僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
歌から始まり、イェーと掛け合う「イット・ウォント・ビー・ロング」
レコードがCDになり、アルバムのA・B面がなくなったし、
配信ダウンロードで、好きな曲のみ選んだり、再生でも、
シャッフルできる昨今、曲順さえ、意味を持たなくなるが、
昔は、LPの1曲目でのインパクトは、かなり大切だった。

シングル盤のヒット曲を、まず、1曲目に持ってくるという、
いわば安直な曲順も多いが、それぞれのアーティストが、
どう1曲目で、ファンを虜にするか、アルバム全体を通じ、
コンセプトを持つよう、曲順をどうするか、気を使っていた。

ビートルズは、ロック史に残る「サージェント・ペパーズ」で、
アルバム全体、架空のバンドのライブというコンセプトで、
オープニングから、アンコール曲と、かなり計算していたが、
そもそも、デビューアルバムから、考え抜いてた気もする。

「ワン・トゥー・スリー・フォアッ」と、ポールの叫ぶカウントで、
始まった1作目に続き、2枚目「ウィズ・ザ・ビートルズ」は、
イントロなし、無伴奏のままに、「♪イッ・ウォン・ビー~」と、
ジョンの歌声から、いきなり始まるという、人目を引く方法。

しつこく書くと、3枚目の「ビートルズがやって来る」の場合、
あの12弦ギターの、ジャーンという、衝撃の和音で始まり、
4枚目「フォー・セール」でも、ジョンの歌声から入っていき、
5枚目「ヘルプ!」も、「ヘルプ」と叫ぶコーラスから始まる。

ただ、ビートルズの場合、アルバムの1曲目に限らなくても、
特徴的なイントロだったり、無伴奏の歌から始まったりして、
最初にバーンとかます曲が多いから、LPの出だしばかりを、
意識したとは限らないが、こっちにとっては、インパクトが大。

ただ、当人らが、それだけ考えていたとしても、悲しいかな、
アメリカや日本では、本国イギリス盤とは、収録する曲から、
曲順、はてはジャケット写真まで、勝手に変更していたので、
自分は、CDを買うまでは、別の曲で始まるのを聴いていた。

そのうえ、ここに書いた、1曲目のことも、あとでの受け売り、
学研新書の「真実のビートルズ・サウンド」に、「1枚目から、
5枚目は、ジャーンを除き、楽器なし、生の声で始まる。」と、
書いてあるのを読んで、なるほど、そうだったと、再認識した。

前の記事にも書いたが、昔からビートルズを聴き、演奏して、
関連本も、いろいろ読んできたつもりだが、自分にとっての、
新発見やら、目新しい情報は、この歳になっても、数多くて、
それだけビートルズは、奥が深いのだと、楽しくて仕方ない。

中学時代、ビートルズのLPは、国内盤で買っていたから、
シングル盤ヒット曲満載の、「ビートルズ!」を聴きこんだが、
そこから漏れた、本来の1・2枚目の曲を集めたような形の、
「ビートルズNo.2」「No.5」も、やはり、夢中で聴きこんだ。

今、あらためて、その2枚のLPを出してきて、眺めたところ、
「No.2」は、「キャント・バイ・ミー・ラブ」が、1曲目であるし、
「No.5」は、「ロング・トール・サリー」と、歌から始まるから、
アメリカ盤に比べて、国内盤は、多少考えて選曲したような。

ちなみに、国内盤の1・2枚目は、収録曲は違っていたのに、
ジャケットデザインだけは、ほぼアメリカ盤と同じだったので、
自分やジョージ役の同級生は、「ミート・ザ・ビートルズ」に、
「セカンドアルバム」と、ジャケット記載の名称で呼んでいた。

「イット・ウォント・ビー・ロング」は、セカンドの5曲目だったが、
ジョンの歌から始まり、「イェー」と「イェー」と掛け合う出だしが、
すごく印象的だったし、一転、半音進行のコーラスをバックに、
メロディックに歌い上げるジョンの声が、すごく魅力的だった。

