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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
ポケベルのCM曲だったDEEN「このまま君だけを奪い去りたい」
何かの記事で、FNS歌謡祭の第二夜にDEENのボーカリスト、
池森が出ると知り、楽しみにしていたが、放送日を忘れていて、
たまたまテレビをつけたら、「このまま君だけを奪い去りたい」を、
歌っているところで、ついているような、ついていないような気分。

これまた記事で知ったことで、DAIGOがビーイングのヒット曲を、
カバーして、いくつかの曲は御本人参加のアルバムが出たので、
何かの歌番組でデュエットするかなと思っていたら、このFNSで、
DEENとデュエットしていて、これは、これで、面白い試みだった。

ただ、2番を歌わず、サビの繰り返しで終わるテレビ向けの尺で、
途中から見たから、すぐ終わったのかと思ったほど、あっさりで、
夏にやった「TBS音楽の日」で、ギターソロの前で終わったのも、
がっかりしたが、さらに短くて、歌番組とは、そういうものなのか。

池森の歌声は、もともと、絞り出すような歌い方で、25年前に、
テレビからドコモのポケベルのCMで、この曲が流れてきた時、
その独特の歌い方が、メロディと相まって、せつなく聴こえたが、
FNSでは、すごく苦しそうに聴こえて、時の流れを感じてしまう。

ミスチルの桜井が脳梗塞を起こしたり、徳永英明はポリープで、
あんな歌い方をするからだと思ってしまうが、池森も同様なのか、
真偽はともかく、ファンの間でも、喉を痛めたとか、手術したとか、
推測が飛び交ったようで、YouTubeのコメ欄にもわりと出ている。

聴き比べでもないが、そうしたYouTubeでのライブ映像を見ると、
25年分もあるからか、出来不出来というか、レコードそっくりに、
歌っているかと思うと、声が出なくて、途切れ途切れになったり、
原曲よりキーを下げていたり、かなりムラのあるボーカルのよう。

演奏にしても、必ずしもレコードどおりのアレンジだけではなくて、
イントロを変えたり、オーケストラを加えたり、いろいろやっていて、
かなり原曲に近いフルコーラスで演奏する際も、ギターの田川は、
間奏のソロを多少変えて弾くので、これまた、自分的には不満が。

田川は二代目ギタリストなので、デビュー曲には参加してなくて、
一応レコードを意識したフレーズを弾くが、自分流に変えていて、
自分は、ジャズやクロスオーバーは、当然アドリブ中心で良いが、
AORやニューミュージックでは、ライブでも同じにしてほしくなる。

ビーイングは、自分の想像だが、もともとあるバンドではなくて、
デビューさせたいボーカルがいると、ソロ歌手ではなく、バンド、
あるいはユニットの形に組ませ、音楽学校で鍛えられたような、
スタジオミュージシャンの卵を、バックにつけていたように思う。

特にギターで感じていて、松原正樹、今剛とはフレーズも違って、
それも、バンドごと、ベテランのTUBEの春畑は当然のことだが、
WANDS、DEEN、FIELD・OF・VIEWのアルバムを聴いても、
個性が分かれるので、それぞれのギタリストが弾いていると思う。

また、ビーイングで面白いのは、シングル曲の大半の作曲では、
織田哲郎が担当して、作詞は、歌う本人、ZARDは坂井和泉で、
WANDSは上杉昇だが、その坂井や上杉が他の歌手、バンドに、
楽曲提供することもあり、ビーイング全体がユニットのようでも。

DEENの「このまま君だけを奪い去りたい」も、作曲は織田哲郎、
歌詞は上杉昇なので、なぜWANDSでなくDEENで出したのか、
WANDS自身も、セカンドアルバムに収録して、セルフカバーと、
言えなくもないが、作ったの本人なのに、二番煎じの印象がする。

それを意識してか、上杉は歌詞やメロディを変えていて、歌詞は、
「心震えるほど愛しいから」を「心震えるほどに」と、1文字を追加、
メロディーは、細かく歌い回しも変えていて、歌詞は書いた本人が、
どういじろうと自由だろうが、メロディまで変えるのは、どうなのか。

織田哲郎のセルフカバーアルバムを聴くと、わりと淡々と歌って、
かなりDEENともWANDSとも印象が違うが、メロディラインでは、
DEENとほぼ同じなので、これが原メロディだろうし、ユーミンが、
ハイファイセットの曲を歌う時のように、アレンジの違いも面白い。

