僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
映画のスキーシーンにぴったりのユーミン「恋人がサンタクロース」
JR SKISKIのCMに、映画「私をスキーに連れてって」の映像が、
使われていて、何でもJRのスキーのキャンペーンも、映画公開も、
ともに30周年ということでのコラボだそうで、あの映画に刺激され、
スキーに夢中になってから、もうそんなにたったのかと感慨深い。

バブル期の異様なまでのスキーのブームは、この映画の影響が、
かなりあったと思うが、JRのキャンペーンとなると、スキーよりは、
シンデレラ・エクスプレスなど、遠距離恋愛のほうが浮かんできて、
何より山下達郎「クリスマス・イブ」を採用したCMがすごく印象的。

クリスマスと言えば山下達郎というほどに、イメージが定着したが、
同じクリスマスを歌ったユーミンの「恋人がサンタクロース」の方は、
自分には、「私をスキーに連れてって」のスキー場面が浮かんで、
やはり映画で流れたユーミンの「ブリザード」とセットになっている。

これは、テレビ番組の主題歌になった曲とかも同様で、タイトルや、
歌詞の内容に関係ない場面でも、ドラマ、CM、映画で使われると、
その映像の印象が強く、本人のPVがあったとしても、それ以上に、
TVからのイメージに曲そのものが、ひっぱられることがかなり多い。

夏のイメージ全開の山下達郎が、アルバム「メロディーズ」の中で、
冬が舞台の「クリスマス・イブ」を歌ったが、当時は代表曲ではなく、
年末にシングルカットしても、そう話題にならなかったという記憶で、
やはり数年後のJR東海のCMがあったから、ヒットしたのだと思う。

ユーミンの「恋人がサンタクロース」は、シングルカットもされないし、
そもそも、この曲が収録されているアルバム、「サーフ&スノー」を、
自分は聴いてなくて、同アルバムから「サーフ天国、スキー天国」も、
映画の主題歌になったので、2曲入っているから買ったという次第。

半ばつきあいで、学生の頃2回、職場で1回スキーに行っただけで、
しかも、ほとんど滑らずに、温泉に入ったり、買い物していた自分が、
88年末にテレビで見た翌日、板とウェアを買いにビクトリアへ行って、
主人公と同じものはないかと、渋谷、新宿、お茶の水などを回った。

さすがに、すぐには買わずに、スキー雑誌などで、いろいろ調べて、
主人公が着ていたのは、フェニックスのセパレートタイプのウェアで、
店頭にはパープルのものばかりだが、以前に深緑色のが発売され、
映画とは、上下の色合いが逆になるが、一番似ているものとわかる。

スキー板はロシニョールだ、ストックとゴーグルはスコットらしいとか、
ブーツはラングだが、主人公の履く黄色は、もう製造中止らしいとか、
いろいろ情報を得て、フェニックスのウエア、ロシニョールの板を買い、
ブーツは予算の関係でサロモンで妥協し、何とか用具類は揃えた。

ほとんど、スキーをやったことのない自分だが、まず格好から入って、
次は、志賀のスキー合宿に行き、週末は越後湯沢へ1人で出かけて、
映画で「恋人がサンタクロース」が流れる場面のように、アクロバットで、
格好良く滑れるようになったら、ストックで拍手してもらえると思った。

結果的には、スキー合宿でジャンプに失敗して、むちうち気味になり、
さらには、木に衝突して、危うく骨折しそうになったという満身創痍で、
それが89年の2月から3月にかけてのことで、実は4月が結婚式で、
嫁さんにストックで拍手してもらえるどころか、式が延期になるところ。

それだけ、「私をスキーに連れてって」の映画にはまっていたのだが、
3部作になるのか、「彼女が水着に着替えたら」は、アクアラングには、
手を出せないしと見たことがないままで、「波の数だけ抱きしめて」は、
テレビで見たが、FM基地局の話も当時のヒット曲もピンとこなかった。

「私をスキーに連れてって」は、フジテレビで放送した時にVHS録画し、
スキーシーズンになると何回も見返し、当時はスキーの教則ビデオも、
数本買ったが、メンタルトレーニングには、「私をスキー」が一番なので、
録画のVHSが再生しすぎで傷むと、レンタルせず市販のビデオを買う。

それでわかったのが、テレビではエンディングのスタッフロールの時に、
映画のハイライトシーンを流すのだが、劇場版では通常の黒い背景で、
先日の「アナと雪の女王」のみんなが歌うエンディングは不評だったし、
昨今の予告が被るのは論外だが、ハイライトシーンは逆に良いと思う。