ジョンは、自分の声が嫌いだそうで、中期以降、エフェクトで、
声質を加工させたり、わざとなのか、歌い方が変わったのか、
トッポジージョみたいに、甲高い声を出すことが多くなったが、
初期のジョン節と呼べる、歌い方と声は、天性のすごさと思う。

コーラスが半音進行する部分は、その歌詞が後追いしていて、
後の「ヘルプ」の追いかけっこのコーラスへと、発展していくし、
半音進行は、「ミッシェル」などの、クリシェの原型に思えたり、
彼らは、音楽理論も知らないまま、カノンの技法まで体現した。

ブログ仲間の、「ビートルズの新しい解析のページ」の記事に、
「Yesterday7小節の謎」という話があり、興味深い内容だが、
この曲でも、最初のメロディの部分が、7小節になっていて、
歌でも演奏でも、つい1小節待ちそうになって、ずれてしまう。

「イエスタデイ」では、そんなことはなく、歌い演奏できるから、
本当に不思議な7小節なのだが、「イット・ウォント~」の場合、
何度も出てくるギターのリフが、通常は2回繰り返すところを、
歌の途中では、1回のみにしているから、1小節分減っている。

このあたり、意識してやったのか、もともとジョンのメロディが、
つっこみ気味で、1小節少ないので、ジョージがリフを弾く時、
つじつま合わせで、そこは1回しか弾かないのか、これまた、
いろいろ解釈できて、本当にビートルズは、面白いことばかり。

そのギターのリフも、YouTubeで、ステレオ盤やリマスターを、
聴いた感じだと、ジョージが2回重ねているように思うのだが、
「レコーディング・セッション」の記録を見ても、この曲に関して、
テイクを重ねてはいるが、ダビングを行ったような記事はない。

値段が高くてためらっていたが、消費増税前に便乗買いした、
「ビートルズ全曲バイブル」は、パソコンの波形分析を駆使し、
使用楽器、ダビングの過程、マスターテープを解析していて、
そのステレオ音像配置図を見ても、ジョージのギターは1台。

ダブルトラックに聴こえるのは、エフェクトなのかと思いつつ、
その頃すでに、ビートルズは、テープエコーなどを使ったのか、
あるいは、2チャンのマスターを、ステレオミックスの段階で、
リフだけを加工できるのかと、こうした疑問も、また出てくる。

ビートルズの2枚目の冒頭を飾り、ジョンの歌から始まる曲、
「イェー」の掛け合いや、半音進行していくバックコーラスと、
コーラスグループの実力を見せつけ、ジョンの歌唱力も良い、
「イット・ウォント・ビー・ロング」は、やはり高音がきついです。




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ヒーリングミュージックのような、ホセ・ルイス・ゴンサレスの練習曲
20歳前後に通った、渋谷河合楽器のギター教室では、
ジャズを習ったので、バークリー音楽院の教本が中心、
ジャズ理論書や、ジャズ用歌本など学んだが、先生が、
良い練習になると、クラシックギターの教本も使用した。

エレキギターでジャズをやるから、、右手はピック弾き、
コードも、不要な音を消音して、ピックで弾きおろすが、
ピックを握りながら、中指と薬指を、一緒に使う弾き方、
カントリーピッキングみたいなものも、練習させられた。

いつも書いている、鈴木巌「クラシック・ギター教本」は、
第3巻のアルペジオ練習を、ピックを使って弾くことで、
正確なピッキングと、セーハを含む、左手の練習となり、
離れた弦の和音は、中指、薬指を併用する練習となる。

先生はクラシックギターも得意で、指弾きも見事だから、
かつて「ギターをひこう」で学んだ自分も、その気になり、
結局は、鈴木教本を全3巻とも買い、自宅で練習しては、
レッスンの合間に、クラシックのことも、先生に教わった。

