僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
キャロル・キングのカバーでコーラスワークが見事な「チェインズ」
今年は日本のフュージョン40周年にあたるそうで、それを記念して、
廉価盤のCDが出ていたと気づき、LPで持ってなかったものから、
LPはあるがCDでも欲しいものを、Amazonの「あとで買う」に入れ、
毎日チェックしては、売り切れそうなると、慌ててカートに戻し購入。

そんなわけで、一人でフュージョンに盛り上がって、ブログの演奏も、
当分はフュージョン漬けだと、はりきって、オケを作り始めたのだが、
ピアノパートが、どうしてもギターシンセでは弾けず、没にしてみたり、
バンドスコアの不備を耳コピできないまま、途中で挫折する曲もある。

今週、松岡直也「サン・スポット・ダンス」のリードギターが弾きたくて、
バンドスコアはメロディ・コード譜程度なのだが、オケを作っていくと、
ピアノ伴奏もベースラインも違うし、パーカッションは基本リズムのみ、
ほぼ全部のパートの耳コピが必要で、金曜の夜になり、あきらめた。

こんな時、さっと仕上げる曲は、ソロギターか、いつのもデパペペか、
さすがに弾き語りをする気はないが、よく考えると、得意のビートルズ、
歌詞とメロディは覚えているし、初期の一発録音に近い曲であれば、
バンドスコアを元にした伴奏作りも、1日あれば十分と気を取り直す。

ビートルズの本国のデビューアルバム、「プリーズ・プリーズ・ミー」は、
中山康樹「これがビートルズだ」によると、1曲目がポールのボーカル、
2曲目がジョンとポール、続けてジョン、ジョージ、リンゴとなっていて、
マーティンが、メンバーを1人ずつ紹介する曲順にしたのではと指摘。

ビートルズのデビューに際し、これまでのポップスで当たり前だった、
リードボーカルとバックバンドという形をとらず、ジョンとポールという、
2人のメインボーカルを残したうえ、ジョージとリンゴのボーカル曲も、
アルバムに入れて、しかも冒頭に並べ、バンドとしての存在を示した。

リンゴはともかく、ジョージも、まだこの段階では自作の曲がないので、
LPでは、ジョンの曲「ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット」と、
キャロル・キングが作曲し、クッキーズという女性コーラスグループが、
歌った「チェインズ」をカバーして、2曲もリードボーカルを披露している。

70年代、シンガーソングライターとして、一時代を築いたと言ってよい、
キャロル・キングは、当時は、職業作家として、夫のジェリー・ゴフィンと、
ゴフィン&キングの名前で多くの曲を提供していて、ジョンとポールは、
それに倣い、レノン&マッカートニーを名乗ったという説も信憑性が高い。

それが禍したとまでは言えないが、元祖(?)であるキャロル・キングは、
ゴフィンが作詞、キングが作曲と、ほぼ役割分担した共同作業なので、
レノン&マッカートニーも、ジョンが作詞、ポールが作曲担当なのだと、
誤解して伝わったところもあり、年配者にはいまだに根強かったりする。

ゴフィン&キングの曲は、「ロコモーション」をヒットさせたリトル・エヴァの、
「キープ・ユア・ハンズ・オフ・マイ・ベイビー」も、BBCライブでやったが、
その「ロコモーション」のバックコーラスを担当していたのが、クッキーズ、
女性コーラスグループの曲に目をつけたのは、キャロル・キングがらみか。

この曲の発売は、62年11月だそうで、それを翌年2月のLP録音に際し、
「すぐに演奏できる曲」として、ライブのレパートリーから選び出したから、
ほとんど発売と同時に、自分たちの曲としてカバーしていたのか、かつて、
目ぼしいレコードを求め、エプスタインの店にたむろしていたのを思い出す。

アマチュア時代、オリジナル曲もさることながら、ライブで客受けするため、
ヒット曲のカバーも、他のバンドと争うように、我先にとレパートリーにして、
さらに他のバンドに先んじて、目ぼしい曲を探し、後にマネージャーとなる、
エプスタインのレコード屋の常連で、女性グループにまで目をつけていた。

「チェインズ」は、ビートルズにとっては、比較的新しい曲になるはずだが、
他のカバー曲と同様に、自分たちの曲にしてしまうところは、本当見事で、
イントロのハーモニカは、マーティンのアイデアなのか、全然原曲にないし、
ホーンのリフをギターで真似たり、いいとこ取りで、バンドの曲になっている。

YouTubeには、キャロル・キング本人がカバーした演奏がいくつか見られ、
もともと黒人の女性グループが歌った雰囲気で、ゴスペル調にしていたり、
バンド演奏ではモータウン風で、どことなく、シュープリームスのヒット曲、
「恋はあせらず」を、フィル・コリンズがカバーしたのと同じような感じもする。

