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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
40年近くたっても、ポールのようには弾けない、「ブラックバード」
ビートルズの「ブラックバード」を、リクエストいただき、
それこそ、中学の昔から、弾いている曲なのだから、
チャチャっと録音できてしまうかと言うと、大間違いで、
今もって、ポールのようには弾けないし、謎も多い曲。

75年、中3の夏休み、二光通販のフォークギターを、
買ってもらったが、春休みにエレキとアンプのセットは、
恵比寿駅近くの直販店へと、父の配達の車に乗って、
一緒に行ってもらったのを、この時は一人電車で行く。

ジョン・レノンの使う、ギブソンJ160Eには憧れたが、
通販のトムソン、トーマスでも、似たモデルは高くて、
当時のギブソン系フォークギターの、二大人気モデル、
ダブとハミングバードのコピーだと、2万円以下だった。

ジョンのブラウンサンバースト色とは、どちらも違って、
赤系統の色だったが、店頭で2種類を見比べたところ、
ハミングバードの方が、ややJ160Eに似たように見え、
そっちに決めると、勝ち誇ったように、担いで家に戻る。

ギターを抱えては、山手線には、乗せてもらえないか、
バカ高い手荷物料金を取られてしまうと、思い込んで、
夏の照りつける日差しの中、家まで30分以上も歩くが、
新品のギターを手に、街中の注目を集めた気になった。

実は、この時は、ビートルズの曲を演奏することよりも、
キャンプファイヤーや、ユースホステルのミーティングで、
弾き語りをする人が、キャーキャー言われる場面を見て、
それに、すごく憧れ、何よりフォークギターが欲しかった。

ちょうどその頃に発売された、「ひき語りビートルズ」を、
すぐに買ったのも、持っていた「ビートルズ80」を使って、
ただコードを弾くよりも、本格的な弾き語りを覚えた方が、
自分も、キャーキャー言われるんじゃと、夢見たせいか。

シンコーミュージックから出た、「ひき語りビートルズ」は、
ほとんど完コピに近い、「マザー・ネイチャーズ・サン」、
「ジュリア」、「ブラックバード」、「ヒヤ・カム・ザ・サン」や、
見事に弾き語りに編曲されたもの多く、必死で練習した。

その「ブラックバード」は、公民権運動を歌っているそうで、
そのせいか、ジョンの作詞だと思われたり、ジョン自身が、
「歌詞の一部を書いた」と言ったとか、言わないとかあり、
歌詞のジョン、曲のポールというのも、何かと言われる話。

自分は、最初にこの歌詞を見たときに、国語の教科書の、
宮沢賢治「よだかの星」を思い浮かべ、あの結末に比べ、
ブラックバードは、まだ希望を持ち続け、羽ばたくのかな、
最後のさえずりも、夜が明ける喜びではと、勝手に思う。

話がそれるが、「よだかの星」の最後は、納得がいかず、
これじゃ、「お母さんは星になったんだよ、お前のことを、
いつだって見守っているよ」の世界だと、幼心に憤慨して、
友人や担任に言うと、変わった奴と相手にされなかった。

いろいろなことを勘違いしたり、思い込みが激しい自分は、
「よだかの星」に憤慨したかと思うと、「裸の王様」を読み、
王様を馬鹿にした子供は、侮辱罪で処刑されないのかと、
言い出す始末で、担任の先生、あの頃は、すみません。

「ブラックバード」を弾くときに、よく言われる話の一つに、
フォークの基本テクニック、スリーフィンガー奏法を使うと、
思われがちだが、それだと、ポールのような音にならず、
実はツーフィンガーなのだと、Youtubeの解説にも多い。

「ひき語り~」の中に、ストロークも使うツーフィンガーだと、
しっかり書かれているから、昔から、わかっていたはずで、
自分もそうしてきたが、ポールのニュアンスは出せなくて、
まだ勘違いのスリーフィンガーの方が、ましな演奏になる。