今月、JRのキャンペーンもあってか、ケーブルテレビで放送したので、
永久保存版だと標準モードで録画したが、居間の大型テレビで見ると、
3倍モード並みに画質も粗くて、市販のDVDでもこの程度なのだろうか、
未公開映像や特典付きブルーレイが出ないかと、すごく期待している。

そんな自分がはまった映画「私をスキーに連れてって」だけに、この曲、
「恋人がサンタクロース」をクリスマスに演奏するのは、どうかと思うが、
この曲が流れたゲレンデ場面に続く、ロッジのシーンでは、インストだが、
「ロッジで待つクリスマス」が流れたので、設定はクリスマスの日でしょう。

この曲は数年前に、コード譜を参考に適当に伴奏を作り、メロディ部分は、
ガットギターにして、とにかく松原正樹のフレーズを弾きたくて演奏したが、
中途半端な感じで、今回、バンドスコアを手に入れたので、再挑戦となり、
またガットのメロディだと二番煎じなので、無理を承知で、自分で歌った。

バンドスコアは、シンコーから以前に、「クリスマス・プレミアム・ヒッツ」が、
ジョンやワムの曲と一緒に5曲入りで出ていたが、廃刊になっているので、
中古でも2万円近くするところ、バンドスコアを9曲、弾き語りを20曲にし、
「ギタリストのためのクリスマス」として新たに出ていたのを、最近知った。

これ自体が、3年前に出ていたので品薄状態で、再販はないだろうから、
シンコーの在庫がどれだけあるか、ただAmazonでは「在庫切れ」でなく、
「入荷未定」だったので、しつこく毎日クリックしていたら、取り寄せてくれ、
「残り1点」の表示になったので、すぐに注文して、何とか17日に届いた。

何といっても、この曲はイントロから松原正樹のリードギターが印象的で、
短い間奏、長い間奏と2回もアドリブがあるうえ、繰り返すサビ部分には、
いかにも松原正樹というフレーズのオブリカードで、時にはハモっていて、
おそらく、間奏とかもディレイやダブリングでなく、2本のユニゾンだと思う。

演奏者のクレジットは曲ごとでなく、アルバム単位なので、エレキギターは、
松原正樹に加えて今剛、椎名和夫の名前が載っているが、左右のハモも、
松原正樹のダビングだと思えて、今剛だと、もっとエッジが効いた音になり、
たぶん、リズムギターの歪んだ音も、軽めの歪みで甘い音なので松原かと。

レコーディングスタジオを押さえるのは、すごく料金がかかるので、録音を、
短時間で終わらせるため、ダビングしないよう、ギタリストを2人呼ぶなんて、
ギター雑誌か何かで昔読んだが、超一流のミュージシャンを何人も雇うのと、
1人にダビングしてもらう分の追加料金とで、どちらが安上がりで効率的か。

自己のアルバム、グループやバンドでなく、あくまでもスタジオの仕事だと、
一発録りに近く、致命的なミスがあったら、やり直すとしても、細かいのは、
1曲を通さずパンチインとかですませられるし、リードギターのダビングでも、
その十数秒だけプレイバックしすれば良いから、1人だけ呼べば良いのか。

などと考えつつ、松原正樹のフレーズを全部自分で弾くが、バンドスコアは、
リードギター、ハモリ、歪んだリフ、クリーントーンのコードのギターが4本で、
それに加えて、アコギらしきピックだけこすれる音が、かすかに鳴っていて、
アコギなら吉川忠英か安田裕美であり、さすがに松原正樹ではないと思う。

ビートルズの全曲演奏ができていないのに、ユーミンの同じ曲が2度目で、
たぶん他の曲も、より正確なスコアが入手すると、やり直したくなるだろうし、
ビートルズに取り組む前の演奏は、ギターの腕も録音技術も本当に未熟で、
今の方が、少しはましになっているので、どれも機会があればやり直したい。

ユーミンの「恋人がサンタクロース」は、自分にとってはスキーの歌になるが、
もともとは、クリスマスソングで、恋人がサンタになり、プレゼントを持ってくる、
さらには結婚して、異国(?)へとさらっていくという、クリスマスという存在が、
家族から恋人同士のイベントへ変貌するきっかになった曲とも言われている。