ギターソロも、DEENの場合は、間奏の転調していくコード進行を、
なぞるようにして、そこへ早弾きを入れるTOTOのルカサーのよう、
WANDSの柴崎は、実際はルカサーフリークだが、あえて変えて、
ジェイ・グレイドンのようなハモリのギターで、見事にソロを決める。

こういう演奏を聴くと、先に書いたように、スタジオミュージシャンを、
使わずに、それぞれのバンドのギタリストらが演奏していると思うし、
そもそも、スタジオミュージシャンに匹敵する力量をもつ有望株を、
音楽学校から見つけてきて、バンドに入れているのだろうと思える。

どちらのバージョンのギターソロも、完コピしたいくらいに格好良く、
以前、バンドスコアを検索すると、DEENがシンコーミュージックの、
「ちょっと懐かしいJ-POPあつめました」に載っているが、他の曲は、
B’zが大半なので、ダウンロード楽譜でDEENの1曲のみを買う。

「ちょっと懐かしい~」には、WANDSの曲も4曲入っているのだが、
「このまま君だけ奪い去りたい」ではないので、ジェイ・グレイドン風、
ギターソロはあきらめて、ルカサー風ソロを再現するようオケ作り、
もちろん、一番のネックは歌で、池森の歌い方の再現は、まず無理。

自分は腹式呼吸ができず、喉声だから、DEENっぽくなるかなと、
ちょっとトッポ・ジージョ気味にしたら、自分で聴いても不快になり、
普通に歌うことにしたが、自分の地声の限界はギター1弦のGで、
この曲はA♭を出す必要があって、そこは、かなりごまかして歌う。

YouTubeでは、ものまね芸人の「しばっち」という人が、この曲を、
解説していて、「デフォルメしすぎないで、丁寧に歌って下さい。」と、
まるで、自分に言われているようで、「語尾に『が』をつける。」は、
ギャグっぽいが、伸ばした後に声を切る癖をうまく表現している。

さすがに、自分は「はしゃぎー疲れーっが」とまでは歌わないが、
息つぎせずに、つなげて歌うほうが似ると勘違いしていたところ、
つなげるようで、フッと区切って歌うと、それっぽくなるんだなあと、
すごくためになるアドバイスで、ブレスを多少意識して歌うことに。

ポケットベルが来年終了するというニュースも流れて、どことなく、
タイムリーな気分で、DEEN「このまま君だけを奪い去りたい」を、
演奏し、ギターソロは、かなりいい感じになったと自負してますが、
ボーカルは、最不調の時の池森の足元にも及ばない出来でした。



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竹内まりやがビートルズを歌った「マージービートで唄わせて」
竹内まりやのデビュー時、大学の音楽サークル出身と知り、
ちょっと見た目が良ければ、すぐレコードを出せるんだなと、
馬鹿にしていたら、「セプテンバー」はレコード大賞新人賞、
「不思議なピーチパイ」もヒットし、TV「ベストテン」に出演。

いい曲だなとは思ったが、歌詞は松本隆や安井かずみで、
作曲は林哲司に加藤和彦、歌詞さえ自分で書かないのに、
ニューミュージックになるのか、アイドル歌手と同じなのに、
歳をくっているから、アイドルでは売り出せないのかと思う。

それでも、その2曲は気に入ったので、収録されたLPの、
「ラブソング」を買ったが、てっきりベスト盤だと自分は思い、
CMで流行した「ドリーム・オブ・ユー」が入っていないなあと、
不満に思ったりして、その後は、エアチェックもしなくなった。

そうしたところ、山下達郎と結婚したと知り、才能があれば、
男は不細工でも美人と結婚できるんだ、自分もがんばって、
ギターを上手くなろうなんて、単純に考えて、さらに数年後、
達郎プロデュースで、活動再開したアルバムは、すぐ買う。

これは、どちらかというと、山下達郎関連で買ったのであり、
「ライド・オン・タイム」でファンになり、旧譜を買い集めたり、
「フォー・ユー」や「メロディーズ」をリアルタイムで買ったり、
ライブにも行ったので、その流れの中の新譜としてとらえた。

