僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
10代で、バッハの対位法をマスターした、ジェイソン・ベッカー
ポール・ギルバートが、自ら率いるレーサーXに、
自分の生徒だった、ブルース・ブイエを加入させ、
高速ツインギターで、87年に2ndアルバムを出す。

その影響だろうか、こちらが先か、ほとんど同じ頃、
高速ツインギターが売りのバンド、カコフォニーが、
早弾きギター専門の、シュラプネルからデビュー。

今や日本通で知られる、マーティー・フリードマンと、
弱冠18歳のジェイソン・ベッカーが、その二人で、
翌88年には、それぞれが、ソロアルバムまで出す。

自分は、カコフォニーは知らなくて、そのメンバーが、
そろってソロを出したという、記事で二人を知ったが、
なぜか、ジェイソン・ベッカーだけ、CDを購入した。

あまり覚えてないが、カコフォニーは、二人参加でも、
ボーカル曲が半分だからスルーで、ソロアルバムは、
10代のジェイソンの方が、どの程度のレベルなのか、
気になったし、ストラトを弾いていたのも、大きな要素。

1曲目は、シンセをバックに、泣きのギターから入る、
王道のような曲で、早弾きも見事につきる演奏だが、
エッジが効いたギターの音色が、自分の好みである、
こもった音とは違い、それだけがすごく残念に思う。

基本的に、シュラプネルから出るギタリストのCDは、
イングヴェイ系の、ネオクラシカルの早弾きなのだが、
なぜか音色は、ヘビメタっぽい、エッジが効いた音で、
歪ませすぎで、時には汚く潰れた音に、感じてしまう。

その点、ジェイソンは、曲によっては、クリーンな音も、
使い分けているし、歪みすぎの汚い音にはならずに、
ギターの音も前に出ているミキシングは、気に入った。

雑誌や、アルバム解説で、やたらと書いてあったのが、
エアー」という曲が、バッハの対位法で作曲されて、
10代の若さで、その技法を習得しているのは珍しく、
音楽理論にも精通した、驚異のギタリストだと言うこと。

自分は、クラシックギターのバッハの曲が好きで、
確かに、その雰囲気だと思うが、何がどうすごいのか、
理論的なことはわからず、この曲よりも、その他の、
早弾きだらけの方が好きという、単純な考えとなる。

ジェイソンは、デイブ・リー・ロスのバンドに参加したり、
ソロアルバムも出すが、不治の病との闘病生活となり、
演奏より作曲活動が、主となってしまうが、10代での、
この瑞々しい演奏は、今も輝きを放っているのです。



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ビリー・シーンとのユニゾンプレイで、スティーブ・ヴァイの本領発揮
84年、イングヴェイが脱退したアルカトラスに、
急遽、新人に近い、スティーブ・ヴァイが参加し、
来日公演を行ったが、当日まで知らない人も多く、
がっかりする反面、その実力に驚いたと、聞いた。

雑誌ギタープレイヤーに、1ページ足らずだが、
インタビューが載り、写真では、ドレッドヘアーで、
奇抜なストラトを抱えていて、すごく違和感がある。

元々イングヴェイが弾いた、超早弾きフレーズを、
ステージでどうしているか、という質問に対しては、
バークリー音楽院にいた時なら、弾けたけどね」

言い訳だか、負け惜しみだか、と思いつつ、自分が
「ジャズギター教室に、通っていた時には~」と、
言っているのとは、ぜんぜん次元の違うレベル。

その後のヴァイのプレイから考えても、ごく普通に、
弾けそうだと思うし、来日公演のビデオで見ても、
JetToJet」の高速リフを、最初はピッキングで弾き、
次にヴァイ得意の、タッピング奏法でも演奏していた。

どっちでも弾けるんだと、アピールしたかったのか、
「やっぱ、ピッキングは、きついぜ、クソ!」とばかり、
タッピングに切り替えたのかは、本人のみ知るところ。

85年、デイブ・リー・ロスのバンドに参加すると、
別のバンドだから後釜ではないのだが、結果的に、
エディ・ヴァン・ヘイレンと、比較されることになる。

1作目「イート・エム・アンド・スマイル」のアルバムも、
サミー・ヘイガーが加入した、ヴァン・ヘイレン初の、
「5150」と比較されたが、自分は、どちらも気に入る。

ヤンキーローズ」は、デイブとの対話ではないが、
ギターがしゃべったり、笑ったりするような演奏で、
鬼才フランク・ザッパのバンド出身を、感じさせた。

何と言っても、このアルバムでの、ハイライト曲は、
シャイボーイ」で、ビリー・シーンの弾くベースと、
お互いライトハンド奏法で、ユニゾンを完璧に決めた。

ビリー・シーンは、元々いた自分のバンド、タラスで、
エディ・ヴァイ・ヘイレンの代表曲「暗闇の爆撃」を、
ベースで演奏したり、エディ本人とも対談していたりで、
この曲も、タラス時代の曲だが、さらにパワーアップ。

