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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
あの雨の日、傘の中で~と小田が歌うオフコース「ワインの匂い」
5月だというのに、日中の気温が30度を超える日が続いて、
これは、梅雨を通り越して、一気に夏がやってきたかのよう、
そうなると、夏だ、山下達郎だ、高中正義だ、と単純に連想、
それらしい曲を演奏しようと、楽譜を探して、ドラムから入力。

ところが、6月になると、急に寒くなるわ、梅雨入りだとなり、
気持ちがブルーに、そのうえ、ドラム入力した高中の曲に、
ベースを重ねると、イントロ後のドラムが1小節早く始まり、
どうやら小節を数え間違えたようで、パーカッションもずれる。

後にずれているなら、全部の演奏を遅れて始めれば良いが、
手前に1小節分空ける必要があるので、自分のMTRは無理、
DTMなら挿入するだけですむのにと、手持ち機材が恨めしく、
ドラムの全パートを消して、一からやり直す気力がわかない。

どうせドラムからやり直すなら、気分転換で、別の曲にしよう、
梅雨入りしたことだし、雨の曲でもやろうか、高中に雨の曲は、
あったか記憶になく、あっても、どのみち楽譜は持っていない、
山下達郎は、タイトルに雨の曲はあるが、やはり楽譜がない。

有名どころの曲にしても、ユーミンやハイファイの「冷たい雨」、
大瀧詠一「雨のウェンズデイ」、飛鳥「はじまりはいつも雨」と、
親しんだニューミュージックに多くて、コンピ盤まで出ているが、
これまた楽譜がなく、積み上げた楽譜の目次をあれこれ見る。

オフコースも、そのものずばり、「雨に降る日に」があるのだが、
手持ちはギター弾き語り楽譜なので、バンドスコアから探すと、
「水曜日の午後」と「ワインの匂い」には、歌詞に雨が出てきて、
「ワインの匂い」なんかは、昔からすごく好きな曲なので決定。

オフコースは、大学の友人がファンだったり、親戚の女の子が、
ピアノで弾いてくれたりして、ちょうど「さよなら」がヒットしたので、
当時の最新作「スリー・アンド・トゥー」からリアルタイムで買うが、
旧作は、ベスト「セレクション1973-78」の1枚ですませてしまう。

運良く、ビートルズやS&Gの全作品をかけたFM深夜番組で、
オフコースも放送されることになり、何週かに渡りエアチェック、
いくつか、気に入った曲もあって、全曲弾き語り楽譜も買ったが、
小田・鈴木の2人の頃は、ベスト盤があれば十分かなと思った。

当時は、バックバンドだった3人、清水、松尾、大間が加入して、
バンドの形となるや、ボストンやTOTOのサウンドを取り入れて、
次第にロック色が強まっていくのが、リードギターも格好良くて、
気に入ったが、解散後は、2人のデュオ主体が良かった気にも。

YouTubeには、昔のライブやラジオ演奏の音源がかなりあって、
バンドメンバーが固まっていく頃の演奏は、やはり素晴らしくて、
バックバンドを固定したまま、正式メンバーにせず、サウンドも、
あまりロック色は出さず、鈴木がずっといてくれれば良かった。

「ワインの匂い」は、歌詞に、「あの雨の日、傘の中で~」とあり、
ゆったりとしたイントロや、歌に絡んでくるガットギターの響きが、
すごく雨を連想させるサウンドで、自分の中で雨の歌に分類され、
雨の中、通勤で駅へと向かう時なんか、よく口ずさんでしまう曲。

歌詞は、失恋して悲しむ女性に、ほのかな思いを寄せているが、
それを口に出すこともできず、「もっと早く会えたら」と言われたり、
旅に出ると言う彼女に、ため息をつくことでしか自分を表せない、
オフコース、それも小田作品に特有のナイーブな少年が主人公。

特に最後の部分で、「あの雨の日、傘の中で、大きく僕がついた、
ため息はあの人に、聴こえたかしら。」は、もどかしさもマックス、
お前は、それでも男か、と突っ込みつつも、若かりし頃の自分は、
こうした主人公と、もてない自分を重ねて、浸っていたのも事実。

バンドスコアは、昔のせいもあり、2番・3番はリピート記号にして、
繰り返しの同じ伴奏になっているが、実際のレコードでの演奏は、
バッキングのガットギターもベースも、フレーズを変えているので、
レコードに近くなるように、聴き取れる範囲で、それっぽく弾いた。

