僕らが聴いてきたギター音楽 60~80年代を過ごした渋谷あれこれ
青春時代を渋谷で過ごした中年サラリーマンです。 昔のことを思い出そうとしたブログですが、最近はギター演奏が主体です。          旧タイトル「僕らの過ごした渋谷」
バンドマンの孤独な心情を見事に歌い上げた「早く家へ帰りたい」
サイモン&ガーファンクルは、64年にデビューしたものの、
LPの売り上げも良くなく、失意のポールはイギリスに渡り、
ライブハウスを回る地道なソロ活動、アートは大学院へ進み、
S&Gは活動休止というか、実質は解散状態になってしまう。

ポールは、デビュー以前にも、イギリスやヨーロッパを回って、
現地のミュージシャンと交流していて、この時も「アンジー」や、
マーティン・カーシーが編曲した、「スカボロー・フェア」などを、
教わったので、イギリス滞在は必ずしも無駄にはなってない。

LPの中の1曲にすぎなかった「サウンド・オブ・サイレンス」が、
もともとの弾き語りに近い二人の歌に、エレキギター、ベース、
ドラムをダビングして、流行のフォークロックサウンドに変身し、
シングル盤として発売されると、大ヒットして、やがては1位に。

イギリスを回っているポールとは、連絡がつきにくかったため、
本人が知らない間に編曲され、そのうえヒットまでしたのだが、
一説には、ふと立ち寄った店で、雑誌を手に取ったポールが、
自分の曲がチャートインしているのに驚き、連絡を入れたとか。

急遽、ポールはアメリカに呼び戻され、アートも召集がかかり、
曲がヒットしているうちに、2枚目のアルバムを作ることになり、
レパートリーの不足を補うために、ポールがイギリスで出した、
ソロLP「ソングブック」の大半の曲を、S&Gとしてリメイクする。

そんな話を聞いていたから、3枚目のLPに収録されている曲、
「早く家へ帰りたい」は、歌詞もドサ周りをしている内容だから、
「ソングブック」からのリメイクと、ずっと思いこんでいたのだが、
「ソングブック」は未収録で、これまた、いつもの早とちりだった。

ただ、2枚目のLP「サウンド・オブ・サイレンス」が発売された、
ほぼ同時に、「早く家へ帰りたい」のシングルは出ているから、
録音自体は引き続いたか、LPの未収録曲をシングルにしたか、
どちらにしても、イギリス時代のレパートリーに間違いないはず。

「ソングブック」のアルバムジャケットに、ポールと一緒に写って、
「キャシーの歌」のモデルにもなった、当時のガールフレンドの、
キャシーに向け、君が待つ家に早く帰りたいと歌ったらしいが、
故郷への郷愁、母国アメリカへの思いも重ねていたのかと思う。

「切符を手に、駅に座っている。スーツケースとギターを持ち~」
「どの町も同じに見える、映画館と工場ばかり。」といった歌詞は、
バンドマンの孤独を歌っているように感じ、ようやくアマチュアの、
端くれになったくらいの自分なのに、わかるなあと共感していた。

ただ、実際の経験がなくても、本からの知識はそこそこあるから、
例えば、ビートルズが、アイドル時代、世界ツアーに明け暮れて、
ホテルとコンサート会場の往復だけで、今自分はどこにいるのか、
他の国へ行っても、同じ繰り返しという感覚に近いのかなと思う。

多少ニュアンスが違うかもしれないが、あのジミ・ヘンドリックスは、
ライブでギターを振り回して、大歓声に包まれれば包まれるほど、
ホテルの部屋に1人戻ってから、より一層の孤独を感じていたと、
そんな聞きかじりとオーバーラップして、わかった気になっていた。

この曲は、自分がS&Gを聴くきっかけとなった、NHKで放送の、
「ポール・サイモン・ショー」でも、ギターの弾き語りをしていたから、
テレビから録音したテープで、かなり聴き込んでいて、曲の途中、
一端ギターを弾く手を止めるところが、すごく印象に残っている。

大きくため息をつき、観客を和ませてから、また歌い始める演出、
テープを聴きながら、思い浮かべるポールの姿は、ライブLPの、
ジャケットに写る、白いスーツ姿なのだが、YouTubeで見つけると、
オレンジの服で、口髭もはやしていて、まったく記憶と違っていた。

YouTubeには、インタビューを交え、この曲を演奏する映像もあり、
じゃあやってみようかという感じで、人差し指にフィンガーピックを、
はめていて、サムピックだけではないんだと、今さらながら気づき、
「グレイテストヒット」の楽譜でも、フィンガーピックと書いてあった。