最初に歌詞を読んだ時は、そうか、サンタが恋人だなんてメルヘンの世界か、
連れられて帰ってこないなんて、「赤い靴」の歌や「ハメルンの笛吹き」のよう、
本当は怖いお伽話なのかと、バカみたいな解釈をしていたが、当然この曲は、
恋人同士の話で、ただ、お姉さんも主人公も雪国の人とつきあうのは何故か。

季節がらクリスマスにちなんだ曲ということで、ユーミンの曲でギターも活躍、
「恋人がサンタクロース」を演奏するも、松原正樹のギターは再現できないし、
ただでさえ下手な歌はキーが高すぎるから、開き直りメロディで4回ダビング、
コーラスも2回ずつダビングして、かなりの厚化粧にしましたが反省モノです。





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松原正樹の一人ツインリードが冴えわたるユーミン「ダンダン」
もう30年以上も前になるが、ユーミンのコンサートを見に行き、
すごく感動したと、職場の女性陣が興奮気味に話していたので、
ユーミンはライブでは歌が下手くそなじゃないかと、口を挟むと、
全然そんなことなく、ちゃんと歌っていたと、即座に否定される。

ステージや照明もすごかったとか話している中、ギターの人が、
格好良かったという会話もあり、これは聞き捨てならんとばかり、
パンフを見せてもらうと、2人のギタリストがバックバンドにいて、
どちらもショートカットに髭をはやし、美容師とかシェフにいそう。

自分のイメージする格好良いギタリストは、長髪をなびかせて、
顔は美形で、細身という、少女漫画に出てくるようなスタイルで、
初期のクイーン、エンジェル、さらにランディ・ローズが理想だが、
世間一般の格好良いという感覚と、自分はかけ離れていたのか。

見た目はともかく、ちょうど、そのライブを収録したCDが出たので、
実際の演奏はどれくらいのレベルか、ユーミンの歌もどうなのかと、
買ってみると、多少レコードとアレンジを変えるが、見事な演奏で、
曲によってはギターソロも長くて、音色もフレーズもレベルが高い。

「パール・ピアス」がメンバー紹介を兼ねたイントロで、ギタリストの、
市川祥治や中川雅也が呼ばれると、黄色い歓声が上がっていて、
単純な自分は、ギターソロも延々と弾けて、ファンまでつくのならば、
ツアーのバックバンドも悪くないと、プロへの夢がまた膨らんでくる。

安直というか、ユーミンのピアノ全曲集を手に入れ、練習を始めて、
もともと河合楽器で歌の伴奏をした際、参考にとLPも買っていたが、
持っていない旧作をCDで買い集めて、目ぼしいギターソロを耳コピ、
大半が松原正樹の演奏なので、それを練習するだけでも楽しかった。

ユーミンのライブは、次の作品「アラーム・アラモード」から見に行き、
「ダイアモンドダスト」から「ラブ・ウォーズ」くらいまで、続けて見たが、
2人のギタリストの実力は認めつつ、やっぱりギタリストは長髪だよ、
お洒落なポップスはこうなのかと、ユーミンのバックは無理と諦める。

それでも、ユーミンの曲には、ギターの格好良い曲が多かったから、
バックバンドを目指す目指さないは別にして、松原正樹をコピーして、
ソロアルバムやパラシュートの曲より、名演じゃないかという曲も多く、
「恋人はサンタクロース」、「セシルの週末」、「ダンダン」など練習した。

ユーミンのバンドスコアは、いわゆるヒット曲を中心に選曲されていて、
ギターソロの曲ばかり載っているわけではないが、自分の好きな曲、
「ダンダン」も出ているので、MTRで多重録音して、オケをバックにして、
果たせなかったバックバンドのリードギタリストの気分を味わうことに。

今回、記事を書くのに、何か参考になるかと、シンコーのディスクガイド、
「ジャパニーズ・シティ・ポップ」を見ると、「パール・ピアス」のCD解説に、
「イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリーの『秋風の恋』」によく似た
イントロの⑦も名曲」とあり、「ダンダン」の元ネタらしき曲名が出ている。

字数が限られている解説欄に、長いアーティスト名を延々と書くほど、
これだけは言っておきたい、みんなは気づいていないかもしれないが、
そっくりなんだから、ぜひ聴いてみてくれ、パクリだと言いたかったのか、
それで、聴こうと思ったら、この名前も曲名も、つい最近目にしていた。

deaconblueさんという方が、70年代を中心にした音楽評論のブログを、
運営されていて、先月、「秋風の恋」の記事があり、曲も聴いたのだが、
その時には、「ダンダン」にはまったく思いもいかず、今、聴きなおしても、
言われてみれば似ているかな、参考にはしたのだろうなあという程度。

