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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
北欧のタイトルに、インドの楽器と、何でもありの「ノルウェーの森」
ビートルズとの出会いは、中2の夏に、友人に誘われて観た、
新宿武蔵野館での、映画3本立、「ビートルズがやって来る」、
「ヘルプ」に「レット・イット・ビー」だが、名前を知らないままに、
流れている曲を聴いたり、映像を見たことが、実際はあった。

ビートルズファンの思い出で語られるのは、チョコのCMだが、
自分はまったく記憶になくて、小4の頃だったか、渋谷東宝で、
ゴジラを観た時に、休憩中に、「レット・イット・ビー」が流れて、
「何これ、LPレコードのCMソング?」と、すぐにサビを覚えた。

翌日、学校で、「エルピー、エルピー」と歌うと、同級生たちも、
どこかで聴いたようで、一緒に、そこだけ何度も歌ったのだが、
誰もビートルズという名前を言わなかったし、映画館なのに、
映画「レット・イット・ビー」の予告編を、見たわけでもなかった。

映像との出会いは、直接にビートルズではなく、解散後だが、
ジョージが中心の、「バングラデシュ・コンサート」の予告編で、
これは、「スヌーピーとチャーリー・ブラウン」だったか、続編の、
「スヌーピーの大冒険」を、有楽町スバル座で観たとき流れた。

予告編は、インタビューや、演奏シーン、メンバー紹介などと、
けっこう長かった記憶があり、ジョージが誰かも知らないまま、
「チャリティなのに、税金を取られて、その分を負担した。」と、
語る場面を見て、なんて立派な人なんだと、幼心に感動した。

その映画自体を観たのは、ビートルズに夢中になってから、
目黒公会堂で、ビートルズ・シネ・クラブ主催の大会があって、
「ビートルズがやって来る」などの映画が、上映できなくなり、
差し替えで上映されたので、アクシデントから偶然、観れた。

前半、ジョージがインド音楽にのめりこみ、弟子入りまでした、
ラヴィ・シャンカールの演奏があり、後期のジョージの曲には、
ビートルズのメンバーでなく、インド楽器の奏者が参加して、
この手の音楽を披露していたから、あまり違和感はなかった。

ただ、ビートルズ映画が観たくて、やってきた映画大会なので、
シタールの演奏が、延々と続くのには、だんだん退屈してきて、
いったんロビーに出たし、ジョージのファンには申し訳ないが、
ビートルズでも、シタールの曲は、自分のランキングでは低い。

ジョージがインド音楽と出会ったのは、映画「ヘルプ」撮影時、
レストランの場面で、シタールなどの演奏があり、興味を持ち、
とりあえず、民芸品店にあった、シタールを手に入れたところ、
次のアルバム「ラバー・ソウル」で、早速、演奏することになる。

ジョンの歌う「ノルウェーの森」は、ロック、ポピュラー曲として、
世界初となるシタールの導入らしいが、当のジョージ自身は、
シャンカールに習いに行く前で、弾き方もよくわからないまま、
ジョンにせがまれ、買ったばかりのシタールを、自己流で弾く。

ジョンやポールが、わりと同じギターを愛用するのに比べて、
音色へのこだわりか、いくつも持ち替えていたジョージだから、
シタールに興味を持ったのも、その音楽より、音だったろうし、
それを、ジョンも珍しがって、自分の曲で弾かせた気もする。

後付け世代の自分としては、後期のシタールだらけの曲や、
バングラデシュの演奏も聴いているが、リアルタイムの人は、
訳の分からない音が鳴って、不気味に感じたり、その楽器が、
インド音楽と知ると、ビートルズが遠ざかっていくと感じたとか。

イントロや間奏のシタールは、メロディ・ラインをなぞっていて、
ジョンが弾くアコギでも、コードストロークと同時に、メロディも、
一緒に弾いているが、これがまた、絶妙なニュアンス、音色で、
ジョンのリズムギタリストとしての、真骨頂とも言える、見事さ。

