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僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
湘南の風景を見事に歌詞とメロディで表現したオフコース「潮の香り」
40年以上前、NHK-FMで「サマーナイト・サウンド」という、
夏休み特番があり、「ニューミュージックの旗手たち」として、
1時間番組で、1人の歌手、グループの曲を2~3曲ずつ、
かけてくれて、2回だけ、120分テープの両面に録音した。

必ずしも夏の曲をかけたのではないが、この季節になると、
よく引っ張り出しては聴いたので、テーマ曲のボサノバ風の、
フルートの曲は、夏=ボサノバという自分のイメージになり、
テープに録音されている人たちも、夏と結びついてしまった。

岸田智史に庄野真代、大塚博堂や因幡晃などに交じって、
オフコースも流れて、こちらは「ジャンクション」からの選曲、
なかでも鈴木康博の作、歌唱による「潮の香り」に至っては、
どこから聴いても夏の湘南を歌った風物詩で、季節と一致。

「夕凪 陽は暮れまどい 遠くに港の灯 見え隠れして」と、
冒頭の一節だけを取っても、夕方の暮れゆく海辺の風景を、
ここまで見事に表現した歌詞はないと思うし、最後の方では、
「陽がおちた海岸道路 向こうのあの灯は葉山の町」とまで。

小学生の頃、遠足で海の方へ行き、海岸道路を歩いたのが、
浮かんできて、小学校の遠足なんて、午後3~4時過ぎには、
学校に戻るから、現地で夕日を見たなんてありえないのだが、
この歌を聴くと、あの時に、日が暮れる中を歩いた気になる。

大学の頃、ギター教室の先生が、江ノ島のダンスパーティで、
演奏するので見に来いと言われ、早めに着いたので、しばらく、
喫茶店で外を見ていると、次第に暮れゆく海辺に灯がともって、
これはまんま「潮の香り」の情景じゃないかと、すごく感動した。

オフコースの曲で、鈴木が書く曲は、コード進行が凝っていて、
「潮の香り」では、代理コードを用いたような転調の繰り返しで、
よくそこに、違和感なくメロディーが載っていると思うし、途中で、
半音上っているのも、自然に繋がっているから気づかなかった。

ただ、これを原曲に合わせて、口ずさむには、転調も平気だが、
自分の作ったオケに合わせて歌うと、すごく音程が取りにくく、
ただでさえ音痴の自分が、メロディを間違えたり、フラットしたり、
シャープしたりと、微妙に音程が合わなくて、かなり聴き苦しい。

間奏のシンセソロはアドリブではなく、作曲されたものだろうが、
すごく曲にマッチしていて、エンディングでは、転調に合わせて、
間奏と同じフレーズを1音半上げて弾いて、対位法ではないが、
追加のシンセで、対旋律のようなフレーズを加えて盛り上げる。

このシンセの音色は、いわゆるムーグの典型的な音だと思うが、
自分のギターシンセの128種のプリセット音になく、384種ある、
基本音色を確認しても同じものはないので、ムーグ系の音から、
2つミックスしてフェイザーでうねらせ、雰囲気だけでも似せた。

さらに小田は、音程を上下するピッチベンドをやたら使っていて、
もともとギターのチョーキング奏法(ベンド)を再現する機能だが、
ギターより派手に音程を行ったり来たりさせているので、ちょっと、
ギターのチョーキングでは1音半が限界で、ニュアンスが出ない。

スライドバーを使ってみたが、逆にフワッとした感じで、定まらず、
そのうえ、バーを動かすノイズや、別の弦の音をシンセが拾って、
とんでもない音に変換してしまうし、きっちりと消音して弾いたら、
逆に音が途切れてしまい、結局、チョーキング交じりで妥協した。

今回、録音していて、一番やる気をなくしたのが、ドラム入力して、
バンドスコアを見ながら、ガイドラインのメロディをまずは録音して、
それからベースを録音、次にやるガットギターのリズムパターンを、
確認しようと、原曲を聴き返すと、音程が半音違うことに気づいた。

よくギターがカポタストをつけて弾くよう、移調してあるのはあるが、
この場合は、単純にA♭調から始まるのを、なぜかAになっていて、
ハードロックじゃあるまいし、半音下げチューニングで弾いたなら、
レコードと合うという具合で、その指示もないし、単なる採譜ミスか。