エレピのパートは、左手が省略されていて、右手の和音にしても、
コードとしては合っているが、ところどころ、響きが違っていたり、
繰り返しの際には、ポジションやリズムの取り方が変化していて、
かなりこっているのだが、ギターシンセで楽譜のままお茶を濁す。

ドラムは初期16ビートパターンの特徴で、やたらとハイハットが、
せわしく16分音符を叩き続けて、そのうえ、かなり目立つように、
ミキシングされているが、自分のドラムマシンで、それをやったら、
あまりに機械的に響くので、スネアの音量よりも小さくしておいた。

ボーカルは、いつものことながら、多少、時間をかけたところで、
急にうまくなるわけもなく、逆に何度も歌うと、声がかすれるので、
通しで3回だけ歌い、一番ましなのをセンターにして、あとのを、
左右に振って、ダブルトラックならぬ、トリプルトラックでごまかす。

5月の真夏日が嘘のように、梅雨入りすると雨の寒い日が続き、
そんな気分にぴったりかと、自分にとっての雨の曲の中の一つ、
オフコース「ワインの匂い」は、初期オフコースを代表する曲で、
小田が囁くように歌っている時期なので、かなり無理やりでした。




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松木恒秀のオブリガードが絶妙な山下達郎「あまく危険な香り」
先日、いつもコメントをいただくSMOさんのブログの記事で、
ギターマガジン4月号が、シティポップのギター特集と教わり、
いつもリットーのホームページで、目ぼしい楽譜を探した際に、
ギタマガの特集もチェックしていたが、今回は気づかなかった。

発売から2週間を過ぎていたせいか、駅前のツタヤにはなく、
商店街に数件あった本屋さんは、とうに店をたたんでいるし、
頼みのAmazonでも品切れで、定価の倍近い出品があるのみ、
何件か楽器屋を回り、売れ残っていた1冊を何とか手にした。

ギターマガジンが創刊したのは80年で、ラリー・カールトンや、
リー・リトナーといったクロスオーバー・ギタリストが大流行し、
ロック以外のフュージョンやジャズの楽譜も載っていたので、
すごく重宝し、85年くらいまでは、毎号欠かさず買い続けた。

やがて、バンドスコアが載らなくなり、ギター譜だけになるうえ、
フュージョンもブームが過ぎ、ヘビメタ中心ということもないが、
知らないバンドや聴かない曲ばかりなので、買わなくなって、
それは、中学時代から愛読したヤングギターでも同様だった。

雑誌をやめた分、バンドスコアやギタースコアの楽譜を集め、
その後、創刊したアコースティックギターマガジンを買ったり、
クラシックギターの専門誌の現代ギターを年間購読したりと、
エレキギターから離れつつ、ギター関係の本は何かと買った。

ほとんど買わなくなったギターマガジンだったが、この数年は、
興味のある特集記事を見つけては、年に1冊くらいは買うが、
日本のフュージョン特集とかビートルズ特集とか、昔の内容、
結局のところ、70~80年代への郷愁だけで生きている感じ。

今回の特集のシティポップも、「70年代から80年代前半の、
名曲を彩る職人的カッティングを弾き倒す特集」とあるように、
自分が好きだった時代に、主にニューミュージックで活躍した、
スタジオミュージシャン、セッションギタリストについての記事。

松原正樹、松木恒秀、山下達郎、村松邦夫、鈴木茂の5名で、
この選出には、松原との黄金コンビ、今剛が入っていないとか、
村松にスポットを当てすぎとか、歌謡曲のカッティングの名手、
水谷公夫、矢島賢や、松下誠はどうとか、つっこみたいところ。

大瀧詠一、鈴木茂、細野晴臣、松本隆がいたはっぴいえんど、
そこから派生し、ユーミンを支えたキャラメルママ、ティンパン、
山下達郎、村松邦夫、伊藤銀次、大貫妙子のシュガーベイブ、
これらをシティポップの祖とするライター達だから、当然だが。

もちろん、名盤ガイドとして、他のギタリストも紹介されていて、
これだけで、丸々1冊出してほしいくらいだし、リズムではなく、
リードギターに焦点を当てたものや、フュージョンギターなど、
自分が好きな時代の特集本ならば、いくらあっても良いくらい。