愛用のアコギ、ギブソン・J160Eの2フレットに、カポを付けて、
「アイル・フォロー・ザ・サン」でも弾いた、低音弦、高音弦とを、
ピックのアップダウンで、交互に鳴らす奏法を、さらに発展させ、
Dコードを押さえつつ、小指を動かし、メロディラインも奏でる。

最初の2小節は、ジョンのギターだけなので、すごく良くわかり、
まず、3~5弦を鳴らし、2・3弦、1・2弦を交互に繰り返して、
次に1~3弦を鳴らしながら、3弦を、小指で、ハンマリングと、
プリングで、メロディを弾くのが、すごく滑らかなフィンガリング。

基本、この2小節の繰り返しだが、なかなか、この感じが出せず、
エレアコのJ160Eを、アンプにつながずに、マイク録りしている、
アコースティックな響きも美しく、自分のオベイション・タイプの、
エレアコは、生音でもプラスチックみたいな音で、全然似ない。

ジョージが苦労したシタールは、ギターシンセを使い楽勝だが、
エレキシタールの音しかなかったので、ジョンのアコギ同様に、
木の響きが電気的な音になり、「ノーウェジアン・ウッド」ならぬ、
「ノーウェジアン・エレキ」みたいな、半端な音色になってしまう。

題名「ノーウェジアン・ウッド」は、邦題が「ノルウェーの森」だが、
今では、誤訳だと知られていて、複数形の「Woods」と混同し、
「森」と訳してしまったそうで、本来、ウエッジウッドの食器ならぬ、
ノーウェジアンウッドの家具を意味して、歌詞もつじつまが合う。

自分は、副題が、「This Bird Has Flown」ということもあって、
北欧神話に関係して、何か鳥の妖精とか、森の妖精の歌かと、
想像をふくらませていたのに、何でも、ジョンが浮気したことを、
妻に気づかれないように歌にして、そこにあった家具が題名に。

さらに、ポールの案で、歌の結末は、風呂場に寝かされたうえ、
とっとと外出した彼女を恨んで、家具を燃やしてやったとなって、
私小説な内容を歌詞にすることや、犯罪者まがいの結末など、
ジョン流のジョークなのだろうが、どこが「愛と平和の使者」かと。

「ノー・リプライ」では、ストーカーのような心境を、歌にしたり、
「浮気娘」では、「おまえが、他の男といるのを見るくらいなら、
死んでもらったほうがまし、命がけで逃げろよ。」と、言い放ち、
歌詞のお遊びとは言え、ジョンには、そんな面があるのも事実。

邦題が「ノルウェーの森」と誤訳されたから、村上春樹の小説が、
生まれたのも事実だが、なぜか、こちらは、「ノルウェイ」の表記、
ネットでビートルズのつもりで検索しても、小説の方ががヒットし、
家族に話すと、それが世間一般だと言われ、なんだかショック。

スタジオでの作業も増え、音楽性も広がっていくビートルズの、
「ラバーソウル」から、インドの楽器、シタールを早々に導入し、
メロディーも、どことなくエスニックなのに、なぜか、題名だけは、
インドでなく、「ノルウェーの森」、アコギに苦労しての演奏です。





寺内タケシで気に入った「スターダスト」を、二重奏と江部編曲で
ジャズのスタンダード曲というよりは、ポピュラーソング、
ムード音楽のおなじみ曲と呼んで良い、「スターダスト」を、
自分は、FM「ジェットストリーム」で流れた、寺内タケシの、
ソロアルバムからの演奏で、曲を知り、すごく気に入った。

おそらく、それまでに、どこかで耳にしたかもしれないが、
題名とともに、意識して聴いたのは、その寺内の演奏で、
ギターのみで、ダビングを重ねた伴奏にのせ、メロディを、
伸びやかに、アームで抑揚をつけて弾くのが、見事だった。