テクニックを鍛えるためにと、いくつかの教本も薦められ、
京本輔矩「クラシックギター毎日の練習」は、冒頭にある、
左手のポジション移動の練習に、じっくり取り組むように、
フレットばかりを見ている、自分の弾き方を、注意された。

さらに、握力が弱く、弦をきちんと押さえられない自分は、
左手を鍛えるようにと、トリルの練習、6弦の1フレットを、
人差し指で押さえたまま、中指、薬指、小指で、それぞれ、
各弦をトリルする練習が載っていて、指がつりそうになる。

「ホセ・ルイス・ゴンサレス・ギター・テクニック・ノート」は、
手が小さい、指が届かないと、いつも、愚痴ってたところ、
左手の各指間を広げる練習が出ていると、薦められたが、
むきになって、腱鞘炎にならないようにとも、忠告された。

この「テクニック・ノート」には、右手・左手の各指の独立や、
セーハ練習が、スケールやアルペジオと共に載っていて、
メカニカルというか、技術的な練習は、かなり網羅されて、
今でも、パラパラめくっては、弾いて、重宝している一冊。

その最後に補充練習曲として、2曲があり、最初の1曲は、
メジャー7th、マイナー7thの和音が、全体を通じて使われ、
モダンなコードの響きは、ヒーリング・ミュージックのようで、
昔から気に入って、暗譜して弾ける、数少ないレパートリー。

この曲に限らず、ホセ・ルイス・ゴンサレス本人の演奏は、
全然聴いたことがないので、AmazonnやYouTubeで検索し、
名演集のCDを見つけて、試聴したところ、「夜明け」という、
ホセの自作の曲から、イントロを省いたのが、この練習曲。

そして、クラシックギターで、嫌になるくらい、いつものこと、
本人の演奏を聴いたところ、かなり早いテンポで弾いてて、
この曲はゆったりと、コードの響きを聴かせる曲だと思って、
半分以下の遅いテンポで、30年も勘違いし、弾いていた。

YouTubeに、ジャズ・フュージョン・ギタリストの渡辺香津美が、
「夜明け」を演奏している音源があり、チェット・アトキンスの、
開放弦とハーモニクスを絡める奏法で、イントロをアドリブし、
あとは、テンポも含めて、楽譜に忠実に弾いたのが、聴ける。

ただ、随所に、ジャズギタリスト特有の、弾き癖が感じられ、
同時に弾く音をずらしたり、アルペジオを1音ずつ鳴らさず、
一気に弾ききったりと、独特のノリ、タイム感で弾くところは、
巧みな指さばきに感動しつつ、クラシックとは違うなあと思う。

この曲は映像がないが、音楽番組で、ガットギターを弾く際、
左手を見ていると、セーハで、指を逆反りさせることが多く、
さらに、中指、薬指もセーハし、ジャズのテンションコードを、
押さえるフォームで、やはりジャズギタリストなのだと感じた。

それで、自分はというと、クラシックもジャズも中途半端で、
さらにロック、フォークと、手を伸ばすから、右手も左手も、
どのフォームも完成されないから、セーハも苦手のままで、
「夜明け」でも、音が消音されていたり、キュッと雑音が出る。

30年前から弾いている、ホセ・ルイス・ゴンサレスの練習曲、
本人の「夜明け」を聴き、テンポの早い曲と、わかったものの、
次第にテンポは遅くなり、苦手なセーハの連続で、3・4弦は、
音が出ず、逆に、伸ばしきれない薬指の擦る音が出てます。





スタジオ終了間際に、ジョンが絶叫した「ツイスト・アンド・シャウト」
ビートルズのデビューLP、「プリーズ・プリーズ・ミー」は、
14曲のうち10曲が、たった1日、約10時間で録音され、
しかも、スタジオが閉まる時刻に、もう1曲必要だとなり、
いつも演奏している、「ツイスト・アンドシャウト」を選んだ。

