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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
若き日のA・ヨークが、ウィンダムヒルに残した「アンデシー」
大工にして、ギタリストでもある、ウィリアム・アッカーマンが、
創設したレーベル、ウィンダムヒルからは、多くのベスト盤が、
オムニバス・アルバム、コンピレーション・アルバムの名称で、
出ているし、ギターだけ、ピアノだけを、集めたものまである。

88年に出た「ウィンダムヒル・ギター・コレクション」は、原題が、
「ギター・サンプラー」であって、サンプル集の名前のとおりに、
若手ギタリストの作品を、レーベルの所属を問わず、また曲も、
既発あり、新曲ありと様々に、11名のギタリストらを紹介した。

村治佳織の演奏でも有名な、「サンバースト」を作曲・自演した、
アンドリュー・ヨークも、その中の一人として、アルバムに参加、
どちらかというと、クラシックギタリストだと思っている、ヨークが、
若き日に、ウィンダムヒルに演奏を残していたのは、興味深い。

86年に出した自主制作盤で、スティール弦のアコギを使って、
すでに「サンバースト」を演奏していたが、当時は無名なのか、
解説でも、8才で父からギターを習う、大学で博士号を取得と、
あたりさわりのないプロフィールが、紹介されているに過ぎない。

89年に、クラシックギター界の大御所、ジョン・ウィリアムスが、
「サンバースト」を録音して、クラシックのレパートリーになって、
日本では、福田進一が早い時期から、演奏、録音しただろうが、
お茶の間に浸透したのは、村治佳織のトヨタCMからだと思う。

自分は、伊藤園のCMで、「はちすずめ」の早弾きを軽々と弾く、
村治に感動して、アルバムを買い、1曲目の「サンバースト」で、
従来のクラシックとは違うメロディ、特殊奏法のような音に驚き、
自分でも弾きたくなり、作曲者ヨークの名を調べ、楽譜も探した。

ただ、これは自分がギターを弾いているからで、村治のCMから、
作曲者のヨークに、たどりつく、一般の音楽リスナーはいたのか、
ジョージ・ウィンストン「あこがれ/愛」のような、ブームには至らず、
このあたり、ピアノとギターの違いだろうかと、ひがんだりもする。

新人ヨークが、ウィンダムヒルで演奏した曲は、「アンデシー」で、
自主制作盤「パーフェクト・スカイ」のCD化で、追加収録されたが、
「ギターサンプラー」の英文ライナーは、その「パーフェクト~」を、
カセットテープと紹介し、本当、無名だし、手作り制作だった感じ。

「アンデシー」は、フォークギターの基本、スリーフィンガー奏法で、
イントロからテーマから弾けるような、メロディだし、伴奏なのだが、
当然ながら、フォーフィンガー、薬指も使うように、楽譜に書かれ、
左手も、フォークのような、同じコードを押さえたままとはいかない。

Amを押さえ、スリーフィンガーの基本パターンで続けたいところ、
右指は、スリーフィンガーなら、5弦・4弦を親指、1弦が中指だが、
4弦は人差し指に、1弦は薬指と、いわゆるアルペジオの運指で、
ただ、アグアドの24パターンとも違うから、慣れるまでは難しい。

左手も、Amを押さえたままではなく、そもそも3拍子にしてあるし、
2拍目でコードを離して、3弦開放をはさんで、ポジション移動し、
3拍目では、2フレット中心の別のコードフォームと、ひねっていて、
ついついフォークの癖で、調子づいて弾くと、違う音を出している。

入手困難だった、「サンバースト」の楽譜を、掲載したこともあり、
ベストセラーとなった、リットーの「クラシックギターのしらべ」では、
第2巻に「フェア」、第3巻に「アンデシー」と、ヨークの曲を載せて、
曲ごとに表示してある難易度は、「アンデシー」を、初級Aとする。

スリーフィンガーとは違うと、手こずるのは、初級以下だからで、
クラシックギターを、きちんと練習してきた人には、変型とはいえ、
一定のアルペジオパターンで、左手のポジション移動するくらい、
わけないのかと、改めて、クラシックのすごさを思い知った次第。

ただ、ヨーク自身は、クラシックギタリストに分類しても良いのか、
「サンバースト」の初演が、アコギだったり、エレキも弾いてるし、
ジャズの曲もこなす、「アンデシー」の動画でわかるが、左手は、
親指でネックを握っていて、フォークのグリップ・フォームに近い。