きっかけとなったSMOさんのブログに、コメントを書き込むと、
ありがたいお返事、「次回是非達郎ナンバーの音源アップ~」、
「~松木恒秀氏が弾く『あまく危険な香り』のギターについて
触れられていた(おそらく雑誌で初めて)ことも嬉しくて・・・」と。

「あまく危険な香り」は、ラジオで聴いたイントロが気に入り、
当初シングル盤のみ出て、LPには収録されていなかったが、
ベスト盤「グレイテスト・ヒッツ」が出て、そこに入っていたので、
この1曲のためだけに、他のLPと曲がダブるのに買ったほど。

カバー演奏にしても、達郎のバンドスコアを手に入れた時に、
まずはドラム入力だけして、その後やりかけのままになって、
ついつい他の曲を優先していたが、今回の嬉しいリクエスト、
すごくモチベーションが上がり、気合を入れてオケに取り組む。

この曲は珍しくコーラスがないので、トラックは余裕と思ったら、
ホーンセクションは6管で、ストリングスは第1・第2バイオリン、
ビオラ、チェロと楽譜を4段に分けて別のページに掲載という、
オフィシャルスコアならではのすごく詳しい採譜になっている。

せっかくだから、ストリングスは4声を別々のトラックに分けて、
ギターシンセで演奏するが、ビオラは普通のト音記号と違って、
1音ずらして読んで、さらにオクターブ上という、慣れてないと、
やっかいな記譜で、最初気づかず、とんでもない音程が出る。

パーカッションは、1小節目に基本パターンがあるのみだが、
カスタネット、コンガ、クラベス、ウィンドチャイムと載っていて、
これまた、トラック数が必要で、コンガはドラムマシンを使って、
カスタネットもリズムキープなので、マシンのマラカスで代用。

クラベスは、やじろべえの形でカタカタ鳴らす民芸玩具を使い、
ウインドチャイムは、おみやげの風鈴にし、本物のチャイムが、
20~30本の筒があるところ、4本しかないので貧弱になるが、
他に代用できそうなものがないので、雰囲気だけでもと妥協。

ホーンセクション用には、トラックが4つしか残っていないので、
ハモリの上声部2本は、トランペットとサックスの音で単音にし、
中と下の2本ずつは和音にまとめたが、コーラスのある曲だと、
さらにトラック不足で苦労するわけで、36チャンのが欲しくなる。

ベースは達郎バンドを支える伊藤広規だから、スローな曲でも、
指弾きにせず、チョッパーでアクセントをつけると思っていたら、
YouTubeに本人の映像はないが、カバーする人達はこぞって、
指弾きしているから、きっとみんなライブで確認したのでしょう。

達郎の弾く左チャンネルのリズムギターは、16ビートではねて、
バスドラ、ベースと合わせる必要があり、リズム音痴の自分は、
まず、ベース録音で苦労して、そこへさらにギターを重ねるから、
ずれの二乗にならないように、かなり練習して、録音も繰り返す。

達郎の初期の曲、「ペイパー・ドール」のギターのカッティングも、
似た感じだから、「あまく~」のリズムギターの練習に煮詰まると、
気分転換で、「ペイパー~」を練習して、普通の16ビートと違い、
8ビートのシャッフルとも違うノリを身につけるべく、かなり練習。

右チャンの松木が弾く絶品のオブリガード、合いの手フレーズは、
当初は達郎のダビングか、その頃の達郎バンドの椎名和夫だと、
勝手に思い込んでいて、ベスト盤には各曲のクレジットがあって、
それを見れば一目瞭然なのに、けっこう、そういう見逃しも多い。

この松木のフレーズが、「日本のエリック・ゲイル」の面目躍如で、
イントロの単純なフレーズからして、その出音に説得力があるし、
はねる16ビートに合わせたり、つっかかるような3連で弾いたりと、
変幻自在にメロウなオブリガードを繰り出し、その再現は難しい。

これは、理屈ではなく、ジャズやリズム&ブルースで鍛えられた、
松木の体感そのもののフレーズで、譜面に沿って弾いてみても、
なかなか、そのノリは出せなくて、アップピッキングにしてみたり、
弾く弦とポジションを変えてみたり、いろいろ試したが、今一歩。