自分より年配の人が、「スターダスト」で思い浮かぶのは、
クレイジー・キャッツ、ザ・ピーナッツが出演した、TV番組、
「シャボン玉ホリデー」で、番組の最後、ミニコントとともに、
ザ・ピーナッツが歌う、エンディング・テーマかもしれない。

自分は、この番組を見た記憶がなく、小学生の頃だから、
9時前には寝ていたので、そのせいだろうと思っていたら、
日曜日の午後6時半の放送で、まさに家族団らんの時間、
自分が「サザエさん」が見たいと、主張したのかもしれない。

こんなとき、頼りになるYoutubeには、しっかり映像があって、
ザ・ピーナッツが、歌い始めると、植木等が、コメントしたり、
谷啓が、二人にちょっかいを出して、どつかれるパターン、
そのまま、ギター演奏に変わって、エンドロールが流れる。

このギター演奏は、ロス・インディオス・タバハラスのもので、
「マリア・エレーナ」で、一世を風靡した、兄弟デュオの二人、
ポピュラー曲の演奏も多いが、クラシックの超絶技巧の曲、
「熊蜂の飛行」「幻想即興曲」では、バカテクを披露していた。

寺内タケシのレコード評だったか、「スターダスト」について、
「ロス・インディオスの演奏でおなじみの~」と書かれていて
その時には、そんなものかと、漠然と思ったが、人気番組の、
テーマ曲なのだから、お茶の間にも浸透した、名演だった。

曲が気に入ると、弾きたくなるのは、昔から変わってなくて、
まだ、渋谷河合楽器ギター教室に、通っていない頃だから、
先生に相談できないが、通信教育、東京音楽アカデミーの、
ポピュラーギターコースのおまけLPに、ちょうど入っていた。

クラシックギターのコースとして、毎月届く、楽譜もレコードも、
ほとんど、手をつけないままに、ポピュラーギターのコースの、
「ステージのためのポピュラープログラム」も、継続して受講、
ますます、楽譜がたまっていき、だんだん自己嫌悪になった。

今思えば、東京音楽アカデミーは、いつのまにか、なくなり、
その教材やレコードも、入手困難なので、続けて良かったし、
さらに、「ワルカー教授の高等レッスン」も、受講しておけばと、
悔やまれるほどで、どんな曲を教われたのか、今も気になる。

ちなみに、英会話の教材、「家出のドリッピー」などで有名な、
アカデミー出版は、東京音楽アカデミーと、住所が同じなので、
ギターブームが去るなり、次なるビジネスとして、英会話へと、
方向転換したのだろうが、限定復刻版など、出してくれないか。

それで、高校の頃、少しは、たまった楽譜も役に立つとばかり、
日本のフラメンコギター界の草分け、伊藤日出男が編曲した、
「スターダスト」を練習し、ラジカセに、自分で伴奏を録音して、
二重奏にするのは、中学時代のビートルズから、やってること。

伊藤の編曲は、メロディの節回しが、ロス・インディオスほどは、
16分音符の装飾音をつけたり、つっこみ気味ではないのだが、
かなり意識した感じで、二重奏にしていること自体、そうだろうし、
みんなが親しんでいる形で、教材用に編曲したのかもしれない。

自分は、それを基にしつつ、寺内タケシのような、歌わせ方も、
何となく真似して弾き、そうしたことで、まだアドリブは無理でも、
メロディをフェイクしたり、自分の歌わせ方を、覚えたのだろうが、
調子に乗り、メロディを台無しにするところが、玉にキズとなる。

今回、なるべく楽譜に忠実に演奏したが、ところどころ、癖で、
寺内を気取って、やたらとフェイクしたり、小節の頭で弾く部分、
前の小節から弱起で弾く部分が、いいかげんになっていたり、
昔からのレパートリーだと、思い込みや悪癖がつきものと反省。