「ダンダン」の、しっとりとしたピアノイントロは8小節を2回繰り返すが、
「秋風の恋」は4小節のみで、テンポも早いので、このイントロを元に、
作ったとしたら、パクリというより、よく、ここから発展させていったなと、
こうして、あちこちにアンテナを張っているのかと、逆に感心してしまう。

「ダンダン」のギターの延々と繰り返すフレーズは、松任谷正隆による、
指定されたフレーズなのか、8小節の繰り返しの中、最後の2小節は、
毎回フレーズが変わるから、ここだけ、フェイクする指定だったのか、
その部分が、いかにも松原正樹というフレーズの連続で、本当に見事。

ユーミンの曲を解説されているブログも、かなりあって、いろいろ見たら、
「後半は鈴木茂のギターソロで、特有のフレーズが聴ける」と書いてあり、
演奏者はアルバム単位のクレジットなので、ギターは鈴木と松原とあるも、
この曲は、サイドギターも含め、全部、松原正樹だと思っていたのだが。

しかも、今剛がいれば、双子のようなフレーズを演奏する二人だから、
左右に分かれたリードギターを、2人で分担して、息が合ったところを、
聴かせてくれるだろうが、これは、松原正樹がダビングしているはずで、
どちらからも、異弦同フレットを使う、特有のフレーズが際立っている。

松原正樹のギターを弾きたくて、ユーミン「ダンダン」を演奏したところ、
バックバンドだった中川雅也が昨年亡くなっていたという記事も見かけ、
何でまた、どんどん知っているミュージシャンの訃報ばかり接するのか、
自分が年を取ったから、仕方ないとはいえ、やるせない気持ちで一杯。

ユーミン「ダンダン」の演奏は、後半のギター部分だけでも良かったが、
一応フルコーラスにして、その分ユーミンの歌が、思ったよりも難しくて、
さらに、松原正樹のフレーズは、指がもつれそうだし、何よりも音色が、
自分のギター、エフェクターでは再現できず、雰囲気コピーになってます。






竹内まりやもカバーした達郎の傑作バラード「ユア・アイズ」
山下達郎の曲を最初に聴いたのは、マクセルのカセットCMの、
「ライド・オン・タイム」や、テレビ番組「オレたちひょうきん族」の、
エンディングテーマとして、EPOがカバーした「ダウンタウン」で、
やはりお茶の間にとっては、テレビ主題歌やCMソングが身近。

83年、「メロディーズ」発売に伴う、達郎のコンサートに行った時、
「次の新曲は何のタイアップもないので、よろしく。」みたいに言い、
「スプリンクラー」を演奏したので、売り上げに貢献しようと思って、
コンサート終了後、ロビーの販売コーナーでドーナツ盤を買った。

昔はこうして、コンサートの余韻を楽しみながら、グッズを買ったり、
喫茶店や居酒屋に行き、何曲目の何が良かったと友人と語ったが、
最近のコンサート事情はどうなのだろう、自分が最後に行ったのは、
30年近く前のマイケルやポールで、その時点でかなり様子が違う。

外タレの場合は特に、開演が遅れて、コンサートは3時間以上もの、
長丁場で、終わる頃には、疲れるし、眠いし、ドームなどの大会場は、
退場規制もあって、出てくるのに小一時間かかることもあったりして、
終電を気にし駅に向かい、余韻を楽しむ余裕がないことも多かった。

国立代々木の浜田省吾や、横浜アリーナの角松敏生も似た感じで、
ハコが大きくなり、コンサートも長くなってしまい、自分も年を取って、
ついていけなくなったのか、ライブハウスとまでいうと極端になるが、
厚生年金や渋谷公会堂とかで、こじんまりとしたのが良いなんて思う。

それだけに、83年9月と85年2月ともに、神奈川県民ホールで見た、
山下達郎のライブは、ノスタルジアもあり、すごく良かった思い出で、
あいにく同姓の友人とだったが、終演後のロビーから見える夜景も、
山下公園から駅へと戻る風景も、達郎の曲にぴったりに感じたほど。