自分がビートルズのファンで、原曲より先にビートルズ版を聴いているから、
「チェインズ」にしても、「ツイスト&シャウト」に、「ベイビー・イッツ・ユー」や、
「アンナ」など、モータウン系の曲をカバーしても、決してコピーではないうえ、
白人音楽に黒人音楽の要素を加えつつ、自分の音楽にしていると感じる。

「チェインズ」は、ライブでどの程度演奏したのか、シンコーから出たムック、
「ライブの時代」「全パフォーマンス徹底解剖」を見ると、63年のライブでは、
何箇所かでのレパートリーになっているが、ジョージのライブの定番の曲の、
「ロール・オーバ・ーベートーベン」が出てくる前で、模索していた頃といえる。

たった1日、10時間で10曲を録音した、ライブバンドで鍛えたビートルズと、
単に40年以上前の昔から、聴いて歌ったに過ぎない自分が、1日で1曲を、
仕上げるというのは、実力も演奏レベルも比べようもないが、手抜きせずに、
コーラスも何とか仕上げた「チェインズ」は、やはり1日でやった感の出来です。



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まいどです
やっぱりギターマジシャンさんのビートルズは、安心印で
とても落ち着きます。私と意見がと異なるのは、
フュージョンなんて、何処がいいの?ですけどね、
まあそれはね、それぞれの趣向ですものね。

実際には夫君のジェリーゴーフィンは、一切何も作ってなかった…
全てはキャロルキング単独作!って言うのが、本人暴露で知れ渡る
事になりましたけど、和洋問わず、奥方の赤裸々告白は恐ろしい!。

さて演奏面は全く問題ないとして、定位とか音圧ですけど、
全くのオリジナル通りに、MONOに近い定位には監視しました。
この辺りがさすがにビートルズを知ってらっしゃる!と感心しました。2009リマスターは、MONOは最高なんですが、
強引なステレオ仕様は、やはりまだまだ息子君は修行が
足りないって感じで、現代風過ぎて嘘くさい!。
惜しいけどファンには失格って作品で、
むしろギターマジシャンさん版の方が、正解に近いと思います。

いずれにせよ、ちょっと珍しいジョージのコテコテR&B節で
したが、ギターマジシャンさんの唄い方が、まるでジョンなのが
とても微笑ましく思いました.

おつかれさまでした。






pipco1980 | URL | 2017/07/30/Sun 02:25 [編集]
選曲は大変です
毎週の音源のアップとなると、やはり選曲の苦労は付いて周りますよね。
ビートルズ物に落ち着くのはギターマジシャンさんの中では、ブルペンで投球練習でもするような感覚だと思います。

キャロル・キングの事は楽しく読ませて頂きました。私好きなんですよね彼女の曲・・・未だにタペストリーは何年聴き続けても飽きませんからね。

ただ、グランドファンクがロコモーションをカバーした時には驚きましたが、今では違和感すらありません。歪んだベースがカッコイイと思えます。

私はビートルズの事は深くは知らないのですが、エプスタインがレコード店を経営していたのは知っていました。

10時間で10曲・・・いくら何ても大変な作業ですよね。やはりライブ・バンドとして鍛え上げられた彼らだからこそのエピソードですね。

安定した演奏と歌でした・・・お疲れ様です。
kamiyo.m | URL | 2017/07/30/Sun 03:57 [編集]
Re: まいどです
いつも、コメントありがとうございます。


> やっぱりギターマジシャンさんのビートルズは、安心印で
とても落ち着きます。私と意見がと異なるのは、
フュージョンなんて、何処がいいの?ですけどね、
まあそれはね、それぞれの趣向ですものね。


何と言っても、自分の音楽、ギターの始まりはビートルズなので、
ボーカルに難ありとはいえ、年季も気合の入り方も違いますよね。
フュージョンは、自分にとり、日本のクロスオーバーの始まりが、
ギターを始めたころとリアルタイムなので、思い入れが強いです。



> 実際には夫君のジェリーゴーフィンは、一切何も作ってなかった…
全てはキャロルキング単独作!って言うのが、本人暴露で知れ渡る
事になりましたけど、和洋問わず、奥方の赤裸々告白は恐ろしい!。


それは、まったく知らなくって、まさに衝撃の事実というところで、
「チャッチャッチャーン」の効果音と共に、映像が浮かびそうです。



> さて演奏面は全く問題ないとして、定位とか音圧ですけど、
全くのオリジナル通りに、MONOに近い定位には監視しました。
この辺りがさすがにビートルズを知ってらっしゃる!と感心しました。2009リマスターは、MONOは最高なんですが、
強引なステレオ仕様は、やはりまだまだ息子君は修行が
足りないって感じで、現代風過ぎて嘘くさい!。
惜しいけどファンには失格って作品で、
むしろギターマジシャンさん版の方が、正解に近いと思います。


初期の曲を2トラックに録音していたのは、ステレオ目的でなく、
モノミックスの際、楽器とボーカルのバランスを調整するためと、
ビートルズ本で読んだので、無理やりステレオの定位にはせずに、
音が団子にならない程度に、少しだけ左右に振るようにしました。



> いずれにせよ、ちょっと珍しいジョージのコテコテR&B節で
したが、ギターマジシャンさんの唄い方が、まるでジョンなのが
とても微笑ましく思いました.