外人さんは手がでかいから、自分のように、必死で親指を下げて、
ストレッチする必要もないのだろうが、クラシックの基本中の基本、
親指をネックの上から出すなと、しつこいくらい、注意されたのを、
意に介さないフォームは、ロックを弾く自分でさえ、どうも気になる。

そう思うと、クラシックギターというより、フォーク、アコギになるか、
近年のフィンガーピッカー、いっそウィンダムヒルとジャンル分け、
コンテンポラリー・ギタリストなる、どうとでも取れる名称になるか、
そんな分類は無意味と思いつつ、いろいろ考察してみても楽しい。

名曲「サンバースト」の作曲でも知られる、アンドリュー・ヨークが、
ウィンダムヒルの「ギター・サンプラー」に残した、唯一の演奏の、
「アンデシー」を、難易度Aなのに、原曲のテンポには追いつけず。
いつもの右爪の雑音、左手の消音という、課題は相変わらずです。





最近のポールが歌い続ける、「エイト・デイズ・ア・ウィーク」
昨年末に、奇跡の来日公演を行った、ポールのコンサートは、
春先に始まった、アウト・ゼア・ツアーと同様、オープニングは、
ビートルズ、ウイングス、その後のソロを通じ、初披露となる、
「エイト・デイズ・ア・ウィーク」と、ビートルズの曲での幕開け。

ツアーのセットリストを見ると、多少、曲の変更はあるものの、
全37曲のうち、ビートルズ・ナンバーが、23曲も占めていて、
それまでの来日公演にもまして、ビートルズの曲ばかり歌い、
逆に、ウイングスの曲は、どうなったのかと、心配するくらい。

70年代、再結成の質問ばかりで、うんざりした、ジョージが、
「ビートルズを見たいなら、ウイングスのライブへ。」と言って、
それを、もれ聞いたポールは、「ウイングスを聴きたい人が、
ウイングスのライブへ。」と反論したと、当時の雑誌で読んだ。

ただ、これも、ビートルズ時代に、ジョンが放った有名な一言、
歓声ばかりあげ、音楽を聴かない観客を、どう思うか聞かれて、
「曲が聴きたければ、家でレコードを。ビートルズが見たいなら、
コンサートへ。」の、自虐とも皮肉ともとれる発言が、元ネタか。

実際、70年代のウイングスは、自分達はビートルズでないと、
主張するごとく、ウイングスのLP未収録の、新曲を演奏しても、
ビートルズの曲は数曲のみ、弾き語りの「イエスタデイ」とか、
「ロング・アンド・ワインディング~」と、ポールのソロに近い曲。

自己のバンド、ウイングスを大切にしたい、という気持ち以上に、
ビートルズの曲には、ジョンの歌声が欠かせず、バンドとしても、
ジョージのギター、リンゴのドラムがなければ、成立しないのを、
ポール自身が、一番わかっていたのではと、勝手に推測する。

そんなポールが、90年の待望の来日、東京ドームの公演では、
十数曲のビートルズナンバーを披露して、その後のライブ盤でも、
初演となるビートルズの曲が、入れ替わり立ち代り、増え続け、
ポールも丸くなったと思ったが、さらに、今やサービス精神旺盛。

それにしても、ポールが元々メインで歌った曲なら、いざしらず、
ジョンが歌った「ミスター・カイト」や、ジョージの曲「サムシング」、
さらには、曲の最初から最後まで、ジョンとハモリ続けたような、
「エイト・デイズ・ア・ウィーク」も歌うのだから、本当驚いてしまう。

実際に会場で、ポールが歌うビートルズナンバーを聴いたとき、
自分は90年のみだが、鳥肌がたったり、涙ぐんだりしたのだが、
自宅でライブの映像を見ると、ジョンの声がないなあ、これだと、
ポールがセルフカバーした感じだよと、つい注文をつけてしまう。

特に、今回の「エイトデイズ~」は、ジョン派の自分からすると、
原曲は二人で歌っているものの、ジョンがメインボーカルという、
イメージで聴いたから、ポールの声ばかりでは違和感があるが、
普通に聴く人にとっては、これで原曲どおりに感じるのだろうか。

さらに細かいケチをつけると、ドラムがマイクをくわえんばかりに、
歌っていて、まさか、こいつ、ドラムのくせに、ジョンのパートを、
ハモっているんじゃないだろうなと、疑惑の目を向けてしまって、
せっかくのビートルズの曲を、楽しむことができない自分がいる。