どちらも最後の曲は、バラードの名曲「ユア・アイズ」で、ファンにとり、
外せない定番曲となっていて、ずっとシングルカットされなかったが、
公認ベスト「グレイテスト・ヒッツ」や、サントラ「ビッグ・ウェイブ」にも、
収録されているので、本人にとっても、自信作、大切な曲なのだろう。

シングルカットされないと、ラジオでも、そう流れることもないだろうし、
CMやテレビとのタイアップがなければ、お茶の間とは無縁になって、
ファンだけ知る名曲みたいになっていたのか、例えばビートルズでも、
お茶の間には、「イエスタデイ」で、ジョンは「イマジン」となってしまう。

発表後20年たって、「ラブランド・アイランド」がドラマ主題歌になり、
シングルカットされると、そのB面に「ユア・アイズ」が収録されたり、
さらに、そこから10年以上たってから、竹内まりやがカバーして、
ドラマ「安堂ロイド」のエンディングテーマとなり、世間に浸透する。

何の番組だったか、山下達郎と竹内まりやが歌っている波形が、
ほぼ一致するとかで、音程、速度を合わせると区別ができないと、
分析していて、YouTubeで、うまく調整して交互に流しているのは、
どっちがどっちというくらいで、似たもの夫婦とでもいうのか面白い。

山下達郎と竹内まりやが結婚したのは、篠山紀信と南沙織くらい、
びっくりしたというと、どちらにも失礼になるが、男は顔じゃないと、
自分には音楽も写真も才能がないのはさておき、どこかホッとし、
でも自分がもてないのは、身長がないほうが致命傷だと気づく。

それで、友人たちがよく口にしたのは、達郎の発音が良くなって、
英文科出身のまりやに教わったのだろうという説で、半信半疑で、
聞いていたが、波形が一致するなんて言われると、まりや直伝で、
発音を直されたので、同じようになったのかと、妙に納得してしまう。

ただ、達郎の発音に関しては、「ユア・アイズ」の作詞を担当した、
アラン・オデイに、「ビッグウェイブ」で作詞作曲を共同作業した際、
徹底的に矯正されたと本人が語っているので、まりやではなくて、
外人さんに教わっているが、この曲は、その前なので、まりや説か。

「ユアアイズ」は、達郎の一人多重録音のバックコーラスがすごく、
もともと、アカペラの曲をアルバムに1曲くらいは、やっていたのを、
「オン・ザ・ストリート・コーナー」という、全曲アカペラのLPを出して、
その成功を受けて、曲中でも、多重録音コーラスをやるようになる。

「オレたちひょうきん族」のベストテンコーナーに、達郎の曲が入り、
さんまが達郎に扮して出てきたが、当然、さんまの歌は音痴なので、
「あれ、達郎さん、ちょっと歌が」と突っ込まれて、「何を言うんですか、
私はアカペラの達郎と言われてるんですよ」と返すのに、大笑い。

これまた、お茶の間が、アカペラを知っていたか、微妙なところだが、
この場面は、達郎も見ていたようで、ライブのMCで、話題に挙げて、
「スタッフがすごいね、ちゃんと、こういう、いつもライブで着るような、
ジャケットをさんまさんが着ていてね。」と、楽しそうに、語っていた。

「ユアアイズ」に話を戻すと、そのアカペラというか、1人多重録音は、
オフィシャルバンドスコアによれば、5声のハーモニーで、昔買った、
バンドスコアは3声なので、さすがはオフィシャルで、さらに実際には、
それぞれを数回は重ねて、何重にも達郎は歌っているのだと思う。

自分のMTRは24トラックで、この曲は、伴奏も、エレキ、アコギから、
エレキシタール、タンバリンと楽器も多いから、ハモリだけにトラックを、
使えないので、5声のハモリをピンポン録音して、1トラックにまとめて、
それをコピーし左右に配置、さらに各パートを別々に5トラックに録音。

ベースは、伊藤広規なので、指弾きでなく、チョッパーかと思うのだが、
本人がこの曲を弾く映像は見つからず、YouTubeのカバー演奏でも、
ほぼ全員、指弾きにしていて、さすがにピック弾きはないが、自分は、
チョッパーの方が、リズムもノリが出るので、ほぼ全部チョッパーに。

間奏のサックスは、いかにもという、歌い上げるフレーズで奏でるが、
ギタリストの自分としては、最初に聴いた時に、何でサックスなんだよ、
曲が盛り上がったら、感動のギターソロだろうに、なんて思っていて、
松原正樹や今剛あたりなら、いい感じで、弾いたんじゃないかと思う。