何となく買ったのが、達郎のギターやコーラスが冴え渡って、
竹内まりやの楽曲も、タイトル通り、「ヴァラエティ」に富んで、
捨て曲なしの名曲だったし、癖の強い達郎のボーカルより、
すごく聴きやすい感じで、ウォークマンでも繰り返し聴いた。

達郎は、「オオウエッ」と吐きそうに、しゃくりあげて歌ったり、
さんまのブラックデビルの「クワッ、クワッ」のようになったり、
好き嫌いの分かれる歌い方で、演奏とコーラスに回った時、
村田和人や竹内まりやがボーカルの方が良かったりする。

その「ヴァラエティ」の中の、「マージービートで唄わせて」は、
ビートルズへのオマージュ、竹内まりやの実体験を元にして、
ビートルズに夢中だった少女時代を歌った曲で、自分にも、
共感できることばかりで、これ以上ないくらいのトリビュート。

歌詞にはビートルズという言葉や、メンバーの名前もないが、
マージービート、リバプールとくれば、それはビートルズだし、
襟なしスーツは初期のビートルズのトレードマークの衣装で、
あえてビートルズと名乗らないところが、すごくしゃれている。

1番の歌詞に出てくる、「あたなが話してる言葉も分からずに、
ひたすら追いかけた少女が、ここにいる私なの。」の部分には、
この中年オヤジもそうだよと、英語もろくにわからないままに、
必死で歌詞を覚えたりしたファンの気持ちうまく表現している。

後半に至っては、「あなたが消えてから、寂しくなったけど、
いつの間にか、大人になって、涙さえ乾いていた。」となって、
ビートルズの解散とも、ジョンへの追悼とも取れる言い回しで、
昔は実は聞き流していて、歳を取ってから心に染みるように。

文字通り、ジョンの訃報に接し、この世の終わりにみたいに、
泣きじゃくっていたのに、いつの間にか、この歌詞の部分を、
さらっと流せるくらいに、涙も乾いていたわけで、何年か前に、
ラジオで聴いた時、ハッとして、涙があふれて止まらなかった。

今回、カバーすることにして歌っていても、この部分になると、
泣けてきて、声が嗚咽になってしまって、何度も手前のところ、
オルガンソロが終わったところからやり直して、何とか歌うが、
ただでさえ、かすれがちな声が、何度も歌うと、ひどいことに。

先日買った山下達郎や竹内まりやの曲がメインのスコアに、
この曲は載っていなかったので、ネットのダウンロード販売の、
アットエリーゼで買って、譜面通り弾くが、山下達郎の編曲は、
実際のビートルズの演奏するパターンとは微妙に違っている。

ちょっと、それっぽくなるように、ジョンの弾くアコギを加えたり、
マラカスか何かでリズムを刻むのを、タンバリンに変えたりして、
完コピの主旨とはずれるのだが、ビートルズらしさが出るように、
この曲を拝借し、自分なりのトリビュートになったと自画自賛。

途中のコーラスは、まりやのサークルの先輩かつリーダーで、
ビートルズファンを公言する杉真理が参加し、達郎つながりの、
村田和人、伊藤銀次の3名の、これ以上ないメンバーが歌い、
自分としても、これはビートルズだなあと、嬉しくなってハモる。

「ウーランラン、アー、アー」となるのだが、「ウーラン」なんて、
日本公演でも歌った名曲「ひとりぼっちのあいつ」みたいだし、
「ウー」と「アー」が混在するのもビートルズらしい、おかげで、
下のハモを最初、逆にして歌ってしまい、アップ直前に気づく。
 
ウーとアーを間違えるなんてのは、ジョンのお得意だったから、
このままにした方がビートルズっぽいかと思ったが、この曲は、
ビートルズのカバーではなく、あくまでも竹内まりやなのだから、
明らかなミスは直さないとと、かすれた声ながら、歌い直した。

また今年も、ジョンの悲劇を思い出す時期が来てしまったが、
ビートルズでもジョンの曲でもなく、ちょっと変化球のカバー、
竹内まりや「マージービートで唄わせて」は、キーは低めでも、
やはり高音はきついし、歌唱力の違いは何ともしがたいです。




ドラマ主題歌にもなった歌詞が心を打つ小田和正「この道を」
目ぼしいCDや楽譜は、とりあえずAmazonのカートに入れて、
「あとで買う」にして、「在庫あり」から「残り1点」や「入荷予定」、
「一時的に品切れ」となるのをチェックしたり、特に輸入物だと、
金額がこまめに変動するので、株式ではないが買い時を探る。

