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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
レッド・ツェッペリンの「貴方を愛し続けて」を、弾き続けて
77年、高2の時、渋谷公園通りにある映画館で、
ウッドストック~愛と平和と音楽の3日間」との、
2本立で、「レッドツッペリン・狂熱のライブ」を見た。

ライブ映像中心の映画だったが、大半の曲は、
スタジオ録音の、倍以上の長さで演奏していて、
ギターソロも延々と続き、すごく気に入った。

サントラ盤と呼ぶのか、2枚組LP「永遠の詩」が、
出ていたが、収録曲が、映画とは異なっていて、
映画で気に入った曲を、全部聴けはしなかった。

貴方を愛し続けて」は、ジミー・ペイジの入魂の、
早弾きから始まり、スタジオ盤より、数倍良くて、
感動したが、残念ながら、LPには未収録だった。

DVDどころか、当時は、ビデオさえなかったので、
スタジオ盤を聴きこんで、映画の場面をを思い出し、
弾いていたが、自分だけが、その気になっていた。

このときのジミー・ペイジは、本当に格好良くて、
ギターを低く下げて、動き回るポーズを真似したが、
弾きにくいうえに、自分は、背が低く、足も短いので、
ぜんぜん様にならず、ストラップの位置を戻した。

北京オリンピックの、閉会式で見た、ジミー・ペイジに、
歳月の経過を感じて、ものすごくショックだったが、
考えれば、鏡に映る自分も、中年親父になっていた。

「貴方を~」は、マイナーブルースの手本になる曲で、
この曲で、ペンタトニックのアドリブを、覚えた。

ジミー・ペイジは、たいてい、つっかかり気味というか、
独特のリズムでフレーズを弾いていて、個性的だが、
自分がまねすると、ただのリズム音痴になってしまう。

レッド・ツェッペリン「Ⅲ」収録の、「貴方を愛し続けて」を、
完コピではなく、高校時代から、この曲を弾き続けて、
指癖になったフレーズで、強引に弾いた演奏です。


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渡辺香津美の後輩のようで、似て非なる秋山一将
4人の若手ギタリストの共演で話題となった、
LP「ギター・ワークショップ」の第2弾は、
78年、六本木ピットインでのライブ録音となり、
渡辺香津美に代わり、秋山一将が出演した。

秋山一将は、同年、「ディグ・マイ・スタイル」で、
ソロデビューしていて、渡辺香津美に次ぐ、
若手ジャズギタリストのホープとされていた。

ソロLPの1曲目、「アイ・ビーリブ・イン・ユー」は、
セミアコギターに、軽くコンプを通した音色で、
ビバップフレーズを、見事に弾きまくるスタイルは、
香津美とも、ジョージ・ベンソンとも違っていた。

LPの半分の曲は、秋山のボーカル曲が占めて、
マイケル・フランクスのような、歌い方だが、
ボサノバの、けだるい感じが、妙に合っていて、
歌唱力などと関係なく聴けるのは、戦略勝ちか。

何かの雑誌で、日本のジャズ、クロスオーバーの、
第一人者である、渡辺香津美とのスタイル比較で、
「ロック畑とジャズ畑出身の違いが明白」とあった。

自分から見たら(聴いたら)、どちらもジャズ畑だし、
おそらく、香津美を、ロック畑としているのだろうが、
歪ませた音や、チョーキングなどで、ロックギターの、
奏法とするならば、曲により、秋山もやっていること。

何をもって、ロック、ジャズ出身と区別するのか、
最近では、ますます、その境界がわかりにくいし、
自分は、ビートルズから、ジェフ・ベックへと聴いた
高校時代をさして、ロック畑と言うことにでもなるのか。

ベース奏者、鈴木勲の76年録音、「アコの夢」には、
渡辺香津美と、秋山一将の二人が参加していたが、
二人のスタイルの違いは、特に印象にないまま、
一度聴いただけで、レコード棚に入れたままとなる。