ビリーも、スティーブ・ヴァイも、超絶テクニックに、
ついてこれる相棒を見つけて、互いに喜んでいるような、
そんな演奏に思えて、こっちまで嬉しくなって聴いた。

レディス・ナイト・イン・バッファロー」のギターソロは、
チョーキングから、流れるような早弾きフレーズとなり、
ジェフ・ベックを思わせる、泣きのフレーズへと変わる、
変幻自在かつ、ドラマチックなソロ構成に、すごく感動した。

この曲の、オクターブ奏法を交えたバッキングリフも、
ジャズ、フュージョンを感じさせて、すごく格好良く、
ギタートリオながら、厚みのある音にも、リズム隊の、
実力を感じさせ、他の曲も、全部が気に入ったのです。





マッハGoGoGoから、バンド名を取った、ポール・ギルバート
イングヴェイ・マルムスティーンから始まった、
というか、イングヴェイを、真似したかのように、
ネオ・クラシカル・スタイルのギタリストが続出し、
自分も、CDを集めたり、ギターをコピーしていた。

86年、レーサーXというバンドで、デビューした
弱冠19才のポール・ギルバートも、その一人で、
音楽学校GITの講師でもある、技巧派の前評判。

アニメ「マッハGoGoGo」の登場人物、レーサーXを、
バンド名にしていて、それでよいなら、ウランとか、
ゾフィー、べジータとか、何でもありかよ、と思った。

すでに、トニー・マカパインや、ヴィニー・ムーアなど、
インスト曲のCDを買っていたので、バンド形態で、
ボーカル曲中心のレーサーXは、買おうか迷ったが、
やたらと雑誌で、ほめているので、購入することに。

1曲目は、ドラムとの短いイントロに続く、ギターソロで、
聴き取れないくらいの早弾きと、ライトハンド奏法で、
これだけで、早弾き大好きな自分は、元が取れた。

続く、「ストリート・リーサル」は、リフが、すごく格好良く、
ボーカルは、自分の苦手なデスメタルと、ギリだったが、
ギターが、それを補って余りあるほど、早弾きの嵐。

Y・R・O」というインスト曲は、まさにイングヴェイで、
タイトルからして、「イングヴェイのパクリ」という意味で、
このあたり、イングヴェイが怒りまくったんじゃないか。

ポールが、イングヴェイ奏法講座をやっていると知り、
「自分のスタイルは、レコードだけでは、わからない。
よく知りもせず、講座なんて冗談じゃない」、みたいに、
明らかに怒って、イングヴェイが発言したことがある。

ポール自身は、イングヴェイから影響されたと、認め、
「そっくりだって言うけど、仕方ない、当たってるよ」と、
平気で答え、「うまくなれば、言われなくなる」とも。

後に、イングヴェイが、年相応に、過激な発言が収まり、
自身がアルカトラスを脱退した後に、代役で加入した、
スティーブ・ヴァイと、因縁のツーショット対談をしたが、
ポールとも、同様に対談したり、和解したのだろうか。

この「ストリートリーサル」のCDは、国内盤の解説に、
各曲に、4小節程度の楽譜が掲載されていた。

採譜しやすい部分かもしれないが、イングヴェイに比べ、
規則的なフレーズが並び、これがすごく、教則本的で、
さすがGITの講師だと、勝手に納得していました。






カバーで聴いていた、キャロル・キングの、ご本家の底力
キャロル・キングの、2ndアルバム「つづれおり」には、
多くの歌手がカバーしている、「イッツ・トゥー・レイト」、
「ソー・ファー・アウェイ」、「君の友達」などが満載。

自分は、その3曲とも、キャロル・キング本人でなく、
ジェイムス・テイラーや、クルセイダース(インスト)、
五輪真弓松原みき、のカバーで聴き、かなりあとに、
CD時代になってから、ようやく本家を聴くことになる。

カバーでは、クルセイダースの「ソー・ファー~」が、
気に入っていて、それも「クルセイダース1」収録の、
スタジオ演奏でなく、「スクラッチ」のライブ演奏。

どちらも、ラリー・カールトンのギターソロが聴けて、
スタジオは、延々と弾いているわりに、冗長気味だが、
ライブでは、サックス奏者が、息が続く限りとばかりに、
1分以上音を伸ばし、拍手喝采の中、ギターが続く。