伴奏のギターは、ダラダラと、コードを鳴らしている感じになり、
それこそ、ギター教室の先生から、「俺が、あれだけ、伴奏を、
仕込んでやったのに、何やっているんだ。」と、言われそうで、
フォークギター同様、伴奏を馬鹿にし、さぼっていたのが明白。

習っていたのはジャズだから、いかにリズムギターの伴奏で、
スイングさせるかが課題、4ビートの場合、4分音符を1拍ごと、
ジャッ、ジャッとコードを刻み、3連符や、付点16分音符なら、
はねた感じが出せるのを、4分音符だけで、ノリを出していく。

ジャズ特有のテンションコードで、1拍ごとに、コードチェンジと、
リズムギターは、奥が深いのだが、単純にCコードを押さえて、
メトロノームに合わせ、テヌート気味、スタッカート気味にしたり、
前ノリ、後ノリにしたりと、リズムを引っ張っていく練習を徹底。

ジム・ホールが、ピアノのビル・エバンスと共演した際に弾いた、
ベースラインをまじえつつ、ドラム不要のごとくに、スイングする、
神業と思えるコードワークを、先生は、こともなげに弾いてくれて、
基本の4ビートをちゃんと刻めれば、たやすいことと、言っていた。

伴奏が下手で、言うのもなんだが、伊藤編曲のリズムギターは、
単純なコードが多いので、弾き比べで、いつもの江部賢一編曲、
テンションコードや、フィルインも入り、ジャズギターのソロのよう、
伊藤版で、省略されたイントロ、バースもあって、弾いて楽しい。

寺内タケシで知った、「スターダスト」を、お茶の間に浸透した形、
二重奏を、東京音楽アカデミーの伊藤日出男の編曲で演奏して、
さらに、江部賢一のギターならではの、ジャズっぽい編曲で弾き、
何かと、ジャズを習ったと公言する、片鱗を感じていただければ。








アイドル卒業?、最初の転換を高らかに告げた「ドライブ・マイ・カー」
60年代、リアルタイムで、ビートルズを聴いていた世代と、
解散後の70年代、前期・中期・後期の曲を一度に聴いた、
自分たちとでは、当然に、各時期、各楽曲の印象は違うし、
こちらは、ある意味、結末を知りながら、さかのぼっている。

さらに、自分たちは、73年に出たばかりのベスト盤である、
通称、赤盤・青盤に親しんだから、その2つの区切りにより、
ビートルズの活動期間を、前期と後期と分けて考えがちで、
それは、「サージェント・ペパーズ」をもって、後期とされる。

コンサート活動をやめて、スタジオにこもったビートルズは、
その音楽が、「ペパーズ」から、大きな変貌を遂げたのだと、
自分は思い込んでいたが、リアルタイムで聴いていた場合、
前作の「リヴォルヴァー」から、変わったと感じる人も多い。

人によっては、さらに前の、「ラバー・ソウル」が出たときに、
それまのでの、いわばアイドル路線のような、歌と演奏が、
内省的な歌詞、一風変わったメロディになり、驚いたそうで、
こればかりは、後追いの自分には、想像するしかない世界。

「抱きしめたい」「シー・ラヴズ・ユー」のヒット曲で魅かれて、
映画「ビートルズがやって来る」、「ヘルプ」と観てきた人には、
モータウンを思わせるベースラインに、一種異様なハモりの、
「ドライブ・マイ・カー」で始まるアルバムは、衝撃だったとか。

映画やサントラ盤の邦題が、「四人はアイドル!」だったのに、
新作は、ゆがんだ写真のジャケット、ビートルズの文字もなく、
インドの楽器、シタールを使った曲に、フランス語で歌う曲と、
変化についていけないと、離れていくファンも多かったらしい。

