となり、40年以上も間違えて覚えていたので、
矯正するのはやっかいで、5弦、6弦、5弦、6弦と呟きながら弾いた。
これまた、自分の勘違いだが、タイトルの「ジュリア」は、長男である、
ジュリアンのことだと思っていたら、ジョンの亡き母のジュリアのこと、
さらに、歌詞にある「オーシャン・チャイルド」とは、「洋子」の直訳で、
母親の姿に、年上のヨーコを重ねて歌ったという、マザコンの歌詞。
「オーシャン・チャイルド」は、砂浜で無邪気に遊ぶ子供をイメージし、
ジュリアンのことだと思い込んでいたから、ヨーコだと知って驚いたし、
そうなると、「ホワイト」から、「レット・イット・ビー」「アビーロード」には、
ヨーコを題材にした歌ばかりで、あまりに私小説的じゃないだろうか。
それでも、出だしの歌詞なんかは、哲学的な感じがすると思ったら、
「Half of what I say is meaningless,~ reach you」の一節は、
レバノンの詩人、ハリール・ジブラーンの詩集からの引用だそうで、
となると、ジョンは、新聞だの広告だの雑誌だの、借用が多い気も。
杉真理が、「ナイアガラ・トライアングルvol2」で、ジョンに捧げた曲の、
「ノーバディ」の中で、「君のしゃべる言葉の、半分は意味がない」と、
歌ったのは、「ジュリア」をにおわせて、やるなあと思っていたのだが、
半分どころか、それ自体がジョンの言葉でなかったという皮肉な話。
「ホワイトアルバム」から、スリー・フィンガー奏法で丁寧に弾き語り、
ビートルズの曲で唯一、ジョンが1人で歌い演奏した、「ジュリア」は、
ポールが付き添ったと知り、そのやりとりも、なりきりジョンで真似し、
昔覚えたギターも修正しつつ、最後は、やっぱり歌声が課題でした。

リメイクというか、昨今流行の「セルフカバー」と呼んでもよいのか、
「レボリューション1」を、ジョンがシングル盤で出そうと思ったのに、
ポールとジョージから、テンポが遅く、シングル向きでないと言われ、
テンポをあげて再録音し、ギターの音も、派手に歪ませて演奏した。
デビューアルバム録音時からの慣例か、「ホワイトアルバム」でも、
セッションは、ジョンの曲から始まり、設立したばかりのアップルの、
最初のレコード用にと録音されたのが、「レボリューション」だったが、
当初は10分以上もあったので、まずは、4分程度に編集したそうだ。
それでも、シングル向きでないと、新たに録音しなおすことになって、
アップテンポしたテイクに、「レボリューション」のタイトルを冠したが、
もともとのジョンがアコギを弾いた、スローブルースのバージョンも、
「レボリューション1」と「1」をつけて、LPには収録されることになる。
さらに、原曲からカットした後半部分も、サウンドコラージュのような、
「レボリューション9」に、一部が使われたそうで、たった1つの曲が、
3曲に分かれたわけで、「~9」はともかく、ビートルズのカバー曲が、
テンポやアレンジを変えても成立するのを、本人達が証明している。
アップテンポにした際に、ジョンは、アコギからエレキに変更したうえ、
これ以上ないくらいに、ギターの音を歪ませて、ノイジーにしていて、
すごくインパクトのあるイントロになったが、この歪ませる音作りには、
ミキサー卓を最大音量にした説と、エフェクターを使った説とがある。
ミキサー卓にギターを直接つないだうえに、ボリュームを最大にして、
入力オーバーで音が歪むようにしたとか、ボーカルアンプを2台使い、
やはり音量を最大にしたとか、ギターアンプだ、いやエフェクターだと、
こんなことでも、また謎だらけなのだが、ミキサーが一番、有力な説。
自分が、昔持っていた、ヘッドフォンアンプで歪ませた時の音に近く、
少なくとも、スピーカーを通した音ではなくて、ライン録音の音特有の、
プラスチックを通したとでも表現したい音で、いつもの自分の録音も、
MTRに直接ギターをつなぐライン録音だが、ちょっと同じ音は出ない。
ジョンは、エピフォン・カジノを使うから、セミアコの中音域が強調され、
ワウをかませて歪ませたような感じで、それでいて、ハイゲインの音、
自分のレスポールと、MTRのマーシャルモデリングでは、歪みすぎ、
じゃあと、ストラトにしてみると、トーンを絞っても、キンキンしてしまう。
MTRのエフェクトを、マーシャルでなく、ツインリバーブにしてみたり、
VOXにしても、同じ音にならず、カジノでないと駄目と、あきらめるが、
弾く音にしても、1・2弦だけのようで、3弦の音もなっている気もして、
それで、3弦も弾いたら、かえってニュアンスが違うという、試行錯誤。
演奏のコード、ポジションについては、今回「ビートルズ1」に先行して、
YouTubeでも公開された、プロモーションビデオで、かなりわかって、
この映像の撮影は、歌だけが生で録音され、演奏は当て振りらしいが、
録音とは全然違う、ギターの押さえ方はしないだろうから、参考になる。