S&Gのレコードは、「グレイテストヒット」しか持ってなかったので、
この曲は、そこに収録の弾き語りライブバージョンに親しんでいて、
テレビでも弾き語りだったから、CDの時代になり、ベスト盤を買い、
スタジオ録音のバンド演奏バージョンを聴いたとき、すごく驚いた。

もちろん、フォークロックのアレンジを施して、劇的に変化となった、
「サウンド・オブ・サイレンス」ほどではないが、ギターだけとっても、
アコギとガットの2台による、8分音符のアルペジオから始まって、
ライブの16分音符主体のスリーフィンガー奏法とは、感じが違う。

昔からやっている弾き語りバージョンで、いったん録音してみるが、
ただ、自分の場合、実際の弾き語りにすると、ミスが多くなるので、
ギターと歌は別々に録音していて、それでも伴奏がギターだけだと、
ボーカルの稚拙さが目立ってしまい、ドラムとかが入る方が良い。

バンドスコアには、8分音符がシャッフルとの指定となっているが、
そんなにはねていなくて、サビでテンポが倍テンになるところでは、
シャッフル気味になり、それでもおかずに入る16分音符のスネアは、
はねずにストレートに近く、ドラムマシンでは、再現は難しかった。

Aメロの最初に、ピアノだかオルガンの音がポンっと短く入っていて、
サビで入るオルガンは、もともとは、ずっと演奏していて、あとから、
Aメロ部分をカットした際に、音が残ったのだろうかとか、その逆で、
ピアノ伴奏が入ったのを、消すことにして、たまたま音が残ったか。

ちょっと不思議な感じで、ビートルズの場合、失敗や録音のミスも、
これは面白いと、結果オーライでそのままにすることも多いので、
同じようなケースかと思ったり、それともS&Gは、効果を考えて、
すべてやっているのか、いつもの癖で、あれこれと詮索したくなる。

文藝別冊「総特集・サイモン&ガーファンクル」のアルバム解説で、
「冒頭に二音だけ入っているピアノの音が郷愁を誘う」と書いてあり、
オルガンではなくピアノ、それもポロロンという哀愁を帯びた音色を、
どうやら意識したようなので、それなら演奏しなければと音を入れる。

3枚目のアルバム、「パセリ、セージ、ローズマリー&タイム」に収録、
「早く家へ帰りたい」を、自分もミュージシャン気取りで、演奏するも、
昔からのスリーフィンガーでない分、ギターの演奏にも戸惑いがちで、
いつもながら、キーの低いはずのS&Gでも、高音がきつかったです。



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バンド演奏がダビングされ、大ヒットとなった「サウンド・オブ・サイレンス」
先週のブログ用に、ポール・マッカートニー&ウイングスの、
「ジェット」を歌うと、自分の声域よりも高いキーに苦労して、
鶏を絞め殺したような歌になったうえに、喉をを潰すまでは、
いかないが、花粉症や鼻風邪も相まって、声が出にくくなる。

それなのに、連休を利用して、リズムトラックを作ったのが、
よりによって、また自分の声域よりも高い曲、イーグルスの、
「呪われた夜」、TOTO「ガール・グッドバイ」という、これまた、
調子良いときでも歌えるかどうかという、音域が高すぎる曲。

今週は歌はやめ、インストのフュージョンをやろうかと思うが、
この手の曲は、ドラム入力は面倒、チョッパーベースは難しく、
ピアノは、ギターシンセで左右別々に録音と、手間がかかり、
それこそ、連休や年末年始を丸々使わないと、すぐには無理。

ダビングも少ない曲、一発録音で良い初期のビートルズでも、
ポールのキーが高い曲が多く、今の喉の状態では歌えないし、
そうなると、多少はキーが低いサイモン&ガーファンクルなら、
何とか歌えるし、演奏も、ギターシンセなしで、何とかなりそう。

もともとが、フォークギターの弾き語りバージョンで、後から、
ドラム、ベース、エレキギターのバンド演奏ををダビングした、
「サウンド・オブ・サイレンス」なら、1~2日あれば仕上がると、
かなり安直に考えて、この曲に決めて、改めて曲を聴きこむ。

S&Gの最大のヒット曲となると、「明日にかける橋」の方が、
全世界では売れたのかもしれないが、日本でのシングル盤は、
断トツの1位だったし、映画「卒業」のテーマ曲でもあったから、
お茶の間にも浸透し、逆にこの曲しか知らない人も多いだろう。