もう一つ言われるのは、この曲を作曲したのは、インドで、
フォークギターの1弦が切れたが、予備がなかったために、
1弦を使わなくても、弾けるようにしたと、半ば都市伝説で、
最後のコードに限らず、途中でも、しっかり1弦は使ってる。

実は、自分も、1弦を使わずに、3弦の開放を中心にして、
2弦、4弦を押さえると思い、ストレッチして弾いていたが、
今回、右手のストロークを確認しようと、ポールの映像を、
Youtubeで探すと、1弦を押さえる左手の運指もわかった。

最近のライブに加え、ホワイトアルバム当時の映像もあり、
靴を鳴らしながら、ギターを抱えこむように、弾き語る姿は、
鬼気迫るものがあり、「マザーネイチャー~」の録音時に、
冷やかしに来たジョンを、にらんだというのも、うなずける。

それで、ポールの右手の弾き方や、正しい左手の位置も、
だんだん解明できてきたが、それでも、同じ音にはならず、
人差し指のストロークが、爪か、指の腹かの使い分けとか、
3弦開放も、普通に弾いたり、ストロークしたりと変化する。

ポールは左利きだから、実際には、左手でストロークして、
右手で弦を押さえているが、これも音色とかニュアンスに、
微妙に影響するのか、ピアノ演奏では、左手が強いから、
ベースラインが強調されるのだと、よく指摘されていること。

明らかに間違えて、覚えた箇所はないので、とりあえずは、
昔から自分が弾いてきたまま、録音して、せっかくのMTR、
靴音の代わりに、ギターのボディを叩いて、多重録音して、
さらに、図々しく歌って、「ブラックバード」を、仕上げました。








ドレミの早さについていけない、カルカッシ「練習曲第1番」
スケール練習と聞いて、誰もが、思い浮かべるのは、
単純なドレミなのだろうが、けっこう馬鹿にできなくて、
実際のところ、ドレミファソラシドを、繰り返すだけでも、
良い練習になるし、そこから、変化をつけるのが基本。

高1の頃、まだ、ローポジションで、開放弦を使う形の、
ドレミファを練習していたら、ギターのうまい同級生が、
6弦の8フレットから始めて、1弦まで、2オクターブの、
スケールを弾いて見せてくれて、すごく驚いて教わる。

まだ、アル・ディ・メオラや、プリズムの和田アキラなど、
早弾きの代名詞となるギタリストは、知らなかったが、
教わったハイポジションのドレミを、いかに早く弾くかと、
必死に練習したのは、漠然と早弾きに憧れていたか。

大学入学と、ほぼ同時に通い出す、渋谷河合楽器の、
ジャズギター教室で、最初に教わったのも、ドレミで、
先生が手書きした、スケール練習の楽譜が渡されて、
ハ長調のCから始め、G・D・Aと別の調へ進んでいく。

開放弦を使うポジションに、5フレット中心のポジション、
9フレット中心のポジションと、およそ3通りの位置で、
各調のスケールを練習して、単純なドレミファであれば、
どのキー、どのポジションでも弾けるよう叩き込まれた。

さらに、ジャズの名門、バークリー音楽院の教本を使い、
スケール練習や、ジャズ特有のテンションコードなどを、
次々と繰り返し練習させられて、最初の1年間だけでも、
ピック演奏のテクニックに関しては、飛躍的に上達した。

教室に入ったとき、ジャズ理論、アドリブを覚えたいが、
何よりも、早弾きがしたいと、先生に話したこともあって、
こうした練習を徹底してくれたし、バークリー教本にある、
「スピード・スタディ」では、メトロノームをどんどん上げた。

先生からは、ゆっくりのテンポで、完璧に弾けていれば、
右手でピッキングできる、自分の限界スピードでも弾け、
早く弾いてミスするのは、どこかをごまかしているからで、
ゆっくりでも、ジャストのタイミングで弾くようにと、教わる。

さらに、自分で口ずさめるような、速度のフレーズならば、
当然に弾けるはずと言われたが、その逆は無理だろう、
ギターで弾けたからって、ジョージ・ベンソンがやるように、
一緒に歌うのは、特にお前の音痴では無理と、笑われた。