これに気づいて、しばらく、やり直す気がしないなと思っていたら、
なかなか梅雨も明けないので、ショック(?)が癒えるのを待って、
今回の演奏になったわけで、実際、リズムギターやギターシンセは、
半音下げチューニングにして、バンドスコアを見ながら、演奏した。

ギター教室に通っているとき、歌伴の実践でよくあることだからと、
スタンダード曲のメロディ、伴奏を、その場で、半音上げてみたり、
時には、4度とか5度上にずらして、初見で演奏する練習をしたが、
今はもう無理で、これが半音下げでなければ、楽譜を書くところ。

バンドスコアには出ていないが、パーカッションもいくつか使われ、
左チャンから、コンガと、カチッとスティックを鳴らす音、右からは、
最初マラカスかと思ったら、ギロのようで、ギザギザのついた物を、
いくつか試してみて、ペットボトルキャップをこすることで代用した。

この週末は、久しぶりに太陽を見たどころか、真夏日という暑さで、
そろそろ梅雨明けしてもよいだろうに、東京は、もう1日待つ模様、
一足先にオフコースの夏の曲「潮の香り」ですが、シンセは今一歩、
歌うキーが低いのに音程がグダグダになり、心はまだ梅雨空です。




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西城秀樹のカバーでも知られるオフコース「眠れぬ夜」
昨年の今頃、真夏日だ、猛暑日だと連日の騒ぎだったのが、
まるで嘘のように、今年は、まだ梅雨もあけず、日中こそは、
蒸し暑い日もあるが、梅雨寒のせいで長袖に上着をはおり、
夜中や朝方には、しまいそびれたストーブを使うこともある。

夏の歌よりは、雨にまつわる曲を、もう1曲くらいやろうかと、
オフコースの「眠れる夜」に決め、カーペンターズで有名な、
「雨の日と月曜日は」を意識したのかは不明だが、歌詞に、
「眠れない夜と雨の日には」とあるので、雨の曲リスト入り。

「眠れぬ夜」は、オフコースが75年にシングル盤で出して、
デビュー当時からの知る人ぞ知る存在だったのに比べて、
多少ヒットしたが、何と言っても、この曲を有名にしたのは、
80年に西城秀樹がカバーし、歌番組で流れたのが大きい。

オフコースは、その頃には小田と鈴木のデュオ形式でなく、
5人のバンド体制となり、「さよなら」が大ヒットしていたから、
自分も、「あのオフコースの曲を西城秀樹が歌うのか。」と、
印象に残ったし、お茶の間の反応も似たり寄ったりだろう。

ただ、当時は、まだ歌謡曲とフォーク・ニューミュージックの、
深い溝のようなものが、当人以上にファン側にあったから、
オフコースの曲を、アイドル歌手がカバーすることについて、
ファンの反応はどうだったか、厳しいものがあった気がする。

それより前、76年に、「いちご白書よもう一度」で有名な、
バンバンが、グレープの「無縁坂」をシングル盤で出したら、
ばんばひろふみがレギュラーで出演しているラジオ番組に、
グレープのファンから、抗議のハガキが何通も舞い込んだ。

「あの曲は、さださんの曲です。歌わないでください。」など、
懇願、悲痛な叫び、怒りのハガキが数多くて、この騒動は、
何週かに渡り取り上げられ、バンバンの「歌というものは、
歌い継がれていくもの」の真摯な説明も、納得しなかった。

タイミングも悪かったというか、グレープが解散したばかり、
まだ、さだのソロ活動が始まるかどうかも不明だったので、
本人達が歌えないのを良いことに、その隙をついたように、
シングル盤を出すのは、ファンには許せなかったのだろう。

アレンジも、バンバンらしく変えたというか、「いちご白書」、
「霧雨の朝突然に」と同様に、ロック系統のリードギターが、
派手にアドリブして、自分なんかは、格好良いと思ったが、
グレープのファンには、名曲をぶち壊されたと感じただろう。

そんな自分のリアルタイムの経験から、西城秀樹の場合も、
オフコースのファンからは、許されなかった気もするのだが、
今、聴き比べても、かなり原曲に忠実なアレンジとハモリで、
西城秀樹が、この曲を大切に思ってくれていたのが伝わる。