いつもながら歌の方は何度やり直しても、声がかすれるだけで、
一向に上手くならないが、せめて音程は外さないよう、やり直し、
ライブ盤では、後半サックスがアドリブするので、そこはギターで、
松木がプレイヤーズで弾くような感じにして、ちょっと遊んでみた。

平成最後の日々に向けてのカバー演奏の、ひとまず第一弾で、
82年、昭和の時代に発売の山下達郎の「あまく危険な香り」は、
松木のいぶし銀のようなギターが見事で、その雰囲気だけでも、
出せたらと、先週から何度も録音し直して、やっとこさアップです。







イントロのアルペジオが限りなく美しいスピッツ「ロビンソン」
週末に限らず、平日でもラジオをつけっぱなしにしていて、
寝る時も、イヤホンで聴いたままなので、、朝の番組では、
どのコーナーかによって、おおよその時間が把握できて、
うとうとしつつ、いよいよとなると、布団から飛び出し出勤。

夜中の3時から5時台は、懐かしい曲が流れることが多く、
朝の「歌のない歌謡曲」では、洋楽やニューミュージックを、
インストにアレンジして、オーケストラやピアノだけではなく、
ギター二重奏まであって、そのまま聴き入ってしまうことも。

そうした中、どこかで流れた曲が無意識のうちに残るのか、
しばらくは、頭の中で何度もメロディが反復することがあり、
2月の初めあたりから、スピッツ「ロビンソン」のイントロが、
鳴り続けて、あらためて、スピッツのアルバムを出して聴く。

テレビでも「帰れマンデー」を見たら、「ロビンソン」が流れて、
鎌倉湘南の自販機を周り、売上1位の商品を当てる企画で、
他の場面では、サザンが流れ、桑田は湘南出身だったから、
スピッツも湘南出身か、この曲が湘南サウンドなのかと思う。

実は自分はスピッツのことは、あまり詳しくなくて、かなり昔、
新曲CMで流れた「渚」が気に入り、そのアルバムを買ったり、
TVドラマの主題歌だった「空も飛べるはず」が聴きてたくて、
ベスト盤をレンタルし、後に別のベスト盤を買ったという程度。

そのドラマ「白線流し」にしても、本編の方は見たことがなく、
主人公たちのその後を描いたスペシャルドラマの方で見て、
高校時代の回想シーンと、そこに流れるテーマ曲に感動し、
にわかファンになったレベルで、ドラマにもスピッツにも浅い。

イカ天などのバンドブームで出てきたバンドと思っていたが、
今回Wikiで調べたら、スピッツはイカ天には出てなかったし、
サザンのような湘南出身なんてこともなく、草野は福岡で、
ギターとベースは静岡で、ドラムは栃木と、まったく無関係。

「帰れマンデー」は、自転車に乗りながら自販機を探すから、
「ロビンソン」の歌詞の、「自転車で走る君を追いかけた」に、
ちなんで、BGMに使ったというところだろうが、そんなわけで、
ますます「ロビンソン」が脳裏を離れなくて、演奏しようかと。

この曲のイントロのアルペジオは、ギターの三輪が考えたと、
プロデューサーの笹路が語っているが、この笹路という人は、
音楽集団マライアの鍵盤、編曲を担当、スクエアの安藤の、
ソロ作にも関わった、フュージョンの大御所だから、びっくり。

マライアがデビューする前から、メンバーの笹路や土方だの、
関連する村田有美のアルバムを気に入って、聴いていたし、
笹路は、渡辺香津美と組んだから、今頃になり、その笹路が、
スピッツに関わったと知り、自分が好みなのも、わかる気が。

話が脱線したが、ギターの三輪の弾くイントロは本当見事で、
コーラスをかけたギターの音は限りなく美しく、アルペジオも、
単純なコードのままではなく、メロディックにトップ音が動くし、
そこにからむオクターブのフレーズも、極上の響きを添える。

これだけ美しいアルペジオのイントロは、あっただろうかと、
大袈裟でなく思えて、ビートルズの「ヒア・カムズ・ザ・サン」、
サイモン&ガーファンクルの「スカボロー・フェア」だったり、
レッド・ツェッペリン「天国への階段」に匹敵するくらい見事。

これらはアコギだし、イーグルス「ホテル・カリフォルニア」は、
12弦ギターだから、エレキギターのアルペジオに限ったら、
他に思いつくのは、山下達郎の「クリスマス・イブ」くらいで、
ことギターの音色、フレーズに関しては、「ロビンソン」が好み。