こうした一番有名な曲は、ビートルズの「イエスタデイ」と同様、
自分で演奏するとなると、すごくためらいがあって、一つには、
もっとマニアックなところを見せたいという見栄で、もう一つは、
有名なだけに、下手なボーカルではボロが目立ちすぎるから。

そうは言っても、ビートルズもいずれは、「イエスタデイ」から、
「ヘイ・ジュード」、「レット・イット・ビー」に取り組むつもりだし、
他のロック、フュージョンの有名どころも、やる気はあるから、
ここは素直に、「サウンド・オブ・サイレンス」を歌うことにする。

この曲にまつわる有名な話が、デビューLPでの、ポールの、
ギターだけをバックに、2人のボーカルというシンプルな曲を、
当時流行し始めた、フォークロック風のアレンジにリメイクし
シングル盤を出したところ、ものすごい大ヒットしたという話。

アルバムのタイトル曲でもないうえ、A面ラストに収録された、
その他大勢の一つに過ぎなかった曲を、ラジオのローカルで、
リクエストが多いと知ったプロデューサーが、S&Gに無断で、
バンド演奏をダビングしたから、ヒットを知って驚いたそうだ。

レコードデビューしたものの、全部で3千枚売れるのがやっと、
失意のポールは一人イギリスに渡り、ライブハウス周りをして、
アートは大学院に入り、S&Gは解散状態となるが、ポールは、
自分の曲がヒットしているのを雑誌で知り、連絡をしたらしい。

このバンド演奏に関し、スタジオミュージシャンを起用したと、
自分はずっと思っていたが、既発曲、それも売れてない曲に、
新たにミュージシャンを雇う予算はなくて、ボブ・ディランの、
レコーディングに集まったバンドに、ついでにお願いしたとか。

そうならば、ポール・バターフィールド・ブルース・バンドが、
そのメンバーということになって、エレキギターを弾いたのは、
ブルースの名手、LP「フィルモアの奇蹟」の名演で知られる、
マイク・ブルームフィールドになって、今回知って驚いている。

バーズのようなフォークロック路線にし、エレキを加えたから、
当然のように、12弦のエレキギターを使っていると思ってが、
よく聴くとオクターブ弦の音はしていないし、マイクだったら、
ストラトではなく、レスポールを使っている可能性が高くなる。

自分は、最初、ストラトで録音したが、この記事を書くために、
ネットで調べていて、ディランのバックバンドだと知ったので、
別トラックにレスポールで録音し直し、両方聴き比べて見ると、
そんな違いはないが、やはり、レスポールのほうが原曲に近い。

バンドスコアでは、エレキギターはイントロのアルペジオ以外、
ほとんどが、コードとリズム指定だけのコードストロークだが、
レコードでは、それこそ12弦ギターがやるアルペジオっぽく、
コード弾きしていて、合間にチョーキングのフレーズも加わる。

エレキギターは最低でも2本、もしかすると3本は重ねていて、
1本は12弦ギターっぽくアルペジオを弾いて、別の1台では、
軽く歪ませて、コードに、時折チョーキングフレーズを入れて、
さらに1本が、ベースラインっぽい低音フレーズを生音で弾く。

低音部は、2本のギターのどちらかが一緒に弾いたとしても、
2本ともマイクがダビングして弾いたのか、ブルースバンドの、
もう1人のギタリスト、エルビン・ビョップまでが参加したのか、
そうなると、アルペジオのギターはギブソン335の可能性も。

ビートルズでもそうだが、S&Gでも、今頃気づくことがあって、
そのうえ、それが新たな謎を生んで、こんなこと一つとっても、
まだまだ知らないことがあって、本当、面白くて仕方がなくて、
ブログを書くために、あれこれ調べるのも楽しみになっている。

喉の調子も悪いこともあり、S&G「サウンド・オブ・サイレンス」を、
急遽演奏することにして、エレキパートをいろいろ研究しつつも、
キーが低いとはいえ、アートの歌唱力には、とうてい及ばないし、
ポールのハモリの音程も危なっかしく、やはり歌は問題ありです。





武道館に東京ドームでも演奏したウイングスの代表曲「ジェット」
毎年恒例とまではいかないものの、もう当たり前のように、
なってしまった感もある、御大ポールの来日公演が、先日、
東京ドームと、またもや高額チケットの武道館で行われて、
今回は大阪、福岡などはなくて、東京のみで帰っていった。

一時、サンタナとかが、毎年のように続けて来日した際は、
ベンチャーズじゃあるまいし、向こうでパッとしなくなったら、
出稼ぎに来るのだろうかと思ったりしたが、ポールの場合、
英米でも大盛況で、よくぞ日本にも来てくれたというところ。