オフコースの75年に出たサードアルバム「ワインの匂い」は、
後にメンバーとなるドラムなどが、バックに参加する以前で、
演奏も小田と鈴木が中心だった頃で、昔のライブ音源では、
実際にピアノとギターの2人だけで演奏していることも多い。

レコードでは、2人でコーラスを重ねて、メロディに呼応し、
わきあがるような厚いハーモニーが、初期の特徴なのが、
ライブでは、メロディのユニゾンと、3度のハモに変えたり、
それはそれで、味わいがあり、2人の時期の貴重な演奏。

YouTubeには、76年1月のラジオでの2人だけでやった、
「眠れぬ夜」の音源があり、77年にはバンド形式となって、
ほぼレコードどおりだが、ここでも、ハモリは二人だけで、
78年のメドレーでは、ベースの清水がメロディを歌った。

活動休止となる82年のライブでは、5人となってからの、
よくあるパターンで、過去の曲を、かなりロック調というか、
AORや産業ロックのアレンジにすることがあり、これも、
かなり激しい演奏になっていて、自分的にはかなり苦手。

自分がカバーする際、基本的に完コピを目指すのだが、
プロ、本人の演奏に対しても、それを求める性分なので、
例えば、佐野元春が「アンジェリーナ」をスローにした時、
ものすごい違和感を感じて、ライブが楽しめないでいた。

そんなわけで、オフコースの「眠れぬ夜」は原曲どおり、
なるべく近づけたが、歌声、歌唱力は、どうにもできず、
バックのコーラスも、裏声の限界よりも高い音程なので、
声が掠れたうえに、音程もフラットしまくっているままに。

アコギは12弦ではないと思うが、左右に振っているので、
2チャンネルを使って、2回重ねて、ピアノは、スコアには、
エレピとあるが、低音のハンマーの効いた音は生ピアノ、
右手の和音もそれっぽいので、グランドピアノの音色に。

イントロではシンセのフレーズがあって、その音と違うが、
歌の繰り返しで、シンセかエレピの和音が鳴っているので、
シンセパッドの似た音が見つからないので、エレピにして、
最後にメロディをなぞる音が聴こえるも、エレピにしておく。

「海の日」を含む三連休も、雨模様という、今年の天気から、
歌詞に雨が出てくるオフコース「眠れぬ夜」をやりましたが、
三声のハモリの最上部が出ないうえ、コーラスがずれたり、
ダブルトラックでごまかしても、あいかわらずの歌声でした。




小田と鈴木のハモリと演奏が特徴的なオフコース「水曜日の午後」
この2週間、ブログで演奏したい曲が、コロコロ変わり、
リードギターが目立つオフコースの曲をやろうと思って、
何曲かオケを作っていたが、いよいよ夏が来たようだと、
山下達郎の方に目移りし、そっちのオケに取りかかる。

ところが、急に寒くなる日があったせいか、喉が痛くなり、
話していても、声がかすれて、とても歌どころではなくて、
それならインストに切り替えよう、ジェフ・ベックにするか、
夏なんだから、高中正義とか松岡直也あたりにしようか。

枕元に積み上げているバンドスコアを、あれこれ眺めて、
候補の曲をスマホで聴きながら、ドラム入力の確認用に、
小節数のメモ譜を書いて、どのシンセ音を割り当てるか、
トラックシートを作り、その中から候補の曲を決めていく。

ドラム入力や、シンセが面倒な曲は、いずれやることにし、
暇を見つけては、少しずつ入力しているが、実際のところ、
やりかけの曲は20曲以上あって、一度、やめてしまうと、
その曲に再度向き合うのは、かなりモチベーションがいる。

松岡、高中も、それぞれ2曲ずつ、シンセで中断していて、
今回、それをやろうと思ったが、まったく別の曲のほうが、
良い気もして、松岡から選ぶも、他の松岡の曲と同じで、
バンドスコアの不備で、耳コピが必要となり、そこで挫折。

自分なんかは、出版社側の言い訳だと思っているのだが、
松岡のバンドスコアは持っている2冊とも、ピアノパートは、
左手部分が省略されたり、アドリブソロも採譜されてなく、
自由に演奏するようにとの、松岡のポリシーによるそうだ。