レコードのキーは、B♭とBの間の微妙な音程だが、映像で見る限りは、
ジョンは、歌の伴奏時に、開放弦のAやDのコードを押さえているから、
アップテンポにして再録音したのに、さらに、テンポを上げた方が良いと、
テープの速度を早めたようで、自分は、1フレにカポタストをつけて弾く。
そこで不思議なのが、テープを早くした伴奏に合わせ、歌ったとすると、
B~B♭のキーで歌いながら、Aのコードを弾き、音がつられないのか、
生のギター音が聴こえないくらい、モニターの伴奏音を上げていたのか、
ギターのチューニングを変えたのか、これまた、自分にとって謎となる。
ジョージは、フイルムでは、レスポールを弾いているが、録音時点では、
まだ、このレスポールを、エリック・クラプトンからプレゼントされる前で、
SGで弾いたとされ、そう言われてみると、自分のレスポールに比べて、
音が固め、ソリッドな感じで、出力も小さく、歪み具合が違うような気に。
ポールは、フィルムで、この頃愛用したリッケンバッカーのベースでなく、
前期のトレードマークだった、ヘフナー・バイオリンベースを弾いていて、
「レイン」「ペーパーバックライター」で、リッケンを弾いても、見た目から、
PVではヘフナーを抱えたポールだが、こちらは、録音もヘフナーらしい。
そのベースも、ペパーズあたりからのやり方で、最初には録音しなくて、
あとからダビングしたそうだが、特に凝ったフレーズもなく、シンプルで、
ポール本人が納得するまで、何度もやり直す、メロディアス・ベースと、
違うのだから、4人で演奏しても良いだろうに、こだわりでもあったのか。
間奏のエレピは、ローリングストーンズにもゲスト参加した、売れっ子の、
ニッキー・ホプキンスが弾いていて、自分にとっては、ビートルズの次に、
夢中になったジェフ・ベックの、第一期グループのメンバーだっただけに、
あとになってから、ホプキンスが弾いていたと知った際、妙に嬉しかった。
日経BP「全曲バイブル」で、ポールとジョージのコーラスも、トラック1に、
ジョンの歌やリードギターと録音されてるとあるが、基本はジョンの独唱、
ダブルトラックになっていて、わざとなのか、ところどころ、ずれているが、
2人の声は聴こえず、フィルムでの、掛け合いコーラスとは、かなり違う。
自分は、レコード時代に、この曲が入った米国編集盤「ヘイ・ジュード」は、
あまり聴かなかったからか、フィルム上映会で見た演奏の印象が強くて、
当然に2人のコーラスが入り、サビも、「Don't you know~」の部分が、
3回ずつ歌うと思っていたが、今回聴いたら、最初だけで、すごく驚いた。
驚いたというと、フィルムの記憶もあいまいで、まず、イントロのギターが、
ジョンのアップだと思い込んでいたら、全員が入った、引いたショットだし、
逆にポールがアップになり、「ギャー」と叫ぶのは、まったく記憶になくて、
ここって、ジョンのシャウトじゃないのかと、我ながら、勘違いの多いこと。
「ビートルズ1」のレストア映像も見事な、シングル「レボリューション」は、
ジョンの思惑と違って、「ヘイ・ジュード」のB面に甘んじたが、自分には、
お気に入りのバージョンで、歪んだギターの音作りに、すごく苦労しつつ、
やっぱり、歌がネックで、高音もきつければ、発音もついていけないです。
「レボリューション1」を、ジョンがシングル盤で出そうと思ったのに、
ポールとジョージから、テンポが遅く、シングル向きでないと言われ、
テンポをあげて再録音し、ギターの音も、派手に歪ませて演奏した。
デビューアルバム録音時からの慣例か、「ホワイトアルバム」でも、
セッションは、ジョンの曲から始まり、設立したばかりのアップルの、
最初のレコード用にと録音されたのが、「レボリューション」だったが、
当初は10分以上もあったので、まずは、4分程度に編集したそうだ。
それでも、シングル向きでないと、新たに録音しなおすことになって、
アップテンポしたテイクに、「レボリューション」のタイトルを冠したが、
もともとのジョンがアコギを弾いた、スローブルースのバージョンも、
「レボリューション1」と「1」をつけて、LPには収録されることになる。
さらに、原曲からカットした後半部分も、サウンドコラージュのような、
「レボリューション9」に、一部が使われたそうで、たった1つの曲が、
3曲に分かれたわけで、「~9」はともかく、ビートルズのカバー曲が、
テンポやアレンジを変えても成立するのを、本人達が証明している。
アップテンポにした際に、ジョンは、アコギからエレキに変更したうえ、
これ以上ないくらいに、ギターの音を歪ませて、ノイジーにしていて、
すごくインパクトのあるイントロになったが、この歪ませる音作りには、
ミキサー卓を最大音量にした説と、エフェクターを使った説とがある。
ミキサー卓にギターを直接つないだうえに、ボリュームを最大にして、