テレビドラマ「ブラックペアン」の主題歌となった、小田和正の、
「この道を」は、CDが発売と同時に売り切れたので、もともと、
そんなに欲しくなかったし、ドラマもちゃんと見てなかったのに、
何だかそわそわして、再入荷しないかチェックして、購入した。

オフコースのファンだった自分としては、オフコース在籍時に、
海外録音で出た小田のソロは、そんなに気に入らなかったし、
鈴木康博が抜けた後のオフコースは、小田色が強いというか、
サウンドも含めて単色に感じ、途中から買うのをやめている。

「東京ラブストーリー」のテーマ曲は、シングルCDを買ったが、
それ以来、小田和正のソロを買うことも、借りることもなくって、
「クリスマスの約束」でカバーを歌うのを見るくらいだったので、
CMで流れたりする曲は、何となく口ずさめるかなという程度。

ものすごい久しぶりに、まともに聴いた小田の新曲となったが、
「この道を」は、ほぼピアノ弾き語りに近い、シンプルな編曲で、
オフコースではなくソロ作とはいえ、そのストレートさに驚いたし、
何よりも、愛とか別れとか哀しみの歌詞ではないのにびっくり。

ちょっと極論過ぎるかもしれないが、オフコースの小田の詩は、
心象風景というか、僕が思っていること、という心情の吐露が、
ほとんどで、「かわいそうな僕」というナルシストの印象が強く、
それだけに、歌詞の内容が、まるで自分のことのように感じる。

正直、ほとんどもてたことのない自分は、オフコースの歌詞で、
どれだけ涙し、癒されたか、歌詞カードをノートに書き写したり、
新潮文庫の歌詞集を買って、いつもカバンに持ち歩いたという、
おそらく男性ファンの大半が経験する、せつない思い出がある。

そんな自分からすると、「この道を」の歌詞を見て、ずいぶんと、
骨太の歌詞を書くようになったと驚くわけで、ソロになってから、
ほとんど知らないだけで、こんな歌詞も昔から書いていたのか、
まあ、オフコース時代も、まったくないわけではなかったけれど。

「それでも懸命に生きて行くと、そう決めた。」と、始まる歌詞は、
そんなにドラマの内容とはシンクロしてない気がして、何でまた、
この曲がエンディングテーマなのかと思いつつ、ドラマ抜きにし、
そうだよなあ、生きて行くしかないよなあと、何だか共感してくる。

これまたAmazonで、このピアノ譜が品切れ状態になっていて、
版元のドレミ出版のホームページでも、入荷待ちから品切れと、
メーカーでも在庫切れなので、Amazonが「2~3日で入荷」と、
なった段階でクリックしたが、結局は届くまで1ヶ月以上かかる。

楽譜は一度売り切れてしまうと、もう二度と手に入らないことも、
多いからと、単に手元に置いておくだけのために買ったのだが、
届いたのが11月1日で、ちょうど愛犬とお別れをした自分には、
「懸命に生きて行く」の歌詞がしみる、しみる、たまらないくらい。

だからといって、自分でこの曲を歌ってカバーしようと思うのは、
短絡的すぎるし、弾き語りに近いから、歌の下手さが目立つが、
いつものダブルトラックどころか、4回歌って声を厚くしたうえに、
お風呂場エコーくらいに、リバーブとディレイの両方ともかけた。

ピアノ譜の弾き語りバージョンは、CDの伴奏の完コピに近くて、
楽譜どおりにギターシンセで弾き、途中から入るストリングスは、
耳コピが苦手なので、コードを流して、多少メロディっぽくして、
コーラスは聴き取れる音から三声にして、雰囲気だけ近づける。

その歌のお口直しというか、インスト版でギターも弾くことにして、
渋谷河合楽器の発表会で、「せっかくギターが上手いのだから、
歌わない方が良い。」と先生に言われたのを、改めて思い出し、
小田和正「この道を」は、ギターだけの方が良かった気もします。







10月が来ても杉山清貴&オメガトライブ「ふたりの夏物語」
ネットニュースを見るようになったせいでなく、昔から新聞は、
出勤前に、まずテレビ欄で目ぼしい番組を確認し、それから、
1面と3面の見出しを流し読みする程度だが、9月の半ばに、
テレビ欄に、杉山清貴&オメガトライブの広告が大きく載る。