タイトルとなる「ロビンソン」は、歌詞にはまったく出てこなくて、
海外のデパートの名前を仮につけ、そのままだったらしいが、
例えば、宮沢賢治「小岩井農場」にも出てくるので、そこから、
銀河鉄道をイメージしたとか、いくらでも後付けできるのだが。

他の歌ものでも、毎回、自分のボーカルには苦労するのだが、
この曲は、とんでもなく高い音程で歌っていて、自分の場合は、
ギターで1弦3フレットのソの音が、実音の限界に近い音程で、
草野は実音でシまで出て、裏声でド♯という、不可能に近い。

高い音程を出す方法なんて、いろいろネットで検索してみると、
「ミックスボイス」なる方法を始め、ボイストレーニングがあって、
ネットなり本を参考に地道に練習したり、レッスンにでも行けば、
何年かしたら、自分も高音が楽に歌える日が来るのだろうか。

とりあえず、鶏の首を絞めたような声で、裏声もかすれながらと、
いつも以上に、お聴き苦しい歌声ですが、美しいイントロの音や、
アコギの伴奏は、かなりいい感じに仕上がったと自己満足して、
急に弾きたくなったスピッツ「ロビンソン」を何とか仕上げました。







旧き友への思いをはせる歌詞が泣ける米津玄師「灰色と青」
「マイブーム」という若者言葉を、あと2年で定年を迎える、
いい年した自分が使うのも何だか、と思いつつ、そもそも、
今の若者にとっては、すでに死語と化しているかもしれず、
ますます、自分は世間に取り残されていくと疎外感を抱く。

それはともかく、今の自分のマイブームは、昨年末に見た、
紅白歌合戦以来、1人で盛り上がっている米津玄師なので、
このことだけは、かろうじて世間の流行に乗れているようで、
まだまだ感性も鈍っていないかと、変なところで安堵したり。

紅白で歌った「レモン」を含むアルバムは、出ていないので、
めったに買わないシングルCDで、「レモン」、「フラミンゴ」を、
正月すぐに買い、そこの収録の他の曲もけっこう良いので、
現在のところの最新アルバム「ブートレッグ」も、続けて購入。

いろいろとネットでも情報を集めていたら、吉田拓郎までが、
自身のラジオ番組で、米津のことをベタ褒めしていたと知り、
YouTubeで聴くと、拓郎の奥さんの森下愛子が気に入って、
CDを買うと、正月の間、ずっと家で曲がかかっていたとか。

紅白歌合戦の米津を見れば良かったと、奥さんが言い出し、
ネット検索して盛り上がっているので、自分も業界人だから、
CDをもらってきてやると言っても、待てない、すぐ聴きたいと、
Amazonで注文して、拓郎も何日間も聴くことになったそうだ。

米津の声がセクシーだし、彼のボーカルは明暗の明であり、
寂しい歌詞を歌っても、聴く側はその声の明により救われる、
また、古い日本の歌謡曲的なノスタルジーを感じる時がある、
日本人の老若男女がなじめる、もって生まれたものがある。

さらに、ちょっと焼きもちを焼いていると、びっくりするほどの、
ベタ褒めの言葉が続くのだが、吉田拓郎がマイクに向かい、
時にギターを手にして語るのは、まるで昔の深夜放送のよう、
DJが1人だけでリスナーに語りかける形で、すごく懐かしい。

昔も出演者同士が語り合う番組はあったが、最近のラジオは、
リスナー置き去りで、スタッフらと世間話をしたり、誰かしらが、
笑ったりする役割で、その人へ向けて語っているものが多く、
拓郎がマイクへ語りかけるやり口は、何だかすごく良かった。

拓郎が番組で流した曲は、菅田将暉が共演した「灰色と青」、
風景画のような歌詞で、聴いていて涙が出てきたとも語って、
それは、自分もプロモを見て感じたのだが、拓郎に刺激され、
歌詞をじっくり読んでいくと、ますます、その世界にどっぷり。

「レモン」のシングルCDには、10曲入りDVDが付いていて、
菅田将暉と共演した「灰色と青」は、プロモーションビデオと、
武道館ライブの2バージョンが入っていて、PVの映像では、
旧友へ思いをはせる場面が続いて、これは本当泣けてくる。