ユーミンだったら、間違いなく、そうしたギターソロだろうが、達郎では、
スローな曲は、土岐とかのサックスが多用され、アップテンポの曲は、
達郎のカッティング、椎名和夫のやや歪ませたギターソロというのが、
定番なアレンジで、まあ、決してギターを疎んじているわけではない。

山下達郎のバラードの傑作、自分の中では「潮騒」と1・2を争う曲の、
「ユアアイズ」は、コーラスがかなり難しいうえ、そのせいでトラックが、
なくなり、いつものダブル・トリプルでごまかすメインボーカル部分も、
シングルトラックなので、名曲を台無しにしてしまったか気にしてます。






若き達郎が単身ニューヨークへ乗り込んだ「ウインディ・レディ」
先日買った山下達郎のオフィシャル・バンドスコアは、達郎本人が、
選曲したそうだが、実際のスコアを監修したかどうかまでは不明で、
それでもオフィシャルの名にふさわしいくらい、丁寧に採譜してあり、
全2巻のうち、第1巻だけ買ったが、もう一冊も買おうか迷っている。

第2巻は「メロディーズ」以降の曲が中心で、自分が演奏したい曲は、
初期の曲に集中しているから、どうしても欲しいというほどではなく、
Amazonの「あとで買う」に入れて、売り切れそうになったらクリック、
今はまず、持っている楽譜を活用して、好きな曲を演奏しようと思う。

達郎のソロデビューLP「サーカス・タウン」からは、全6曲のうち1曲、
「ウインディ・レディ」が載っていて、昔買った24曲入りのスコアでも、
デビュー作からは、この1曲のみだから、これが代表作になるのか、
自分も、この曲と、「サーカス・タウン」、「夏の陽」が気に入っている。

「ウインディレディ」は、ウィル・リーのチョッパーベースから始まって、
ジョン・トロペイとジェフ・ミロノフという、フュージョンの有名どころの、
2人のリズムギターが加わり、当時のクロスオーバーの曲に近いし、
何よりも、このメンバーが演奏していると知った時には、すごく驚いた。

シュガー・ベイブで「ダウン・タウン」のスマッシュヒットはあったものの、
一部のマニアに受け入れられただけで、バンドは解散することになり、
ソロ活動をすることになった達郎が、ほとんど無名に近い状態なのに、
海外でデビュー作を録音し、面子もすごいというのは期待されたのか。

そうは言っても、金銭的な余裕がなくて、予定したニューヨーク録音は、
レコードのA面の4曲のみで、残りをロスアンジェルスで録音したそうで、
ロスの方がNYより安上がりですむのか、確かに演奏した人を見ると、
誰一人自分は知らないし、今、ウィキで見ても、ピンとくる人はいない。

ただ、自分の知っているミュージシャンは、フュージョン系が中心だから、
そもそも、山下達郎が指名したというアレンジャー、チャーリー・カレロも、
今でもよく知らなくて、彼が手がけ、ビートルズより前に全米でヒットした、
フォー・シーズンズも知らないから、ロス録音も有名人なのかもしれない。

ベースのウィル・リーは達郎が希望したそうだが、「何でまた二流の彼を。
俺ならゴードン・エドワーズを連れてきてやるのに」と、カレロが言ったと、
ウィキか何かで見たが、ウィル・リーは、24丁目バンドでも活躍していて、
ブレッカー・ブラザーズにも在籍したり、若手ナンバーワンと思っていた。

自分は、職人集団のスタッフは好きだし、そのリーダー兼ベースである
ゴードンの実力も認めるが、ウィルは下に見られてるのかとびっくりで、
これは、自分が演奏するから、ギターにしてもベースにしても、派手で、
テクニカルな面に注目しがちで、本質を見ていなかったのかと反省した。

山下達郎を聴いたのは、マクセルのCMの「ライド・オン・タイム」だから、
当然に、このアルバムは遡って聴いて、もうフュージョン全盛期なので、
このメンバーに感動したものの、トロペイにもっとソロを弾かせてくれと、
不満だったのも事実で、この点でも、自分の音楽性のいびつさを感じる。

ウィル・リーが24丁目バンドで来日した時、雑誌「アドリブ」だと思うが、
インタビュアーが達郎のことを尋ねると、「ああ、彼は覚えているよ。」と、
語っていて、ほとんど無名のまま、自分の曲を携え、単身渡米してきた、
日本の若者は、現地の有名ミュージシャンらに、どう映ったのだろうか。