元々ジョンが、声をふりしぼる曲だが、風邪気味のうえに、
朝から歌い続け、ジョンの声は限界に近づいていたので、
一発でOKテイクにしようと、全員一体となる渾身の演奏、
ジョンも最後とばかり、まさにシャウトの、ものすごい歌声。

ただ、自分が、このエピソードを知ったのは、90年に出た、
「ビートルズ・レコーディング・セッション」の、記録だろうが、
一発録音よりも、どのようにダビングをしていったのかと、
後期の曲に興味があったので、そう印象に残らなかった。

2004年に出た、中山康樹の「これがビートルズだ」とか、
08年の川瀬泰雄「真実のビートルズ・サウンド」といった、
比較的、最近(?)の、ビートルズ本で、やたら強調されて、
そんなにすごかったのかと、後付けで、刷り込まれた感じ。

そう思って、曲を聴きなおすと、ジョンの声は、しゃがれて、
風邪で喉をやられて、声がひっくり返る時に、近い感じだし、
ライブで聴ける歌声に比べて、声がまともに出ていないが、
限界ぎりぎり、つばをとばさんばかりの、迫力のシャウト。

それにしても、ビートルズは、中学時代に、自分の全てで、
ものすごく聴きこんだし、当時のビートルズ本も買ったが、
この歳になっても、まだまだ新しい発見が、自分にはあり、
実際は周知の事実であっても、すごく新鮮で楽しんでいる。

この曲に関わる、有名なエピソードに、イギリス王室主催の、
ロイヤル・バラエティ・ショーで、最後の曲として演奏する際、
ジョンが言った、「安い席の方は、拍手を。そのほかの方は、
宝石を、ジャラジャラ鳴らして。」の、ウィットに富んだ台詞。

自分が勝手に想像した、楽屋での会話となるが、ジョンが、
「ああ、お偉いさん達に、一泡吹かせてやろうぜ。」と笑うと、
「そうそう、ジョン、言ってやって、言ってやって。」とジョージ、
「無理だって、できっこないよ、口先ばっかり。」とは、ポール。

そこへ、マネージャーのブライアン・エプスタインが現れて、
「みんな、楽しそうじゃないか、何をやるって?ジョン?」
「あ、いや、ちょっと洒落たジョークの一つでもと思って。」
「ほう、ひとつ聞かせてもらおうじゃないか。」と、眉間に皺。

「貧乏人は、どうせ手ぶらだから、手拍子でもしておいて。
豚に真珠の着飾った、お偉い方は、血税で奪った宝石を、
ジャラジャラしてくださいと、ちょっと皮肉をこめようかと。」
「いいねえ、税金は高すぎるからね。」と、うなづくジョージ。

「どこが、いいんだね?」と、にらまれ、ジョージは黙りつつ、
ジョンに目配せ、エプスタインは次に、「ポールはどう思う?」
「ちょっと下品かな、これじゃ、僕まで一緒にされちゃうよ。」
いつもながら、優等生のポールへ、ジョンは、あきれた視線。

「何だよ、そんなにうるさく言うなら、演奏しないで、帰るから。
だいたい、髪を切って、スーツにネクタイまでして、そのうえ、
言いたいことの、ひとつも言えないなんて、やってられない。」
不満をあらわにするジョンを、エプスタインは、必死に説得。

「なあ、ジョン、気持ちは、良くわかるさ。ただ、御前演奏だぞ。
もう少し、言い方に気をつけないと。例えばだな、『みなさん、
手拍子をお願いします。貴賓席の方々は、お召しの宝石が、
ついつい、音をたてるでしょうが。』くらいで、どうだろうかね。」