ジョージの歌い方はフラット気味で、ブルーノートを意識したのか、
その雰囲気を出してみましたが、ジョンを真似る癖が顔を出します。


> おつかれさまでした。

お聴きいただき、ありがとうございました。


ギターマジシャン | URL | 2017/07/30/Sun 05:00 [編集]
Re: 選曲は大変です
いつも、コメントありがとうございます。


> 毎週の音源のアップとなると、やはり選曲の苦労は付いて周りますよね。
ビートルズ物に落ち着くのはギターマジシャンさんの中では、ブルペンで投球練習でもするような感覚だと思います。


ビートルズは、昔から演奏しているので、手馴れたものと言えますが、
肩慣らしと呼ぶには、その出来栄えからすると、まだまだ程遠いです。



> キャロル・キングの事は楽しく読ませて頂きました。私好きなんですよね彼女の曲・・・未だにタペストリーは何年聴き続けても飽きませんからね。


タペストリーは、唯一持っているCDでして、1曲目から名曲だらけ、
クルセイダースのカバーを聴いて気に入った「ソーファーアウェイ」も、
後半のフルートとアコギの絡みに、ぞくぞくしたり、本当に名盤です。



> ただ、グランドファンクがロコモーションをカバーした時には驚きましたが、今では違和感すらありません。歪んだベースがカッコイイと思えます。


これまた、ビートルズ以上に、自分たちのものにしたカバーですよね。



> 私はビートルズの事は深くは知らないのですが、エプスタインがレコード店を経営していたのは知っていました。


ビートルズがバックバンドで出したレコードを取り寄せて欲しいと言われ、
彼らに興味を抱いたという伝説は有名ですが、ビートルズとは気づかずに、
いつもたむろしている連中という認識もあったとか、エピソードも多いです。


> 10時間で10曲・・・いくら何ても大変な作業ですよね。やはりライブ・バンドとして鍛え上げられた彼らだからこそのエピソードですね。


新人歌手のアルバム用に、ベテランのバックバンドを集めても、
当時はここまではやれたか、リトナーやパラシュートといった、
スタジオミュージシャンは、1曲20分とかで可能でしょうか。



> 安定した演奏と歌でした・・・お疲れ様です。


お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2017/07/30/Sun 05:16 [編集]
録音時間
曲ごとにマイク関係のセッティングをそのままなら、20分は無理ですが・・・30分一曲は私でもいけましたね。ただ殆どが2曲取って休憩する事が多いので・・・。
kamiyo.m | URL | 2017/07/30/Sun 05:25 [編集]
Re: 録音時間
いつも、コメントありがとうございます。


> 曲ごとにマイク関係のセッティングをそのままなら、20分は無理ですが・・・30分一曲は私でもいけましたね。ただ殆どが2曲取って休憩する事が多いので・・・。



よく、新人歌手のシングル盤のA・B面の2曲は、1発テイクで仕上げ、
歌入れのほうに時間をかけるなんて言われましたが、おっしゃるとおり、
演奏にしても、機材のセッティングは、ある程度時間をかけるのですね。

kamiyo.mさんのブログは、プロ時代のエピソードもすごく楽しみでして、
スタジオでのお話なんかも、もっと聞かせていただけると参考になります。
ギターマジシャン | URL | 2017/07/30/Sun 08:16 [編集]
好きなんですよね。
「チェインズ」はイントロのモニカが良かったのか、非常に好きになった曲
なんですよね。特にソロの入り口の歌い方が好きで、鼻歌のようでもある軽
やかさがイイ感じなんですよね。

マジシャンさんとの声の相性も良く、私の好きな部分もまたイイ感じです。

ロッシー | URL | 2017/08/09/Wed 15:04 [編集]
Re: 好きなんですよね。
いつも、コメントありがとうございます。


> 「チェインズ」はイントロのモニカが良かったのか、非常に好きになった曲
なんですよね。特にソロの入り口の歌い方が好きで、鼻歌のようでもある軽
やかさがイイ感じなんですよね。



ビートルズの曲としては、初期のもので、しかも地味なカバー曲ですが、
キャロルキングの曲ですから、けっこう気に入っている人も多いですね。



> マジシャンさんとの声の相性も良く、私の好きな部分もまたイイ感じです。


キーがジョージ用に低いので、何とか無理せずに歌えています。
お聴きいただき、ありがとうございました。
ギターマジシャン | URL | 2017/08/09/Wed 23:34 [編集]



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