僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。 旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
同い年の天才ギタリスト、山下和仁。
78年、ダイレクトカッティングによる、
デビュー作は、なんと「禁じられた遊び」。
最年少で、コンクール優勝をはたした天才が、
今さら「禁じられた遊び」だって?
なんだか、拍子抜けして、LPも買わず、
次の作品への、興味を失っていたのです。
79年の「アランフェス協奏曲」のときは、
「10代の録音は史上二人目」という宣伝文句に、
同い年だからなあと、つられて購入した。
有名な第2楽章は、NHK「ギターをひこう」で、
75年3月、荘村清志が講師の最終回の演奏会で、
生徒がピアノ伴奏で弾いていて、いい曲と思う。
その後、名曲アルバムでも、荘村自身が演奏。
他の楽章は、山下のLPで、初めて聴きました。
第1楽章、冒頭のラスゲアードに始まり、
オーケストラの一員となり、オケにからんでいく、
一つ一つのフレーズに、すぐにとりこになった。
第2楽章の、ギターソロの部分は、初めて聴き、
早弾きから、何から、すべてに魅かれました。
オーケストラ演奏も、オーボエやホルンなど、
すごく気に入って、ポケットスコアを買った。
運指が自己流になってしまうので、あとで、
アンヘル・ロメロ運指のピアノ伴奏版も手に入れた。
その後、ブリームや、イエペス、ウィリアムス、
イスビンから、村治佳織、木村大まで聴くが、
最初に聴いたものに、こだわる性格の自分は、
この山下和仁の演奏が、何よりも一番なのです。
B面の「テデスコ・ギター協奏曲」も気に入り、
音楽の友社から出ていた、ピアノ伴奏譜、
「セゴビア・クラシックアルバム14」を、
渋谷河合楽器で見つけて、購入した。
山下が演奏しなければ、出会えなかった曲で、
絶版となる譜面も、手にすることもなかった。
「シャコンヌ・山下和仁プレイズバッハ」は、
80年発売だが、自分が購入したのは、81年。
無伴奏バイオリンのスコアを、練習し始めて、
ギターの演奏も、参考にしたかったため。
自分には、バイオリン以上の演奏に聴こえ、
山下のように弾くことが、目標となりました。
山下が弾いたシャコンヌは、セゴビア編だが、
見つからず、ベーレント編の全音ピースを買った。
B面は、チェロ組曲6番だったのが、これも、
弾いてみたくなり、最初からギター版を探し、
小船幸次郎が、全曲を編曲した楽譜を買う。
その後、82年の「現代ギター臨時増刊」は、
ソナタ、パルティータ全曲のギター編曲だが、
低音のつけかたなどが、山下とは、かなり違う。
それならば、ペペ・ロメロのように、原曲どおり、
余計な音をつけずに、演奏するようにした。
81年「展覧会の絵」は、よくわからないが、
すごい快挙なのだろうと、楽譜も同時に購入。
多重録音してるんじゃないか、という演奏で、
編曲のすごさ、それを弾く技術に圧倒される。
実は、「展覧会の絵」は、オケもピアノも聴かず、
プログレのELPの演奏でしか、知らなかった。
山下の演奏を、先に聴きこんでしまったので、
ピアノ編曲を聞いても、山下のギターの方が、
オーケストラ演奏を再現して、すごいと感じる。
楽譜はあるから、全曲弾いてやろうか思うが、
最初のプロムナードから、ストレッチが届かず、
自分流というか、和音をへらしてみたり、
運指や、ポジションを変えて、弾いていた。
「小人」の早いフレーズは、ゆっくりから始め、
徐々に早くしても、山下のように聞こえない。
左右どちらも、思い切り早く動かしてみると、
それらしく聞えるが、ただのごまかし。
「バーバーヤーガの小屋」「キエフの大門」も、
最初の何小節かを、何となく弾いて、自己満足。
82年、「ベートーベンに、ギター協奏曲?」とは、
バイオリンから編曲した「ギター協奏曲」。
セゴビアは、ギターのレパートリーを増やそうと、
編曲に取り組んだり、同時代の作曲家に委嘱して、
民族楽器から、ギターの地位を確立させたという。
山下和仁も、セゴビア以降、安住したかように、
進展の少なくなった、クラシックギター界を、
切り開こうとしていたのだろうか。
ただ、この曲は、ギターに向く、向かない以前に、
あまり自分の好みでは、ありませんでした。