ドラムはフィルインが省略、いくつもあるパーカッションは、
コンガとティンバレスの基本パターンの繰り返しになって、
カウベル、ギロ、マラカスなど持ち替えたり、フィルインで、
複雑に叩くのは、自分で楽譜に書き込んだりするしかない。

それらしく、ドラム、パーカッションも何とか仕上げてみて、
ベース、リズムギターと録音してから、ピアノに取り掛かり、
初めて気づいたが、メロディを単音でしか採譜していなくて、
左手どころか、右手も手抜きになり、音がスカスカになる。

結局、昨夜の段階で、その「クライ・フォー・ザ・ムーン」は、
しばらく中断することにし、多少は声が回復してきたので、
オフコースにしようか、それもまた、やりかけの曲でなくて、
キーが低く、ダビングも少なくすむ曲を、スコアからあたる。

「水曜日の午後」は、小田のピアノと鈴木のアコギだけで、
ダビングなしで成立するという、初期の特徴的なパターン、
それにベースとドラムが加わる程度で、オケの方は楽だし、
ハモリも2声から3声で伸ばすだけで、複雑な部分もない。

何より、歌詞に「あたたかい雨の降る水曜日~」とあって、
これは、梅雨から夏へ向かう今の季節にぴったりかなと、
半ば我田引水的な解釈で、二転三転した演奏候補曲を、
これに決まりとばかり、自分に言い聞かせることができた。

オフコースは、昔、FMでの全曲放送をエアチェックしたが、
あまり聴き込まないうちに、カセットの時代は過ぎ去って、
初期の曲は、もっぱら、「セレクション」で聴く程度だから、
あまり詳しくはないが、基本は2人の演奏という気がする。

小田のピアノと鈴木のギターで、互いにハモることで成立、
レコードでは、そこにベースとドラムを加えたり、コーラスを、
時に複雑なラインでダビングするが、昔のライブを聴く限り、
後に加わる3人のハモがなくても、2人だけで見事はハモ。

これは、歌唱力のたまものだろうと、自分には無理だから、
厚化粧でもないが、2声のバックコーラスは2回重ねたし、
メロディでも、サビでハモるとき以外は、ユニゾンで歌って、
ダブルトラックに近い形で、音を厚くして、ごまかしておく。

ただ、この曲に限らず、初期のオフコースでは、よく聴くと、
小田が一人で歌っているようで、鈴木もユニゾンで歌って、
ついたり離れたりのハモリをすることも多くて、このあたり、
ビートルズのジョンとポール、S&Gのような変幻自在な2人。

この曲は、YouTubeに、ソロになった鈴木がテレビ番組で、
歌っている映像があり、自分の曲でなく小田が作った曲を、
解散後に歌ったというのは、ジョンとポール並みの確執が、
噂されている2人が、どこかで通じ合うのかなとホッとする。

オフコース時代も、小田が作りレコードで歌うも、ライブでは、
鈴木がメインボーカルを取ることもあり、5人体制になった後、
松尾や清水が昔の曲で、2番を歌わせてもらったのとは違い、
小田と鈴木とは一心同体で、役割分担していたと思いたい。

「1周回って」でなく、2週間かけて、オフコースへとまた戻り、
日曜日の夜なのに、「水曜日の午後」という、雨を歌った曲、
まだ、声は完全に治らず、かなり、しぼり出して歌ったうえに、
かすれていますが、普段も、そう大差ないので、アップします。






あの雨の日、傘の中で~と小田が歌うオフコース「ワインの匂い」
5月だというのに、日中の気温が30度を超える日が続いて、
これは、梅雨を通り越して、一気に夏がやってきたかのよう、
そうなると、夏だ、山下達郎だ、高中正義だ、と単純に連想、
それらしい曲を演奏しようと、楽譜を探して、ドラムから入力。

ところが、6月になると、急に寒くなるわ、梅雨入りだとなり、
気持ちがブルーに、そのうえ、ドラム入力した高中の曲に、
ベースを重ねると、イントロ後のドラムが1小節早く始まり、
どうやら小節を数え間違えたようで、パーカッションもずれる。