昔、ビートルズのコピーバンドが、「アイ・アム・ザ・ウォルラス」を、
見事に再現しているのをテレビで見たら、何とリードボーカルは、
ドラムだったので、こいつら、ふざけんなよ、カバー曲ならともかく、
コピーバンドを名乗る以上、各パートをわきまえろと、妙に憤った。

このあたり、自分がジョン役で、コピーバンドを目指したことから、
必要以上に厳しい目で見てしまったのだが、今の自分はというと、
似ていない声で、ジョンになりきったうえに、ポールのハモリだの、
ポールの曲まで歌うのだから、両方のファンから、どやされそう。

「エイト・デイズ・ア・ウィーク」は、「ビートルズ・フォー・セール」の、
B面の1曲目で、おそらく世界で初の、フェイドインから始まる曲、
エンディングで音が小さくなる、フェイドアウトは、昔からあったが、
イントロで、だんだん音が大きくなる、発想の転換は、この曲から。

「アンソロジー1」には、いくつかのテイクが収録されているので、
イントロをコーラスにしてみたり、サビのメロディを変えてみたりと、
スタジオで試行錯誤しながら、曲を作り上げるのがわかるのだが、
完成形を聴いてきた自分は、他の曲同様、これしかないと感じる。

曲の題名の由来は、かつては、「ハード・デイズ・ナイト」と同様、
リンゴが何気なく発した言葉とされていたが、その後、ポールは、
タクシーの運転手さんが、週に8日も働かされるくらい、忙しいと、
こぼしたことからヒントを得たと言い、リンゴの手柄ではなくなった。

たぶん勘違いだろうが、ジョンは、映画「ヘルプ」の当初の題名が、
「エイト・アームズ・トゥ・ホールド・ユー」だったから、主題歌として、
主にポールが作った曲だと語り、どっちが書いた曲かだけでなく、
題名やら、作った時期も、二人の記憶が、くい違うことも多々ある。

どちらにしても、当時のビートルズは、題名のまんまに、忙しくて、
1年間に、アルバムを2枚、シングル盤を4枚も出す契約のうえ、
コンサートツアー、テレビ、ラジオ出演、映画の撮影に追われて、
その中でのレコーディング、まさに、実感をこめて歌ったのだろう。

「フォーセール」のジャケット写真でも、その忙しさが伝わるほど、
疲れきった表情を浮かべていると、ビートルズ本に書かれるが、
撮影の時だけ、愛想笑いくらいは、浮かべることもできたはずで、
いっそ、この雰囲気を、ジャケットでも表現しようと考えたのでは。

「ビートルズ・フォー・セール」、国内盤「ビートルズ’65」収録の、
「エイト・デイズ・ア・ウィーク」を、いつもの、自己満足なりきりで、
5月の再来日公演が急病で中止となった、ポールになり代って、
そのうえ、ジョンのパートを強調しつつ、こりずに歌ってみました。






アッカーマンの特徴、響き渡るアルペジオの「プロセッショナル」
癒し系音楽の代表格と呼べる、ウィンダムヒル・レコードは、
大工が本業の、ウィリアム・アッカーマンが、親しい仲間に、
趣味のギターを聴かせているうちに、次第に評判となって、
友人へ配ったテープを、自主製作盤で出すことから始まる。

やがて、従弟であるアレックス・デ・グラッシにも、声をかけ、
自身の作品と合わせて、数枚のレコードを出すことによって、
ギターのレーベルとして、ウィンダムヒルは確立していくうち、
演奏仲間のジョージ・ウィンストンの、ピアノアルバムも出す。

当初、ギターのレーベルなのに、ピアノを出すのはどうかと、
言われたようだし、ウィンストン本人も、ギターが弾けるから、
ギターで録音するつもりでいたが、逆に、そうしたイメージを、
払拭すべく、アッカーマンは、ピアノ曲の発売に踏み切った。

これが、功を奏し、ウィンダムヒルは、一大ブームを起こすし、
そのアルバム収録の、「あこがれ/愛」が、84年CMで流れ、
ウィンダムヒルの音楽が、日本でも浸透していくことになるし、
自分も、この曲が入った来日記念盤で、彼らの曲と出会えた。

その「心の美術館vol.2」に入っていた、アッカーマンの曲は、
「ヴィジティング」だが、「そして、訪れ」の邦題がついてるのは、
ヒットした「あこがれ/愛」にあやかろうと、国内盤の担当者が、
頭をひねった感じで、ビートルズの頃から、邦題は一長一短。