そうして鍛えたつもりの早弾きも、錆びた刀ではないが、
年をとると、衰える一方、もともと苦手だった指弾きでは、
ピックで弾く半分の速度でも、指が全然追いつかなくて、
それにつられて、左手もとんでもない音を押さえてしまう。

ここは、クラシックギターの指弾きを、初歩スケールから、
やり直そうと、鈴木巌「クラシック・ギター教本」全3巻の、
第1巻を見ると、開放弦中心の音階練習が、ハ長調から、
ト長調、ニ長調と進むのは、バークリーと同じパターン。

五線譜の臨時記号、シャープを1個ずつ増やしていくが、
フラット付きは、1巻ではヘ長調のみ、ギターの調弦では、
フラット系のキーだと、開放弦が使えなくて、難しいから、
初級では、変ロ長調、変ホ長調へと、進むことはしない。

鈴木巌の2巻では、ハイポジションの練習を終えた後に、
やはりハ長調(C)から、G、D、A、Eと進めていくのだが、
開放弦を含まない音階練習なので、この基本形を覚えて、
フレットをずらせば、全部の調に応用できると解説される。

その章のまとめが、「カルカッシ25の練習曲第1番」で、
ハ長調のドレミを主に、スケールで構成された練習曲は、
上昇、下降を繰り返しながら、アルペジオも交えていて、
単なるドレミよりは、演奏を聴かせる構成に、なっている。

この曲も、以前も書いたのと同様に、勝手な思い込みで、
ゆっくり弾いて、カルカッシは簡単だと、勘違いをしていて、
鈴木巌の指定するテンポ、2分音符=60~80で弾くと、
かなり早くて、左指はともかく、右指が全然追いつかない。

手に入らずにいた、現代ギター社による、練習曲CDが、
最近、再発されたので、今年6月に惜しくも亡くなられた、
稲垣稔が録音した、「カルカッシ25の練習曲」を買うと、
第1番から見事な演奏で、速度も1拍200近い、すごさ。

ちなみに、稲垣の演奏は、かつての宣伝コピーにあった、
「単なる模範演奏の域を超えた」、「鑑賞用にも」のとおり、
音色は美しいし、フレーズの歌わせ方も、見事なうえに、
それでいて、参考となるよう、テンポ変化は抑えている。

25の練習曲を、全部弾けるようにしたいと、思えるほど、
単なる練習曲と馬鹿にしていた、このカルカッシの曲が、
演奏会用作品として、魅力的に聴こえ、これが弾ければ、
テクニックも向上するから、少しずつ練習していくつもり。

単純スケールに近い、第1番は、アルアイレとアポヤンド、
それぞれで弾けるようにと、鈴木巌の指定があるのだが、
アポヤンドで、きれいな音を出そうとすると、今の自分は、
かなりゆっくりでないと無理で、アルアイレでも早くはない。

目の覚めるような、という表現が、ふさわしいか不明だが、
とにかく早弾きに憧れる自分に、この遅さは耐えられず、
そもそも、この手の曲は、ゆっくりだと、本当、文字通り、
単なるドレミファに過ぎず、演奏のアップなど意味がない。

ほとんどをアルアイレで、しかもミストーンも気にせず弾き、
それでも、稲垣のテンポに及ばないうえ、弾いているうち、
どんどん遅くなっていき、これが今の自分の右手の限界、
半音階練習も含め、スケール練習に励まないといけない。

カルカッシの「25の練習曲 op.60」から、その第1番、
音階練習で構成された曲を、自分の限界に近いテンポで、
慌しく弾いたつもりが、指定テンポには、はるかに及ばず、
自分で聴いても、トロトロ弾いていると思ってしまいます。





演奏の番外編、ジョンに届けとばかり、「ベイビー・イッツ・ユー」
中2でビートルズと出会い、ビートルズがすべてだった頃、
ジョン・レノンのようになりたい、ジョンのように生きたいと、
そこまで思ったかというと、言い過ぎだが、コピーバンドで、
プロになって、ジョンの役をやるんだと、夢を描いていた。