「ビートルズバンド入門」というブログ主のマサジョンさんは、
東京ドーム2日間と武道館にも参加され、空港での出迎え、
ホテルの出待ち、会場への入り待ちと、渾身レポートに加え、
ライブもセットリストの紹介と、スマホ映像を載せられている。

今回の日本公演は、ワン・オン・ワンのツアーの一環なので、
「ハードデイズ・ナイト」で幕を開け、2曲目は「セイブ・アス」と、
これまでどおりと思っていたが、さすがに武道館は変えてきて、
久々の「ジェット」という驚きで、曲順も含めて、かなりの変更。

東京ドームでは、ツアーでのセットリストが基本だったようだが、
2日目以降、4曲目「ワインカラーの少女」を「ジェット」にしたり、
連日来場する人へのサービスだろうか、1曲は毎日変えていて、
これは、長年一緒にやってきたバックメンバーが、あってこそ。

自分は、90年の来日しか見てなくて、「ジェット」を演奏したが、
当然ながら、「ビーナス&マース」からのメドレーにはなってなく、
ちょっと不満だったし、ビートルズの曲を多く演奏してくれたのは、
すごく嬉しい反面、ウイングスをもっとやってほしいなと思った。

全盛期のウイングスの、「ヴィーナス&マース~ロック・ショー」、
さらに「ジェット」へ続く、怒涛のオープニングメドレーは、75年、
ポールの来日が中止になった際に、テレビ特番で放送された、
オーストラリア公演を見て、もう、最初のこの3曲から圧倒された。

そのメドレーは、当時日本一のビートルズのコピーバンドである、
バッドボーイズが、青山VAN99ホールで見事に再現してくれて、
一緒に行った、2人きりのビートルズコピーバンドのジョージ役と、
ものすごく盛り上がって、ウイングスの曲も、2人だけで演奏した。

数年後オフコースに加入する、バッドボーイズのポールの清水は、
ポールの声にそっくりとは言えないが、低くこもった声質が初期の、
ポールを思わせて、後期のオペラ唱法を真似ることはなかったが、
「レディ・マドンナ」を歌っても、すごいポールの雰囲気が出ていた。

後追い世代の自分たちには、ビートルズはとうに解散しているし、
現役のポールマッカートニー&ウイングスの来日は中止とあって、
両方の曲も完コピしてくれるバッドボーイズは、神のような存在で、
演奏を聴くというよりも、どうやって弾くかを食い入るよう見ていた。

ジョージ役の友人とは、ビートルズ来日10周年記念のイベントで、
フィルム上映と生演奏が東急本店であった時にも、一緒に出かけ、
演奏は、チューリップの弟分と呼ばれた「がむがむ」だというので、
チューリップと同じ路線だし、ビートルズも演奏すると期待していた。 

ところが、がむがむのミニライブは、彼らのオリジナル曲ばかりで、
申し訳程度に「ジェット」をやっただけで、最終日にはビートルズも、
やるとMCしていたので、また行くと、「恋をするなら」だけ演奏して、
来日公演の曲だからイベントの趣旨に沿うが、騙されたような気分。

ただ、このときのオリジナルは、リードギターの格好よい曲が多く、
それはそれで気に入ったので、シングルを3枚買ったが、B面にも、
ライブで聴いた曲はなくて、ギターも控えめ、仮にリードギターが、
目立つ曲でも、レコードはスタジオミュージシャンが弾いただろう。

ライブでは、ギブソンのレスポールにディストーション+をつなぎ、
軽く歪ませた音から甘く太いディストーションと、すごく良い音だし、
「ボヘミアン・ラプソディ」をパクッたようなメロディアスなソロから、
早弾きもあって、フォークなのに、すごい実力バンドだと感動した。

この時、リードギターを弾いていたのが、もともとはベース担当の、
宮城伸一郎だと知ったのは、彼がチューリップに加入した時で、
顔も声も一緒だから、あれ?がむがむのリードギターだった人が、
何でベースにと思ったが、ARBにも在籍してベースだったらしい。

あんなリードギターが上手い人、今の自分より遥かに上手い人が、
もともとベーシストとして、がむがむにオーディションで入ったうえ、
ライブではリードギターを弾きまくり、逆にARBやチューリップでは、
リードギターのリの字もなく、ベースに徹していたのが何とも不思議。

「ジェット」に話を戻すと、「バンド・オン・ザ・ラン」の録音は、アフリカ、
ナイジェリアのラゴスで行われたが、アフリカ行きを嫌ったこともあり、
ドラムとリードギターが脱退して、ポールとリンダ、デニー・レインの、
3名だけで出かけて、ポールがドラムやギターも演奏することになる。