その「そして、訪れ」は、アッカーマンのギターソロ曲ではなく、
リリコンとの演奏で、それが、ものすごく澄みきった音の世界、
このベスト盤は、ピアノ曲や、バンド形式による曲が多数占め、
ギター曲ばかり追いかけた自分なのに、愛聴する一枚となる。

リズ・ストーリーや、スコット・コッスのピアノ演奏は、自分には、
すごくキース・ジャレットや、チック・コリアに近いものに聴こえ、
アレックス・デ・グラッシや、マイケル・ヘッジスのアコギの音も、
透明感あふれる音で、レーベル全体がECMの音を思わせた。

その数年前、ECMの来日記念盤で、パット・メセニーを知って、
こんなに美しいギターの音があったのかと、ものすごく感動して、
ECMを数枚買ったが、ウィンダムヒルの時には、この1枚のみ、
気に入ったとはいえ、エレキギターほど夢中にはならなかった。

そんな自分も、癒し系のピアノ曲、倉本裕基のCDを買うときに、
アッカーマン「パッセージ」のCDも買い、アコギに凝ってくるうち、
ヘッジス、デ・グラッシのCDや楽譜を買っては、少しずつ練習し、
4年前、満を持しての(?)、アッカーマンの楽譜の購入となった。

ただ、ヘッジスやデ・グラッシと同様に、アッカーマンの弾く曲は、
ギターは変則チューニング、それも1曲ごとに、変えているから、
いかんせん、チューニングし直すのが面倒で、すぐやめてしまい、
練習する・しない、弾ける・弾けないの次元まで、いかなかった。

今回、ブログでアッカーマンの曲を取り上げることで、気合も入り、
1週間、その曲にだけ向き合うから、苦手な変則チューニングも、
一度合わせたら、そのままにしておいて、毎日弾けば良いから、
曲の練習に集中できると、無理やりアップする効能もなくはない。

「パッセージ」は、ソロギターの曲と、他の楽器との合奏の曲とが、
半々くらいで、2曲目の「プロセッショナル(邦題:行列聖歌)」は、
デビューアルバムの曲の再録音、メロディが見え隠れするように、
全体を通してアルペジオで奏でるところは、アッカーマンの特徴。

時折、入ってくる、プリング・オフ、ハンマリング・オンの装飾音や、
ポジション移動で、スライドしてのスラーと、アッカーマンの曲では、
おなじみの奏法、アッカーマン節といえる歌わせ方が、当初から、
確立されていて、ウィンダムヒルの音楽を、特徴づけたと思える。

アルペジオ主体だから、開放弦を響かせるために、左指を立てて、
隣の弦を消音しないよう、気を配るのだが、これが自分は苦手で、
もともと、指を寝かせる癖があるうえに、指の腹で弦を押さえがち、
意識して、先端のピンポイントで押さえないと、隣を消音してしまう。

さらに、爪の先が邪魔になり、指の先端よりも、爪が指板に当たり、
きちんと弦を、押さえられないこともあり、特に、人差し指なんかは、
かなり深爪にしないと、1.2弦を押さえるときに、指が立てられず、
単純なCコードでさえ、1弦は消音、2弦はかすれる、最悪の音色。

小胎剛「ギター教室ただいまレッスン」には、左手の爪の話もあり、
右手だけでなく、左手の爪も手入れしないと、スラーをかけるとき、
引っかかり、大きな音や質の違う音になると、アドバイスされるが、
自分の場合、手入れも何も、とにかく深爪にして、しのいでいる形。

ウィル・アッカーマンのデビュー作に収録、4枚目で再録音された、
「行列聖歌」を、アルペジオを響かせるよう意識して、演奏しつつ、
指が寝て消音したり、右爪が当たる、カチャっという雑音も多くて、
前回の教訓が生かされないまま、無理やりのアップとなりました。







ドラムに続き、ジョンの叫びで始まる「エニイ・タイム・アット・オール」
ビートルズの初主演映画の、サントラ盤の意味もあったLP、
「ビートルズがやって来る」は、映画用の新曲をA面に入れ、
B面は、映画とは別の新曲となり、LPだったから、当然、
レコードをひっくり返し、一呼吸置き、改めて聴くことになる。

シングル盤のA面、B面の曲の決定は、ヒットを左右したし、
LPでも、曲順をどうするか、A・B面の最初を何にするかは、
ビートルズに限らずとも、かなり考え抜いて、選んだろうが、
シングル曲を収録しない分、それに匹敵する曲を配置した。