5月にオリジナルメンバーでライブをして、そのブルーレイが、
発売される予告で、来年には全国ツアーとも書かれているが、
「再集結ライブ」とあり、再結成ではないのは、新曲は出さず、
このライブ、ツアーのみに集まるからという意味合いだろうか。

オメトラの集結は、これまたDVD化された2004年にもあり、
この時は、著作権の関係か、オメトラとは名乗れなかったし、
それ以前、WOWOWが中継した杉山のライブのアンコールで、
サプライズでオメトラが登場、2曲演奏して驚いたことがある。

このご時世にあって、オリジナルメンバーが1人も欠けずに、
再び集まれるのは、奇跡に近い気もして、2014年の野音は、
スケジュールの都合で、ギターの高島を除くメンバーが集まり、
数曲演奏したそうだが、今回は全員で、しかも全国ツアーまで。

この十数年、ポール・マッカートニーが来日しようが、ユーミン、
山下達郎が全国ツアーをしようが、まったくライブには行かず、
オメトラも見に行く予定はないが、どの曲を野音でやったのか、
全国ツアーはどこを回るのか、興味があったのでネットで検索。

すると、ライブ情報や発売したブルーレイ、ベスト盤CD以外に、
「杉山清貴&オメガトライブ 35年目の真実」という本がヒット、
杉山本人はもちろん、大半の曲を作・編曲した林哲司はじめ、
今剛、村上ポンタのインタビューに、全曲トラックシートも付く。

「真実」などと銘打って、あたかも暴露本のようなタイトルだが、
内容はサウンド分析が主で、ただ、実際に演奏していたのが、
スタジオミュージシャンというのは、ある意味、暴露に近いから、
「ファンは、私たち騙されていたの?と思わないで」だそうだ。

オメガトライブのメンバーが、レコードで演奏していないのは、
公然の事実だと思っていたし、全曲ボックスセットの付録には、
発売当時のアルバムにはなかった、スタジオミュージシャンが、
各曲でクレジットされていると聞いていたが、違ったのだろうか。

「35年目の真実」には、ボックスセットのためのインタビューで、
藤田プロデューサーが、スタジオミュージシャンに言及した際、
スタッフが何度も、それをブックレットに掲載して本当に良いか、
念を押したと書いてあり、そこまで秘密なのか、大袈裟な気も。

オメガトライブがデビューした時、杉山の歌声を聴いて、すぐに、
これは、ポプコンに出ていた「きゅうてぃぱんちょす」の人だ思い、
テレビからカセットに録音した関東甲信越大会のテープを出し、
曲名紹介で、作曲者として杉山の名前が呼ばれるのを確認した。

杉山のボーカルがずば抜けていたのはもちろん、バンド演奏も、
AORの最先端に近いアレンジで上手かったが、オメトラとなって、
デビューした曲「サマー・サスピション」と聴き比べると、差は歴然、
ライブハウスで鍛えたとは言っても、ここまでの演奏は無理だろう。

自分がギターを弾くので、特にギタリストは厳しくチェックしていて、
テレビでは、レコードのギターソロが弾けてないし、ツインのハモも、
フレーズを簡単に変更していて、さらにアルバムが出ると、こちらは、
どう聴いても、松原正樹や今剛だろうというソロにカッティングの音。

オメトラの演奏が下手なのではなく、昔から、新人バンドになんか、
高額な録音スタジオを、延々と使わせるわけにはいかないという、
レコード会社の事情があるから、スタジオミュージシャンの起用は、
当然で、その分オメトラは、その時間をメディア露出に向けたとか。

ビートルズは、自作自演にこだわったから、デビューアルバムでも、
楽曲提供はなしで、自作曲とカバー曲を4人で演奏させてもらうが、
先行シングル以外の全曲を、1日でレコーディングしたのは有名で、
新人バンドがスタジオで時間をかけるなんて、ほとんど無理な話。

それでも、ビートルズは売れたから、次第にスタジオを自由に使い、
後期には、レコーディングバンドとなっていくし、オメトラでも同様で、
4枚目あたりからは、リズム隊のベーシックトラック以外は自分たち、
解散が決まった5枚目は、基本的にメンバーが演奏だと思っていた。