「はいはい、よくわかりました、そうします。」と、生返事をして、
あの台詞となり、言い終わったあとの、いたずらっ子のような、
ジョンの「どや顔」の視線の先には、仏頂面のエプスタインが、
冷や汗かきつつ、立っていたのではと、いろいろ想像できる。

自分にとっての、ジョン・レノンは、こうした茶目っ気があって、
皮肉屋の気分屋、ユーモアもあり、ちょっと知的だったりする、
そんな愛すべきジョンで、愛と平和の使者みたいに言われる、
ジョンの姿には、いまだに自分は慣れずに、別次元のように。

「ツイスト・アンド・シャウト」は、アマのハンブルク時代から、
得意にしていたカバー曲だが、後に、曲の途中から始めたり、
短いバージョンの、ライブテイクが多い中、この御前演奏では、
レコードと同じフルコーラス、Youtubeでも、その勇姿が見れる。

中学時代は、宝石のエピソードくらいは、知っていただろうが、
この曲に限らず、まずは、曲自体の良さに、ひかれるわけで、
ジョンのシャウトに、ポールとジョージの掛け合いも見事だし、
間奏のギターのハモリも格好良いから、当然レパートリーに。

ジョン役の自分と、ジョージ役の同級生との、二人きりだった、
ビートルズ・コピーバンドなので、コーラスは一人二役したり、
一人で掛け合いして、そこへハモるとかで、お粗末だったが、
自分達は、けっこういい感じだと、この曲も、得意にしていた。

ジョンとジョージ共に、基本的には、イントロと同じパターンを、
歌のバックでも弾いていて、ジョージは低音弦が主体のリフを、
ジョンはコードを鳴らしているが、自分たちのコピーバンドでは、
二人で何となくコードを弾いても、かなり雰囲気が出てたかと。

間奏のギター、ベースのハモる部分は、原曲のホーンパートを、
ビートルズなりに、アレンジしたそうで、とにかく格好良いので、
コードは、なかなか音が取れず、歌本に頼っていた自分らでも、
この間奏は、ジョージと耳コピし、二人で、その気になっていた。

ビートルズの語り草となる録音の最後の曲、閉店ギリギリでの、
喉がつぶれる程のジョンの絶叫と、それを支える演奏も見事な、
「ツイスト・アンド・シャウト」を、ジョンの歌声を意識しようにも、
高音が出ない、しゃがれ声や無声音で、必死に叫んでいます。





高速アルペジオに指がもつれる、ジュリアーニ「カプリーチ・エ・ロンド」
高校時代から早弾きに憧れていると、何度も書いていて、
早弾きと言ったら、スケールでベンベラベラっと弾きまくる、
そんなイメージがあり、パープルの「ハイウェイ・スター」や、
ディ・メオラ「スペイン高速悪魔との死闘」を、練習してきた。

クラシックギターでも、早く弾くことは、当然に大好きだから、
右指がついていかないものの、バッハの曲に取り組んだり、
クロマチックスケールを始め、スケール練習の速度を上げ、
いずれ、フラメンコの目の覚める早弾きをと、もくろんでいる。

ただ、よくよく考えると、音階練習と並行して、毎日練習する、
アルペジオや、トレモロ奏法は、もともと16分音符で書かれ、
普通に弾いていても、けっこう早いテンポでやっているので、
右手の練習としては、こちらでも、各指の独立が鍛えられる。

有名というか、教則本でよく見る、アグアドのアルペジオは、
編著者により、アルペジオの型が、16~24種類とまちまち、
その型も、多少違うが、例えば、プラトには60のアルペジオ、
ジュリアーニは、120のアルペジオと、いくらでも数がある。

アグアドのアルペジオは、中1で初めて買ったギター教則本、
阿部保夫の「NHKギター教室~教則編」に、載っていたから、
それこそ、40年に渡って、練習しているが、今もって難しくて、
1弦2フレの薬指、4弦4フレの小指が届かず、苦労している。