LP「ビートルズがやって来る」のB面も、インパクトを狙って、
リンゴのドラムの一打を受けた、ジョンの叫ぶような歌声が、
伴奏なしのブレイクから始まり、A面の12弦ギターと同様、
のっけから、ハッとするような展開は、ビートルズの独壇場。

以前も記事にしたように、ビートルズの曲のイントロというと、
いきなり歌から始まる曲も多いが、ドラムから始まる曲にも、
ちょっと思いつくだけで、ヒット曲の「シー・ラヴズ・ユー」とか、
「サムシング」と、ドラムのフレーズが、曲を印象づけている。

リンゴの力強い一撃に続けて、ジョンが雄たけびのごとくに、
「エニータイマットオー!」と歌い、それを受け、ポールが叫び、
さらに、ジョンが追うという、見事な二人の掛け合いとなるが、
ビートルズ本では、ポールは、ジョンのように歌ったとされる。

中山康樹「これがビートルズ」では、「ポールがジョン化して、
いまだに気づいていない人が多い。」と書かれ、川瀬泰雄の、
「真実のビートルズ・サウンド」も同様で、「ジョンとそっくりで、
聴き分けることができないくらい、似ている。」と、述べている。

これまでブログで、ジョンとポールの二人が、ハモった時に、
どっちが上で、どっちが下か、わからないくらいに溶け合うと、
自分も書いてきたが、別々に歌っている、この曲の場合には、
どう聴いても、2番目がポールなのは、一目(一聴)瞭然かと。

さらにビートルズ本では、2番目だけを、ポールが歌ったのは、
音程が高すぎて、ジョンには出なかったからと、言っているが、
それならば、キーを下げて演奏すれば、良いだけの話であり、
ほんのさわりだけでも、掛け合いたかったのだと、想像したい。

ビートルズ解散後に出た、回想録「ビートルズ革命」の中で、
「ゲット・バック」のギターソロを弾いたことについて、ジョンは、
「ポールは、人に親切にしたくなると、ソロパートをくれた。」と、
語っていたが、それは、そのままジョンにも当てはまると思う。

アルバム13曲のうち、自分の曲が10曲も、占めてしまって、
何となくポールの出番を取ってしまったような、気まずさから、
「なあ、ポール、ここ歌ってみてくれないか。」と、持ちかけて、
ポールも、「本当?歌う、歌う。」と、のってきたのではないか。

そもそも、当時の二人だったら、気まずさとか、親切は無関係、
ここは、二人で歌うほうが効果的と、どちらかが感じた途端に、
ハモったり、掛け合うことは、ごく自然に決まってきただろうし、
それが、どの曲でも、ものの見事に的を射ていると思っている。

何かの記事で、ポールは、ジョンの声色を真似るのが得意で、
それゆえ、ハモった時に見分けがつかないと、書かれていて、
真似るというよりは、ハモるために、寄せていったのだろうが、
この曲では、「これって、ジョンみたいでしょ。」と、遊んだ気も。

この曲は、実際に録音が始まったのに、未完成だったそうで、
他の曲の録音をはさんで、中間部を作曲したというのだから、
一発録りだったデビュー作に比べ、後期ほどでないにしても、
スタジオで、試行錯誤しつつ、曲を作る時期が始まっていた。

「全曲バイブル」に、使用したギターは、ジョンがガットギター、
ジョージがリッケンの12弦とあり、確かにガットギターの音も、
聴こえるが、アコギのコードストロークも鳴っているように思え、
そもそも、ジョンはガットギターを、弾くこともあったのだろうか。

持っているCDは、モノミックスなので、YouTubeに出ている、
ステレオバージョンやリマスターを聴くと、12弦ギターの音も、
両チャンネルから、ずれて鳴ってて、重ねているように感じるし、
単なるリバーブの反響なのか、自分は、とにかく2回演奏した。

12弦ギターのフレーズは、すごく単純で、ドレミファに近いが、
裏拍から、あおるように入ってくるから、すごく疾走感があって、
リンゴがハイハットを開いたまま、叩き続けるドラムと合わさり、
曲のスピード感を印象付けて、編曲についても、さすがと思う。

「ビートルズがやって来る」の、B面あたまを飾る印象的な曲、
リンゴのドラムから、ジョン、ポールの叫びへと、バトンされる
「エニイ・タイム・アット・オール」ですが、ジョンのドスのきいた、
シャウトとは正反対、か細い声のイントロになってしまいました。







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