ところが、この本によれば、最後まで演奏はスタジオミュージシャン、
そのうえ、コーラスも、デビューから解散まで、メンバーは参加せず、
杉山がソロデビューした際に、クレジットされている木戸やすひろ、
比山貴咏志が歌っていて、これじゃあメンバーも嫌気がさすだろう。

杉山の公式サイトには、こうしたプロジェクト形式に納得できないと、
ベースの大島が、デビュー当日になって、解散を切り出したとあり、
ギターの吉田は途中で脱退、杉山がソロになり、カルロス・トシキを、
新ボーカルに迎えたオメトラに残ったのは、高島と西原の2人だけ。

昔からバンドの脱退劇や解散は、音楽性でなく金か女だよと言われ、
ビートルズのパロディ番組の「ラトルズ」でも、ミック・ジャガーが出て、
ラトルズの解散理由を「女さ。」と言ってのけるが、オメトラの場合は、
音楽性だったり、影武者と逆のライブのみの存在の是非だった模様。

金や女でなく、喧嘩別れでもないから、杉山のデビュー10周年には、
アンコールで演奏し、20周年には、数か所でライブ、さらに35周年、
今年の野音と来年の全国ツアーが可能だろうし、ギターの高島が、
「きゅうてぃぱんちょすは一度も解散していない。」と言うのもわかる。

とまあ、新聞の広告記事から刺激されて、かなりの長文になったが、
実は、それだけ自分はオメトラの大ファンだったわけで、アルバムは、
リアルタイムで5枚とも買ったし、LP時代の1~3枚はCDで買い直し、
ビデオクリップと解散ライブのVHSも持っているマニアの一歩手前。

ユーミンや達郎のニューミュージックが好きな自分は、その一方で、
フュージョンやAORも好きだから、フュージョン系のパラシュートや、
AB’s、パラダイムシフトのメンバーによる演奏は気に入って当然、
そこに、日本人好みの哀愁メロディに、杉山の歌声と来た日には。

そんな杉山清貴&オメガトライブの楽譜は、ヒット曲集のピアノ譜を、
持っているだけで、バンドスコアを買ってないのは自分でも不思議、
渋谷河合楽器の発表会でやるならば、ベース、ドラム譜が必要だが、
1人自宅でやるなら、安いギター譜、ピアノ譜で十分だったのだろう。

現在入手可能なバンドスコアは、シンコー「大人の邦楽ポップス」に、
「ふたりの夏物語」が1曲だけ出ているくらい、ダウンロード販売の、
アットエリーゼには、4枚目の曲を中心にリストアップされているが、
やりたいのは「ふたりの夏物語」くらいで、この1曲だけなら400円。

ただ、「大人の邦楽ポップス」は、山下達郎が7曲、竹内まりや5曲、
角松敏生3曲に、稲垣潤一、南佳孝、KAN、LOOKなどが1曲と、
けっこう盛沢山なので、買っておいても損はないかと、こちらを購入、
このブログで初めて、杉山清貴&オメガトライブの曲に取り組んだ。

杉山時代のオメガトライブでは、デビュー曲「サマーサスピション」が、
今でも一番好きだし、アルバムもファーストは全曲演奏したいのだが、
楽譜のネット販売がないのは、自分の評価が世間とずれているのか、
歌番組の懐かしのコーナーや物まね番組は、「ふたりの~」ばかり。

4枚目のアルバム「アナザー・サマー」の先行シングル盤として出た、
「ふたりの夏物語」は、アルバム収録に際して、ミキシングを変更し、
「ネバー・エンディング・サマー」の副題も加わるが、前アルバムの、
タイトルにして、B面全部を使った組曲の名を冠したのは、なぜか。

作曲・編曲は、どちらもオメトラの大半の曲を手掛けた林哲司だが、
歌詞は、「ネバー~」組曲は秋元康で、「ふたりの~」は康珍化と、
別の作詞家なので、タイトルの著作権とかは、どうなっているのか、
藤田プロデューサーの号令で、アルバムに繋がりを持たせたのか。

杉山清貴の歌は、きゅうてぃぱんちょす時代から、抜きんでていて、
透明感あふれる爽やかな中にも、芯の通った硬い音も含んでいて、
唯一無二というか、YouTubeのカバーでは、声質が似ている人が、
何人かいるものの歌唱力は及ばず、上手い人は声が似ていない。