卒業文集に、修学旅行の思い出や、高校生活の展望など、
皆は書いていたのに、自分は、ジョン・レノンに憧れながら、
同じギターを求めて、街をさまよう少年の寓話を書いたうえ、
将来の夢の欄に、「日本一のコピーバンドのジョン」と書く。

今思い出しても、間抜けな卒業文集だが、そんな自分でも、
「日本のジョン・レノン」としないだけ、理性は働いたようだし、
高校の合格祝は約束どおり、色違いの赤にはなったものの、
ジョンと同じギターの、リッケンバッカー320を買ってもらう。

さらに、グレコのコピーモデルだが、12弦ギターも買って、
ますます、ビートルズのコピーバンドにも、力が入るところ、
高校の同級生が弾く、パープルや、ツェッペリンに圧倒され、
ギターがうまくなりたいと、ジェフ・ベックへと方向転換する。

その後、クロスオーバーやジャズへと、傾倒していくのだが、
このあたりは、中学の頃から、歌が下手くそなこともあって、
ギターだけにした方が良いと、言われ続けたのが、尾を引き、
無意識のうちに、ギターインストの路線へ進んだのだと思う。

それでも、10代の頃は、気が向くと、弾き語りをしていたが、
父から、ぬか味噌が腐るってのは、お前の歌をさすと笑われ、
先日、当時のテープを見つけたら、自分自身の歌声なのに、
気恥ずかしいよりも、胸くそ悪いものを感じて、ああ本当だと。

今回、ビートルズの曲を演奏して、ここまでやったのだから、
果たせなかったビートルズのコピーバンドの、夢の再現だと、
歌おうとしたら、近頃、カラオケ教室に通い出した、母からも、
あたしと違い、昔っから下手なんだから、やめときなと忠告。

歌のうまい同僚からは、その声ばかりは、どうにもならないし、
複式呼吸とかの発声から、やり直そうにも、今さら無理だが、
音程とリズムをきちんとすれば、そうそう、ひどくはならないと、
慰められたが、まさに、音痴かつリズム音痴が自分の難所。

昔から、よく口ずさんでいた、ジョンがリードボーカルの曲は、
何曲かあるが、歌いやすいのは、キーが低くて、音域も狭い、
さらにシャウトも少ないような曲で、「ベイビー・イッツ・ユー」は、
ちょうど良く、カバー曲ではあるが、ジョンらしさも出ている曲。

ビートルズのデビューLP、「プリーズ・プリーズ・ミー」収録で、
日本編集盤のファースト、「ミート・ザ・ビートルズ」にも収録、
さらに、中学時代に憧れた、コピーバンド、バッドボーイズも、
そのLPを、丸ごとコピーして出したから、かなり聴き込んだ。

たしか、その「ミート・ザ・ビートルズ」が、最初に買ったLPで、
友人に借りた「オールディーズ」で、ビートルズのファンになり、
「抱きしめたい」や「シー・ラブズ・ユー」など、気に入ったので、
本国のLPにはない、シングル曲満載の、日本編集盤にした。

当時のビートルズのLPは、本国イギリスのLPとは曲を変え、
アメリカ、日本で出したので、英盤・米盤・日本盤のどれかに、
統一して買わないと、曲がだぶったり、未収録になったりして、
そもそもビートルズ本人は、LPにシングル曲を入れなかった。

帰国子女の友人が、米盤で全LPを持っていたので、自分は、
日本盤を買い集めながら、日本盤には未収録のままとなった、
シングルB面が、何曲か米盤に入ってたり、英盤、日本盤で、
モノラルの曲が、米盤ではステレオなので、よく借りに行った。

その友人が自分よりギターがうまいので、二人で合奏する時、
自分がリズムギター、友人がリードギターは、自然の成り行き、
「俺がジョンだから、お前がジョージだね」と、勝手に決めつけ、
思い込みの激しい自分は、ジョンの役に徹していくことになる。