後にずれているなら、全部の演奏を遅れて始めれば良いが、
手前に1小節分空ける必要があるので、自分のMTRは無理、
DTMなら挿入するだけですむのにと、手持ち機材が恨めしく、
ドラムの全パートを消して、一からやり直す気力がわかない。

どうせドラムからやり直すなら、気分転換で、別の曲にしよう、
梅雨入りしたことだし、雨の曲でもやろうか、高中に雨の曲は、
あったか記憶になく、あっても、どのみち楽譜は持っていない、
山下達郎は、タイトルに雨の曲はあるが、やはり楽譜がない。

有名どころの曲にしても、ユーミンやハイファイの「冷たい雨」、
大瀧詠一「雨のウェンズデイ」、飛鳥「はじまりはいつも雨」と、
親しんだニューミュージックに多くて、コンピ盤まで出ているが、
これまた楽譜がなく、積み上げた楽譜の目次をあれこれ見る。

オフコースも、そのものずばり、「雨に降る日に」があるのだが、
手持ちはギター弾き語り楽譜なので、バンドスコアから探すと、
「水曜日の午後」と「ワインの匂い」には、歌詞に雨が出てきて、
「ワインの匂い」なんかは、昔からすごく好きな曲なので決定。

オフコースは、大学の友人がファンだったり、親戚の女の子が、
ピアノで弾いてくれたりして、ちょうど「さよなら」がヒットしたので、
当時の最新作「スリー・アンド・トゥー」からリアルタイムで買うが、
旧作は、ベスト「セレクション1973-78」の1枚ですませてしまう。

運良く、ビートルズやS&Gの全作品をかけたFM深夜番組で、
オフコースも放送されることになり、何週かに渡りエアチェック、
いくつか、気に入った曲もあって、全曲弾き語り楽譜も買ったが、
小田・鈴木の2人の頃は、ベスト盤があれば十分かなと思った。

当時は、バックバンドだった3人、清水、松尾、大間が加入して、
バンドの形となるや、ボストンやTOTOのサウンドを取り入れて、
次第にロック色が強まっていくのが、リードギターも格好良くて、
気に入ったが、解散後は、2人のデュオ主体が良かった気にも。

YouTubeには、昔のライブやラジオ演奏の音源がかなりあって、
バンドメンバーが固まっていく頃の演奏は、やはり素晴らしくて、
バックバンドを固定したまま、正式メンバーにせず、サウンドも、
あまりロック色は出さず、鈴木がずっといてくれれば良かった。

「ワインの匂い」は、歌詞に、「あの雨の日、傘の中で~」とあり、
ゆったりとしたイントロや、歌に絡んでくるガットギターの響きが、
すごく雨を連想させるサウンドで、自分の中で雨の歌に分類され、
雨の中、通勤で駅へと向かう時なんか、よく口ずさんでしまう曲。

歌詞は、失恋して悲しむ女性に、ほのかな思いを寄せているが、
それを口に出すこともできず、「もっと早く会えたら」と言われたり、
旅に出ると言う彼女に、ため息をつくことでしか自分を表せない、
オフコース、それも小田作品に特有のナイーブな少年が主人公。

特に最後の部分で、「あの雨の日、傘の中で、大きく僕がついた、
ため息はあの人に、聴こえたかしら。」は、もどかしさもマックス、
お前は、それでも男か、と突っ込みつつも、若かりし頃の自分は、
こうした主人公と、もてない自分を重ねて、浸っていたのも事実。

バンドスコアは、昔のせいもあり、2番・3番はリピート記号にして、
繰り返しの同じ伴奏になっているが、実際のレコードでの演奏は、
バッキングのガットギターもベースも、フレーズを変えているので、
レコードに近くなるように、聴き取れる範囲で、それっぽく弾いた。

エレピのパートは、左手が省略されていて、右手の和音にしても、
コードとしては合っているが、ところどころ、響きが違っていたり、
繰り返しの際には、ポジションやリズムの取り方が変化していて、
かなりこっているのだが、ギターシンセで楽譜のままお茶を濁す。

ドラムは初期16ビートパターンの特徴で、やたらとハイハットが、
せわしく16分音符を叩き続けて、そのうえ、かなり目立つように、
ミキシングされているが、自分のドラムマシンで、それをやったら、
あまりに機械的に響くので、スネアの音量よりも小さくしておいた。