それを、中学時代、歌が音痴だと、音楽の成績が2だった自分が、
歌おうとすること自体、身の程知らずなのだが、歌ものの場合は、
なるべく自分で歌入れして、歌詞も伝えたいから、コーラスも含め、
ボーカルは2回重ねたダブルトラックで、エコーも風呂場並みに。

演奏は、キーボードの音色が、なかなか同じ音がギターシンセで、
再現できず、ベースの打ち込みサウンドは、ギターシンセで弾くが、
そこにからむ富倉安生のチョッパーベースも、タイミングは難しいし、
今剛のギターも、サウンドから絶妙の間合いから、とにかく難しい。

これが、一流のスタジオミュージシャンの実力なのだと、感心するし、
完コピまでいかないが、ライブで再現していたオメトラの力量も見事、
録音に苦労したものの、サウンドがそれっぽくなってくると嬉しくなり、
これが宅録のやりがいで、パズルのピースをはめていく感覚に近い。

もう季節は秋というくらい朝晩が冷え込み、この曲は時期外れだが、
歌詞の中に、「襟なしのシャツに10月が来ても夏は終わらない」と、
あるので、この10月中にできれば許容範囲でしょうと作業を早めて、
杉山清貴&オメガトライブ「ふたりの夏物語」を、何とかアップです。





サーフィン映画サントラを達郎が担当した「ビッグ・ウェイヴのテーマ」
例年よりも、かなり早い梅雨明けで、雨にまつわる曲とかを、
演奏しないまま、夏になってしまったなあ、で、夏と言ったら、
「夏だ、海だ、達郎だ」と、かつてのキャッチフレーズのように、
山下達郎をやらないわけにはいかないと、実に安直な発想。

夏であり、しかも海となると、達郎がサントラを担当した映画、
サーフィンのドキュメント「ビッグ・ウェイヴ」がちょうど良いし、
そのアルバムからは、タイトル曲だけだが、全2巻からなる、
オフィシャルバンドスコアに、かなり細部まで採譜されている。

マクセルのCMに「ライド・オン・タイム」が起用されてブレイク、
82年には「ラブランド・アイランド」を収録した「フォー・ユー」、
83年は、「高気圧ガール」を収録の「メロディーズ」と続けて、
夏のイメージ全開、その達郎が84年に映画音楽を手がけた。

「クリスマス・イブ」がJRのCMで流れ出すのは、88年からで、
この頃は、アルバム「メロディーズ」の中の1曲にすぎなくて、
とにかく達郎と言ったら夏・夏だったから、サーフィン映画の、
サントラ担当というのは、出来すぎなくらいにぴったりだった。

ただ、あくまでも企画ものということなのか、オリジナル曲は、
A面のみで、それも半分は以前の曲の歌詞を英語にしただけ、
B面はビーチボーイズのカバー曲で、これも以前のアルバム、
シングルB面などで発表している曲が大半という有様だった。

それでも、「ビッグ・ウェイヴのテーマ」、「マジック・ウェイズ」、
「オンリー・ウィズ・ユー」と、珠玉の3曲を提供しているからと、
思っていたが、つい最近、「ビッグ~」はラジオで発表済みだし、
「マジック~」は、「フォー・ユー」の頃の未発表曲だったと知る。

サントラを担当したものの、忙しかったのか、B面のカバーも、
企画ものだからこそ、敬愛するビーチボーイズの曲をやれたと、
当時のレビューにあったが、焼き直しどころか、発表した曲を、
寄せ集めたわけで、なかなか新曲が書けなかったのかと邪推。

山下達郎の次のアルバムは、これまでの年1枚のペースから、
やや空いて、2年後の86年「ポケット・ミュージック」になるが、
自分の場合、「ビッグ・ウェイヴ」はLPで買い、「ポケット~」は、
CDで買ったという、ちょうど移行期になっていたのは偶然か。

「ビッグ・ウェイヴのテーマ」の原曲となったのは、ラジオ番組で、
曲作りから、演奏、歌入れ、ミキシングの過程を披露する企画で、
シュガーベイブ時代の仲間、大貫妙子を迎え、達郎が作曲して、
大貫が作詞、さらに達郎バンドでレコーディング、歌入れした曲。

この番組の音声は、YouTubeにアップしてくれた人がいて、今も、
消されることなく残っているので、簡単に大貫と打ち合わせた後、
達郎がピアノを弾いて作曲、そのメロディに大貫が歌詞を考えて、
別スタジオに達郎バンドを集め、ヘッドアレンジするのが聴ける。