秋山は、2ndアルバムを、withネクストペイジという、
バンド形式にして、ジャコ・パストリアスの研究家で、
フレットレスベースの名手、濱瀬元彦と組んでいた。

この中の曲は、オムニバスで1曲を聴いただけだが、
まるで渡辺貞夫か、増尾好章のようなイントロに続き、
ジャケットどおりなら、レスポールを弾いていたわけで、
「ワークショップ」とも、スタイルが変わったことになる。

その後、日野元彦と、ZOOMというバンドを組み、
NHKFMの「セッション」に出演し、エアチェックするが、
自分の興味が、フュージョンから、イングヴェイなどに、
変わったせいもあり、名前を聞かなくなってしまった。



楽屋ネタっぽかったが、1フレーズにこだわる、松本孝弘に感動
先日、ラリー・カールトンとの共演アルバムで、
グラミー賞に輝いた、B’zのギタリストでもある、
松本孝弘は、名前は昔から知っていたのだが、
演奏そのものは、じっくりと聴いたことがない。

TMネットワークの、バックバンドのギターが、
すごいスタジオミュージシャンだ、みたいな話で、
名前を知り、友人などはソロアルバムに大騒ぎ。

B’zとしてデビューしたときも、TMのバックより、
自分の曲を演奏したくて、宇都宮に近いような、
ボーカリストでも探し出したのか、くらいの印象。

B’zの曲は、テレビやラジオで聴いてはいるが、
アルバムを買うどころか、レンタルしてみたり、
エアチェックさえしないまま、今日に至っている。

「グラミー賞をとった、ギタリストの番組をNHKで、
放送するみたい」と職場で教わり、カールトンと、
松本のライブかと思ってみた、25日のNHK特集。

B’zの20周年ライブの、リハーサルなどを追った、
ドキュメンタリーで、思ったものと違っていたが、
最後まで見ていて、参考になるものが多かった。

新曲の間奏で、8小節のギターソロを録音するが、
さらに途中の2小節にこだわり、1ヵ月後に再録、
何度も聞き比べ、それでも、満足できず保留して、
完成形は、以前のどちらとも、違うソロになっていた。

自分は、MTRで宅録していて、コピーの演奏を、
何度も弾いては、ミスの少ないテイクを選んで、
アップするくらいで、プロとアマとはいえ大違い。

20年間続けて来たこと、ヒットの方程式はあるか、
などいろいろ質問に答えていたが、感心したのが、
「音楽とか、ギターの才能があるかってことでなく、
どれだけ、ギターが好きだったか、ということだね。」

このブログでギターが好きだ、好きだと書くものの、
まだまだ、演奏が今一歩で、伸び悩んでしまうのは、
自分のギターへの情熱が中途半端なんだと、反省。

テレビを夜中まで見たり、疲れていたりすると、
ギターを、ろくに練習しないまま、寝る日もあって、
こんなことだから、練習量も、まだまだ足りない。

ギター教室へ通っているころは、平日でも5時間、
週末なら10時間以上ギターを練習していたし、
その頃の、テレビ番組を、あまり覚えていないのも、
そもそも、見ていない空白期間だったからでしょう。

今は、平日は仕事もあり、自由な時間も限られるから、
そこまでは無理としても、もう少し、練習しなければと、
気づかせてくれた、B’zの松本孝弘の言葉でした。


「音符で埋め尽くす」の記事で、とびついたパット・マルティーノ
77年、リー・リトナーラリー・カールトンら、
ギタリストの来日をきっかけに、ジャズロックが、
クロスオーバーという、新たなジャンルとなり、
日本でも大流行し、自分も、その洗礼を受けた。

雑誌ジャズライフの78年9月号は、カールトン、
リトナーに、渡辺香津美のフレーズ研究があり、
ロッキンF、ヤングギターを買っていた自分には、
初めて買うジャズ雑誌で、夢中で読みあさった。

クロスオーバーというより、主流派ジャズギターの、
パット・マルティーノの特集記事もあり、十数枚の、
リーダーアルバムの紹介と、その中の1曲として、
ソニー・ロリンズで有名な「オレオ」の譜面が載る。