自分は、映画は、「レット・イット・ビー」との、3本立だったし、
最初に友人に借りたアルバムも、「オールディーズ」なので、
「抱きしめたい」と同時に、中期の曲、「恋を抱きしめよう」や、
「デイ・トリッパー」「エリナー・リグビー」を、一緒に聴いている。

偶然なのか、ビートルズ活動中に出た、唯一のベスト盤は、
ちょうど、赤盤と同じ、「リヴォルバー」までの曲が収録されて、
後追いとなる世代としては、確かに、前期と中期との違いは、
聴いていても、わかるが、ここまでを、ひとくくりにしたくなる。

うろ覚えだが、「ペパーズ」、「ホワイト・アルバム」よりも先に、
青盤で、後期の曲も、まとめて聴いていたから、赤盤に比べ、
見てくれも音楽も、ガラッと変わったと、印象づけられもして、
ちょっと大人の音楽かと、やや敬遠したくなる部分があった。

疎外感というほどでもないが、自分が青盤で感じた違和感と、
似たような感情を、リアルタイム世代は、「ラバー・ソウル」で、
体験したろうし、それが、さらに「リヴォルバー」「ペパーズ」と、
たった1・2年で、大きく変わる彼らに、どう向き合っていたか。

逆に、66年、アイドルとして、来日公演をしたビートルズだが、
前年に「ラバーソウル」は発売され、「リヴォルバー」の録音も、
終えていた彼らに、昔の曲、何とかライブで再現できる新曲を、
聴衆の歓声の中、演奏することは、どんな気持ちだったろうか。

そんな「ラバーソウル」の冒頭の曲、「ドライブ・マイ・カー」は、
ヘフナーベースから、リッケンバッカーに持ち替えたポールが、
モータウンのベースサウンド、フレーズを取り入れ、ハモリも、
不協和音のようで、変わっていく音楽性を、高らかに告げた。

イントロも、バンドスコアでみると、歌の前が、8分の9拍子で、
ギター、ベース、ドラムと、順番にずれて加わるのが、難しくて、
バンド演奏なら、せーのと、半拍おいて、歌に入るのだろうが、
自分の録音では、ギターを早く弾き始めて、つじつま合わせ。

ジョンとポールの歌うメロディは、どっちが主旋律かが微妙だし、
Dのキーで、D、Gの伴奏に、ポールは4度G、ジョンは7度Cと、
不協和音となる音程で、さらに、ジョージが減3度のFで加わり、
クラクションの音を真似て歌う部分は、バラバラにさえ聴こえる。

途中のリードギターは、ポールが、スライドバーで弾いたそうで、
スライドというと、ジョージがソロ作、「マイ・スイート・ロード」で、
印象的なイントロを弾いているから、ジョージの十八番と思うが、
ポールの方が、いち早く弾いていて、自分は、最近知ったばかり。

このギターソロも、諸説入り乱れ、やはりジョージだという説から、
スライドは、最後のフレーズだけとか、ギターのチューニングを、
スライド用に変えて、1弦D、2弦C、3弦AのD7チューニングと、
本やネットで知るが、だいたいそんなチューニング法あったのか。

ギターソロで繰り返される、D音へのチョーキング風フレーズは、
よく聴くと、スライドバーのひっかかる音がするから、スライドで、
フレーズの最後、音程が下がるところは、つながらない音だから、
バーをはめていない人差し指、中指で弾くのかと、推理していく。

さらに、D7チューニングにしてみると、いくつかのフレーズでは、
スライドで弾くときに、同じポジションで次の弦を弾けば良いから、
楽になるが、逆になる場合もあり、ポールのやり方は不明のまま、
ただ、音程の下がる部分は、これで開放弦を鳴らせば、解決する。

最近のポールのライブを見ると、ギタリストは、全部をスライドで、
ブルースロックのように、和音と共に、ギュイーンと鳴らしていて、
レコードの音とは違うのだが、ポール本人から、チューニングや、
スライドと指で押さえる部分など、教わったりしないのかと思った。