ビートルズのコピーバンドに限らず、ジョンに横顔が似ている、
声が似ていると、友人に言われて、バンドでジョンのパートを、
やったというのが、よくあるパターンなのだが、自分の場合は、
似ていないのに、単にリードが弾けないという、お粗末な理由。

その下手なギターは、その後、ギター教室へ習いに行ったり、
「継続は力なり」と、今まで続けたから、レベルアップしたが、
ジョンに、似ても似つかないどころか、音痴の悪声というのは、
弾き語りもしなければ、カラオケにも行かず、昔のままとなる。

それでも、今、自分の中で、もりあがってきたビートルズ熱は、
下手であっても、ビートルズの演奏した形、歌の入った形で、
1曲くらい再現したいと、これまた、思い込みの激しい自分で、
オケは作ったが、歌は録音しては消す、その繰り返しの毎日。

雨戸を閉め、ヘッドフォンで、自分の作った伴奏を聴きながら、
歌っていると、家族からは、お経にしか聴こえないと言われ、
自分で聴いても、念仏のように、音程がはっきりしないので、
やたらエコーを深くかけ、伴奏の音量を上げ、ごまかすことに。

いつものように、Youtubeを参考に見ると、ギターの弾き語り、
DTMの宅録、本格的なコピーバンドから、プロのバンドまで、
様々な形で演奏され、ビートルズの作曲でないカバー曲でも、
これだけ愛されて、誰もが歌っているのかと、ものすごく感動。

ギター演奏や、オケに関しては、ちょっとだけ自信がついたが、
歌はみんなうまくて、ジョンに似せたり、自分なりの節回しと、
これまた個性があって、日本のセミプロに多い、ムード歌謡の、
歌い方にもお国柄を感じて、楽しみつつ、自分と比べ落ち込む。

ビートルズについては、たった1曲歌ってみようとしただけでも、
これだけ延々と書いてしまうほどで、本当にビートルズのことは、
いくら書いても、書き足りないくらいで、中学時代からの思い出、
雑誌やラジオで知った話を、また機会があれば、語りたいです。



ビートルズ「ベイビー・イッツ・ユー」 ジョンの思い出に



初心者、入門向けではなかった、カルカッシの25の練習曲
高1の時の同級生が、クラシックギター教室に通っていて、
「アルハンブラの思い出」も、楽々弾けるほど上手いので、
自分もクラシックを練習しているんだと、毎月、取っていた、
東京音楽アカデミーの、通信講座テキストを見てもらった。

パラパラ眺めながら、初見でどんどん曲を弾いてくれたが、
これは簡単な曲と、難しい曲が混ざっている、初心者なら、
カルカッシから、きちんとやる方が良いと、アドバイスされ、
そうか、このテキストは、まだ自分には早かったのかと思う。

初級から始まる通信教育で、まだ最初の何冊かだったのに、
もっとギターが上達してからでないと、ダメだと思い込んで、
それから届くテキストは、積ん読状態で、これは性格なのか、
その後、「家出のドリッピー」や、ペン字講座でも繰り返した。

それでいて、カルカッシからやろうと、教則本を買うでもなし、
たまに「NHKギターをひこう」のテキストを、活用するくらい、
次第にギターの興味は、ロックからクロスオーバーへと移り、
クラシックから遠ざかる一方で、ガットギターも押入れの中。

そのときの経験から、カルカッシは初心者向の練習曲だと、
漠然と思っていたが、10年ほど前、クラシックに気合が入り、
「現代ギター」を年間購読した際に、連載講座にあったのが、
ずばり、「万年中級脱出のための、カルカッシ25の練習曲」。

連載は後半で、21~23番を扱ったせいもあり、難しそうで、
何より、16分音符だらけの曲には、早弾きが大好きである、
自分の魂に火がつき、カルカッシは、上級になるためだった、
これは、早速楽譜を買って練習しなくてはと、あまりに単純。