大学時代に通った、渋谷河合楽器のジャズギター教室では、
先生がクラシックギターに詳しく、鈴木巌の教本も使ったから、
レッスンとは別に、アグアドのアルペジオが、指が届かない、
速度指定がないが、どれくらいで弾くのが良いかを相談した。

練習目的がアルペジオだから、指が届かないのは、無視して、
とにかく右手に集中しろ、いずれは、左指も開いてくるだろうと、
先生には言われて、今も指は届かないままだが、この数年で、
少しずつだが、ポコポコした音が、鳴るようになった気もする。

速度は、メトロノームで、1拍80くらいで良いと、先生に言われ、
何だ、そんなに遅くて良いのかと、なめてかかると、先に進み、
パターンが6連符、32分音符となると、全然追いつかなくって、
指がもつれたり、単に和音をかき鳴らすような、でたらめの音。

アルペジオ練習曲に限らず、ギターの楽譜は、お約束ごとで、
ある音が16分音符で書いてあっても、その音を短く切らずに、
伸ばして響かせるのが普通で、次に弾く音と、ぶつかるならば、
手前で消音するなど、譜面を解釈し、臨機応変に行うのが常。

ただ、アルペジオで、テンポが早いと、消音している余裕がなく、
音が流れっぱなしになるが、そのくせ、小節の最後の1音だけ、
きちんと弾けなくて、音を伸ばし切れず、ポジション移動したり、
右指がもつれて、空振りし、音が鳴らないという、悪癖がある。

このあたりは、ピックで弾くときも同様で、このブログを始めて、
自分の演奏を録音するようになって、雑音のひどさと合わせて、
いかに、いい加減に、弾いてきたのかに気づいて、愕然として、
鼻っ柱をおられたような感じで、基礎練習に励むこととなった。

鈴木厳「クラシックギター教室・第2巻」の、アルペジオ練習で、
アグアドのアルペジオが出てきて、その章の最後に載っている、
ジュリアーニの「練習曲第10番」は、ビバーチェの速度記号で、
「カプリーチ・エ・ロンド」の副題で、それだけで技巧的な感じ。

ビバーチェは、速度記号のうち、プレストに次ぐ、早いテンポだし、
鈴木厳の指定は、1拍74~106で、鈴木の指定範囲の意味は、
74が最低限の早さで、それ以下では練習にもならないと厳しく、
それでも、自分はその半分で始めないと、左手が追いつかない。

そのうえ、いかに自分の左指が、ストレッチできていないか実感、
5弦2フレ中指から、5弦3フレ薬指へ移るという、ごく当たり前の、
指使いなのに、中指と薬指が向かい合う癖があり、間が狭いから、
薬指がフレットの近くを、押さえられず、消音気味になってしまう。

力を入れて、薬指をフレット近くへ伸ばすと、中指が引っ張られ、
巻弦特有の、キュッという雑音が出てしまい、ポジション移動で、
キュッと鳴るのは、ほめられたものではないが、仕方ないとして、
押さえた指が安定せず、雑音がなるのは、何とか克服しないと。

肝心のアルペジオも、指定の速度では、指がもつれてしまって、
特に後半になると、息切れというか、右手の力が入らなくなって、
p・i・m・i の最後の i が、ほとんど弦を捕らえられなくて、空振り、
左手も、ますます疲れて、特に小指が、押さえていないのも同然。

アルペジオ練習の、初級から中級の試金石ともなる、早い曲で、
左手は、1拍ごとに、押さえ方を変えていく、忙しい運指となる曲、
ジュリアーニ「練習曲第10番(作品番号100)」を、左手も右手も、
もつれつながら、半ば意地で、指定速度にこだわり、弾きました。










隠れた名曲の一つ、デビューアルバムから「ゼアズ・ア・プレイス」
ジョンが内省的な歌詞を書くのは、「フォーセール」以降で、
ボブ・ディランの影響と言われ、「アイム・ア・ルーザー」とか、
「悲しみをぶっとばせ」が、その一例として、よく挙げられるが、
すでに、デビューアルバムでも、そうした歌詞を書いている。