楽譜を見ると、ほとんどが8分音符で、休みなく、
解説文にも、「弾きまくる。空間恐怖があるごとく、
音符で埋め尽くす」とあり、それでけで気に入った。

当時は、国内盤のほとんどが、廃盤だったのか、
渋谷のコタニ、ヤマハ、西武ディスクポートなど、
回ったのだが、店頭にはなく、ディスクユニオンに、
数枚の輸入盤が、置いていある程度だった。

「オレオ」の入っているLP「デスペラード」はなく、
記事の中で「テクニック的に頂点を極めている」と、
書かれていた、「コンシャスネス」を見つけ購入した。

1曲目の「インプレッション」は、かなり早いテンポで、
ジョン・コルトレーンの曲らしく、モードのアドリブで
ギターも、ものすごい早弾きで、とにかく圧倒された。

パットの音符で埋めまくるサウンドを、別の雑誌で、
「シーツ・オブ・サウンド」と、コルトレーンの代名詞に、
例えていたが、ギター以外に疎い自分が聴く限りでは、
全然別物だと思え、単に、この選曲によるだけでは。

このLPの楽譜はなかったので、演奏を聴かぬまま、
「オレオ」を練習して、ジャズフレーズの参考にした。

翌年、渋谷河合楽器のギター教室に通い始めた時、
何かアドリブをやってみろと、先生に言われたので、
得意になって、この「オレオ」を弾いてみせたところ、
「そんなアドリブしか弾けないのか」と、笑われた。

パット・マルティーノのフレーズは、理解されないか、
模範的なビバップフレーズとは、かけ離れているのか、
などと思ったが、ただ自分が下手なだけだったようです。





マッハGoGoGoから、バンド名を取った、ポール・ギルバート
イングヴェイ・マルムスティーンから始まった、
というか、イングヴェイを、真似したかのように、
ネオ・クラシカル・スタイルのギタリストが続出し、
自分も、CDを集めたり、ギターをコピーしていた。

86年、レーサーXというバンドで、デビューした
弱冠19才のポール・ギルバートも、その一人で、
音楽学校GITの講師でもある、技巧派の前評判。

アニメ「マッハGoGoGo」の登場人物、レーサーXを、
バンド名にしていて、それでよいなら、ウランとか、
ゾフィー、べジータとか、何でもありかよ、と思った。

すでに、トニー・マカパインや、ヴィニー・ムーアなど、
インスト曲のCDを買っていたので、バンド形態で、
ボーカル曲中心のレーサーXは、買おうか迷ったが、
やたらと雑誌で、ほめているので、購入することに。

1曲目は、ドラムとの短いイントロに続く、ギターソロで、
聴き取れないくらいの早弾きと、ライトハンド奏法で、
これだけで、早弾き大好きな自分は、元が取れた。

続く、「ストリート・リーサル」は、リフが、すごく格好良く、
ボーカルは、自分の苦手なデスメタルと、ギリだったが、
ギターが、それを補って余りあるほど、早弾きの嵐。

Y・R・O」というインスト曲は、まさにイングヴェイで、
タイトルからして、「イングヴェイのパクリ」という意味で、
このあたり、イングヴェイが怒りまくったんじゃないか。

ポールが、イングヴェイ奏法講座をやっていると知り、
「自分のスタイルは、レコードだけでは、わからない。
よく知りもせず、講座なんて冗談じゃない」、みたいに、
明らかに怒って、イングヴェイが発言したことがある。

ポール自身は、イングヴェイから影響されたと、認め、
「そっくりだって言うけど、仕方ない、当たってるよ」と、
平気で答え、「うまくなれば、言われなくなる」とも。

後に、イングヴェイが、年相応に、過激な発言が収まり、
自身がアルカトラスを脱退した後に、代役で加入した、
スティーブ・ヴァイと、因縁のツーショット対談をしたが、
ポールとも、同様に対談したり、和解したのだろうか。

この「ストリートリーサル」のCDは、国内盤の解説に、
各曲に、4小節程度の楽譜が掲載されていた。

採譜しやすい部分かもしれないが、イングヴェイに比べ、
規則的なフレーズが並び、これがすごく、教則本的で、
さすがGITの講師だと、勝手に納得していました。








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