もともと、クラシックは苦手で、オーケストラ曲などは、
小品であっても、テーマだけで、飽きてしまいがち。
ギターテクニックの向上のため、教則・練習曲として、
クラシックギターに、向かい合っていた部分が大きい。
山下のLPにしても、楽譜の模範演奏として購入し、
輸入楽譜など入手困難な曲のLPは、買っていない。
今では、クラシック全集や、ピアノ名曲101などで、
そこそこクラシックに親しんでいるし、ギター曲も、
曲として楽しんで、鑑賞できるようになりましたが…。
この「ギター協奏曲」は、そんなこともあって、
特別、ギターで弾けるようにとは、思わなかったが、
それでも、原曲のポケットスコアは購入しておいて、
楽譜にあわせて、山下の演奏を聴いていた。
83年「ハンガリー狂詩曲」は、超絶技巧が、
期待どおりの演奏で、山下編の楽譜も購入。
楽譜は2冊になっていたが、「家路」は、
下校の音楽じゃないかと、買わなかった。
楽譜「狂詩曲」には、「カプリース24番」と、
「白鳥」の収録で、これは、ありがたかった。
「白鳥」は全音ピースで、練習していたが、
山下編のほうが、伴奏に厚みが増していた。
「カプリース」は、早弾き大好きな自分には、
うってつけの曲であり、エレキにも活かせた。
84年に、ラリー・コリエルと共演した、
「ギターオデッセイ~四季」は、二重奏に、
興味がなく、楽譜も出たが、買わなかった。
逆に、ラリー・コリエルの「シェラザード」は、
楽譜とLPを購入して、そこそこ練習した。
同い年で、思い入れが強いため、むきになって、
ひとりよがりの文を、延々と、書いてしまいました。
CD時代の感想などは、また、別の機会に。
78年、ダイレクトカッティングによる、
デビュー作は、なんと「禁じられた遊び」。
最年少で、コンクール優勝をはたした天才が、
今さら「禁じられた遊び」だって?
なんだか、拍子抜けして、LPも買わず、
次の作品への、興味を失っていたのです。
79年の「アランフェス協奏曲」のときは、
「10代の録音は史上二人目」という宣伝文句に、
同い年だからなあと、つられて購入した。
有名な第2楽章は、NHK「ギターをひこう」で、
75年3月、荘村清志が講師の最終回の演奏会で、
生徒がピアノ伴奏で弾いていて、いい曲と思う。
その後、名曲アルバムでも、荘村自身が演奏。
他の楽章は、山下のLPで、初めて聴きました。
第1楽章、冒頭のラスゲアードに始まり、
オーケストラの一員となり、オケにからんでいく、
一つ一つのフレーズに、すぐにとりこになった。
第2楽章の、ギターソロの部分は、初めて聴き、
早弾きから、何から、すべてに魅かれました。
オーケストラ演奏も、オーボエやホルンなど、
すごく気に入って、ポケットスコアを買った。
運指が自己流になってしまうので、あとで、
アンヘル・ロメロ運指のピアノ伴奏版も手に入れた。
その後、ブリームや、イエペス、ウィリアムス、
イスビンから、村治佳織、木村大まで聴くが、
最初に聴いたものに、こだわる性格の自分は、
この山下和仁の演奏が、何よりも一番なのです。
B面の「テデスコ・ギター協奏曲」も気に入り、
音楽の友社から出ていた、ピアノ伴奏譜、
「セゴビア・クラシックアルバム14」を、
渋谷河合楽器で見つけて、購入した。
山下が演奏しなければ、出会えなかった曲で、
絶版となる譜面も、手にすることもなかった。
「シャコンヌ・山下和仁プレイズバッハ」は、
80年発売だが、自分が購入したのは、81年。
無伴奏バイオリンのスコアを、練習し始めて、
ギターの演奏も、参考にしたかったため。
自分には、バイオリン以上の演奏に聴こえ、
山下のように弾くことが、目標となりました。
山下が弾いたシャコンヌは、セゴビア編だが、
見つからず、ベーレント編の全音ピースを買った。
B面は、チェロ組曲6番だったのが、これも、
弾いてみたくなり、最初からギター版を探し、
小船幸次郎が、全曲を編曲した楽譜を買う。
その後、82年の「現代ギター臨時増刊」は、
ソナタ、パルティータ全曲のギター編曲だが、
低音のつけかたなどが、山下とは、かなり違う。
それならば、ペペ・ロメロのように、原曲どおり、
余計な音をつけずに、演奏するようにした。
81年「展覧会の絵」は、よくわからないが、
すごい快挙なのだろうと、楽譜も同時に購入。
多重録音してるんじゃないか、という演奏で、