アレンジャーのカレロは、達郎の才能を認めたというまではいかないが、
貪欲にアメリカの音楽シーンを吸収しようとする若者に、この録音での、
編曲の楽譜を渡してくれたそうで、達郎は日本に持ち帰ると、徹底的に、
そのスコアを研究して、セカンド「スペイシー」に生かしていったそうだ。

それだけ、達郎が参考にした編曲譜面で、オフィシャルバンドスコアも、
ストリングス、ホーンセクションまできちんと採譜しているので、自分も、
ギターシンセではあるが、ストリングスは4回、ホーンは5回も重ねて、
なるべく原曲に近づくようにしつつ、これまたシンセ音の限界も感じた。

山下達郎のデビュー作「サーカス・タウン」から、AOR、フュージョンの、
スタジオミュージシャンが演奏し、それっぽい音の「ウインディレディ」は、
珍しくコーラスがないので、バッキングにMTRのトラックを多く使えたが、
逆に、メインボーカルが目立ち、相変わらずの歌唱力無さに反省です。





ひょうきん族のテーマでも有名なシュガーベイブ「ダウンタウン」
自分の場合、楽譜のコレクターというつもりは毛頭ないのだが、
昨今の出版事情を考えると、目ぼしい楽譜は見つけたときに、
すぐに買っておかないと、絶版になり入手困難になることが多く、
結果的に弾けもしない楽譜が、どんどんたまっていくことになる。

クラシックギターの難曲は、さわりくらい弾けて楽しめれば良いと、
半ば開き直っていて、長年、絶版で入手困難だった山下和仁の、
「アロンソの結婚」が再発され、これは、すぐ買っておこうとすると、
2千円以下なので、単品では、Amazonで送料がかかってしまう。

他に何を買おうか検索していて、山下つながりで達郎にしようか、
ちょうど今、古いバンドスコアで練習しているが、不備が多いから、
「オフィシャル・バンドスコア」なら、細かい部分も採譜してあるかと、
当たりをつけて、いろいろと調べるが、中身までは全然わからない。

ほとんどの曲が手持ちの2冊とだぶっていて、2冊で省略された、
ピアノソロとサックスソロが出ているか、現物で確認したいのだが、
渋谷のヤマハも河合楽器もなくなってから、お茶の水まで出るか、
銀座の山野楽器でも行かないと、楽譜が豊富な店など近くにない。

1曲当たりのページ数が、手持ちの楽譜より多いから、それだけ、
リピート記号だらけの手抜きはないだろうし、シュガーベイブの曲、
「ダウンタウン」も収録されているので、最悪、この1曲さえあれば、
十分元が取れる、そうだ、「ダウンタウン」を演奏しようと短絡的に。

9月22日に届いたスコアは、感動するくらい丁寧に採譜してあり、
もともとの目的だった、「ソリッド・スライダー」のサックスは完コピ、
エレピソロは一部だが、コード記号のみの手持ち譜よりはまとも、
ほとんどの曲が、鍵盤の左手部分も採譜してあるのが嬉しくなる。

「ダウンタウン」は、2本のギターがしっかりと採譜してあるうえに、
鍵盤も、曲全体を引っ張るクラビネットは左手部分も2段書きだし、
別のページに、エレピとオルガン、ドラムとは別にダビングされた、
ハイハットまで出ていて、これこそオフィシャルなんだと、大感激。

もう、ここは、「ダウンタウン」をやるしかないでしょうと、これまで、
エポのバージョンに親しんで、多少口ずさんだことがあるだけで、
シュガーベイブの方は、レコードこそあるものの、そんなに聴かず、
まして弾いたこともないが、1週間、この曲だけ、とにかく聴きこむ。

この「ダウンタウン」をシュガーベイブの曲として、リアルタイムで、
聴いた人はどれくらいいたのだろう、はっぴいえんどを中心にした、
元祖シティポップスに興味のあった、ごくごく一部の人たちくらいで、
自分や世間一般、お茶の間の人々は、エポのカバーで知ったはず。

テレビ「オレたちひょうきん族」の、エンディングテーマとして流れて、
「土曜日の夜は賑やか」と、番組の放送時間とぴったりな歌詞から、
この番組に書いた曲だと当初は思っていたら、山下達郎の曲であり、
しかも、幻のバンド、シュガーベイブ時代の曲だと、あとから知った。