「ジェット」だけ、イギリスに戻ってからの録音だが、やはりドラムは、
ポールが叩いたようだし、ギターも弾いていて、それでもソロ初期の、
ポールのワンマンショーに近いサウンドに比べ、バンドらしい音がし、
リンダとデニーの存在が、ウイングスサウンドに欠かせないと判る。

「ジェット」の演奏は、ジミー・マックロウらを擁した全盛期のライブが、
印象的だから、歪んだギターの低音リフがガンガン鳴っている曲と、
思いがちだが、レコードではメインのリフはホーンセクションが主で、
ギターは軽く歪ませて、2~4弦のコードを弾いて、重い音ではない。

もう1本のギターは、スッチャカ・スッチャカとブラッシングが特徴的、
イーグルス「ホテル・カリフォルニア」のLP解説に、ポールのヒット曲、
「ジェット」のようなシャッ・シャッと切った音が効果的に使っていると、
書いてあり、イーグルスよりポールが先なんだよと、ちょっと誇らしい。

ウイングスは、中学生で見たオーストラリア公演の印象が強いから、
ポールはリッケンベース、デニー・レインはイバニーズ・ダブルネック、
ジミー・マックロウはギブソンSGを弾くと思うが、当然LPでは違うし、
付録写真では、ポールはリッケンでなくジャズベースを弾いている。

デニー・レインは、テレキャスのシンライン、ポールも同じテレキャス、
ビートルズ時代からのエピフォン・カジノを弾いているが、テレキャス、
ジャズベースは左利き用ではないので、撮影のみデニーのを借りて、
ポーズをとった可能性もあって、実際にどの楽器を使ったかは不明。

ジミー・マックロウ、ジェフ・ブリテンが加入してから、ツアーに向けた、
リハーサル映像があって、デニーはテレキャス、ジミーはストラトだが、
レコードの音を再現するよう同じ楽器にしたか不明、レコードの場合、
レスポールの可能性も否定できないが、自分はストラトだけを使った。

「ジェット」は、2人きりのコピーバンドの中学の頃から歌っているが、
まともに歌詞カードを見たことがなく、耳で聞いたままを歌ったので、
録音するにあたり、歌詞カードを見たら、自分の英語力のせいでなく、
何を言っているのかわからなくて、和訳を見てもやはり意味不明。

短い歌詞のうえに、繰り返しも多いから、出てくる単語も少ないが、
「お父さんは曹長で、女性参政権論者じゃなかったのか?」だとは、
何かを暗示してるのか、まったく不明で、発売当時のLPの訳詞と、
ウイングスのベスト盤CDとは微妙に違うが、どちらでも意味不明。

ネット解説では、音韻だけで作ったとあり、サージェント・ペパーが、
マル・エバンスが呟いたソルト&ペパーから取ったように、何かから、
サージェント・メジャー、レディ・サフレイジを取ったのか、この2つが、
韻を踏んだり、関連する気配もなくて、何がどう音韻で語呂なのか。

かつてペパー軍曹に扮した自分に対して、ウォルラスのジョンは、
今ではメジャー軍曹で、公民権運動や女性解放運動をやってると、
皮肉ったとでも言うほうが、まだ納得がいくが、もし、そうだったら、
ジョンとの口論が始まり、LPをジョンが誉めることもなかったろう。

そもそも、ジェットが結婚するのは僕なのか、別人なのか不明だし、
メーターも人の名前なのか、単にレイターと韻を踏むためとしても、
それは、誰なのか、僕やジェットの知人や、家族なのかも不明だし、
まあ、何も考えずに、英語の歌だからと、歌っているのが幸せか。

ジェットという名は、ポールは、ビートルズ時代、愛犬マーサの名を、
「マーサ・マイ・ディア」につけたが、その子犬だ、牧場で飼っていた、
ポニーの名前だと諸説あって、少なくとも愛犬シェーンを従えていた、
少年ジェットは無関係だろうが、どうせ意味不明なら、これもありか。

ポールの来日にちなんだ曲をと思って、「ジェット」を演奏しましたが、
やはりメロディが自分の限界ソを超えたラばかりで、ハモも裏声の、
限界を超えた音域で、ひっくり返ったり、かすれたり、かなり情けなく、
それでも、演奏、特にギターの部分は近づけたのではとアップです。






ビートルズっぽいサウンドに思えたTOTO「ロックメイカー」
ボズ・スキャッグスの「シルク・ディグリーズ」のレコーディングで、
集められた、売れっ子のスタジオミュージシャンが中心となって、
結成されたバンド、TOTOのデビューアルバムは、ボズ路線あり、
インストあり、アメリカンロックありというヴァラエティ溢れる作品。