編曲のすごさ、それを弾く技術に圧倒される。
実は、「展覧会の絵」は、オケもピアノも聴かず、
プログレのELPの演奏でしか、知らなかった。
山下の演奏を、先に聴きこんでしまったので、
ピアノ編曲を聞いても、山下のギターの方が、
オーケストラ演奏を再現して、すごいと感じる。
楽譜はあるから、全曲弾いてやろうか思うが、
最初のプロムナードから、ストレッチが届かず、
自分流というか、和音をへらしてみたり、
運指や、ポジションを変えて、弾いていた。
「小人」の早いフレーズは、ゆっくりから始め、
徐々に早くしても、山下のように聞こえない。
左右どちらも、思い切り早く動かしてみると、
それらしく聞えるが、ただのごまかし。
「バーバーヤーガの小屋」「キエフの大門」も、
最初の何小節かを、何となく弾いて、自己満足。
82年、「ベートーベンに、ギター協奏曲?」とは、
バイオリンから編曲した「ギター協奏曲」。
セゴビアは、ギターのレパートリーを増やそうと、
編曲に取り組んだり、同時代の作曲家に委嘱して、
民族楽器から、ギターの地位を確立させたという。
山下和仁も、セゴビア以降、安住したかように、
進展の少なくなった、クラシックギター界を、
切り開こうとしていたのだろうか。
ただ、この曲は、ギターに向く、向かない以前に、
あまり自分の好みでは、ありませんでした。
もともと、クラシックは苦手で、オーケストラ曲などは、
小品であっても、テーマだけで、飽きてしまいがち。
ギターテクニックの向上のため、教則・練習曲として、
クラシックギターに、向かい合っていた部分が大きい。
山下のLPにしても、楽譜の模範演奏として購入し、
輸入楽譜など入手困難な曲のLPは、買っていない。
今では、クラシック全集や、ピアノ名曲101などで、
そこそこクラシックに親しんでいるし、ギター曲も、
曲として楽しんで、鑑賞できるようになりましたが…。
この「ギター協奏曲」は、そんなこともあって、
特別、ギターで弾けるようにとは、思わなかったが、
それでも、原曲のポケットスコアは購入しておいて、
楽譜にあわせて、山下の演奏を聴いていた。
83年「ハンガリー狂詩曲」は、超絶技巧が、
期待どおりの演奏で、山下編の楽譜も購入。
楽譜は2冊になっていたが、「家路」は、
下校の音楽じゃないかと、買わなかった。
楽譜「狂詩曲」には、「カプリース24番」と、
「白鳥」の収録で、これは、ありがたかった。
「白鳥」は全音ピースで、練習していたが、
山下編のほうが、伴奏に厚みが増していた。
「カプリース」は、早弾き大好きな自分には、
うってつけの曲であり、エレキにも活かせた。
84年に、ラリー・コリエルと共演した、
「ギターオデッセイ~四季」は、二重奏に、
興味がなく、楽譜も出たが、買わなかった。
逆に、ラリー・コリエルの「シェラザード」は、
楽譜とLPを購入して、そこそこ練習した。
同い年で、思い入れが強いため、むきになって、
ひとりよがりの文を、延々と、書いてしまいました。
CD時代の感想などは、また、別の機会に。
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![]() 山下和仁は、超絶技巧も素晴らしいですが、小品での音色の美しさもいいんですよね。あるインタビューで90歳まで現役で頑張りたいとお話をされていたので、まだまだ楽しみなギタリストですね。チェロ組曲の6番は、私も好きな曲です。
![]() コメント、ありがとうございます。
> 山下和仁は、超絶技巧も素晴らしいですが、小品での音色の美しさもいいんですよね。 右手のタッチ、擦弦の位置取りなど、見事としか、言いようがありません。 >あるインタビューで90歳まで現役で頑張りたいとお話をされていたので、まだまだ楽しみなギタリストですね。 90歳ですか! 枯れた演奏を聴かせてくれるのか、技術レベルをどこまで維持していくのかなど、 あれこれ、期待してしまいます。 >チェロ組曲の6番は、私も好きな曲です。 チェロ組曲というと、1番プレリュードが、セゴビアで有名ですが、 6番も、同じくセゴビア愛奏の、二つのガヴォットがありますよね。 ギターマジシャン | URL | 2010/09/16/Thu 01:35 [編集]
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