その後、テーマ曲は、山下達郎の「パレード」、「土曜日の恋人」や、
ユーミン「土曜日は大キライ」など流れるが、ひょうきん族と言えば、
エポの「ダウンタウン」というくらい、自分には、すごく親しんだ曲で、
今でも、この曲を聴くと、エンディングのハイライトシーンが浮かぶ。

ゲラゲラ笑う番組だけに、その終わった後は、どこかもの悲しくなり、
それだけに、エポが「ダウンタウンに繰り出そう」と歌うと、これから、
駅の方にでも行けば、まだ賑やかなんだろうか、テレビも終わって、
静まり返った住宅街と違い、華やかな世界なんだろうと思っていた。

最終回というわけでもなく、次回があるのに番組が終わる寂しさは、
幼い頃に、毎日の「ロンパールーム」で感じていて、うつみみどりの、
鏡ごしに名前を呼ぶエンディングに続き、本当、もの悲しい響きで、
オルゴールが流れて、何だか泣きたくなるような思いにとらわれた。

これは、中学生になっても、土曜夜放送の「刑事コロンボ」で感じて、
中学1・2年の8時過ぎに寝ていた自分は、深夜番組を見るようで、
犯人が捕まり、ハイライトシーンとスタッフロールに流れるテーマは、
やはり寂しい思いで聴き、そのまま布団に入り、眠りについていた。

高校の頃、デパートでさえ6時過ぎには閉店していた時代だったが、
渋谷駅前に9時近くまで営業する旭屋書店ができて、夕食の後でも、
「今から行っても、まだ本屋さんが開いている。」なんて、出かけたし、
出かけない日も、9時近くになると、いても立ってもいられない気分。

その「ロンパールーム」、「刑事コロンボ」のエンディングのもの悲しさ、
今からでも走っていけば、まだ本屋は開いているんだという思いとが、
見事すぎるくらい、ひょうきん族の最後にエポが歌う「ダウンタウン」に、
つながっていて、自分にとっては、かなり思い入れのある曲となった。

エポの演奏は、16ビートの軽やかなカッティングのギターで始まって、
ベースが曲を引っ張っていて、サビのチョッパーはすごく格好良いし、
オリジナルのシュガーベイブは、クラビネットと、それに見事に呼応し、
コードとリフを自在に弾き分けるギターが特徴的で、気に入っている。

シュガーベイブの名前は山下達郎を知る以前、高校に入ったあたりか、
ヤマハの「ロックサウンド」という本で、エフェクター紹介のコーナーに、
伊藤銀次と村松邦男が試奏している写真があっていて、確か2人とも、
シュガーベイブの肩書きなので、ツインギターのバンドなんだと思った。

さらに、79年3月、渋谷河合楽器のジャズギター教室に通い始める時、
ロックギター教室の先生は村松で、どちらにするかレッスンを見学すると、
生徒たちがメトロノームに合わせ、クロマチックスケールを練習していて、
これなら家でもできるとジャズにしたが、せっかくの縁をふいにした気分。

もしロックギター教室にしていたら、基礎からやり直させられただろうが、
今よりもチョーキングやビブラートが上手くなったり、バッキングにしても、
16ビートパターンやオブリガードに精通できたり、何より、何かの機会に、
伊藤銀次や山下達郎と会わせてもらい、プロへのチャンスもあったかと。

そんな妄想に浸りながら、「ダウンタウン」をバンドスコアに沿って弾くが、
本当に、村松のギターは見事で、右チャンのワウをチャカポコ踏みながら、
16ビートを刻むギターも、山下でなく村松が弾いたと思うし、左チャンの、
コードリフ、2音スライド、単音フレーズと自在なバッキングはため息もの。

アドリブソロも、当時のクロスオーバー創成期のインストに匹敵するソロで、
エンディングも同様に弾きまくっていて、ストラト特有のキンキンした音が、
気にもなるが、クラビネット、エレピ、オルガンとコード楽器が多く鳴るので、
音が埋もれないようハイゲインにしたのだろうし、それが特徴も出している。

楽譜を買ったからと、にわか仕込みのシュガーベイブ版「ダウンタウン」は、
ギターシンセでは、クラビネットのはねるような演奏は再現できなかったし、
いつもの山下達郎よりはキーも低く、ハモリの最高音もそう高くないものの、
歌唱力のなさが目立って、トリプルトラックにして、かなりごまかしています。











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