コーラスは時間的制約もあるからか、達郎の一人多重録音でなく、
達郎、大貫にギタリストの椎名和夫を加えた3声でハモるのだが、
これも、ほとんどそのまま「ビッグ・ウェイヴ」で、再録音とはいえ、
ラジオの企画の曲を、イントロからアレンジをほとんどそのままに。

間奏は椎名のギターソロでなく、野力奏一のピアノにしていたが、
再録音が達郎のギターソロなのは、バンドメンバー全員ではなく、
ベースの伊藤、ドラムの青山だけ、ギター、ピアノは達郎なので、
ピアノソロよりギターソロの方が、やりやすかったのかもしれない。

ラジオで、「対旋律でグロッケンを入れたいが、このスタジオには、
グロッケンもチェレスタもないから。」と、こぼしていて、再録音は、
しっかりとグロッケンが入っていて、このキンコンカンと高い音は、
達郎の曲の定番とも言えて、角松なんかもけっこう真似している。

サントラに際し、ここにも収録した「ユア・アイズ」の歌詞を書いた、
アラン・オデイに、「ジョディー」の歌詞を英語にしてもらったほか、
「ビック・ウェイヴ」を含む新曲3曲の歌詞を依頼しているのだが、
原曲の「魔法を教えて」が、どこで「ビッグ・ウェイヴ」になったか。

それこそ魔法つながりで、これが「マジック・ウェイズ」になっても、
おかしくはなかったろうに、この曲こそがテーマ曲にふさわしいと、
映画タイトルの「ビッグ・ウェイヴ」を曲名にし、歌詞を依頼したと、
あくまでも想像の域を出ないが、そんなやりとりを浮かべてしまう。

まあ、自分は「魔法を教えて」を知らなくて、最初から、この曲が、
「ビッグ・ウェイヴのテーマ」として、アルバム冒頭にふさわしいと、
思って聴いていたから、遡っての感想だが、ラジオを聴いた人は、
全然違うタイトルで、大貫妙子に関係なく出た時、どう感じたろう。

この曲の演奏は、バンドスコアがオフィシャルの名にふさわしくて、
ギターもリードギターに、リズムが2本、さらにアコギも採譜されて、
キーボードもエレピとシンセパッド、シンセブラス、グロッケンまで、
2段書きながら詰め込んでいて、さらにタンバリンやベルも採譜。

それだけに、再現しやすい反面、録音トラックはフル活用となり、
3声コーラスを2回重ねると、ボーカルはダブルトラックにできず、
自分の下手な歌声はエコーを深くして、ごまかすのが精一杯で、
いつもながら、演奏部分と歌の部分のクオリティの差が半端ない。

カセットのMTRを手に入れて、ニューミュージックの曲あたりを、
多重録音して悦に入っていた頃、友人に、イントロのギターから、
歌になった時の落差が激しすぎるから、歌はやめた方が良いと、
笑われたし、ピアノの先生からもギターに専念するよう言われた。

自分の好きなジェフ・ベックは、一時歌ったが、やめてしまったし、
リッチー・ブラックモアも、ジミー・ペイジも最初から歌ってなくて、
ギターに専念するロックギタリストは多いし、ましてジャズギター、
フュージョンギターは、歌わないギタリストの方が多数派だろう。

ポピュラー曲をソロギターにしたり、ジャズ風にアレンジするなら、
歌なしで良いが、自分のような、あくまでも完コピを目指す場合、
歌の部分だけギターや他の楽器にすると、エレクトーンの演奏、
スーパーのBGMみたいで味気なく、下手な歌でも入れたくなる。

ただ、今回もトラック不足から、最初にギターで弾いた仮メロを、
歌入れまで終えた後から消して、タンバリンを録音したのだが、
間違えて、歌のトラックを消してしまい、これは歌はやめとけと、
神様が言っているのかと落ち込むが、気を取り直して歌い直す。

夏が来たというより、猛暑、酷暑で、熱中症も懸念され、演奏も、
ついついサボってしまう中、夏男、山下達郎の絶頂期の作品で、
サーフィン映画のサントラという、「ビッグ・ウェイブのテーマ」を、
歌の出来はともかく、何とか形にして遅ればせながらアップです。








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