ボーカルは、いつものことながら、多少、時間をかけたところで、
急にうまくなるわけもなく、逆に何度も歌うと、声がかすれるので、
通しで3回だけ歌い、一番ましなのをセンターにして、あとのを、
左右に振って、ダブルトラックならぬ、トリプルトラックでごまかす。

5月の真夏日が嘘のように、梅雨入りすると雨の寒い日が続き、
そんな気分にぴったりかと、自分にとっての雨の曲の中の一つ、
オフコース「ワインの匂い」は、初期オフコースを代表する曲で、
小田が囁くように歌っている時期なので、かなり無理やりでした。






松木恒秀のオブリガードが絶妙な山下達郎「あまく危険な香り」
先日、いつもコメントをいただくSMOさんのブログの記事で、
ギターマガジン4月号が、シティポップのギター特集と教わり、
いつもリットーのホームページで、目ぼしい楽譜を探した際に、
ギタマガの特集もチェックしていたが、今回は気づかなかった。

発売から2週間を過ぎていたせいか、駅前のツタヤにはなく、
商店街に数件あった本屋さんは、とうに店をたたんでいるし、
頼みのAmazonでも品切れで、定価の倍近い出品があるのみ、
何件か楽器屋を回り、売れ残っていた1冊を何とか手にした。

ギターマガジンが創刊したのは80年で、ラリー・カールトンや、
リー・リトナーといったクロスオーバー・ギタリストが大流行し、
ロック以外のフュージョンやジャズの楽譜も載っていたので、
すごく重宝し、85年くらいまでは、毎号欠かさず買い続けた。

やがて、バンドスコアが載らなくなり、ギター譜だけになるうえ、
フュージョンもブームが過ぎ、ヘビメタ中心ということもないが、
知らないバンドや聴かない曲ばかりなので、買わなくなって、
それは、中学時代から愛読したヤングギターでも同様だった。

雑誌をやめた分、バンドスコアやギタースコアの楽譜を集め、
その後、創刊したアコースティックギターマガジンを買ったり、
クラシックギターの専門誌の現代ギターを年間購読したりと、
エレキギターから離れつつ、ギター関係の本は何かと買った。

ほとんど買わなくなったギターマガジンだったが、この数年は、
興味のある特集記事を見つけては、年に1冊くらいは買うが、
日本のフュージョン特集とかビートルズ特集とか、昔の内容、
結局のところ、70~80年代への郷愁だけで生きている感じ。

今回の特集のシティポップも、「70年代から80年代前半の、
名曲を彩る職人的カッティングを弾き倒す特集」とあるように、
自分が好きだった時代に、主にニューミュージックで活躍した、
スタジオミュージシャン、セッションギタリストについての記事。

松原正樹、松木恒秀、山下達郎、村松邦夫、鈴木茂の5名で、
この選出には、松原との黄金コンビ、今剛が入っていないとか、
村松にスポットを当てすぎとか、歌謡曲のカッティングの名手、
水谷公夫、矢島賢や、松下誠はどうとか、つっこみたいところ。

大瀧詠一、鈴木茂、細野晴臣、松本隆がいたはっぴいえんど、
そこから派生し、ユーミンを支えたキャラメルママ、ティンパン、
山下達郎、村松邦夫、伊藤銀次、大貫妙子のシュガーベイブ、
これらをシティポップの祖とするライター達だから、当然だが。

もちろん、名盤ガイドとして、他のギタリストも紹介されていて、
これだけで、丸々1冊出してほしいくらいだし、リズムではなく、
リードギターに焦点を当てたものや、フュージョンギターなど、
自分が好きな時代の特集本ならば、いくらあっても良いくらい。

きっかけとなったSMOさんのブログに、コメントを書き込むと、
ありがたいお返事、「次回是非達郎ナンバーの音源アップ~」、
「~松木恒秀氏が弾く『あまく危険な香り』のギターについて
触れられていた(おそらく雑誌で初めて)ことも嬉しくて・・・」と。

「あまく危険な香り」は、ラジオで聴いたイントロが気に入り、
当初シングル盤のみ出て、LPには収録されていなかったが、
ベスト盤「グレイテスト・ヒッツ」が出て、そこに入っていたので、
この1曲のためだけに、他のLPと曲がダブるのに買ったほど。