それにしても、レコードは、一つ一つの音のミュートをきちんとして、
音程も正確なので、スライドで弾いているか、わからないほどで、
音感、耳の良さと、ギターのポジションを、きちんと把握している、
ポールは演奏家としての才能も、際立っていたと、つくづく感じた。

専門的な話ばかり続いたので、ちょっと軽めのエピソードを一つ、
中学時代、ラジオで、ビートルズの電話リクエスト特集を聴くと、
街頭インタビューもあり、トラックの運転手さんに、声をかけると、
「ドライブ・マイ・カー」をリクエストして、仕込みがバレバレだった。

「ラバー・ソウル」の1曲目、「ドライブ・マイ・カー」、この辺りから、
MTRの再現も難しくなり、苦手な歌は、ハーモニーも乱れがちで、
合っているかどうかも不明、クラクションを真似る「♪ビビップ」は、
高い声が出ず、タイヤがパンクして、空気がもれていくようです。






バッハをモチーフにした、プロコル・ハルム「青い影」を、南沢編曲で
FM放送「ジェット・ストリーム」で、途中にあるコーナーの、
「私のレコード・アルバム」で、寺内タケシのソロ作である、
「テリー・アローン/メロウ・フィーリング」を、かけてくれて、
「スター・ダスト」や「ひき潮」が気に入って、LPを買った。

何十年も愛用している、モズライトのエレキギター1本で、
メロディに、リズムギター、ベースなど多重録音していて、
ギターアンプを使わず、直接ミキサーに、ギターを入力し、
エフェクトも、ミキシングのリバーブくらいで、基本、生音。

ただ、「青い影」の1曲だけは、イントロのアルペジオに、
フェイザーをかけたり、メロディーは歪ませて、弾いてて、
原曲はオルガンがメインだから、その雰囲気を出したり、
ロックの曲であることを強調して、他と区別した気がする。

この寺内のカバー演奏を聴いたのは、確か高3くらいで、
プロコル・ハルムの原曲も、ラジオとかで聴いていたが、
他の曲は、いまだ聴いたことがなく、今も活動している、
ベテランバンドには失礼だが、一発屋という感じが漂う。

プロコル・ハルムという名前を知ったのは、高1のときで、
ジミ・ヘンドリックスの再来と、呼ばれたギタリストである、
ロビン・トロワーが、かつて在籍していたバンドの名として、
目にした程度で、もちろん「青い影」のことも知らなかった。

中学時代、ビートルズばかり聴いていたが、高校に入り、
パープルやツェッペリンを弾く同級生らに、圧倒されると、
ギターがうまくなりたい、早弾きがしたいと、インスト曲で、
全編ギターのジェフ・ベックのLPから、まずは買っていく。

他のギタリストも聴こうと、ビートルズ目的で買った楽譜、
ヤマハの、「ロックギター完全レコードコピー曲集」にある、
ジョニー・ウィンター、ロイ・ブキャナンらのLPを買ったり、
雑誌のギタリスト名鑑、名盤紹介を、食い入るよう読む。

そうして知った一人が、ロビン・トロワーで、クラプトンが、
ラジオで流れたロビンの曲を、ジミの新曲と勘違いしたと、
紹介記事で読み、どのLPを聴こうか、迷っていたところ、
雑誌「ロッキンF」に、「ライブ!」からの曲が、楽譜で載る。

せっかく楽譜もあるし、名盤だと評判だから、買ってきて、
曲も演奏も気に入ったものの、ジミの再来とは思えなくて、
自分のジミのイメージは、ウッドストックの「アメリカ国歌」、
モンタレーの燃やすギターだから、すごくかけ離れていた。

そんなパフォーマンスだけが、ジミではないと知ってるし、
スタジオでのテクニックを駆使した、レコードでの演奏と、
ライブが違うのもわかるが、それでも、ロビンのギターは、
酷似してないし、別に、ジミの名を出さずとも、通用する。