この作品をAORの名盤とする人も多いが、TOTOの音楽自体、
AORと呼ぶべきか、ちょっと迷うところもあるし、当時の自分は、
流行り出したクロスオーバー、それもギターだけ聴いていたので、
ルカサーは、もっとギターを弾きまくればよいのにと不満だった。

シンコー「ディスクガイド・AOR」は、「衝撃という言葉が相応しい、
AOR史において最も重要な1枚」とあり、音楽之友社から出た、
「ROCK名盤コレクション・ガイド」でも、「衝撃のデビュー作」で、
偏った聴き方の自分とは違って、それが世間の評価なのだろう。

延々とギターソロが続く曲の多い、2枚目「ハイドラ」に興奮して、
一気にTOTOと、そのギタリスト、スティーブ・ルカサーに注目し、
ルカサーがバックで参加した曲の、ギターソロも聴いたりしたが、
歌もののギターは聴かせるものの、短くて、やはり不満に感じた。

当時は歌ものの曲でも、間奏のリードギターやバッキングに集中、
楽曲そのものは、どうでもよいみたいな聴き方をしていた時期で、
いろいろな曲の間奏やエンディングのギターソロだけを編集して、
テープを作ったし、インスト曲でも、サックスやピアノはカットした。

TOTOにしても同様だったから、買った楽譜もTOTOのではなくて、
ギタースコア「スティーブ・ルカサー」という、TOTOの4枚目までの、
ギターソロだけ抜き出した楽譜で、そんな楽譜が出るくらいだから、
自分と同じような聴き方をするギターキッズは、多かったのだろう。

だんだん歳を取るにつれ、ギターのみという、こだわりも薄れて、
曲自体を楽しめるようになってくると、確かに1枚目の方が良いし、
2枚目のギターソロは、だらだらと長すぎるかもと、真逆の感想、
ボズやウィルソン・ブラザーズのツボを押さえたソロが気に入る。

TOTOのレコードは、リアルタイムで、4枚目までをエアチェックし、
その後は聴いたことがなく、CDの時代になり、1・2枚目だけ購入、
自分にとっては、ロック色が強くなった3枚目、グラミー賞を受賞し、
一番売れた4枚目も、聴き直したいとは、なぜだか思わなかった。

今では、2枚目もほとんど聴かず、逆に1枚目は愛聴盤になって、
ブログを始めて、演奏をするようになったときも、TOTOの曲では、
1枚目の数曲をやりたいと思い、全10曲のうち、6曲も載っている、
バンドスコアを購入して、歌なしで「ホール・ド・ザ・ライン」をアップ。

その後、他のTOTOの曲は演奏しないまま、6年近くも過ぎたが、
先日、買ったままになっているバンドスコアを少しは活用しようと、
枕元に積み上げているAmazonのダンボール箱を、物色していて、
TOTOを見つけると、やっぱり1枚目は、やりたい曲だらけだった。

「ロックメイカー」は、たった4小節という短いギターソロも含めると、
3回もリードギターが出てきて、ルカサー得意のメロディアスな間奏、
ツインリードでハモる間奏、早弾きをまじえたエンディングのソロと、
3回とも演奏パターンを変えて、まるで教科書、見本のような出来。

特に、エンディングの早弾きは、ペンタトニック中心の6連なのだが、
ツェッペリンのジミー・ペイジが得意として、自分も昔から真似ていた、
典型的パターンのようで、ハンマリング・プリングの箇所をずらしたり、
チョーキングをまぜたりと、小技がきいていて、完コピはかなり難しい。

ルカサーは早弾きも得意だが、半音、全音チョーキングを自在に使い、
同じ弦上でスライドしながら、ポジションを上昇下降するフレーズが、
すごくメロディックだし、ツインリードでハモるときも、単なる3度でなく、
これまたチョーキングのニュアンスも絶妙で、この曲でも見事な演奏。

この半音チョーキングやハモリは、師匠のジェイ・グレイドンが得意で、
もともとは、ボストンのトム・ショルツが、クイーンのブライアン・メイの、
ギター・オーケストレーションを、アメリカンロックにうまく取り入れて、
さらにジェイが洋楽・AORに広めていき、ルカサーも弾いたように思う。

ルカサーは、特に、歌ものの間奏で転調が伴う場合、うまく音をつなぎ、
メロディックにフレーズを作るのが見事、それは、まったくのアドリブか、
書割フレーズなのか、どちらにしても作曲能力がないとは言わないが、
他人が書いた名曲で、さらに曲をひきたてる名演が真骨頂だと感じる。