はるか昔、渋谷河合楽器の先生に薦められた、鈴木巌の、
「クラシック・ギター教本」にも、カルカッシ25の練習曲から、
10曲が掲載されていて、16分音符の22番も出ていたが、
25曲全曲を弾くんだと興奮し、現代ギターショップへ向かう。

その頃、現代ギター社のオリジナルCDとして、カルカッシや、
アグアド、コストの練習曲集を出していて、その宣伝文句に、
「模範演奏の域を越えた」とあり、楽譜と一緒にCDも買うぞと、
勇んで出かけたものの、人気だったようで、CDは売り切れ。

とりあえず、楽譜だけでも買って帰ろうと、店内を見て回ると、
巻末に25の練習曲が載り、模範演奏CDも付く、ドレミ出版、
「吉田光三/クラシック・ギター・テクニック・マスター」を見つけ、
これこそ自分のための教本じゃないかと、とびつくように買う。

「CDの演奏は、やや遅めのテンポ」とあり、確かにゆっくりで、
何よりも、早弾きを期待した自分には、ちょっと物足りないが、
曲を把握するには、そのほうが良いのだろうし、テキストにも、
「初めはゆっくりと、徐々に速さを上げて」と、念を押している。

実際、自分で弾いてみると、お手本のテンポでも弾けなくて、
半分くらいから、だんだん速度を上げて、練習していったが、
25曲全曲やる前に飽きてきて、「セゴビア・レパートリー」や、
「ヴィラ・ロボス全曲集」など、次々買っては、どれも中途半端。

今年になり、またクラシックギターに気合が入り、相変わらず、
弾けもしないのに、どんどん、楽譜を買い集めている状態だが、
この歳になると、ちょっと練習をさぼると、指が動かなくなって、
基礎練習の大切さは、身にしみて、カルカッシにも再挑戦する。

「カルカッシの25の練習曲」の第3番は、アルペジオ練習の、
3連符が続く曲で、同型反復パターンの練習曲は、簡単だし、
ゆっくり弾くものと、勝手に思い込み、楽勝と馬鹿にしてたら、
CDのテンポでも無理、鈴木巌のテンポ指定は、はるかに早い。

以前も書いたが、練習曲は、ゆっくり弾くというイメージがあり、
鈴木巌教本の後半も、初見で弾けるから、自分は上級者かと、
うぬぼれていたら、指定のテンポの半分以下で弾いていたと、
ある時、気づいて、単純な半音階でさえ、指定の速度は無理。

今回、この第3番をゆっくりから始め、鈴木巌教本の指定速度、
1拍=108までは、何とか持ってきたものの、弾いているうちに、
次第に遅くなってきて、リズム音痴が顔を出すが、機械的でなく、
演奏として聴かせる形にと、逆にテンポの変化を利用してみた。

半音階練習や、スケール練習、単純なアルペジオ練習などは、
メトロノームで正確を期すべきだし、練習曲も最初のうちは同様、
ただ、ある程度弾けてきたら、強弱やテンポの変化をつける方が、
弾いていても楽しいし、歌わせる練習にもなると、開き直ってる。

鈴木巌教本には、第3番の前のページに、ほとんど同じ形式の、
アルペジオを繰り返す、ディアベリ「プレリュード」が載っていて、
ディアベリって誰だよと調べると、カルカッシよりも11歳年上で、
ギターソナタなどを作曲したそうで、互いに影響しあったのだろう。

その「プレリュード」は、テンポが138と早いので、本来の目的、
右手の親指と薬指を、アポヤンドにして、良い練習になるところ、
速度を上げると、どうしてもアルアイレでないと、追いつかなくて、
ここはテンポ優先、作曲者の意図を無視し、ひたすら早く弾いた。

しばらくの間、カルカッシを始め、練習曲からのやり直しを予定し、
その第一弾として、「カルカッシの25の練習曲」から、第3番を、
さらに、似たようなアルペジオの形を、ひたすら早く弾いてみた、
ディアベリ「プレリュード」を、いつもの未完成のままアップです。










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