ライブバンドの実力を、そのままレコードに込めようと意図し、
たった1日、朝から晩までの、約10時間で10曲を仕上げた、
伝説のレコーディングと語られる、デビューアルバムにあって、
その最初に演奏されたのが、ジョン作「ゼアズ・ア・プレイス」。

「悲しみなどない、そんな場所がある。」と、歌われた内容で、
一緒に歌詞を書いたというポールは、現実の場所ではなくて、
頭の中、知的なものを指すと語ったが、心の中にある理想郷、
どこかにあるはずの場所と、どこにもない場所は、表裏一体。

トマス・モアの小説で、理想的国家の名前の「ユートピア」が、
ラテン語の「No」と「Place」の造語であることに、通じているし、
同義の「Nowhere」へと発展して、あの名曲になるのではと、
ジョンの歌詞の世界を、勝手に先読みしてしまいたくなる作品。

アマチュアの頃から、一緒に作詞・作曲をしていたポールに、
歌詞はきちんと書きとめておくように、アドバイスしたらしいし、
思いついた文章を、メモに書いて、ポケットにたまったからと
随筆「イン・ヒズ・オウン・ライト」を著す、ジョンの文才を感じる。

この曲のメロディを、「プリーズ・プリーズ・ミー」の姉妹曲とか、
そっくりだと書いている本もあって、昔から聴いている自分は、
どこが似ているのか、多少コード進行が同じなのかと思うが、
実際、当のビートルズ本人が、そう思っていた節があるらしい。

この曲のリハーサルテイクの録音が残っていて、あろうことか、
ジョージが、「プリーズ・プリーズ・ミー」のイントロのフレーズを、
弾いてるそうで、「いくらでも、新曲が作れるとか言ってるけど、
これなんか、同じような曲じゃないか。」と思って、弾いたのか。

架空の話だが、目ざとく、ジョンあたりが、それを聴きつけて、
「なんだ、ジョージ、皮肉かよ。」「いや、そんなことないけど。」
「ああ、わかった、もうイントロは、ギターを弾かなくていいから、
俺のハーモニカでも入れよう。」なんて、やりとりがあったかも。

その横から、ポールが、「ねえ、自分が作曲できないからって、
人の曲のあらを探すなんて、良くないと思うよ。」といった風に、
優等生らしく発言でもして、ジョージは、ポールを疎ましく感じて、
映画「レット・イット・ビー」の確執は、この頃に始まったかと想像。

そんなやりとりが、あったかはともかく、この別テイクを聴いたら、
ジョージは、歌の部分のバッキングを、リフやコードを織り交ぜ、
いろいろと工夫しながら、少しずつ、完成させていくのがわかり、
それこそ、「プリーズ~」とは、別にしようと努力した感じがする。

自分の持っているCDは、昔のもので、初期はモノラルなのだが、
Youtubeでリマスター盤を聴いたら、ジョンとジョージのギターが、
左右に分離して、よく聴こえて、歌のバックでも、がんばっていて、
コードを鳴らすジョンのギターとは、まったく違うことをしている。

愛用している全曲バンドスコアでは、いつものことだが、この曲も、
ジョージのギターは、ほとんど省略され、ハーモニカのフレーズを、
単音でユニゾンする部分のみ載っているが、そこも、単音でなく、
オクターブ奏法だろうし、雰囲気だけでもと、多少はリフを耳コピ。

ビートルズのデビュー作、「プリーズ・プリーズ・ミー」に収録され、
日本編集盤は、「ビートルズNo.2!」、アメリカはシングルB面と、
各国の扱いが違っているが、間違いなく、初期の名曲と呼べる、
「ゼアズ・ア・プレイス」を、歌詞をかみしめつつ、なりきってます。











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