入力オーバーで音が歪むようにしたとか、ボーカルアンプを2台使い、
やはり音量を最大にしたとか、ギターアンプだ、いやエフェクターだと、
こんなことでも、また謎だらけなのだが、ミキサーが一番、有力な説。
自分が、昔持っていた、ヘッドフォンアンプで歪ませた時の音に近く、
少なくとも、スピーカーを通した音ではなくて、ライン録音の音特有の、
プラスチックを通したとでも表現したい音で、いつもの自分の録音も、
MTRに直接ギターをつなぐライン録音だが、ちょっと同じ音は出ない。
ジョンは、エピフォン・カジノを使うから、セミアコの中音域が強調され、
ワウをかませて歪ませたような感じで、それでいて、ハイゲインの音、
自分のレスポールと、MTRのマーシャルモデリングでは、歪みすぎ、
じゃあと、ストラトにしてみると、トーンを絞っても、キンキンしてしまう。
MTRのエフェクトを、マーシャルでなく、ツインリバーブにしてみたり、
VOXにしても、同じ音にならず、カジノでないと駄目と、あきらめるが、
弾く音にしても、1・2弦だけのようで、3弦の音もなっている気もして、
それで、3弦も弾いたら、かえってニュアンスが違うという、試行錯誤。
演奏のコード、ポジションについては、今回「ビートルズ1」に先行して、
YouTubeでも公開された、プロモーションビデオで、かなりわかって、
この映像の撮影は、歌だけが生で録音され、演奏は当て振りらしいが、
録音とは全然違う、ギターの押さえ方はしないだろうから、参考になる。
レコードのキーは、B♭とBの間の微妙な音程だが、映像で見る限りは、
ジョンは、歌の伴奏時に、開放弦のAやDのコードを押さえているから、
アップテンポにして再録音したのに、さらに、テンポを上げた方が良いと、
テープの速度を早めたようで、自分は、1フレにカポタストをつけて弾く。
そこで不思議なのが、テープを早くした伴奏に合わせ、歌ったとすると、
B~B♭のキーで歌いながら、Aのコードを弾き、音がつられないのか、
生のギター音が聴こえないくらい、モニターの伴奏音を上げていたのか、
ギターのチューニングを変えたのか、これまた、自分にとって謎となる。
ジョージは、フイルムでは、レスポールを弾いているが、録音時点では、
まだ、このレスポールを、エリック・クラプトンからプレゼントされる前で、
SGで弾いたとされ、そう言われてみると、自分のレスポールに比べて、
音が固め、ソリッドな感じで、出力も小さく、歪み具合が違うような気に。
ポールは、フィルムで、この頃愛用したリッケンバッカーのベースでなく、
前期のトレードマークだった、ヘフナー・バイオリンベースを弾いていて、
「レイン」「ペーパーバックライター」で、リッケンを弾いても、見た目から、
PVではヘフナーを抱えたポールだが、こちらは、録音もヘフナーらしい。
そのベースも、ペパーズあたりからのやり方で、最初には録音しなくて、
あとからダビングしたそうだが、特に凝ったフレーズもなく、シンプルで、
ポール本人が納得するまで、何度もやり直す、メロディアス・ベースと、
違うのだから、4人で演奏しても良いだろうに、こだわりでもあったのか。
間奏のエレピは、ローリングストーンズにもゲスト参加した、売れっ子の、
ニッキー・ホプキンスが弾いていて、自分にとっては、ビートルズの次に、
夢中になったジェフ・ベックの、第一期グループのメンバーだっただけに、
あとになってから、ホプキンスが弾いていたと知った際、妙に嬉しかった。
日経BP「全曲バイブル」で、ポールとジョージのコーラスも、トラック1に、
ジョンの歌やリードギターと録音されてるとあるが、基本はジョンの独唱、
ダブルトラックになっていて、わざとなのか、ところどころ、ずれているが、
2人の声は聴こえず、フィルムでの、掛け合いコーラスとは、かなり違う。
自分は、レコード時代に、この曲が入った米国編集盤「ヘイ・ジュード」は、
あまり聴かなかったからか、フィルム上映会で見た演奏の印象が強くて、
当然に2人のコーラスが入り、サビも、「Don't you know~」の部分が、
3回ずつ歌うと思っていたが、今回聴いたら、最初だけで、すごく驚いた。
驚いたというと、フィルムの記憶もあいまいで、まず、イントロのギターが、
ジョンのアップだと思い込んでいたら、全員が入った、引いたショットだし、
逆にポールがアップになり、「ギャー」と叫ぶのは、まったく記憶になくて、
ここって、ジョンのシャウトじゃないのかと、我ながら、勘違いの多いこと。
「ビートルズ1」のレストア映像も見事な、シングル「レボリューション」は、
ジョンの思惑と違って、「ヘイ・ジュード」のB面に甘んじたが、自分には、
お気に入りのバージョンで、歪んだギターの音作りに、すごく苦労しつつ、
やっぱり、歌がネックで、高音もきつければ、発音もついていけないです。

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