ルカサーの弾きまくりに期待し、「ハイドラ」に興奮していた頃、いっそ、
インストやフュージョンをやってくれればと思っていたら、ライブが出て、
ラリー・カールトンのバックバンドと組んで、かなり弾きまくっていたが、
曲がつまらないうえに、ギターソロも面白くなくて、一度聴いただけに。

同様に、日本のキーボード、奥本亮の作品も、スタジオの仕事が増え、
ロックがやりたくて、うずうずしていたTOTOのメンバーが爆発したと、
前評判は高いのに、これまた、つまらなくて、ジャズやフュージョンで、
ワンコードで弾きまくるのは飽きないのに、なぜだか、自分との相性か。

ついでに言うと、軽井沢で、ジェフ・ベックとサンタナ、それにルカサーと、
どういう組み合わせか、ギタリスト共演のライブがあり、テレビで見ると、
ベックの演奏に参加したルカサーは緊張したのか、アドリブが今一歩で、
スタジオミュージシャンは、ライブや一発勝負がダメなのかとさえ思った。

とまあ、悪口みたいになってしまったが、それに反し、TOTOの1枚目は、
捨て曲なしというほど、どの曲も見事で、ルカサーのソロもバッキングも、
曲をひきたてて、聴かせるところは聴かせるという、本当に素晴らしくて、
その後のルカサー・バンドになった(?)TOTOと比べても、何倍も良い。

今回、バンドスコアを見ていて、気づいたのは、大半の曲の作詞作曲を、
デビッド・ペイチが担当し、リードボーカルも数曲で担当という活躍ぶりで、
昔は、ポーカロ兄弟のスティーブがメインキーボードで、ペイチはライブの、
サポートくらいに思っていたが、ボズのバックの頃からペイチ主導だった。

そのペイチがリードボーカルを歌う「ロックメイカー」は、昔からの印象が、
すごくビートルズっぽいと思っていて、まあ、自分の場合、ロックの曲に、
ストリングスが入ればビートルズ、途中からドラムがフィルインで入れば、
ビートルズ、ウーランランとコーラスが入ればビートルズと、かなり極端。

それでも、「ロックメイカー」は、ビートルズの雰囲気がすると思っていて、
ただ、よくよく聴き直してみると、ビートルズと言うより、ウイングスの音、
マッカートニー・サウンドで、途中のホーンの入るところなど、まんまだし、
ギターソロも、ジミー・マックロウが弾きまくったら、こんな感じになりそう。

今回は、「ロックメイカー」を演奏しようと、スコアを見ながら聴いていくと、
今さらだが、ギターソロに合わせて、「ロックメイカー」と歌うのに気づき、
こんなところで歌のタイトルが出てくるのかと、妙に感心しつつ、いかに、
自分がギターばかりに、目が行って(耳が行って)いたか、改めて判った。

それにしても、ロックメイカーとは何のことか、邦題はカタカナ表記だし、
歌詞カードの和訳でも同様、英単語で検索しても、曲名しかヒットせず、
他の用例はないようで、直訳すれば、岩を作る人、まさか石のメーカー、
大谷石や御影石の会社とか、切り出す職人さんを意味するわけない。

オン・ザ・ロックを作るバ-テンさんでもなく、ロック音楽と解釈すれば、
レコード会社や、この曲を作詞作曲するペイチ自身とも取れるだろうし、
「make rock」には、「ロック史を塗り変える」という意訳があるので、
ロックミュージックを作った人、そう、ビートルズだと、我田引水できる。

歌詞にある「もう7年も会っていない」は、ビートルズ解散から約7年、
さらに、ビートルズの「アンド・ユア・バード・キャン・シング」を思わす、
「鳥かごに閉じ込められ」という歌詞から、ツインリードも意識したかと、
ますます、自分勝手な解釈は進むが、いくら何でも、考えすぎだろう。

バンドスコアはギターが2段書きになり、リードとリズムかと思ったら、
リズム、バッキングが2本で、片方がクランチで、空ピッキングを交え、
1~3弦を弾き、片方は、オーバードライブで、1~4弦を弾く指定で、
かなり細かく採譜してあり、バンドスコアかくあるべしと感動するほど。

ただ、どのバンドスコアでも同様だが、キーボードは2段使う譜面でも、
ピアノの右手と左手ではなく、ピアノ・エレピと、シンセに分かれていて、
一人で、エレピとシンセを同時に弾くには良いが、完コピにはならず、
鍵盤の人は、自分で耳コピしたり、経験で左手部分も弾くのだろうか。