カバー演奏にしても、達郎のバンドスコアを手に入れた時に、
まずはドラム入力だけして、その後やりかけのままになって、
ついつい他の曲を優先していたが、今回の嬉しいリクエスト、
すごくモチベーションが上がり、気合を入れてオケに取り組む。

この曲は珍しくコーラスがないので、トラックは余裕と思ったら、
ホーンセクションは6管で、ストリングスは第1・第2バイオリン、
ビオラ、チェロと楽譜を4段に分けて別のページに掲載という、
オフィシャルスコアならではのすごく詳しい採譜になっている。

せっかくだから、ストリングスは4声を別々のトラックに分けて、
ギターシンセで演奏するが、ビオラは普通のト音記号と違って、
1音ずらして読んで、さらにオクターブ上という、慣れてないと、
やっかいな記譜で、最初気づかず、とんでもない音程が出る。

パーカッションは、1小節目に基本パターンがあるのみだが、
カスタネット、コンガ、クラベス、ウィンドチャイムと載っていて、
これまた、トラック数が必要で、コンガはドラムマシンを使って、
カスタネットもリズムキープなので、マシンのマラカスで代用。

クラベスは、やじろべえの形でカタカタ鳴らす民芸玩具を使い、
ウインドチャイムは、おみやげの風鈴にし、本物のチャイムが、
20~30本の筒があるところ、4本しかないので貧弱になるが、
他に代用できそうなものがないので、雰囲気だけでもと妥協。

ホーンセクション用には、トラックが4つしか残っていないので、
ハモリの上声部2本は、トランペットとサックスの音で単音にし、
中と下の2本ずつは和音にまとめたが、コーラスのある曲だと、
さらにトラック不足で苦労するわけで、36チャンのが欲しくなる。

ベースは達郎バンドを支える伊藤広規だから、スローな曲でも、
指弾きにせず、チョッパーでアクセントをつけると思っていたら、
YouTubeに本人の映像はないが、カバーする人達はこぞって、
指弾きしているから、きっとみんなライブで確認したのでしょう。

達郎の弾く左チャンネルのリズムギターは、16ビートではねて、
バスドラ、ベースと合わせる必要があり、リズム音痴の自分は、
まず、ベース録音で苦労して、そこへさらにギターを重ねるから、
ずれの二乗にならないように、かなり練習して、録音も繰り返す。

達郎の初期の曲、「ペイパー・ドール」のギターのカッティングも、
似た感じだから、「あまく~」のリズムギターの練習に煮詰まると、
気分転換で、「ペイパー~」を練習して、普通の16ビートと違い、
8ビートのシャッフルとも違うノリを身につけるべく、かなり練習。

右チャンの松木が弾く絶品のオブリガード、合いの手フレーズは、
当初は達郎のダビングか、その頃の達郎バンドの椎名和夫だと、
勝手に思い込んでいて、ベスト盤には各曲のクレジットがあって、
それを見れば一目瞭然なのに、けっこう、そういう見逃しも多い。

この松木のフレーズが、「日本のエリック・ゲイル」の面目躍如で、
イントロの単純なフレーズからして、その出音に説得力があるし、
はねる16ビートに合わせたり、つっかかるような3連で弾いたりと、
変幻自在にメロウなオブリガードを繰り出し、その再現は難しい。

これは、理屈ではなく、ジャズやリズム&ブルースで鍛えられた、
松木の体感そのもののフレーズで、譜面に沿って弾いてみても、
なかなか、そのノリは出せなくて、アップピッキングにしてみたり、
弾く弦とポジションを変えてみたり、いろいろ試したが、今一歩。

いつもながら歌の方は何度やり直しても、声がかすれるだけで、
一向に上手くならないが、せめて音程は外さないよう、やり直し、
ライブ盤では、後半サックスがアドリブするので、そこはギターで、
松木がプレイヤーズで弾くような感じにして、ちょっと遊んでみた。

平成最後の日々に向けてのカバー演奏の、ひとまず第一弾で、
82年、昭和の時代に発売の山下達郎の「あまく危険な香り」は、
松木のいぶし銀のようなギターが見事で、その雰囲気だけでも、
出せたらと、先週から何度も録音し直して、やっとこさアップです。









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