プロコル・ハルムは、プログレ・バンドらしいと誰かに聞き、
そうか、このバンドで、ジミみたいな演奏をしていたのかと、
勝手に思い込んでいて、ラジオで、「青い影」を流れたとき、
これがそうか、バッハみたいで、まさにプログレだと思う。

ところが、オルガンをバックに延々と、歌が続くまま終わり、
ギターソロどころか、バッキングのリフさえ聴こえてこない、
この曲の良さに気づく前に、何だか、がっかりしてしまって、
ロビンが参加する前の曲だと、あとで知って、一人納得。

ロビン在籍時のライブで、唯一のヒット曲を演奏したろうか、
このままのアレンジだったのか、ブログ仲間のマジェさんと、
ひょい。さんのバンドでは、後半でギターソロを弾いていて、
やっぱり、こうでなくっちゃと、ギタリスト目線で喜んでしまう。

一般のリスナーからすると、何でギターソロが入るんだと、
違和感を感じるのだろうが、曲が盛り上がればギターソロ、
エンディングも弾きまくり、というのが、自分の好みであり、
どうしても、ギター中心に聴いてしまう癖は、治せないまま。

そう言っているそばから、オルガンがメインであるこの曲を、
フォークギターを使い、ソロギターで弾こうとするのだから、
懲りない性格というか、昔からの癖、気に入った曲があると、
ギター編曲の楽譜を探して、弾いてみては、自己満足する。

「ソロギ」と称される、今のソロギターの隆盛を作ったのは、
リットー「ソロギターのしらべ」の著者の、南澤大介だろうし、
それまで、イージーリスニング中心だった、ギター曲集に、
ロックの名曲を見事に編曲したから、一気に広まっていく。

「しらべ」がシリーズ化すると、他社からも真似た曲集だの、
リットーからも、編者や形を変え、雨後の筍のように出たが、
ウィンダムヒルにも精通し、ロック、フュージョンを通過した、
南澤の編曲は、マニアも納得する、まったく別次元だと思う。

この曲は、6弦をDに下げ、カポタストを5フレットにするよう、
指定されて、フレットが上にずれる分、間隔が狭くなるので、
手が小さいだの、指が短いと、いつも愚痴だらけの自分も、
弾きやすいはずなのに、逆に押さえにくくて、音が鳴らない。

指が短くて太いから、フレット幅が広いと、指は届かないが、
ハイポジションでは、太い指が、隣の弦を押さえてしまって、
開放弦を消音したり、指同士がぶつかって、浮いてしまうし、
どっちにしても、押さえられなくて、単に不器用ということか。

ゴム巻きタイプの、一番安いカポタストを使っているせいか、
ギターのローポジ、ハイポジのチューニングが甘いせいか、
6弦5フレをジャストに調弦すると、10フレはピッチが高すぎ、
逆も同様だから、間をとって合わせていて、1弦もそうした。

この曲のオルガンは、バッハ「G線上のアリア」のようだが、
「目覚めよと呼ぶ声あり」がモチーフ、というのが定説らしく、
さらに、「それはおかしい、G線の方だ。」とネットで書かれて、
いつ、誰が「目覚めよ」と言ったのか、作曲者なのだろうか。

そのオルガン演奏を、下降するベースとメロディを中心に、
アレンジしたという、南澤の編曲は、難易度Aと書かれるが、
指が寝て、ポコポコしたり、開放弦が、不用意に鳴ったりと、
簡単なようで、毎度ながら、自分のレベルではミスだらけに。

プロコル・ハルム「青い影」、バッハの曲がモチーフだから、
ギターの出番はない、オルガンと歌が中心の原曲なのを、
ソロギの伝道者、南澤大介のギター編曲で弾いたものの、
音が伸びず、スカスカになって、リバーブを深くしています。








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