サックスの後を受け、曲のテーマを、少し崩したような、
ゆったりとしたフレーズから入り、次第にスリリングな、
早弾きとなり、短いながらも、素晴らしいソロを聴かせた。

来日したラリー・カールトンをバックに、五輪真弓も歌い、
かなり印象に残っていた曲を、10年以上たってから、
本家の方を聴くと、ピアノのイントロから、すごく美しい。

キャロルの歌も、すごく説得力がある、見事な歌い方で、
続くフルートのソロは、しっとりと心に響きわたるし、
そこに絡んでくる、ジェイムス・テイラーのアコギが、
これまた、すごく味のある音で、名手の面目躍如たり。

語りかけるように、ジェイムスが歌った「君の友達」も、
キャロルは、力強く歌い上げ、バックのアレンジも、
JTの印象的なイントロや、2本のギターとは対照的に、
ピアノ主体の、アコギも含んだ、バンド演奏となっている。

アルバム冒頭の、「アイ・フィール・ザ・アース・ムーブ」は、
初めて聴いたが、こんなアップテンポの曲もあったのかと、
新たな発見で、ダニー・コーチマーが、ピアノと掛け合う、
エレキギターのソロも、ジャズテイストで、格好良かった。

ポップスなどを聴いていても、バックのギターに注目し、
バッキングやソロなどで、気に入ったりもするのだが、
キャロル・キングは、まずメロディが何より良くって、
ギター云々を抜きにして、愛聴している名盤なのです。




イングヴェイ・ファンと公言した、ローランド・グラポウの直球ソロ
97年、雑誌の記事だったか、ネット情報だったか、
ハロウィンのギタリスト、ローランド・グラポウが、
イングヴェイ路線の、ソロアルバムを出したと知る。

ハロウィンは、現在に至るも、聴いたことがなくて、
メタルマニアには、申し訳ないが、有名なところでも、
アイアン・メイデンジューダス・プリーストをはじめ、
ホワイトスネイクでさえ、ほとんど聴いていない始末。

そんな自分でも、大好きなイングヴェイが関わると、
何の迷いもなく、CDを買ってくることになって、
けっこう、当たりはずれが大きく、落胆も大きい。

ところが、この「フォー・シーズンズ・オブ・ライフ」は、
冒頭のインストから、バロック時代の協奏曲のようで、
随所で聴けるイングヴェイ・フレーズにも、歓喜した。

ハーモニックマイナー・スケールを弾いてしまうと、
どうしても、イングヴェイを連想してしまう自分だが、
「これこそ、完璧にイングヴェイだ」と、喜びながら、
演奏したという、グラポウの直球勝負に大拍手。

アルバム・ジャケットは、クラシック音楽の名門、
グラモフォンの定番のデザインを、真似ていて、
燕尾服のような姿で、ラージヘッドのストラト、
それも、スキャロップのイエローというのも、面白い。

ギターの音色は、線の細いストラトの感じがして、
自分が完コピしていて、「もっと太い音が出せれば、
リッチーや、イングヴェイみたいに、なるのになあ」と、
試行錯誤している音みたいで、ちょっと残念なところ。

もちろん、自分が弾くときの、か細いストラト音とは、
比べ物には、ならないくらい、よい音はしているが、
自分の理想とする、ストラト・マーシャルの音とは、
グラポウの音は違っていて、これは好みの問題かも。

グラポウは、ハイトーンのボーカルも、数曲で披露し、
本職顔負けの、見事なヘビメタ熱唱・絶叫であって、
ソロアルバムだから、歌ってみました、のレベル以上。

日本に限らず、ギターだけ弾いてればいいであろう、
数多くのギタリストに、これくらいに歌えなければ、
ボーカリストを入れる事を考えれば、と思ってしまう。

かなり過激な言い方だが、ギターはすごく良いのに、
声質が悪い、音程がひどい、発声ができてないとか、
日本人だと、英語発音がひどく、気になる人が多い。

ジミー・ペイジも、リッチーもギターに専念するし、
ジェフ・ベックは、数曲で、歌はやめてしまったし、
クラプトンヘンドリックスは、例外とは言わないが、
ボーカルもうまい、スーパーギタリストは少ない。

ブルースギタリストや、アコギ系の場合となると、
ボーカルも上手というか、すごく聴かせるのだが、
こちらは、ボーカル主体で、ギター演奏の方が、
伴奏みたいだからか、これまた自分の思い込みか。

グラポウは、べたほめする程のボーカルではないが、
聴いていて、あまり違和感もないし、それ以上に、
イングヴェイ路線のギターが、弾きまくりだから、
全面的に、気に入ってしまったギタリストなのです。






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