菅田将暉のオールナイトニッポンに、米津がゲスト出演して、
ビートたけし「キッズ・リターン」のような音楽を作りたかった、
そこへ俳優の菅田将暉の存在を知り、これは曲ができると、
自らオファーし、すぐ録音に撮影という奇跡のタイミングとか。

この映画は見たことがないので、YouTubeの予告編だとか、
ネットで調べると、高校時代の不良仲間が、1人はボクサー、
1人はヤクザになるが、どちらも挫折して、ラストシーンでは、
昔のように、高校の校庭で自転車を2人乗りするというもの。

「俺達、もう終わりなのかな?」、「まだ始まっちゃいないよ。」、
このエンディングが、歌詞の「あの自転車で走り回った。」や、
「何があろうと、僕らはきっとうまくゆくと無邪気に笑えた。」に、
反映しているのかと背景を知ると、さらも歌詞にのめり込む。

「どれだけ無様に傷つこうとも、終わらない毎日に花束を。」、
ここなんかは、サラリーマンへの応援ソングにも思えてきて、
一瞬でも輝いた友人との日々を思い、失敗、叱責があろうと、
明日も仕事に向かう自分を、自ら祝福してよいのだと解釈。

もちろん、プロモでは、まだ20代半ばの米津と菅田の2人が、
公園のブランコに1人で乗って、もう一方の無人のブランコを、
2人で戯れた日々を思い出すように見つめるという場面であり、
中年・老年サラリーマンの入る余地など、まったくないのだが。

吉田拓郎という御大も認めた米津玄師が、菅田将暉とコラボ、
誰もが自分になぞらえて共感する、旧友への思いを歌った曲、
「灰色と青」は、イントロのオルガンの音色が違ったり、毎度の、
高いボーカルが無理があったりしつつ、泣きそうで歌いました。





ドラマの主題歌で紅白歌合戦でも熱唱された米津玄師「レモン」
ここ10年くらい、紅白歌合戦の出場歌手が発表されても、
名前さえ聞いたことがなかったり、名前くらい知っていても、
どんな曲を歌っているのか知らない歌手だらけで、それは、
自分が歳を取ったのに加え、歌番組が減ったせいもある。

そんなわけで、大晦日は子供と「ガキの使い」を見ていて、
たまにチャンネルを変えたり、別の部屋の小さいテレビで、
紅白をつけておくが、たいていは、翌日に録画を早送りし、
とばしとばし見ることが、我が家の年末年始の風物詩(?)。

ただ、今回の紅白は、後だしジャンケンのような特別枠で、
サザンオールスターズに、テレビ番組で歌ったことのない、
米津玄師が出ると知り、曲順表を手に楽しみにしていたが、
タイミングを逸して、結局はリアルタイムでなく録画で見た。

米津玄師は、名前だけは知っているというレベルに近くて、
目ぼしいバンドスコアはないかと、あちこち検索している際、
シンコーミュージックから何冊も出ているので、よく目にして、
一風変わった四字熟語のような名前だと、気になっていた。

石原さとみ主演のドラマ、「アンナチュラル」の主題歌だった、
「レモン」がヒットして、そのあたりでも、名前を耳にした時に、
いつもながらの勘違いで、米津の話題になっている曲名は、
「オリオン」で、「リバース」の主題歌だと何重にも間違えた。

その後、ソニーのイヤフォンのCMで、「フラミンゴ」が流れて、
すごくキャッチーなメロディーだし、ブレイクダンスも格好良く、
これって本人が出ているのかと驚いて、かなり気になりだし、
満を持したような紅白出演となり、事前にYouTubeでチェック。

「レモン」のPVは、教会のような場所で、女性がダンスしたり、
礼拝に訪れたような奇妙な人々がいて、MTV全盛期に多い、
曲名や歌詞を連想させつつも、訳のわからない映像という、
ビートルズ「マジカル・ミステリー・ツアー」が元祖とも言える。

ただ、米津のは、ビートルズよりはマイケル・ジャクソン風で、
教会にいる人々は、「スリラー」のゾンビの踊りを思わせるし、
「フラミンゴ」で、地下駐車場のようなところを歩き回るのは、
「ビリー・ジーン」や「バッド」の雰囲気があって、すごく面白い。