自分は耳コピも苦手ならば、楽器もギターシンセなので、譜面どおりで、
イントロとエンディングのギターソロ前に流れる、シーケンサーらしき、
アルペジオフレーズは、採譜されていないので、コードを流しておいて、
音が薄くならないようにしたが、逆効果で煩わしい音になった気もする。

TOTOデビュー作の78年の段階では、まだDX7は存在しなかったが、
このピロピロっというシークエンスフレーズは、ムーグとかローランドで、
オートアルペジオを鳴らせたのか、イエスのリック・ウェイクマンのように、
反復フレーズも、根性で手弾きしたのか、どちらにしても自分には無理。

ルカサーが使うギターは、デビューした頃は、ライブでもスタジオでも、
レスポールがメインだったが、この曲は、シングルコイルっぽい音がし、
自分は、全部ストラトで弾いたが、1・2回目の間奏は、レスポールか、
ハンバッキング搭載でストラトタイプの、ヴァレイアーツかもしれない。

エフェクターは、ルカサーが使用して有名になったイーブンタイド社の、
ハーモナイザーは、この曲では使ったのか、ツインリードの厚い音は、
ユニゾンでギターを重ねるよりも、ダブリングの可能性もあり、他にも、
コーラス、ショートディレイをかますのだろうが、自分はリバーブのみ。

昔は、コンプ、オーバードライブ、ディストーション、コーラス、フェイザー、
フランジャー、2台のディレイに、イコライザーと、やたら繋いだが、今は、
MTR内蔵のエフェクトの、モデリングで歪ませ、リバーブをかけるくらい、
ディレイは録音後に修正できないので使わないか、ミックス時にかける。

ただ、MTRのミキシング時に使えるエフェクトは、リバーブ系が1個と、
コーラス・ディレイ系が1個なので、ギターソロを格好よく聴かせようと、
ロングディレイを選ぶと、歌や伴奏までロングディレイを軽くかけるか、
通さなくするしかないので、このことろ、歌優先で、ディレイはかけない。

それだけに、こういう曲のギターソロが、生音に近く、しょぼくなりがちで、
やはり、ラックのエフェクターを録音時に繋ごうかと思うが、面倒なうえに、
自分の手持ち機材では、音質が低下したり、ディレイで音象がぼやけて、
それよりは、ミックス時のイコライザーとリバーブを工夫すればと勉強中。

TOTOのデビュー作で、ビートルズ、それもポールを意識したのではと、
勝手に思っている「ロックメイカー」は、ペイチのボーカルで、いつもより、
キーが低いが、ボビーのハモリは厳しく、昔から弾いて楽勝のつもりの、
ルカサーのギターソロも、ちょっと指がもつれがちで、危なっかしいです。





ゆっくりやろうよとS&Gに励まされる「59番街橋の歌」
今週は、イーグルスの「駆け足の人生」を録音していたが、
何本も重ねてあるギターの再現に、手間取ってばかりいて、
妥協してオケを作り上げたのが、金曜日の夜遅くとなって、
こんな時間での歌入れは、近所迷惑かと、躊躇してしまう。

それでも、どうせ自分は、声量もないのだからと、開き直り、
とりあえず、コーラスと、仮歌程度はやってしまおうとすると、
この曲は昔からギターは練習したが、歌ってなかったから、
メロディも歌詞もうろ覚えという、全然、お話にならない状態。

伴奏にしても、まだまだ手直ししたいから、歌詞カードを見て、
歌うにせよ、もう少し、メロディをきちんと覚えないと駄目だと、
今週はあきらめることにし、そうなると、すぐに何が出来るか、
ソロギターか、弾き語りを、土曜日の夜で、ささっとやれるか。

それで、このところマイブームのサイモン&ガーファンクルで、
何かないかなと、楽譜を見ていたが、昔からやっているのは、
「グレイテストヒット」の曲だし、その中でもライブバージョンは、
弾き語りだから、すぐにできるだろうと、アルバムを聴き返す。

すると、「59番街橋の歌」が、いきなり、「ゆっくりいこうよ」と、
語りかけるような歌い出しで、そうだ、ブログの更新にしても、
演奏にしても、あせることもないよなあと、慰められたようで、
単純に、その曲を、「駆け足の人生」の代りに録音することに。

それでも、何となくやっつけ仕事で、かなりいいかげんな演奏、
しかも、もうブログ記事をきちんと書いているのも無理な状態
「ゆっくりやろう」と言ってもらったものの、週末のうちには、
何とか更新しようと、演奏もブログも、かなり手をぬきました。







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