紅白の米津の故郷、徳島の美術館からの中継も素晴らしく、
何より歌った「レモン」の歌詞が、もともと司法解剖を扱った、
ドラマの主題歌のオファーを受け、死をテーマにしていところ、
米津の祖父が亡くなり、その中で作ったと知ると、グッとくる。

普通に歌詞を見ていくと、恋人との別れとも取れなくもなくて、
先日、マツコ・デラックスの番組で、失恋ソングとして紹介され、
賛否両論あるという記事を読み、必ずしも、「死」が介在する、
永遠の別れではないと解釈したのは、自分だけでなかった。

ただ、作った米津本人が、「人の死を扱う曲を作っている時に、
肉親が亡くなる、これは、なかなか思うところがありました。」
「客観的に聴くと、ただ『あなたが死んで悲しいです。』としか、
言っていない気がする。」と語っていて、やはり自分が間違い。

それで、祖父なんて思って聴くと、自分がまだ20代だった頃、
30年前に亡くなった祖父に、その後の祖母や10年前の父と、
次々に思いをはせ、さらに人間さまと犬は別だよと思いつつ、
昨年末の愛犬マリアまで思い出し、YouTubeで何度も見返す。

まだ、フルアルバムは出ていないようだが、もう待ちきれずに、
シングルCDを買うことにするが、Amazonから購入するから、
1枚だけでは送料がかかるので、「フラミンゴ」も買うことにして、
さらには、「レモン」の楽譜も一緒に買うという、熱の入れよう。

「レモン」のバンドスコアは、フェアリー社という出版社からしか、
今のところ出ていないようで、いつもダウンロード楽譜販売の、
アットエリーゼで1曲だけ買うが、製本版も曲集でなくピースで、
値段も変わらないから、そっちが得な気がして、これもAmazon。

昔に買ったLPをCDで買い直すことばかりで、新曲を買うのは、
10年近く前のスキマスイッチ以来で、ドラマで流れたとはいえ、
年末に初めて聴いたに等しい「レモン」の歌詞を覚えて歌うのは、
物忘れの激しくなってきた自分には、かなり至難の業となった。

ちょっとしたボケ防止の訓練と、単語カードのように歌詞を写し、
通勤で覚えていくと、1週間たっても、1番さえ、うろ覚えの状態、
10代で覚えたビートルズは、ほとんど歌詞カードを見ないのに、
「レモン」は、歌っている途中で、真っ白になったり、老いを実感。

半音進行やディミニッシュのコードで展開するメロディも難しくて、
いつものようにガットギターで、ガイドラインを録音しておいても、
かなり音痴な歌になり、YouTubeで見つけた歌唱アドバイスや、
数多くのカバーも参考にして、ハモリを確認するのにも役立つ。

昨年末に、中山美穂「世界中の誰より」を演奏した際、ハモリを、
わかりやすく解説してくれた、ボイストレーナーのいくみさんが、
「レモン」のメロディも解説してくれ、Mr.カラトレ・ショウゴなる、
男性トレーナーも、抑揚やブレスの箇所など細かく教えてくれる。

もともとの音痴、悪声が、すぐに良くなる訳はないが、多少とも、
コツをつかむことで、ましになるし、何度も聴いては、歌うことで、
かなりメロディラインを正しく覚えられて、すぐに忘れた歌詞さえ、
いつの間にか暗記できて、門前の小僧の例えを実践した気分。

聴いたばかりの曲なので、オケの方も中途半端になりそうだが、
フェアリー社のスコアは、シンコーやリットーと比べると、丁寧で、
繰り返しで変わる部分をカッコ書きしたり、ピアノは2段譜にして、
きちんと左手も採譜、シンセは4台あり、別ページを割いている。

なるべくスコアに忠実に再現していくが、演奏能力は別の話で、
ミスもあったり、シンセの音色は、似たような音色が作れなくて、
かなり妥協していたりするが、どのトラックも、何度もやり直して、
パズルのピースをはめるように、毎日、少しずつ、加えていった。

ドラマ「アンナチュラル」の主題歌にして、昨年の大ヒット曲であり、
YouTubeの再生回数は2億超え、紅白歌合戦の熱唱も素晴らしい、
米津玄師の「レモン」を、その歌詞に感動して、自分も歌いたいと、
いつもながら、無理のある高音に苦労しつつ、何とかアップです。











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